📝 エピソード概要
世界4500万ユーザーを抱えるカレンダーアプリ「TimeTree」の代表、深川泰斗氏をゲストに迎えた前編。何気ない「予定共有」という機能が、なぜこれほどまでに世界中で支持されているのか、その背景にある深川氏の独特なキャリアと思想を紐解きます。
福岡での少年時代から、文化人類学に没頭した学生時代、そしてYahoo! JAPANでのカレンダー担当を経て起業に至るまでの道のりが語られます。「予定は相手がいるものなのに、道具が一人用なのはおかしい」というシンプルな違和感から始まったプロダクトが、いかにして家族やチームの時間を変えていったのか、その本質に迫るエピソードです。
🎯 主要なトピック
- [原体験としてのゲーム作りと音楽]: 小学生時代に紙と鉛筆で自作ゲームを作っていた経験や、高校時代のバンド活動が、現在の「仕組み作り」や「チーム作り」の根底にある。
- [文化人類学からインターネットの世界へ]: 大学・大学院で文化人類学を専攻。研究者の道を諦めて上京し、フリーターを経てYahoo! JAPANへ入社した経緯。
- [カレンダーとの出会い]: 小さな広告代理店時代にIDを共有してカレンダーを使っていた便利さに感動し、Yahoo!入社時に100個の改善案を提出して担当者に。
- [起業のきっかけは「チーム」]: ヤフーとカカオのJV(ジョイントベンチャー)解散時、最高のチームをバラバラにしたくないという思いから、仲間5人で起業を決意。
- [TimeTreeの誕生と逆転劇]: リリース当初は無風だったが、妻のツイートがきっかけでバイラル。その後、データ分析から「家族利用」にターゲットを絞り急成長。
- [「共有」を前提とした時間の思想]: 現代思想や人類学の知見をベースに、個人単位ではなく「グループ単位」の時間軸でカレンダーを設計した独自の思想。
💡 キーポイント
- 道具と実態のミスマッチの解消: 「予定は相手と決めるもの」という実態に対し、既存ツールが「一人用(スタンドアロン)」ばかりであるという矛盾を突いたことがTimeTreeの核心。
- 「家族」という熱狂的なユーザー層の発見: 漠然としたグループ共有ではなく、インタビューを通じて「これがないと毎日が回らない」という家族の切実なニーズを発見したことがPMF(プロダクトマーケットフィット)の鍵となった。
- 時間の進展は「事態の進展」: 時間を単なる目盛りではなく、グループごとの「事態が進むプロセス」と捉え、あえて複数のカレンダーを使い分ける設計を採用している。
- 強迫観念としての「幸せな時間」: 「記憶に残るような時間を過ごしたい」という深川氏自身の強い想いが、予定を管理するだけでなく、未来の幸せを育むツールとしてのTimeTreeに反映されている。

