バイタルサイン講習会の告知
冒頭でたいぞーさんは、10月25日の日曜日に兵庫県姫路市で日本在宅薬学会のバイタルサイン講習会を主催すると告知しました。
この講習会では、薬剤師がバイタルサインを学ぶ意義や目的、社会的な背景を理解したうえで、手技そのものを学びます。
さらに、その手技で集めた患者情報を薬学的な観点からどう読み解き、実務でどう活用するかまでを扱う5時間のセミナーだと説明されています。
参加枠は10枠で、収録時点では4枠が埋まり、残りは6枠だと案内されました。
学術大会で10演題の座長を務めて
本題としてたいぞーさんが取り上げたのは、先日開催された日本在宅薬学会の学術大会での経験です。
実行委員として一般口頭演題の座長を任され、全部で10演題の司会進行を担うことになりました。
座長として登壇するにあたり、フロアから活発な議論が出るのが理想だとしつつ、意見が出ない場合も想定して準備を進めたと話されています。
そこで発表を聞きながら、質問できそうな気になるポイントをピックアップして聞いていったそうです。
在宅薬学会の口頭演題は症例報告の形式が多く、発表者は自分が在宅で介入した患者さんの一症例を取り上げ、どんな介入をし、どんな視点で関わったのかを語っていました。
「飲んだ後」を見ると症例の見え方が変わる
発表を聞くうち、たいぞーさんは「薬を飲んだ後を見る」という視点で症例をとらえ直すと、もう一歩踏み込んだ介入ができたのではないかと感じる事例がいくつもあったといいます。
薬を飲んだ後を見るという、この視点を持って症例のことを見ていくと、少し違った、もう少し深くこの患者さんの症例のことを考察できる。そんな事例がいくつもありました。
一つの例として挙げられたのが、頻尿で排尿回数が多く困っている患者さんに処方提案をした介入です。
評価をして処方提案をすること自体はとてもいいことだとしつつ、そもそも今飲んでいる薬で排尿の回数が増えている可能性がないかを、まず見極める必要があると指摘します。
もし今の薬が影響している可能性があるなら、処方提案の前にその薬の見直しを検討する。治療上どうしても変えられないなら、そこで処方提案をする。そうしたステップがあったほうが、より最適な薬物治療につながるという考えです。
状況の把握
排尿回数が多く困っている患者さんの状態を確認する
原因の見極め
今飲んでいる薬が排尿回数を増やしている可能性がないか検討する
薬の見直し
影響がありそうなら、まず既存の薬の見直しを検討する
処方提案
治療上変えられない場合に、処方提案という次の手を検討する
もう一つ挙げられたのが、服薬状況を改善したという事例です。
ここでもたいぞーさんは、そもそも薬が飲めていなかった状況を踏まえて、このまま服薬状況を改善してもいいのかを考える必要があると話します。
たとえば飲めていないことを前提に増量されていたり、多少飲めた時にもしっかり効くよう容量が多めに設定されている可能性もあるからです。
その場合、状況を改善する前に、介入前段階のスクリーニングまで語られたほうが、聞いた人の現場での思考が深まりやすくなると考えられます。
「飲んだ後」に薬剤師の専門性がハマる
たいぞーさんは、いずれの症例もすごくいい発表で、自身の学びにもつながったと振り返ります。
そのうえで、「薬を飲んだ後」という視点を持つだけで、もう一歩深い思考や介入につながるのではないかと感じたと述べています。
座長として発表を聞きながら、自分がこの患者さんに関わるならどう関わるかを想像することで、もう一歩深い関わりの可能性を見出せたといいます。
日々の業務が座長の役割も支えた
今回、たいぞーさんは初めて座長を務めましたが、トラブルもあり、本来担当するはずでなかった発表まで座長をすることになったそうです。
それでも、日頃の業務で自分なりに患者を見る視点や考え方を持って関わっているからこそ、急に降ってきた役割も含めて役目を果たせたのではないかと話します。
この経験から、日々の業務がいかに大切かをあらためて感じた在宅薬学会のひと幕だったと締めくくられています。
まとめ
学術大会での座長経験を通して、「薬を飲んだ後を見る」という視点が症例への介入を一歩深めることが語られた回でした。日々の業務で培った視点が、専門性の発揮にもつながるという気づきが共有されています。
- 10月25日に姫路市でバイタルサイン講習会が開催され、収録時点で残りは6枠
- 日本在宅薬学会の学術大会で、たいぞーさんは10演題の座長を務めた
- 頻尿の症例では、処方提案の前に今飲んでいる薬の影響を見極める視点が挙げられた
- 服薬状況の改善事例では、改善前に増量や用量設定の背景を確認する必要があると指摘された
- 「飲んだ後」を見ることで薬剤師の専門性が発揮され、日々の業務の積み重ねが座長の役割も支えた
