薬剤師法と企業理念に共通するキーワード
たいぞーさんは前回、薬剤師法第1条を取り上げ、薬学で患者を語ることが薬剤師の責務を果たす上で大事だと話しました。
あわせて、所属する組織の企業理念に寄り添って進むことも大切だと述べています。
そのうえで、薬剤師法第1条と企業理念の両方に共通するキーワードがあると気づいたと言います。
両方に共通するキーワードがありまして、その共通するキーワードというのが、この健康ということ、これが一つ共通のキーワードとしてあるなということを思いました。
健康に貢献する、国民の健康な生活を確保する。どちらも健康へのアプローチが薬剤師に求められています。
だからこそ、そもそも健康とは何かを理解していなければ、患者への関わり方や価値観がずれてしまうのではないか、と問題を提起します。
そもそも健康とは何か
たいぞーさんは、健康にはいろいろな捉え方があり、これが正解というものはないと前置きします。
ただし、自分自身の中で「これ」という定義を持っておかないと、見失ってしまうものもあると話します。
リスナーにも、それぞれの健康の定義をコメント欄で教えてほしいと呼びかけています。
たいぞーさんが考える健康の定義
改めて整理したうえで、たいぞーさんは自身の健康の定義を次のように語ります。
自分自身がありたい将来像、未来像みたいな自己像を描き出して、その未来の姿に向かって進んでいくことができる状態にあること、これが僕自身が思う健康という状態なのかなというふうに思います。
病気になることで将来像を描けなくなる状態は、ある意味で不健康だと言います。
また、なりたい姿を漠然と描いても、身体的・精神的にそこへ向かえない状態も不健康だと捉えられると話します。
つまり、将来を描くことと、そこへ向かって進んでいくこと。この2つがそろって初めて健康が成立するという考え方です。
余命が限られた患者にとっての「未来」
たいぞーさんは現場で、余命が限られた患者にも出会うと話します。そうした患者は未来を描けないのではと思われがちです。
しかし、たいぞーさんはそうは考えていないと言います。
将来の姿というのは10年先、20年先ということだけではなくて、この1分先、1秒先、なんなら明日、明後日というところの自己像を描くということも十分未来の姿だというふうに思います。
今日明日、あるいは今の一分一秒先の自分に向かって進んでいける状態であれば、10年先が描けなくても、その人は健康な状態で今を過ごしていると言えるのではないか、と話します。
薬剤師にできること、心技体の3つの視点
では、その健康のために薬剤師に何ができるのか。たいぞーさんは3つの視点があると言います。
専門的な知識、専門的な態度、専門的な技術。これらが、いわゆる心技体にあたると整理します。
専門知識
患者が描けない将来像を描くのを助け、未来の見通しを立てる
専門技術
薬物治療を適切に評価し、効果が得られ副作用の少ない状態へ導く
専門態度
生きたいと思うエネルギーを支え、未来へ進む力を引き出す
まず専門知識について。知識がないことで未来が真っ暗になることは起こるが、知識があれば将来への見通しを立てる手助けができると言います。
次に専門技術。薬学の知識で薬物治療を適切に評価し、効果が得られて副作用が少ない状態にすることで、未来へ進む身体的・精神的状態を支えられると話します。
最後に専門的な態度です。未来へ進むには、それを実践するエネルギーが必要になるとたいぞーさんは言います。
その人がある種生きたいと思うエネルギーというのは、関わり方、その専門職の関わる態度によって大きく変わってくるところになるのではないかなというふうにも思います。
専門家としての心技体をもって関わることで、健康な状態をつくり出す支援ができるのではないか、とまとめます。
一方で、たいぞーさん自身もすべてできているわけではなく、日々患者と関わりながら模索し実践している状況だと率直に話しています。
まとめ
この回は、薬剤師法や企業理念に共通する「健康」というキーワードを起点に、たいぞーさんが自身の健康の定義と、薬剤師にできる関わり方を整理した内容でした。
- 薬剤師法第1条と企業理念に共通するキーワードは「健康」だと気づいた
- たいぞーさんの健康の定義は、ありたい未来を描き、そこへ進んでいける状態
- 余命が限られていても、1分先や明日の自己像に向かえるなら健康と捉えられる
- 薬剤師にできることは、専門知識・技術・態度という心技体の3視点にある
- たいぞーさん自身も、日々模索しながら実践を続けていると語っている
