ギリギリでの合格。本番で焦った科目Bのプログラム問題
戸田さんは先日、IT資格の登竜門とも言われる基本情報技術者試験を受験し、無事合格できたと話します。
試験はCBT方式で、パソコンで受験するとその場で点数がわかる仕組みです。終わった時点では受かったと思っていなかったそうです。
結果は科目A、科目Bともに600点台。どちらもギリギリでの合格でした。
特に苦戦したのが科目Bのプログラム問題です。プログラムをトレースして答えを選ぶ形式で、12問目あたりの計算でハマってしまい、時間を大きく使ってしまいました。
もうそこでガーッと時間使っちゃって、あ、やばいってなって、そこで慌て始めて、まあまずいなっていうふうになってきた
それでも普段行っている瞑想の効果もあってか、落ち着いて頭を切り替え、次の問題へと進んでいったそうです。
その後も「もう無理だ」と感じる波が何度かありながらも、最後までやりきって合格にたどり着いたと振り返ります。
AI活用①:解説を読んでも分からない問題を投げる
勉強の土台は、資格試験の王道である過去問です。戸田さんは問題集を1冊買い、そこに特典としてついてきた過去数年分のPDFも活用しました。
その上でAIをどう使ったか。まず取り組んだのが、解説を読んでも理解できない問題をAIに投げることです。
基本情報はプログラムからハードウェアの低レイヤーまで範囲が広く、コンピュータの見えない部分など抽象度の高い話も出てきます。解説を読んでもピンとこないことがあったといいます。
そこで戸田さんは、わからない解説をスクリーンショットで撮り、Geminiに送って理屈を説明してもらいました。
AIの良さは、戸田さんが普段どんな仕事をしているかをある程度踏まえて、その仕事に当てはめて教えてくれる点だと言います。
自分のその仕事に当てはめてね、こう教えてくれるんですよね。すごいそれがとにかくわかりやすくて定着するんですよ
戸田さんはLaravelでウェブアプリを作るため、データベースの話などを自分の仕事に結びつけて理解できたそうです。
たとえば基本情報では、SELECTを「射影」、JOINを「結合」といった日本語表記で問われます。それを普段の仕事の言葉に置き換えて教えてくれるため、定着しやすかったと話します。
AI活用②③:アレンジ問題と弱点克服問題を量産する
過去問を一周した後、戸田さんは次のステップに進みます。特典でもらった過去問PDFとテキストを、NotebookLMにまとめて読み込ませました。
そこからは過去問をそのまま解くのではなく、AICにアレンジ問題を作ってもらう方法をとりました。計算問題は数字を変え、言い回しも変えて出題してくれたそうです。
NotebookLMで一気に50問作ってもらうと解答欄の扱いが難しかったため、実際は10問ずつ出題してもらい、解くという形にしていました。
やり取りを続けると、AIも戸田さんの苦手分野を把握してきます。そこで「弱点克服問題を出してください」と頼むと、理解できていない部分を突いた問題を出してくれました。
計算めんどくさいなと思ってすっ飛ばしてると、まあ計算弱いですねって言われて、計算問題ひたすら出してくれて
面倒で後回しにしていた計算問題も、こうしてAIに指摘され、繰り返し解くことで潰していったといいます。
科目B対策とストーリーによる暗記
基本情報は科目Aと科目Bに分かれます。科目Aは約60問の四択で、知識を問う問題や軽い計算が中心です。
一方の科目Bはプログラミングの問題と、後半にセキュリティ関連の文章問題が出ます。丸暗記ではなく、プログラムを理解しているかを問う内容です。
この科目BにこそAIが効いたと戸田さんは話します。過去問をNotebookLMに読み込ませ、パターン別のオリジナル問題を作ってもらう方法です。
丸暗記じゃなくて、ほんとプログラムだから、とにかく出してもらわないことには、こう、できてるかできてないかわかんない
基本のパターンを一通り押さえ、AIからは「大丈夫そうですね」と言われたものの、本番はさっぱりわからない関数が出るなど、かなり難しかったそうです。
暗記が必要な部分では、答えを教えてもらうだけでなく、定着のためのストーリーを考えてもらう使い方もしていました。
コンピュータ系は横文字も略語も多く、そのままでは覚えにくいものです。たとえばOSIの基本モデルは、物理層からインターネット接続まで層ごとに使うものが違います。
こうした覚えにくい内容も、AIにストーリー仕立てで説明してもらうことで、会話しながら定着させられたと話します。
過去問そのままは出ない。試験は難化しているのか
試験を受けて気づいたことも語られました。一つ目は、過去問がそのまま出る問題はほぼなかったという点です。
過去問からそのまま出るっていうのはね、ほぼなかった気がします。全然言い回しの違う問題がほとんどで
すぐわかった問題は2、3問程度で、言い回しの違う問題がほとんど。さらに最近使われ始めた用語も、それなりの割合で出題されていたそうです。
そこから戸田さんは、一つの仮説を持ちます。AIで効率よく繰り返し勉強できる時代だからこそ、試験は応用寄りに、難しくなっていくのではないかという見方です。
AIでこうやって効率よく勉強できるから、もうここまで知ってるでしょみたいな感じになってきてんのかな
この気づきを補強したのが、たまたま話した小規模の社長との会話でした。宅建でも過去問からそのまま出る問題が減ってきていると聞いたそうです。
戸田さんは、エビデンスがある話ではないと断りつつ、AIで効率よく学べる時代だからこそ資格試験は難化する傾向にあるのではないかと考えています。
そのため、資格取得を考えている人は、早めに動いた方がいいかもしれないと話します。
試験勉強は読解力のトレーニングになる
気づきの二つ目は、自分の読解力が落ちているという実感です。
長い文章はAIに読み込ませてしまいがちで、本を読んでも飛ばし読みで済ませることが増えていたと振り返ります。
そのため勉強中は、特に科目Bの長い問題文をしっかり読むこと自体がしんどく感じられたそうです。
すぐパッと問題見て答えるような問題って少なくなってるから、基本的にやっぱり、しっかり問題読まないといけない
だからこそ、試験を受けること自体が読解力のいいトレーニングになると戸田さんは感じています。技術を学ぶだけでなく、文章を読んで理解する力を鍛えられるというわけです。
AIの力を借りれば理解は深まりますが、逆に自分で文章を読む機会は減ります。試験勉強はその両面を意識させてくれる経験になったようです。
AIは自分専用の家庭教師。次は応用情報へ
戸田さんは、AIを自分専用の家庭教師のような存在だと表現します。自分のレベル感や仕事に合わせて、たとえ話で教えてくれる点がすごいと語ります。
勉強が楽しくなる感覚があるので、狙っている資格があるならぜひ早いうちにチャレンジしてみてほしいと呼びかけます。
戸田さん自身は、次の目標として一つ上の応用情報技術者試験を挙げ、今年11月ごろの受験を検討中だと話します。
実は今回使ったテキストは、数年前に応用情報用として買ったものでした。その内容が普通に基本情報に出ていたことからも、試験が難しくなっていると感じたそうです。
まとめ
戸田さんは基本情報技術者試験にギリギリで合格し、その過程でAIを自分専用の家庭教師として使いこなしました。過去問そのままが通用しにくくなった変化にも触れ、資格を狙うなら早めに動く価値があると語っています。
- AIは、わからない解説を自分の仕事に当てはめて説明してくれるため定着しやすい
- NotebookLMに過去問とテキストを読み込ませ、アレンジ問題や弱点克服問題を量産できる
- 横文字や略語はAIにストーリー仕立てにしてもらうと覚えやすい
- 過去問そのままの出題は減っており、AI時代だからこそ試験は難化する可能性がある
- 試験勉強は読解力のトレーニングにもなる。資格を狙うなら早めのチャレンジがおすすめ
