GPT-5.6はなぜ「発表だけ」で使えないのか
この回の最初のトピックは、OpenAIが2026年6月26日に次世代AIモデルファミリー「GPT-5.6」シリーズを正式に発表したというニュースです。かねりんさんは開口一番、「発表だけでまだ使えないやつだ」と反応しました。
しぶちょーさんによると、GPT-5.6は1つのモデルではなく、Sol、Terra、Lunaという3つのモデルに分かれています。ClaudeでいうOpus、Sonnet、Haikuのような分け方で、かねりんさんは「Claudeっぽくなった」と感じたそうです。
| モデル | 位置づけ | 特徴 |
|---|---|---|
| Sol | 最上位のフラッグシップ | Fable相当と言われる最強モデル |
| Terra | 中間のコスパモデル | GPT-5.5クラスの性能で、やや安い |
| Luna | 最軽量モデル | 爆速・爆安 |
GPT-5.6の3モデルについて、しぶちょーさんは「実際に見せたいのはSol」だと説明します。TerraとLunaは基本的にGPT-5.5クラスで、低価格化と高速化が売りだという整理です。
しぶちょーさんは、OpenAIのモデル名の付け方にも触れました。以前は4oのような名前があり、一度シンプルな番号だけに戻り、また固有名詞を使った展開に戻ってきています。
一回なくなって、シンプルになって、またなんかこういうモデル名展開してくるみたいな。
結構Claude、Claudeに左右されてない?この人たち。
しぶちょーさんも、Claudeの3段構成が普及しているため、OpenAIもその流れを踏襲しているのではないかと見ています。
大統領令で変わったAIの公開ルールとは
GPT-5.6がまだ使えない理由について、しぶちょーさんは「Fable」が禁止された流れを挙げます。現在は信頼できるとされたアメリカの企業20社だけがプレビューで使える状態だといいます。
しぶちょーさんの説明では、アメリカで大統領令が出され、新しいAIモデルは政府の厳格な審査と承認を受けてから出すことが義務付けられました。かねりんさんは「時代が動いた感じ」と受け止めています。
SNSでは、この状況を風刺する画像も出回っているそうです。しぶちょーさんが紹介したのは、トランプ大統領がサム・アルトマン氏とAnthropicの社長に首輪をつけて引いているような絵でした。
一方でOpenAIは、数週間で一般提供できる予定だと明言しているといいます。しぶちょーさんによれば、OpenAIはこの確認プロセスを長期的な標準にすべきではなく、あくまで短期的な措置だと説明しています。
かねりんさんは、政府用のモデルが別にあって、それはいちいち発表しないという形になるのではないかと想像します。しぶちょーさんも「それは全然あるよね」と応じ、性能を落としたモデルを最新モデルとして世界に配る可能性に触れました。
本当にSFの世界が現実にだいぶ置いてきてしまっているし。
それが現実として全然あり得るよなっていう状態になってるのが、ある種恐ろしくもあり、ある種面白くもあるよねっていう感じの昨今でございますなという。
Sakana AIとFableロス、評価はなぜ揺れるのか
AIが国家レベルの話になる中で、かねりんさんは国産LLMの開発に期待したくなると話します。しぶちょーさんは、前週に取り上げたSakana AIの話題にもリスナーが反応していたと振り返りました。
かねりんさんは、Sakana AIが海外で叩かれているという投稿をよく見かけるといいます。しぶちょーさんによると、Sakana AIが「Fable相当」と言ったことに対して過剰だという声が出ているようです。
ただ、しぶちょーさんは「実は全然ゴミだった」ということはないと見ています。Fable相当というのは限定されたタスクのベンチマークで匹敵した話で、実際に触った感覚ではFableより落ちるというのがしぶちょーさんの評価です。
しぶちょーさんは、ユーザーの間に「Fableロス」とも言える状態が生まれていると分析します。一瞬だけ触れたFableが思い出の中で美化され、白馬の王子様のようになっているというのです。
身長185センチぐらいの白馬の王子様だった気がするんだけどみたいな。あれ165センチぐらいしかねえなみたいな。
ただのおっさんじゃん。
同じものが戻ってきても「性能を落とされた」と疑ってしまうだろう、というのがしぶちょーさんの見立てです。Fable自体はあと1〜2週間で公開されるという噂もありますが、しぶちょーさんは信憑性はよくわからないとしています。
しぶちょーさんは、Fableを触った人と触っていない人ではAIへの解像度が雲泥の差だと話します。一方、かねりんさんはウェブ関連の作業をさせるとOpusに振り分けられてしまい、すぐ使用上限に達したと振り返りました。
Webサイト制作はFableよりClaude Designが向く?
かねりんさんがWebサイトを新しくしたいと話すと、しぶちょーさんはFableではオーバースペックかもしれないと指摘します。
それ(Fableにウェブデザインを頼むの)はだってあれだよ、ノーベル化学賞を取った博士に、ちょっとウェブサイトのデザインやってくださいって言ってるようなもんじゃねえ?
しぶちょーさんがすすめるのはClaude Design ── Anthropicが提供する、デザイン制作を支援するClaudeの機能。対話しながらデザイン案を作り、方向性を詰めていく用途に向いていますです。GitHubにプッシュしたリポジトリのURLを渡せばデザインを取り込み、編集後に再びプッシュしてもらい、手元のVS Codeにプルしてくる流れを説明しました。
かねりんさんは、現在のサイトで使っているStudioのデザインを完コピさせようとして、動きが再現できないと言われたそうです。しぶちょーさんは、パッケージ化された製品なので再現は難しく、同じようなものを一から作らせるほうがよいと助言しました。
しぶちょーさんは、デザインが毎回似たものになる問題への対策として、動きやボタンのデザインが部品ごとにまとまったカタログサイトを使う方法を挙げます。URLをAIに渡せば、言葉では伝えにくい動きや形を伝えられるといいます。
Claude Designの特長について、しぶちょーさんは「デザイナーがメンターとして1人ついてくれるイメージ」と表現します。方針や気になる点を聞いてくれて、3パターンほどの案から選びながら洗練させていけるそうです。
バイブコーディング的にデザインを作り込もうと思ったら、自分でさ、こここうしてああしてって言わなきゃいけないじゃん。
バイブコーディングでは自分から細かく指示しなければならない一方、Claude Designはデザインの視点から選択肢を出してくれる点が違う、というのがしぶちょーさんの説明です。
Codexのログバグで、SSDは何年もつのか
2つ目のニュースは、OpenAIのコーディングエージェントであるCodexに、ローカルSSDへ年間640TB相当の書き込みを行う不具合があり、最新版で大半が修正されたというものです。
しぶちょーさんによると、作業ログをデータベースに溜め込む仕組み自体はClaude Codeにもありますが、Codexはやけに大量に書き込む仕様になっていたようです。
21日間
約37TBの書き込み
1年換算
約640TBの書き込み
1TBのSSD
年間640回分の書き換え
結果
一般向けSSDなら寿命に達する
かねりんさんが「怖すぎる」と反応したのは、今SSDがとても高いからです。ここから話題は、ハードウェア価格の高騰へ移っていきます。
SSDもMacも値上がり、AI時代のストレージ事情
しぶちょーさんは、電気店で4TBのSSDが8万円ほどしていて目を疑ったといいます。30万円近いSSDもあり、思わず写真を撮ったそうです。
以前買った時は1万円ちょっと
買い直そうとしたら5万円ほど
値上がりの原因について、しぶちょーさんは半導体系だと思うとしつつ、詳しくはないと断っています。ラズパイの値段も上がっていて、AIエージェントをラズパイで作ろうとしても難しい状況だといいます。
Macも値上げされ、しぶちょーさんは全体で20%ほど上がったと見ています。かねりんさんはぎりぎり値上げ前に購入できましたが、メモリ48GBでも足りないと話します。
ずっとClaudeCodeで同時並列マルチタスク30個みたいな感じでやってるからさ。
僕の作業のボトルネックにならないパソコンを追い求めて30年みたいな感じだからさ。
しぶちょーさんは、かねりんさんの使い方は負荷を減らせる余地があるかもしれないと話します。サブエージェントでモデルを切り替える使い方は、作業の割り振りがわかっている人向けだという指摘です。
作りたいものがある人が勝つ時代とは
かねりんさんは自分用に、リアルタイムで文字起こしをしながら発言内容のファクトチェックまで並べていくプログラムを作っているそうです。しぶちょーさんは、ニュース番組の訂正のような役割になると面白がりました。
AIはね、作りたいもののある人が勝つ時代だから。
そう、作れる技術がある人じゃないからね。
AIがない時代には、ツールやホームページを作るには外注が必要でした。かねりんさんは、何かやりたくても仲間を探し、人とやりとりしなければならなかった時代を振り返ります。
しぶちょーさんは、発注側にエンジニアリングの知識がないと、悪い業者に食い物にされるリスクもあったと話します。その手間がそのまま省けるのは代えがたいとしつつ、同時にAIは確実に人の仕事を奪っているとも語りました。
イラストレーターの仕事はAIに奪われるのか
しぶちょーさんは、エンジニア以外でもイラストの世界が影響を受けていると話します。副業でやっていた人が違う分野に移ったり、引退したりするケースもあるそうです。
イラストレーターの権利を守ろうという国絡みの宣言が出た際、そのポスターが生成AIっぽいとして炎上したことにも触れました。しぶちょーさんは、発注自体はきちんとしていたようだとしています。
かねりんさんは、DeNAの南場会長の「中途半端な専門性は一撃で淘汰されます」という言葉に過ぎないのではないかと問いかけます。しぶちょーさんは同意しつつ、技術力だけでなく、その人に描いてほしいと思われるブランディングができていない人が淘汰されると補足しました。
なんかそういうもののスピード感、全然追いついてないような気がしていて。
しぶちょーさんが気にしているのは、仕事が奪われた後に新しい仕事が生まれるという歴史的な流れが、AIの速さに追いついていないことです。
製造業がAIのスピードに追いつけない理由
しぶちょーさんは、産業革命の自動化は物理のスピードだったのに対し、ソフトウェアのスピードは雲泥の差があると話します。製造業は判断プロセスや組織の作りが物理的なものづくりに最適化されているため、AIへのキャッチアップが遅いといいます。
作ったら直せない不可逆な世界で、事前検証をしっかり行う
なんとなく動くものを作ってブラッシュアップを何度も繰り返せる
3Dプリンターの登場で試作はしやすくなりましたが、ソフトウェアほどそのプロセスに最適化されていない、というのがしぶちょーさんの見方です。
ソフトウェアの人たちでさえ追いつけないほどAIは速く、その危機感を抱いていたのがAnthropicではないかとしぶちょーさんは話します。ただ、減速を呼びかけつつ強力なモデルを出したことには「二枚舌感」があるとも述べました。
日本の品質重視は、AI時代の足かせか
かねりんさんは、日本の大企業や官庁の意思決定が遅いのは、必要性があってのことなのかと問いかけます。しぶちょーさんは、品質を人に依存せず作り込む組織作りが日本は得意だったと答えました。
しぶちょーさんによると、冷蔵庫・テレビ・洗濯機の三種の神器の時代は、作れば売れました。海外の製品を真似て、品質を上げ、速く安く作る力で日本は勝ってきたといいます。
高度経済成長期
誰も持っていないから作れば売れた
勝ち方
真似て品質を上げ、安く速く大量に作る
仕組み化
ルールを守れば品質が出る組織体系
現在
いいものを高く売る戦略や新技術の吸収で障壁に
しぶちょーさんは、日本では「いいものを高く」が悪とされる感覚があり、高級車や高級時計のメーカーが育ちにくいと話します。トヨタのレクサスは、ブランドを切り離してリブランディングした例として挙げられました。
大企業とベンチャー、AIエージェントの勝負は1年?
日本全体がこうした仕組みだとスタートアップも難しいのか、とかねりんさんは尋ねます。しぶちょーさんは、スタートアップこそ常識にとらわれずスピーディーに動くことを期待されていると答えました。
南場さんも、スピードはスタートアップに任せ、大企業は資金や技術リソースを投資して組むのが今のAI時代の開発だと話していたそうです。
しぶちょーさんが話を聞いたAIベンチャーの社長は、今の1年が勝負だと語っていたといいます。大企業はセキュリティの問題でAIエージェントを使えない一方、ベンチャーは自由に使えるからです。
だからここの1年で、もうとにかくこれを使い倒して、
もうそこの開発のスピードとか、その技術力で差を、その資金の差を埋めるみたいな。
いずれマイクロソフトのような大手が大企業向けのパッケージを出してくるので、それまでがタイムリミットだという見立てです。かねりんさんは「個人でも勝負できるのがこの1年だということでもある」と受け止めました。
そのベンチャーが取り組んでいるのは、ソフトウェア販売ではなく、Claude Codeを使った実験によるフィジカルAI分野のコア技術の研究開発だといいます。
AIで何を作るべきか、儲け話ではなく「やりたいこと」から
かねりんさんは、多くの人がAIで「何をすればいいか」で止まり、SNSの「noteで月100万円」のような儲け話に流れてしまうと話します。
しぶちょーさんは、明確にやりたいことがあり、それに社員全員でAIエージェントを使っているベンチャー社長の姿に期待を感じたといいます。
そっちじゃなくて、なんか温めてる自分の人生の企画ないですか?っていうところからだよね。
一方でしぶちょーさんは、「やろうと思っていたけどできていなかった」という枠に入っている時点で、実はやらないことが多いと厳しい見方も示しました。本当にやる人は、忙しくても始めているというのです。
かねりんさんは最近、周囲の人にClaude Codeを入れてもらう活動をしていて、ものすごく感動されるそうです。しぶちょーさんは、言葉で扱えることの大きさを強調しました。
主婦にClaude Codeは刺さるのか
かねりんさんが困っているのは、主婦層への説明です。「子供のお迎えに行ってくれないでしょ」「毎日家事で死んでいるのに役に立たない」と言われ、クリティカルな返しができないといいます。
しぶちょーさんは、主婦はそもそもパソコンをあまり触らず、スマホで完結するほうがよいのではないかと考えます。自身はPTAや旗振り当番のような事務はすべてAIでやっているものの、家事にClaude Code自体が決定的に効くとは思わないそうです。
しぶちょーさんの妻はデジタルとほとんど縁がなく、メモも手書きで、iPhoneではInstagramしか使っていないといいます。そのため主婦のタスクとAIが頭の中で結びついていないのだろう、としぶちょーさんは語りました。
一方、東京のスーパーでは、音声入力によく使われる骨伝導ヘッドセットのShokzをつけて買い物する主婦を見かけたそうです。ただ、皿洗いや掃除など物理的なタスクが多い家事には、まだ厳しいという結論でした。
かねりんさんは、Claude Codeの魅力は「やり取りが消えずにローカルに溜まり、育っていく感じ」だと話します。毎回説明しなくていい点が、紹介した相手にも大きなフックになっていたそうです。
ループエンジニアリングとは何か
3つ目のトピックは、「◯◯エンジニアリング」シリーズの最新作として話題のループエンジニアリングです。6月に入ってから、AI界隈の著名人が一斉に同じようなことを言い出したといいます。
しぶちょーさんが挙げたのは、OpenAIに所属するピーター・スタインバーガーさん、Claude Codeの開発者ボリス・チェルニーさん、GoogleのAIディレクターであるアディ・オスマニさんです。オスマニさんがこれらを統合して「ループエンジニアリング」と命名し、解説文書を公開しました。
しぶちょーさんによると、ハーネスエンジニアリングではエージェントが1回動いて終わります。ループエンジニアリングはそれを何度も自律的に走らせ、自分でやることを見つけ、完了させ、次のタスクを探すサイクルそのものを設計する考え方です。
しぶちょーさんは、文書の書き出しがおしゃれだと紹介しました。プロンプトエンジニアリングの講座はまだ売れ続け、コンテキストエンジニアリングのインクは乾かず、ハーネスエンジニアリングが書き起こされたばかりのところへループエンジニアリングが来た、と用語の乱立を自覚したうえで「だが、これは違う」と続くそうです。
だから使う人がもうループの内側にいるんではなくて、外側にいてループそのものを構築する。これがループエンジニアリングだよということが言われております。
しぶちょーさんの説明では、エージェントが問題を発見し、自分でやるか他のエージェントに引き渡すかを判断し、結果を検証し、そのループを永続化してスケジュールに落とし込みます。
発見
何をすべきかをエージェントが見つける
引き渡し
自分でやるか他のエージェントに渡すか判断する
検証
実行した結果を確かめる
永続化
ループをスケジュールに落とし込み回し続ける
ループエンジニアリングの生みの親はかねりんさん?
一度構築したらフルオートで動くのか、とかねりんさんは半信半疑です。しぶちょーさんは、Claude Codeのスケジュール機能をうまく使えば今でもできると思うと答えました。
で、朝起きたらもうトークン枯渇みたいな。
しぶちょーさんは、ループの中はAIだけではなく、自分で作ったプログラムを動かして待つような工程もあり得ると補足します。
かねりんさんは、ポッドキャスト制作のタイムラインを全部設計し、収録さえすれば後は全自動で動く仕組みを、パーツを作りながらつなげているそうです。しぶちょーさんも、文書に「誰かが元々やっていたことに名前がついた」という趣旨が書かれていたと話し、「生みの親はかねりんさん説」で盛り上がりました。
しぶちょーさん自身もまだ完全には理解できていないとして、具体例を交えた詳しい解説は深掘り回に回すことになりました。次の用語は「スパイラル」か「インフィニティ」か、と予想合戦にもなっています。
AutoReserveの電話が鳴り止まないのはなぜか
4つ目のニュースは、AI予約サービス「AutoReserve」の電話が鳴り止まず、飲食店が困惑しているという報道です。利用者がWebで予約すると、AIが店に電話をかけて音声で予約をしてくれる仕組みです。
AIの電話
営業開始の瞬間に電子音声で予約の電話がかかる
店が切る
人間でない声を迷惑電話と感じて切る
再発信
予約完了までかけ続ける仕様で何度もかかる
店の対策
電話予約をやめる、受話音量をゼロにする店も
仕込みなど一番忙しい時間にかかってきて、普通の客からの電話を受けられないほどだといいます。
しぶちょーさん自身も、エンジニア向けの案件紹介サービスからAI音声の電話がかかってくることがあり、鬱陶しくてつい切ってしまうそうです。
何番を押してくださいの言葉で入力できるバージョンなのよ、結局。
しぶちょーさんの説明では、相手が話している間に遮ることはできず、「さあ答えてください」のタイミングで話す必要があります。この不便さが抵抗感につながっていると考えられます。
AutoReserveは叩かれるべきサービスなのか
SNSではAutoReserveがディストピア的なサービスとして目の敵にされていますが、しぶちょーさんは個人的に応援したい会社だといいます。案件ではない、とも断っていました。
問題が起きているのは、ネット予約を受け付けず電話だけで受けている店です。しぶちょーさんは、そうした店はITリテラシーが高くなく、ノートに予約を書くような運営をしていることが多いと見ています。
しぶちょーさんは、漫画で読んだ話として、あえて忙しくせず単価を上げる経営が合理的な店もあると紹介します。そうした店にとっては、AIからの予約電話は迷惑になり得ます。
一方でAutoReserveの社長は、情報共有不足で飲食店に迷惑をかけたことをきちんと謝罪しています。日本では電話予約のみの店が約80%あり、ネット予約の普及の遅さをテクノロジーで解決したい、というのが社長の問題意識だそうです。
しぶちょーさんは、電話のみの店の大半は本当はスケールしたいが情報を持っていないだけで、助かっている店も多いのではないかと話します。店側で対策すればかからなくなる改善策も出ているといいます。
なぜ電子音声のままなのか、とかねりんさんは問います。しぶちょーさんは、詐欺はボイスチェンジャーが中心で、リアルタイム応答型の音声AIは速さのために精度を犠牲にしているため、日時や人数を確実に聞き出すにはルールに沿った会話にせざるを得ないと説明しました。
しぶちょーさんは当初、このサービスを叩く方向の話として持ってくるつもりでしたが、調べるうちにそうでもないと考え直したそうです。感情を煽る切り取りから一歩引いて見ることが、番組の言う「落ち着き」だとまとめました。
日本語小型モデルPLaMo 3.0は何に使えるのか
目安箱には、Sakana AIのFuguと同時に、Preferred NetworksがPLaMo 3.0という国産フルスクラッチLLMをリリースしたことについての質問が届きました。しぶちょーさんが読み上げた内容は次のとおりです。
公式ではHaiku4.7やGPT4.0-miniに勝ると謳っています。調べると30ビリオン程度のモデルと推測されているらしく、API料金も安めに設定しているらしいので、海外の軽量モデルを置き換えることができたらすごいことだと思いますが、軽量モデルってどれくらいの需要があるんでしょうか。いまいち実際に何に使われるものなのかよくわかってません。
自社でAI向けの演算チップを作ってたり、面白い企業なので頑張ってほしいとは思いますが、活路が見えなそうなモデルなんでしょうか?
しぶちょーさんによると、他の日本語特化LLMの多くはDeepSeekなどのオープンソースモデルをファインチューニングしたものですが、Preferred Networksは完全に自作のモデルを作っています。日本語特化かつフルスクラッチの小型モデルは、ここだけだと思うとのことです。
小型モデルの利点として、しぶちょーさんはまずコストを挙げます。単純なタスクに頭のいいモデルを使うのはもったいない、という今回の回で繰り返し出た考え方にもつながります。
もう1つの利点は、日本語に特化したトークナイザー ── 文章をAIが処理する単位である「トークン」に分割する仕組み。言語に合った分け方をすると、同じ文章をより少ないトークンで表せますです。英語ベースのモデルは日本語を入れるとトークンを多く消費しますが、日本語特化なら同じ日本語業務をより効率よく回せるといいます。
しぶちょーさんは、個人が直接使う場面は少なく、企業の実務に導入されていくタイプのモデルだと見ています。驚きにくいから話題になりにくいだけで、チェックしておくべき存在だという評価です。
続いて、Codexについての深掘り回のリクエストと、画面操作を記録して再現するCodexの新機能「Record & Replay」は驚いていいのか、という短い投稿も紹介されました。しぶちょーさんはまだ使っていないため、試してから判断するとしています。
スマホ版Claude Codeで勝手にGitHubが更新される?
かねりんさんは、Gウッドさんからのお便りを読み上げました。
現在ClaudeCodeも手探りで触っておるのですが、理解が浅いまま操作しているため、誤った使い方をしていないか不安に感じております。
番組内で自宅のPCを立ち上げておけばスマホからでも利用できるとお話しされたかと思いますが、スマホのClaudeCodeでセッションを開始すると、PCが起動していない状態でもコードを生成し、GitHub上のファイルを更新してくれます。これは正常な仕様なのでしょうか?それとも何か問題がある状態でしょうか。また、後から高額な請求が発生する可能性がないかも心配です。
しぶちょーさんの答えは、PCにアクセスしているのではなく、Web版のClaude Codeを使っているのではないか、というものです。GitHubのリモートリポジトリにあるものは、オンラインのClaude Codeで編集できるといいます。
ただそれ(Web版)はGitHubに対してアクセスできるだけで、Kanerinがローカルに持ってるようないろんなリソースとかツールを使えるわけじゃないから、かなり限定されたClaudeCodeの用途にはなるんだけど。
スマホとPCのセッションは引き継げないため、Web版でGitHubにプッシュされたものを、PC側でプルして続きの作業をする形になるそうです。
請求については、しぶちょーさんは契約しているプランの利用量の中で消費されるので、基本的に追加課金は発生しないと答えました。手元のPCのセッションをスマホから操作したい場合は、「/remote-control」を使えばアプリからセッションを見て指示できるといいます。
Claude Code講座とコミュニティアンバサダー
しぶちょーさんは、紹介したい書籍として『Claude Code実用入門』と『Claude Codeで学ぶAgent Skills入門』を挙げました。後者の著者は、以前に会ったことのある佐藤龍さんだそうです。
しぶちょーさんは岐阜県の製造業向けにClaude Code講座を行う予定で、その復習用に購入したといいます。Agent Skillsの本は、体系的にまとまっていそうだと感じて手に取ったそうです。
2人とも、6月頭に始まったとみられるClaudeのコミュニティアンバサダーに応募しています。しぶちょーさんは地域を名古屋にし、これまでAI関連のイベントを開いてきた実績も書いたそうです。
もうClaudeの悪いとこしか言えなくなるけど大丈夫?
大丈夫、俺が言う。
名古屋の子供向けAIイベントとヒューマノイド取材
7月25日の土曜日、名古屋の上社で子供向けのAIイベントが開かれます。「ファミリーフェスティバル2026」の中のAI体験として、午前と午後に1枠ずつ、参加料1000円のワークショップが行われます。
参加にはスマホを持参し、事前予約が必要です。会場は全室防音の音楽家向けマンションで、かねりんさんは以前ここでNFTのイベントを開いたことがあるそうです。
また、しぶちょーさんはフィジカルAIの学生向けコンテストで審査員を務める関係で、ヒューマノイド関連の開発をする会社を取材しました。その30分ほどの動画は、主催のNHKエンタープライズ側のロボコンチャンネルで公開されています。
1時間50分の長尺回とビデオPodcast
今回の収録は1時間50分に及びました。かねりんさんは、意外と長尺がよいというデータも出てきていると話します。
番組はApple Podcastsでも動画で見られるよう準備中で、承認待ちだそうです。しぶちょーさんは「今ビデオにしなくていつするんだ」という流れだと応じました。
アフタートークでは、カメラの自動フォーカスで画面が勝手に動いてしまう問題や、女優ライトを当てたこと、高級デスクライトが折れたことなど、ビデオ収録ならではの苦労が語られています。
まとめ
この速報回では、GPT-5.6やループエンジニアリングのような話題から、SSD価格やAutoReserveのような身近な問題までが扱われました。どの話題でも共通していたのは、見出しの強さに驚く前に背景を確かめるという、落ち着いてAIを見る姿勢です。
- GPT-5.6はSol・Terra・Lunaの3モデル構成で、大統領令による政府審査のため現時点では一部企業だけが利用できる
- ループエンジニアリングは、エージェントが作業・検証・次のタスク発見を繰り返すサイクルそのものを人間が外側から設計する考え方
- 製造業や日本の品質重視の仕組みは、ソフトウェアとAIのスピードに追いつくうえで壁になっている
- AutoReserveは店側の迷惑が話題になる一方、電話予約のみの店が約80%という課題に取り組むサービスでもある
- PLaMo 3.0のような日本語特化の小型モデルは、コストやトークン効率に優れ、企業の実務で活きるタイプのモデル





