10年学んでも定着しなかった漢方の「基本の型」
今回の本題は、基本の型を持つ大切さです。きっかけは、たいぞーさんが毎月参加している漢方師範セミナーでの気づきでした。
このセミナーで共通して最初に学ぶのが、人を3つの体質で区別するという考え方です。ただし、体質をきっちり分けることが目的ではありません。
3つの体質を踏まえつつ、その人の全体像をまず捉えることを大切にしています。症例検討でも「この方の体質はどうか」を出発点にディスカッションを進めていきます。
たいぞーさんが漢方を学び始めたのは1年目のころで、そこから約10年、日本在宅薬学会で勉強を続けてきました。「体質を見る」という基本もずっと聞き続けてきたといいます。
ところが、それが自分の中にきちんと定着する形で落とし込めていなかった。そのことを、7回目の受講にして初めて実感したそうです。
基本の型が「軸足」になるという発見
今回の症例検討で、まず基本の型に沿ってその人の全体像を捉える。すると、この人にどんな漢方薬が最適なのかが見えてくる感覚を、たいぞーさんは掴めたといいます。
たくさんある漢方の中から「この人にはこれだ」と選べるのは、基本が自分の中に備わっているからこそだと話します。
やみくもに知識や情報だけをインプットして、それに当てはめるように患者さんを見ていくのでは、なかなかうまくいくものではない
これまで患者さんに関わってきた自身の経験を振り返りながら、腑に落ちるものがあった。これが今回の大きな学びだったと語ります。
基本の型があると、まず何をすべきかに立ち返れます。さらに、さまざまな情報に触れたときにもブレない軸が生まれ、学びに深みが増していくと考えられています。
基本の型を持つ
まず何をすべきかに立ち返れる
軸足が定まる
患者さんの見方が定まる
情報に触れる
ブレずに咀嚼して落とし込める
学びが深まる
学びにどんどん深みが増していく
「薬学で患者を語る」という自身の軸との重なり
たいぞーさんは、薬学で患者を語ることを大切にしながら薬剤師の仕事をしています。この「薬学」という軸足を定めることの効果を、漢方の学びと重ねて語ります。
病気のことや新しい薬のこと、他の薬剤師の介入の話を聞くときも、すべて原点に帰って自分の中に咀嚼し、落とし込み、深めていくことができているといいます。
漢方もこれと同じく、基本の軸、型を持つということが、深みを増していくことにつながる
この気づきを、8回講座の7回目にしてやっと得られた。残るは来月の1回だけですが、そこでもしっかり学び、軸足を強固にして現場での実践につなげたいと話します。
深く学ぶことが面白さとやりがいにつながる
今日の放送が、基本の型を持つことでブレない軸が生まれ、深みが増していく感覚を疑似的にでも感じるきっかけになれば嬉しい、とたいぞーさんは伝えます。
今日の学びを生かして、薬剤師人生を面白く、やりがいのあるものにしていくきっかけにしてほしい、という言葉で配信は締めくくられました。
まとめ
基本の型を持つことは、選択の軸になり、情報に触れたときにもブレない自分をつくります。約10年学び続けたたいぞーさんが、7回目のセミナーでその実感を掴んだ回でした。
- 漢方の学びでは、人を3つの体質で捉え、まず全体像をつかむことが基本の型になる
- やみくもに知識を当てはめるだけでは、患者さんへの関わりはうまくいきにくい
- 基本の基があると軸足が定まり、多くの情報に触れても学びが深まっていく
- 「薬学で患者を語る」という軸も、原点に帰って咀嚼し落とし込む点で共通している
- 深く学ぶことそのものが、薬剤師の仕事の面白さとやりがいにつながる
