「薬学で患者を語る」がピンとこない人へ
たいぞーさんは日々の発信の中心に「薬学で患者を語る」というメッセージを置いています。
これは薬剤師として働く上でとても大事なことであり、臨床現場で患者に関わる面白さややりがいも、薬学をどれだけ使えるかに大きく寄与すると話されています。
一方で、この考え方がいまいちピンとこない人もいるのではないかと感じているそうです。放送のリスナーだけでなく、実際に周りで働く部下のスタッフも含めて、なぜそれを大事にしているのかを本当に理解している人はまだ少ないかもしれない、と振り返ります。
店長になって気づいた「語れていない自分」
この気づきのきっかけには、前職での経験がありました。
たいぞーさんは前職で社長補佐という役割を担い、採用や研修、現場の運営など幅広く関わっていたそうです。薬学を活かすことを会社として大事に位置づけていたため、なぜそれが大切なのかを事あるごとにスタッフへ語ってきました。
ところが、今は一店舗を任される店長という立場です。前職ほど「薬学で患者を語ることがなぜ大事なのか」を語れているだろうかと振り返ると、ほとんど話していないのではないかと感じたといいます。
この気づきは、先日参加した管理者向けのマネジメント能力向上研修で、自分自身を振り返る機会があったときに生まれたそうです。
この薬学で語るということを、実は自分があまり語ってないぞということに気づきました
大切さを語らなければ、一緒にやっていこうと思うスタッフが本当の意味で思い入れを持って仕事に向かえないのは、むしろ当然のことかもしれない。そう感じたことから、放送を通じて自分の考えを改めて発信したいと、今回のテーマにつながっています。
薬剤師法第1条が示す責務
では、薬学で患者を語るのは何のためなのか。たいぞーさんが挙げる大きな目的の1つが、薬剤師法という法律です。
薬剤師として働く上で切り離せない大事なものとして、薬剤師法第1条に記された責務を挙げています。
条文では、薬剤師は調剤、医薬品の供給その他薬事衛生を司ることによって、公衆衛生の向上に寄与し、国民の健康な生活を確保するものとされています。
つまり、これらを行うことで国民が健康に暮らせるようにすることが薬剤師の役割だと示されている、とたいぞーさんは捉えています。
そして、調剤・医薬品の供給・その他薬事衛生という3つは、薬剤師の専門的な領域を具体的に表したものだと考えます。
専門的な領域
調剤・医薬品の供給・その他薬事衛生を司る
公衆衛生の向上
その働きによって公衆衛生に寄与する
国民の健康な生活
最終的に国民の健康な生活を確保する
この専門的な領域はまさに薬学部で学ぶことです。だからこそ、薬学を使って国民の健康な生活を確保しなさいと言われているのがこの条文だと解釈しています。
会社の企業理念「地域一番薬局」とのつながり
もう1つの目的が、今勤める会社の企業理念です。
たいぞーさんの会社は「地域一番薬局となり、地域の人々の健康に貢献する」という理念を掲げています。
地域一番になり健康に貢献する方法はいくらでもあって、1つに特定されるものではないと前置きしつつ、薬学で患者を語ることもその実現につながると話します。
そこに薬剤師ありと、薬剤師に相談してよかった、薬剤師に会いに行きたいと思ってもらえる
地域で一番頼りになる薬局だと思ってもらうには、薬剤師の専門性である薬学を活かし、薬学で患者を語ることを実践する必要がある、というのがその考えです。
さらに、薬学で患者を語ることできちんと薬物治療を評価し、適正化を図っていくことは、地域の人々が健康に暮らすことにも大きく貢献する仕事につながると話されています。
三方・四方よしとしての実践
以上の2つから、たいぞーさんは薬学で患者を語ることを現場で実践するのはとても重要だと結論づけます。
会社の目的を達成するため、そして薬剤師として国に求められる責務を果たすため。その両方につながる実践だと位置づけています。
もちろん、薬剤師としての仕事の面白さややりがいという個人的なところにも結びつくものです。
社会のため、会社のため、地域のため、地域住民のため、そして自分のため。すべての「よし」のために、これからも大切にしながら現場で実践していきたいと締めくくっています。
まとめ
たいぞーさんは、店長として自分が「薬学で患者を語る」意義を語れていなかったことに気づき、その目的を薬剤師法第1条と会社の企業理念という2つの軸から改めて整理しました。専門性である薬学を使うことが、責務の遂行と理念の実現、そして自分のやりがいにまでつながると話されています。
- たいぞーさんは日々の発信で「薬学で患者を語る」を中心に置いている
- 店長になり、その意義を自分が語れていなかったと研修で気づいた
- 薬剤師法第1条は、薬学を使って国民の健康な生活を確保する責務を示す
- 会社の企業理念「地域一番薬局」の実現にも薬学で語る実践がつながる
- 社会・会社・地域・住民・自分の三方四方よしのために実践を続けたい
