OpenAIのCodexMicroを買った理由
冒頭でzaruが、OpenAIが初めて出したハードウェア製品「CodexMicro」を注文した話を持ち出します。
製品はキーボードを小さくしたようなキーパッドで、回す装置やジョイパッドのようなものがつき、AI専用の操作が簡単にできるものだと説明しています。
価格は230ドル。ただし送料8,900円を含めると約4万6,000円になり、かなり高いと話しています。
どういうものかもよくわからず、とりあえずOpenAIへのお礼というか、応援というか。そういう意味を込めてとりあえずポチった。
ムーはこれを「詐欺が進むと信仰に昇華される」と冗談めかしてツッコみます。
だからやっぱりね、詐欺もね、この進むとやっぱり最終的にこの信仰みたいなものに昇華される。これはもう感謝の気持ちなんだという。
zaruによれば、このデバイスは元々2022年ごろにバージョン1が出ていたものをリファインしたもので、目新しさはないとのことです。
そこら辺の水を、神様がなんとかした神聖な水ですよとパッケージングして売ってるのに近いかもしれない。
リモートワークはサボる?二人の本音
話題は、GMOインターネットグループがリモートワークをやめると発表した件へ移ります。
zaruによれば、世論は否定的な声が9割ほど。ただし論点は二つに分かれていると整理します。
一つはリモートワークの是非そのもの。もう一つは、GMOが生産性の低下を「キーボードのタイピング数の減少」で裏付けている点への賛否です。
ムーは半分冗談で、熊谷さんに全部賛成、タイピングが減っているのはサボっている証拠だと断言します。
まずね、タイピング減ってるの。サボってる。もうサボってる証拠だから。これ動かぬ証拠なんだから。タイピングしてないんだから。
zaru自身も、リモートワークでサボる人はかなりいると考えていると話します。
一方で、出社とリモートの生産性の優劣は証明しきれず、場合によりすぎるため、そこで戦う気はないとも述べます。
もし僕がそういうことを言う社長の会社で働いてたら、普通にちょっとムカつきますけど。自分の不幸になる、嫌な思いをするっていうことが理由で反発するっていう感じ。
ムーは、生産性はオフィスとリモートでトレードオフがあると整理します。
自室は快適で集中しやすい一方、オフィスはすぐに話しかけられるコミュニケーションの利点があると話します。
聞きたい時にスッて隣にいたら「これ何やってんの?」「これ教えてください」って聞けるんですけど、やっぱ毎回こう繋がないといけない。
ただしムーは、通勤については明確にデメリットだと言い切ります。
往復2時間を家事や休息に使えるなら、そのほうが一日の生産性は高いはずだと話します。
特に満員電車には強い拒否感を示し、そこまでして行く仕事はほとんどないと語ります。
満員電車に乗ってまでする仕事なんてね、ないよ。本当に人の命を救うとか、それぐらいですよ。
結論として二人は、出勤が嫌なら合う会社に転職すればいいという着地を示します。
これ結局、需要と供給のバランスですから。自分が求める環境に行けば良いのであって。
AI時代のプログラミング言語とMoonBit
AIの話から、zaruがAI時代のプログラミング言語について話し始めます。
現在メインで書いているのはTypeScript。フロントもバックも同じ言語で書ける点は良いものの、実は不満が多いと打ち明けます。
これにムーは驚きます。JavaScriptが好きだとは前から聞いていたが、TypeScriptへの不満は初耳だったからです。
zaruによれば、HaskellやRustのように型へのこだわりが強い言語を知るほど、TypeScriptの型のスタンスが中途半端に感じるとのことです。
zaruが注目したのが、あるブログ記事です。Haskellに深く関わる人物が、7年間Haskellで作ってきたシステムをPythonに乗り換えた理由を書いていたそうです。
理由の一つは、AIコーディングでコードを書く時間が短くなった結果、Haskellの長いコンパイル時間が開発工程で支配的になった、という点です。
1分、2分でコード書き終わった後に、5分とか10分とか、場合によっては20分かけてコンパイルするっていうのは、開発サイクル上ちょっとストレスになる。
一方で、OpenAIの社長は逆の立場をXで示していたと紹介します。
Rustはエージェントに完璧な言語だと。コンパイルが通ればほぼ正しいのだから。
コンパイル速度を重視する立場と、正しさを重視する立場で、人によってスタンスが違うと整理します。
そのうえでzaruが挙げるのが、Wasmをメインのサポート対象として新しく作られた言語「MoonBit」です。
zaruはMoonBitの記法を評価します。if文ではなく式であること、代入可能なこと、マッチ式があることなどです。
一番好きなのはエラーを型で表現できる。intが返ってくるかもしれないけど、エラーっていう例外も発生し得るよって型で表明されてるから非常にやりやすい。
Rustの良いところを取りつつ、低レイヤーの難しさを取り除いたシンプルな言語だという印象を語ります。
MoonBitはビルド時間も短く、Wasmにしてフロントとバックで型を共有しながら作れる「夢」があると期待を寄せます。
この言語はフロントエンドの{要確認: みずち}さんらの取り組みで広まりつつあり、大量のライブラリが作られた結果、AIの精度も上がったという話も紹介されます。
MoonBitはまだバージョン1が出ていませんが、今年中の正式リリース予定とのことです。JavaScriptへのトランスパイル、Wasm化、単体バイナリ化に対応すると説明します。
ムーがフレームワークの有無を尋ねると、zaruはライブラリ周りはまだ貧弱だろうと答えます。
むしろAI時代には、欲しいライブラリがなければ他言語から移植すればよく、エコシステムは決め手にならないかもしれないと話します。
これからのAI時代は、これから使っていく言語に欲しいライブラリがなかったら、他言語から移植してくればいい。だからエコシステムは決め手にならない。
ムーが「これは来ますか」と何度も聞くと、zaruはこれまでの外れ実績をふまえて渋りながらも言い切ります。
確実に来ます。
最後に、単純なHowToではなく、実際に使ってみた感想や「愛」を語る動画にすると価値があるという話で締めます。
どんな仕事も楽しむコツ
お便りコーナーです。SES勤務3年目のリスナーから、楽しくない現場でのモチベーション維持について相談が届きます。
楽しくない現場でのモチベーション維持に悩んでいます。ざるさんはどんな時も楽しめるところを見つけられるとおっしゃっていましたが、どんな風に楽しみポイントを見つけていますか?
zaruは、定番の「メールフォーム作成」を例に、楽しみの見出し方を段階的に説明します。
一つ取ってもいろんな観点でこう改善するポイントあって、割といじれる。一通りやりきったなと思ったら、今度は自分がアサインされてない仕事とかプロジェクトを勝手に改善し始める。
ムーは、人間関係が理由の場合はさすがに難しいのではと問いますが、zaruは「気にしなければいい」と返します。
他チームの課題に立ち向かうには
次のお便りは、ウェブディレクターの上流工程スキル不足に悩むリスナーからです。
ディレクターの仕様や要件定義が曖昧なまま連携され、手戻りが頻発しています。マネージャーや部長に改善を依頼しても具体的な取り組みにつながりません。どうにか打開したいです。
zaruは、ディレクターチームと開発チームが別セクションになっている構図を推測します。
セクションが違うと育成やフィードバックの方向性がずれるため、まず一つのチームにしてしまうことを勧めます。
ディレクターとか職種とか関係なく、ワンチームで。ディレクターって抽象的な仕事が多いんで、一人がパーフェクトにするのは絶対できない。わかってる人たちが助け合う関係性を作るのが一番手っ取り早い。
ムーは、権限がなくてチームを統合できない場合はどうするかと尋ねます。
zaruの答えは、ニルヴァーナのロゴのポスターを貼り、部署を超えた「海賊チーム」として勝手にやる、というものでした。
僕たちは部署とか関係ないと。この海賊チームでやっていくからよろしくつって勝手にやる。
半分冗談ながら、スタンスを伝えるだけでも理解が広がるはず、という前向きな助言で締めます。
VSCode愛と「再起動でやる気回復」論
続いては「VSCode大好きおじさん」からの、VSCodeを推すお便りです。
送り主は、複数AIエージェントを並列で動かして生産性が上がったと思い込んでいたが、今はVSCodeでAIを直列に動かしていると告白します。
マルチにAIを動かして生産性がX倍と思い込んでいましたが、AIの生成物への理解がおざなりになって生産性が落ちていないか。今はVSCodeでAIを直列に動かしています。VSCodeっていいな。
ムーはこれを、前回Harderを推していたzaruへの「挑戦状」だと煽ります。
zaruはVSCodeを「そんなに使ったことがない」と認めつつ、Harderを使い続けている報告をします。
Harderってパソコンを再起動しても立ち上げると復元する。ターミナルが分割されてる状態は全部復元されます。
ここから話は脱線し、zaruが一日3回ほどパソコンを再起動しているという告白に発展します。
やる気出ない時に再起動するの。そうすると自分の気持ちもリセットされて復活する、やる気が。
zaruは、多くの人が気づいていないだけで、再起動はやる気回復に効くと主張し、リスナーに試してほしいと呼びかけます。
やる気出ないなとか、腰が上がらないなみたいな時に再起動してください。その後の自分を観測して、その結果をコメントで教えてほしい。
転職先の選び方
次は、SIerに勤めながらプロダクト改善にやりがいを感じるリスナーからの相談です。
プロダクトを育てられる現場にやりがいを感じていますが、会社からは人月を増やす仕事ばかり求められます。魂を売ってしまう危機感から転職を始めましたが、魅力的な企業が多く決めきれません。就職・転職先はどう探し、見極めていましたか。
二人はまず、自分たちが就職・転職活動をほぼしたことがないと正直に打ち明けます。
ただしzaruは、採用側やメンバーの定着を考える立場で似た観点を持っていたと話します。
見極めのポイントとして、開発チームが面白そうかどうかを挙げます。技術ブログや登壇、面接時のカジュアル面談で雰囲気をつかめると言います。
開発メンバーの人と何かこうカジュアルに話したいですみたいなことを注文すれば快く引き受けてくれる。その時のフィーリングで決めるのがいい。
相談者はプロダクトを良くしたいタイプだと二人は解釈し、プロダクトに愛のある人がいるかを見るとよいと助言します。
「今あなたのやってるプロダクトのどんなところを改善したいと思ってますか?」と質問して、スラスラ出てきたり熱っぽく語ってくれる人がいたらめっちゃいいんじゃない?
形式手法Alloyとお便りの締め
続いて、AIと仲違いして形式手法「Alloy」を学んでいるというリスナーからのお便りです。
Alloyという形式手法を学習しています。より速い箱庭アジャイルな設計手法だと捉えていて、集合論が合わさった述語論理のメンタルモデルが成長し、とても楽しいです。お二人もぜひ触ってみてください。
二人ともAlloyは初耳で、調べてもよくわからなかったと正直に話しつつ、新しい扉を開く感覚を楽しんでいます。
最後は「伝説の無職菅原さん」からのMBTIの質問です。ムーはENFJ(主人公)、zaruはINTP-A(論理学者)だと明かします。
心理テストって設問でどういうタイプになるか想像できるじゃん。だから本来の自分というよりは、自分がなりたい姿の設問を選んでしまう傾向がある。
ムーは自分を論理学者タイプだと思っていると言いますが、zaruからは「論理的だと思ったことはあまりない、特にお酒を飲んでいる時は」と返され、笑いで締めくくられます。
まとめ
一周年の技術雑談回として、AI時代の働き方・言語選び・仕事の楽しみ方が二人の実感を交えて語られました。派手な結論よりも、合う環境を選ぶ・楽しみを自分で見出すという地に足のついた姿勢が印象的な回です。
- CodexMicroの購入は実用性より「OpenAIへの応援」という感謝の気持ちが動機
- リモートワークはサボれる面もあるが、通勤や満員電車のデメリットは明確。合う環境に転職すればよいという着地
- AI時代の言語選びでは、コンパイル速度と型の正しさで立場が分かれ、zaruはWasm対応のMoonBitに期待を寄せる
- 楽しくない仕事も、設計改善・自動化・体験改善・担当外への越境という段階で楽しみを見出せる
- 転職先は開発チームの雰囲気やプロダクトへの愛を、カジュアル面談や質問で見極めるとよい
