鬼っぽくない鬼岳と五島の包容力
この回のテーマは、五島列島のシンボルとされる鬼岳です。名前からは険しい山を想像しますが、実際はとてもなだらかで丸っこい山だと話されています。
ナツさんは、そのなだらかさから「鬼っぽい人ほど実は優しい」という説をいつも唱えているそうです。
名前からするとすっごい険しい山かなって思いきや、めちゃくちゃなだらかで緑がすごい綺麗で、本当に丸っこい山なんです。
鬼ヶ島やバイキンマンの住処のように、鬼は普通、遠く離れた場所にいるものです。ところが鬼岳は島の真ん中にあり、シンボルになっています。
鬼すらも受け入れて、鬼が結局丸くなるぐらいの五島の包容力っていうのが鬼岳なんじゃないかな。
鬼も優しくなれるほどの丈で、鬼岳なんだ。そういうことなんだ。
飛行機から鬼岳を眺めたい人へのメモとして、五島から飛び立つときはA側の席がおすすめだと話されています。左手に鬼岳を見ながら飛び上がっていくことが多いそうです。
草スキーで「飛べた」瞬間とスタンディングオベーション
ノブさんは小学一年生から高校三年生まで、毎年遠足で鬼岳に行っていた記憶があるそうです。一方でナツさんは、遊びに草スキーへ通っていました。
近くの椿公園にも草スキーができる場所はありますが、そこはスリルがないため、ナツさんは本当の鬼岳の一番斜面が強いところで滑っていたそうです。
よく滑れる段ボールを選び、助走をつけて滑る。観光地なので、その様子を観光客がずっと見ていたと言います。
そして観光客が頂上にいるとき、人生最高の滑りができた瞬間が訪れます。
人って飛べないって思ってたけど、初めて飛べたって思って。十秒ぐらい自分が鳥になれたのがめっちゃ覚えてて、アラジンの魔法の絨毯みたいな感じになって。
ただ、勢いが良すぎて整備されていない場所で飛んでしまい、アスファルトの上に落下。背中が痛くて、しばらく立ち上がれなかったそうです。
それでも頂上にいた観光客たちが、みんな拍手をしてくれました。
ナツさんは、遊び場ではない場所で工夫して遊ぶことの楽しさを振り返ります。海に飛び込むのも同じで、鬼岳もただの山だからこそ遊びを工夫できると話されています。
観光で来た人にもぜひ試してほしいとのことで、段ボールも譲るそうです。ただし滑りやすいルートは、譲り合って使うのが中学生時代のマナーだったと言います。
島を見渡し、地球の真ん中で自分を捉え直す
鬼岳は島のシンボルなので、まず上まで登って全体を見渡すことがすすめられています。福江方面の街並みや山、反対側の海まで見えるからです。
島の観光に行く前に一回全体を見渡してもらうと、島のことを掴んでもらえるからいいんじゃないかなって思います。
風が強い日は凧揚げも楽しめるそうです。
鬼岳には、一度登った後にまた下って登り返す場所があります。ナツさんは、頑張って登り返さなくても、一回目の登りの景色だけで十分だと考えています。
せっかく観光で来たら誰しも頑張っちゃうけど、そんなに体力を消耗しなくても素晴らしい景色があると考えてる派。
一方でノブさんは、中腹の見晴らしのいい場所から頂上方向へ登った先もいいと補足します。特に秋は、ススキがふわっと広がる景色が魅力だそうです。
そのため、秋だけは少し頑張って登り、ススキを感じてもらうのもいいかもしれないと話されています。
さらにノブさんは、駐車場から登ってすぐ左にある鉄の玉のようなオブジェを紹介します。二つに分かれた真ん中に入る仕掛けで、多くの人が素通りしがちだと言います。
あの玉の手前のプレートに「ここは地球の真ん中です」って書いてあって、真ん中に入ると地球の真ん中なんですよ。
物理的な意味ではなく、言霊のようなものだと二人は解釈します。世界の中心で、自分を一度捉え直してほしいという願いが込められています。
春の鬼岳は「美空ひばりの聖地」
ノブさんが鬼岳で大好きなものが、春のひばりの鳴き声です。四月から五月の鬼岳では、ひばりの声に包まれると話されています。
ノブさんは、国民的歌手の美空ひばりの名前が、この鳥のひばりに由来すると説明します。
ひばりは素晴らしい歌声を何十種類も持ってて、空中でずっとホバリングしながら鳴き続けるの。姿は見えずに、素晴らしい歌声だけ空から聞こえてくる。
昔の人はその美しさを知っていて、美空ひばりという芸名を付けたのだろうと話されています。だからこそ、その素晴らしさを感じられるのが春の鬼岳だというわけです。
じゃあそこは美空ひばりの聖地と言っていいね。聖地巡礼で。
ひばりは地面にいるとき、登っていくとき、ホバリングしているとき、降りてくるときで、それぞれ鳴き声を歌い分けるそうです。
鬼岳はひばりたちの住処なので、次々と交代しながら鳴く様子が、まるで合唱のようになると言います。
次は私行きます、次は私歌いますみたいな感じの素晴らしい歌大会になる。美空ひばり図になる。
ナツさんは、その合唱を紅白歌合戦にたとえます。紅白では最後にみんなで「川の流れのように」を歌うため、鬼岳のひばりの大合唱もそれに重なると話されています。
紅白ロスや五月病になりがちな春こそ、ひばりの合唱を聞きに来れば、また正月気分になれるかもしれないと語られました。
トトロの道と、四季の里の五島そうめん
話は鬼岳を下った先へ移ります。ナツさんは、そこに「トトロの道」があると話します。
ただしトトロは子供のときにしか会えない存在です。ナツさんがその道を見つけたのは中学生の頃で、道までしかたどり着けなかったのだろうと振り返ります。
もうちょっと若い、小学校とか幼稚園の時に見つけられてたら、その先のトトロがいたんじゃないかなっていつも思ってて。
今はその道自体もなくなっていて、道すらも子供のときにしか出会えなかったのかもしれないと話されています。トトロが地元の子供たちの共通認識かどうか、今度小学生に聞いてみたいそうです。
最後に紹介されたのが、鬼岳の駐車場のところにある四季の里といううどん屋さんです。ノブさんはカレーの店だと思っていましたが、ナツさんは五島そうめんをすすめます。
ついうどんを食べちゃうけど、そうめんがめっちゃ美味しくて。地元の人も好きで行ってたりして、そうめんの美味しさに気づかせてくれる。
カレーも有名なので、カレーとそうめんを一緒に食べるのもいいと話されています。
まとめ
鬼岳は名前とは裏腹になだらかで、鬼すら受け入れる五島のおおらかさを象徴する山として語られました。草スキーの思い出、春のひばりの合唱、麓のそうめんまで、地元だからこそ知る楽しみ方が詰まった回です。
- 鬼岳は険しくなくなだらかで、五島の包容力の象徴として語られています。
- 草スキーで「飛べた」瞬間の観光客の拍手が、ナツさんの人生の糧になっています。
- 駐車場すぐの鉄の玉には「ここは地球の真ん中」と書かれ、自分を捉え直す場所とされています。
- 春の鬼岳はひばりの歌声に包まれ、「美空ひばりの聖地」とも表現されています。
- 麓の四季の里では、うどんやカレーだけでなく五島そうめんがおすすめとされています。
