体力は借りられない財産という発想
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この回のテーマは体力作りです。勝間さんは直近で、電波の入らないニュージーランドの山道を3泊4日で歩いたばかりでした。
その道は「ミルフォードトラック」と呼ばれ、世界一きれいな散歩道とも言われる場所です。総距離は55キロにおよびます。
1日あたり18キロほどを、登ったり下ったりしながら進む行程です。田中さんは累積標高を「富士山を1回越えながら歩くイメージ」と表現しています。
膝が痛くなり、爪も1つ痛めたと勝間さんは振り返ります。その体力の源はどこにあるのか、という問いから話が始まりました。
体力が全てなんですよ。体力があれば大体のことは解決すると思ってるんです。
勝間さんが体力を最重視するのには、はっきりした理由があります。お金は人から借りられ、最悪でも生活保護がある。けれど体力だけは誰も貸してくれない、という考え方です。
だからこそ、体力から逆算して全ての物事を考える生活になっていると話します。睡眠、食事、運動、仕事の設計が、すべて体力を起点に組み立てられています。
睡眠は7〜8時間を必ず確保します。それを削ると体力が減っていくからです。
朝はスマートウォッチのボディエナジーや睡眠スコアの確認から始まります。1日1万歩を超えているか、Fitbitが提示する運動目標を達成しているかもチェックしています。
ジム4回挫折、それでも山を歩ける理由
これだけの体力を、特別なトレーニングなしで維持している点が印象的です。田中さんが「訓練はせずにミルフォードトラックへ行けるのか」と尋ねると、勝間さんは全然行けると答えました。
週2回ほどのゴルフと、そのための普段の運動でまかなえているといいます。一方で、いわゆる筋トレは続きません。
エニタイム、とうとうまた4回目やめてきましたよ、最近。無理あれ。
ジムに通っても20〜30回ほどでやめてしまう。パーソナルトレーナーも雇いましたが、50分で飽きてしまったそうです。
理由は明快です。ジムは自分が行かなくても誰にも迷惑がかからず、続ける仕組みがないからです。
だから勝間さんは、続かない運動はやらないと割り切り、日常の動線に運動を溶け込ませています。自転車、地下鉄、そしてゴルフがその中心です。
むせる原因と、還暦手前で感じる変化
能動的に運動で保てる部分は維持できている一方、受動的な機能には少しずつ加齢の影響が出ていると勝間さんは言います。
象徴的なのが、そばの「ゆで太郎」でむせるようになったことです。歯医者に理由を聞くと、喉の開け閉めが年齢とともに遅くなるためだと説明されました。
若い頃どんなにそばをすすってもむせなかったのが、最近むせるようになって、歯医者に聞いたら喉の開け閉めがだんだん遅くなるんですって。
耳鼻科からは、一度の量を少なくするよう助言されたそうです。話すことを仕事にする人として、そこは大事にしたい部分だと語られました。
運転免許の適性検査でも、同じ傾向が現れました。判断力などの結果は良好でしたが、動体視力だけは年齢並みだったといいます。
むしろ適性が良すぎて運転に飽きてしまうため、「慢心に要注意」と指摘されたとのこと。それ以来、交通法規を徹底して守るようになったと振り返ります。
30代半ばで酒をやめたコスパの話
体力を保つもう一つの習慣が、お酒を飲まないことです。勝間さんは30代半ばで飲酒をやめています。
理由は、肝臓や腎臓を本来の働きのために空けておきたいからです。アルコールのために使うのはもったいない、という発想です。
お金よりも体力に対するコスパが悪いんですよ。
一方で、勝間さんはノンアルコールビールは普通に飲みます。ANAラウンジのサーバーで朝から一杯やり、気分が良くなるといいます。
適度に酔っ払うんです。気分が良くなって、あれでいいんじゃないかなと思うんですけどね。
やめ方についても、依存性のある薬物と同じ仕組みだと説明します。2週間抜き、その後は毎日飲まなければやめられるという考え方です。
カフェインも日没後は避け、日中はノンカフェインにしています。タバコも同じ仕組みで一度にやめられたと話しています。
タクシーに乗らず大江戸線を選ぶ理由
日常の運動として、勝間さんはタクシーに極力乗りません。どうしても間に合わないとき以外の「不要不急」の乗車は避けています。
歩き、自転車、地下鉄を使うのが基本です。田中さんは、コンサート帰りの深夜に勝間さんがバス停でバスを待っていた場面を挙げました。
しかもその日は路線を間違え、遠くまで運ばれた末に降りてから20分歩いたそうです。それでも生活の中で運動が積み上がる形になっています。
象徴的なのが大江戸線です。地下5階や地下7階といった深い駅の階段を、上りはなるべく使うことで運動にしています。
だから私、大江戸線とか大好きなんですよ。地下5階とか地下7階とか。
わざわざやる運動は続かない。だからジムのように意図的な運動ではなく、生活動線の中で必要な運動を満たすのが基本方針です。
VO2 Max46と脈拍60未満、心臓は消耗品
勝間さんは体を数値でも可視化しています。スマートウォッチに加えて注目しているのが、最大酸素摂取量を表すVO2 Maxです。
VO2 Maxは寿命との相関が最も効くと勝間さんは説明します。心拍の変動と運動量から、スマートウォッチが推定値を算出してくれます。
勝間さんの測定値は42〜46です。50代女性なら30あれば十分優秀とされる中で、20代女性に相当する高い水準だといいます。
体力があるというよりは、効率的に私のミトコンドリア様に酸素を送れるので、一切疲れないんですよ。
一般の人ほど効率よく酸素を送り込めるため、4日連続でゴルフをしても疲れにくいと語ります。
平常時の脈拍も60を切る水準です。現代人の男性は70ほど打つことが多い中で、女性で60はかなり低い値だと田中さんは指摘します。
脈が少なければ心臓をあまり使わずに済み、元気なままでいられるという発想です。
運動強度についても、一般の人は軽く汗ばむ程度が最適だと勝間さんは言います。それを毎日20〜30分続ければ十分で、大したことは起きないという考えです。
VRビートセイバーで四十肩が治った話
トレッドミルのような単調な運動は、勝間さんには合いません。目的がなく、飽きてしまうからです。
その中で例外的に取り入れているのがVRです。フィットネス系のゲーム「ビートセイバー」は得意で、最上位の難易度までこなせるといいます。
このビートセイバーで、勝間さんの四十肩が治ったそうです。ぶら下がり健康器に10〜20秒しかぶら下がれなかったのが、2週間ほどで改善したと話します。
ぶら下がり健康器に10秒20秒しかぶら下がれなかったのが、2週間ぐらいで治っちゃったんですよ。ビートセイバーやってたら。
遊びの延長で体を動かせるVRは、これからのスポーツとの相性が良さそうだと語られました。
ゴルフだけが続く「本当の理由」
勝間さんは、ゴルフが好きだから続けているわけではないと明かします。ゴルフくらいしか続く運動がないから続いている、という表現です。
続く理由は、そこに人がいるからです。4人組でプレーするため、打数が多いと相手に迷惑がかかります。
勝間さんは90前後で回るため、他の人に迷惑をかけません。だから「90前後で回る女子」としてよく呼ばれるのだといいます。
この人がいるプレッシャーこそが、意志の力に頼らずに運動を続ける仕組みになっています。
スコアを80前後に上げたいとも考えていますが、そのためには練習が必要だと結論づけました。80前後で回る女性は、ほぼ毎日ゴルフをしているからです。
健康を重視する意識の原点として、勝間さんは1冊の本を挙げました。運動と脳の関係を扱った本が、ターニングポイントになったといいます。
脳とか頭を良くするということは、体を鍛えることと同義であると。
脳はもともと手足や体を動かすために発展したものだから、脳トレをするなら運動した方がはるかに早い、という理屈です。
水泳もジョギングもつまらなかった
続いた運動がある一方で、勝間さんには合わなかった運動もたくさんあります。共通しているのは「つまらなくて続かない」という点です。
ジョギングは一切ダメで、普通の散歩も苦手でした。テニスも少しかじった程度で終わっています。
水泳は特にひどかったといいます。4年ほど習って泳げるようにはなったものの、面白くなかったそうです。
変化がないとダメなんですよね。水泳、変化ないじゃないですか。テニスも同じ場所でずっとやってて。
脳への刺激、つまり変化がないと続かないというのが勝間さんの分析です。同じ動きの繰り返しでは飽きてしまいます。
一方の田中さんは、むしろ単調さを利用しています。変化のない運動だからこそ、その間に音声を摂取できるという逆の使い方です。
変化があるもので、例えばポッドキャストを聞いてると、運動の方に集中して全部抜けちゃうんで、それはできないなと。
同じ運動でも、目的の置き方によって続く理由が正反対になる点が対照的でした。
なるべく仕事をしない、1日2時間労働
健康のために気をつけていることを聞かれ、勝間さんは意外な答えを返します。「なるべく仕事をしない」ことです。
仕事は大事だとしつつ、今は労働生産性が低すぎると勝間さんは言います。労働したからといってアウトプットが出るわけではない、という認識です。
だからこそ、技術や資本に働いてもらって、労働ではない形でアウトプットを出したいと考えています。仕事の時間は1日2時間ほどが良いといいます。
昔8時間やってもできなかったようなことが、今2時間あったら多分その倍から3倍できますよ。
この日の収録も、4本のポッドキャストで1時間半ほど。勝間さんにとっては、これがほぼ1日の仕事のメインでした。
4000字のメルマガも、10〜20分で書けるため、1〜2時間でまとめて仕上げます。その日はそれしかしない、という時間の使い方です。
残りの時間はインプットと運動、そして社交に充てられます。旅行や友人との外出、一人で遊ぶ時間などです。
時間をかけて働いてもアウトプットが出しきれなかった
技術と資本に任せることで、昔の2〜3倍の成果が出せる
漫画3000冊、YouTubeも異世界モノも全部摂取
仕事以外の時間の多くは、インプットに使われています。勝間さんはKindleで主要な漫画をほぼ全部読んでいるといいます。
Kindleには3000冊から5000冊ほどが入っています。おすすめに出てきた作品を次々に買うため、そこから動きたくないと語ります。
だってAmazonでおすすめに出てきたらパパパッと買っちゃうんで、Kindleで。
『薬屋のひとりごと』や『俺だけレベルアップな件』、『異世界おじさん』といった作品も当初から読んでいるといい、けんすうさんは意外だと驚きます。
漫画だけでなく、NetflixもYouTubeも大量に見ています。ずんだもんの動画や科学系の読み物が、アルゴリズムで次々に流れてくるそうです。
ひたすらそういう科学読み物みたいなやつが出てくるんですよ、バンバンバン。
こうした雑多なインプットが、メルマガのネタにもつながっています。難しい本だけを読むのではなく、面白いものを幅広く摂取している点が特徴です。
難しい本も多少読みますけど、つまんないじゃないですか。
車ではAirBoxでYouTubeを立ち上げ、音だけ聞くこともあるといいます。一方でポッドキャストはあまり聞かないそうです。
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まとめ
勝間和代さんの暮らしは、すべて体力を起点に設計されていました。続かない運動はやらず、生活動線とゴルフで運動を確保し、体を数値で管理する。そして労働そのものを減らし、インプットと運動と社交に時間を回す。その一貫した思考が全編を貫いています。
- お金は借りられても体力は借りられない。だから体力を最も尊い財産として全てを逆算する
- 続かない運動はやらない。階段やゴルフなど、生活動線と「人がいるプレッシャー」で運動を続ける
- VO2 Maxや脈拍を数値で管理し、心臓を消耗品として無駄遣いしない
- 労働生産性の低さを前提に、仕事は1日2時間ほどに絞り、残りをインプットと運動に充てる
- 漫画・YouTube・異世界モノまで幅広く摂取することが、アウトプットの土台になっている





