コラボ回ラッシュの裏で、何があった?
サイエントークのこの回は、レンさんとエマさんの2人だけで話す久々の回です。直近の配信はコラボ回が多く、その多くは3月の東京滞在中に1日でまとめて収録したものだといいます。
レンさんによれば、その日はFUUVIの直哉さん、ポッドキャスト総研の野村さんと設楽さん、朝ポキとの収録などで、1日に5本ほどを録ったそうです。
もうなんか最後の方とかさ、今日のはじめの方に何話したかとか全く覚えてなかった。てか一個前ですら覚えてなかった。
いや、でもなんかさ、楽しかったよね。
怒涛の収録日を振り返ったあと、レンさんは「東京で起きた面白いこと」として、まだ話していなかったテレビ取材の話を切り出します。
イベント前日、なぜかテレビに狙い撃ちされた話
レンさんとエマさんは、ジャパンポッドキャストフェスティバルで公開収録を行いました。レンさんはまず、来場してくれたリスナーに改めてお礼を述べています。
イベントは2日間あり、レンさんは出演前日に1人で会場のTBS周辺を歩いていたそうです。すると、カメラを持った人とインタビュアーらしき人が遠くから駆け寄ってきて、声をかけられました。
なんか分かんないけど、狙う、狙い撃ちされて。「お話ちょっといいですか?」って言われて。
エマさんは、自分はそうした場面で声をかけられたことがないと話します。レンさんは「喋りかけんなオーラ」が出ているからではないかと返し、2人の対照的な性格がのぞきます。
取材はTBSの番組「ひるおび」によるポッドキャストフェスの特集でした。レンさんは、リスナーとして答えるかポッドキャスターとして答えるかで一瞬迷ったものの、隣にサイエントークのTシャツが置いてあったことから、自分の番組だと明かします。
「これ僕です」って言って。あの、「サイエントークって言ってて、サイエンスの番組やってます」って言って。
「どこから来たんですか?」という質問には、イギリス在住のため「ロンドンから来ました」と答えて驚かれたそうです。話が盛り上がり、翌日の公開収録も取材したいと頼まれ、その夜には「社内で確認したらOK出ました」とメールが届きました。
テレビ取材の流れを、レンさんの話に沿って整理すると次のようになります。
前日の声かけ
TBS周辺を歩いていたレンさんが、ひるおびの取材班に呼び止められる
ポッドキャスターと明かす
サイエントークのTシャツを指して自分の番組だと話し、盛り上がる
公開収録の取材依頼
その夜に社内OKのメールが届く
当日の撮影
公開収録の会場と控室でインタビューを撮影
当日は公開収録の会場にカメラが入り、終了後には控室インタビューも行われました。エマさんは、事前に質問内容を伝えられてから「お疲れ様です」と入ってくる進め方に、「こういうのって事前に一応ちゃんと言ってるんだ」と驚いたといいます。
映像はボツ、でもパネルで30秒の紹介
結局、ひるおびの放送ではサイエントークのインタビュー映像は使われませんでした。レンさんはかなり落ち込んだそうですが、番組内ではパネルで30秒ほど紹介されたといいます。
紹介では、科学のポッドキャストを夫婦でやっていることが取り上げられ、スタジオでは杉浦太陽さんが「夫婦でやろうかな」と話していたそうです。
「おお」と思って。本当に始めたらきっかけ俺らかもしれない。
やらんやろ。
同じパネルでは「ゆとりっ子たちのたわごと」も紹介されていました。レンさんによれば、ゆとたわさんはサイエントークの倍近いポッドキャスト歴で、累計再生回数を並べられるとサイエントークは4分の1ほどだったといいます。
レンさんは、前日のインタビューで「月いくらぐらい稼げるんですか?」「だったら何のモチベーションでやるんですか?」と聞かれたことも明かしています。お金の話ばかりだと感じつつも、エマさんの「ビジネスだからね」という言葉に、「普通に考えたらそうなんだろうな」と納得し、いい勉強になったと話しています。
ポッドキャストを続けたら「経営」に近づいていた?
エマさんは、TBSの取材や東京での食事を通じて、テレビ関係者やメディアの人と会い、世界が広がったと振り返ります。自分とはまったく違う人種だと感じながらも、面白かったといいます。
エマさんの目には、メディア業界は自分の業界よりずっとラフに映ったそうです。レンさんは、業界によって違い、研究の世界は服装などが意外とラフだと補足しています。
話は最近『ANAN』に小さく掲載されたことにも及びます。エマさんは、ポッドキャストの推進や外部とのやりとりを担うレンさんを「半分メディアの人」と表現しますが、レンさん本人にはその自覚はないそうです。
要はこっちから売り込むことってほぼないじゃん。
レンさんは、『ANAN』の掲載依頼のような連絡に対応するとき、「営業職ってこういうメールのやりとりしてんだろうな」と、職業体験のような気持ちで取り組んでいるといいます。
2人で挙げていくと、ポッドキャストを通じてさまざまな職種の仕事に触れていることが見えてきます。
なんかポッドキャストやってたつもりがさ、なんか経営に近いな、これみたいな。
一方のエマさんは、イラストを描いたり、野村さんとの回で盛り上がったパペット作りを模索したりと、レンさんに頼まれた作業を「手足となって」担っているといいます。外部とのやりとりは自分には無理だと感じているそうです。
博士課程で受けた「名刺の渡し方」講座
エマさんは、本職がオフィス勤務で外に出ないため、社会人としての名刺の渡し方などがわからないと話します。それを受けてレンさんは、博士課程のときに大学の就活生向け講座で名刺の渡し方を学んだと明かしました。
その時に自分が、「俺このまま社会出たら俺やべえんじゃないか」と思って。「ちょっと学ぼう」と思って。
エマさんもインターンで教わった経験があり、「頂戴いたします」と言うこと、受け取った名刺をすぐしまわず机に並べておくことは覚えていると話します。
レンさんによると、講座にはほかにも博士課程の学生が来ていて、「自分社会不適合者だと思ってるから来た」と話す人もいたそうです。ただ実際に話してみると、コミュニケーションに問題はなさそうだったといいます。
なんかこう、最低限連絡返すとかちゃんとやればまあいいかなぐらいだと思うけど。
12月以来のお便り回と、エマさんの腰痛のその後
サイエントークのお便り回は、12月以来4〜5カ月ぶりです。レンさんは、お便りフォームやLINE、オープンチャット「サイエンチャット」に、紹介しきれないほど感想が届いていると感謝を伝えています。
届いたお便りで多かったのは、エマさんの腰痛へのアドバイスでした。エマさんの腰痛はかなり良くなったものの、いまもたまに痛むといいます。
今週は大丈夫だけど、なんか先週とかちょっとなんか5パーぐらい痛いなみたいな。
エマさんによれば、以前痛みが「100パー」になった1週間前にも5パーほどの痛みが続いていたため、また一気に悪化するのが怖く、医師に教わった家でできるリハビリを続けているそうです。
ほかにも、おすすめの本や映画、エピソードの感想、アワードへの投票報告などが届いていて、2人は全部目を通し、やる気をもらっていると話しています。
インプットのルーティン、2人はどうしている?
最初に紹介されたのは、公開収録に参加したリスナーからのお便りです。
いつも素敵なポッドキャストを作ってくださりありがとうございます。昨日、ジャパンポッドキャストフェスティバルの公開収録に参加させていただきました。研究や日々のインプットを効率よく行うために、普段から習慣として続けていることは何ですか?毎日のルーティーンや学習のために取り入れたこと、ご自身のメンテナンス等教えていただけますと幸いです。
エマさんの答えは率直で、起きてパジャマのまま家で仕事をし、イギリスでは5時ごろに終わったあとはダラダラ過ごしているといいます。資格の勉強中やモチベーションが高い時期は本を読むものの、そうでない時期はずっとダラダラしているそうです。
レンさんも波があると認め、決まったルーティンはあまりないと話します。強いて言えば、RSS ── ウェブサイトの更新情報を配信する仕組み。RSSリーダーを使うと、複数のサイトの新着記事をまとめてチェックできますで集めた情報を見ることや、朝起きてXを見ることくらいだといいます。
エマさんは2025年の初めに、手帳にその日やったことを全部書いてルーティンを確立しようとしていた時期がありました。その時期はジムにも行き、毎日決まった時間以上勉強していたものの、いつの間にかやめていたそうです。
レンさんが続けているのは、1週間でやるべきことをNotion ── メモやタスク管理、ドキュメント作成を1つにまとめられる情報整理アプリに書き出すことです。最近は、寝る前に気になることをAIのディープリサーチに投げておき、朝起きて読むこともしているといいます。使っているのはGeminiとClaudeで、ポッドキャストのネタ探しや調べ物に使っているそうです。
2人の話から、ルーティンへの向き合い方の違いが見えてきます。
手帳で生活を管理しようとした時期もあったが続かず、トライと挫折を繰り返している
決まった型はなく、集中できるときは周りが見えなくなるほど没頭し、思いついたことをすぐやる
なんか合う合わない絶対あるよなって思うのよ。
そう。で、結局ね、無理すると続かないよね。
最後にエマさんが挙げたのは、2人で一時期続けていた朝散歩です。朝6時に起きて散歩し、7時前に帰ってコーヒーを入れ、勉強や読書をしていたといいます。レンさんも「朝散歩はマジ気持ちいい」と、おすすめしています。
プロポーズ相談の続報と、忘れがちな「両家顔合わせ」
次のお便りは、以前プロポーズについて相談してきたリスナーからの続報です。
この度、同棲していた彼女と結婚することを決めました。そして、相手の実家にご挨拶に行こうと思うんですが、身なりやお土産ってどうするのがスタンダードでしょうか?また、相手のご実家でお弁当、ちらし寿司を用意してくれるそうで、食事会なのか何なのか緊張しています。レンさん、エマさんの時はどんな雰囲気でしたか?
レンさんは急ぎの内容だと考え、SNSで「お土産忘れるなよ」とだけ先に発信していました。過去の「人生史」シリーズで実家への挨拶を詳しく話しているので、参考にしてほしいとも話しています。
あと服装ちゃんとした方がいい。
レンさんによると、エマさんの両親と初めて会った際、オフィスカジュアルほどの服装で行ったところ、相手はスーツだったそうです。お土産を忘れたのも、エマさんの両親に会いに行ったときだったといいます。
話しているうちに、2人は初対面の食事と両家顔合わせの場所が同じだったかどうかを思い出せなくなります。1回目の顔合わせは、レンさんがコロナにかかってキャンセルし、予約し直したことで記憶が混ざっているのかもしれない、という話になりました。
で、今聞いてもらった通り、結構忘れるね。
エマさんは、結婚に向けた大事なイベントこそ、写真や日誌などで記録を残しておくといいと、雪之下さんに勧めています。
「声が小さい、もう一回」で本当に声は大きくなる?
続いては、学生らしいリスナーからの、学校の挨拶にまつわる素朴な疑問です。
小学校とか中学校の時に、前に先生が立って「おはようございます」と言って、声が小さいともう一回「声が小さいな。おはようございます」と言ったら声が大きくなることがよくありますよね。それってみんな本当に声を大きくしてるんですかね?僕は逆に声を小さくしています。
なんか結構ひねくれてるから、いやなんかちっちゃくはしないけど、なんかね、2パーセントぐらいしか声量上げないかも。
エマさんは、自分は少ししか上げないものの、周りが頑張るので全体としては大きくなっている気がすると話します。レンさんも、言い直しで真面目に声を張っていた記憶はあまりないといいます。
話は合唱コンクールへ移ります。レンさんは、どの学校でも女子が「男子もっと声出して」と言うのが鉄板だと話しますが、女子校出身のエマさんには初耳だったそうです。
で、その「ちょっと男子声出して」っていう時に俺に言ってるのめっちゃ。リーダーだから。
合唱で男子パートのリーダーだったレンさんは、内心「俺めっちゃちゃんとやってんだから」と思いながら周りに声をかけていたといいます。アルトだったエマさんは、恥ずかしさから口パクをすることもあったそうです。
さらにダンスの話になり、北海道出身のレンさんは、よさこいソーランを飲み込みよく踊れたといいます。一方のエマさんは体で覚えるのが苦手で、友達によく聞いていたと話します。
大人になっても見る「忘れ物」と「浪人」の夢
エマさんがダンスを友達に聞いていた話は、学生時代の焦りの記憶から、いまも見る夢の話へと広がります。エマさんは、体育の授業で体操着を忘れ、隣のクラスに借りに行かなければならない夢を今でもたまに見るそうです。
だって、え、今ちゃんと覚えてないのに夢に出てくるってことは多分そういうことだよね、なんか。こう、潜在意識にこびりついてるみたいな。
レンさんにも似た夢があり、アーティストのライブを見た翌週などに、楽器がわからないのにギターを持ってステージに立たなければならない夢を見るといいます。
エマさんが一番よく見るのは、浪人の夢です。12月ごろになって何も勉強していなかったことに気づき、センター試験まで1カ月ほどで仕上げなければならないと焦る夢を、今でも年に数回見るそうです。
っていうのが今でもね、なんか年に数回あって、これはま、落ちるな、また。みたいな。
レンさんは、浪人は大きな出来事なので、潜在的な恐怖が残っているのかもしれないと受け止めています。挨拶の話題は「大きくしていない人も結構いるのでは」という結論になり、2人はリスナーの学生時代の夢も知りたいと呼びかけました。
スポンサーのeSIMアプリ「Saily」
この回のスポンサーは、eSIM ── スマートフォン本体に組み込まれたSIM。物理的なカードを差し替えずに、アプリなどで通信プランを追加できますサービスの「Saily」です。レンさんは、海外でもアプリだけで現地の電波につながるサービスだと説明し、実際に使ってみて楽だったと話しています。
エマさんは、昔インドとスリランカに何も用意せず渡航し、空港のWi-Fiがつながらず、現地の人に頼ってぼったくられた経験を語ります。レンさんは、レンタルのモバイルWi-Fiを返し忘れそうになった経験を挙げ、200以上の国と地域で使えるSailyを勧めています。
大学に入る前に聞いておきたい「やってよかったこと」
ここから、エピソードタイトルにもなったお便りです。浪人を経て大学に合格したリスナーから、2通が届きました。1通目では、エマさんがチェコで携帯の「重みがない」と焦った話を「今年一の名言」と評しています。
浪人を始める4月にサイエントークに出会い、今年度1年たくさん聞きました。そのおかげで志望していた大学に合格することができました。これから地元を離れ、一人暮らしになり、知ってる人がほぼいない場所に行くので不安が大きいのですが、一言エールをください。そして、レンさん、エマさんが大学のうちにやっておけばよかった、これやってよかったみたいなことがあれば教えてください。
多分大丈夫大丈夫。
エマさんの軽いエールに、レンさんは「大丈夫って思ってた方が気は楽か」と応じます。大学に入ったばかりの頃は誰もが話しかけられたいと思っているので、自分から話しかけることが大切だと2人は話します。
エマさんは、大学の人間関係は高校に比べて広く浅く、すれ違いざまに挨拶するだけのよっ友 ── キャンパスで会うと「よっ」と挨拶する程度の、浅い付き合いの友人を指す大学生のスラングが増えると振り返ります。
レンさんが「やってよかった」と挙げるのは、いろいろな人と話すことです。1年生のうちにアカペラやフットサルなどさまざまなサークルの新歓に足を運んだ経験は、その時期にしかできないものだったといいます。
でもなんかその時期しかできないし、意外とさっとその時期が終わるから。
エマさんが挙げたのは英語の勉強です。社会人になってからでは忙しく、大学時代に学んだことで差がつく気がすると話します。レンさんは、結局は何をやりたいか次第だとしつつ、大学は時間をコントロールしやすい時期だと補足しています。
エマさんは、留学中の友人から「サークル・勉強・バイトの3つを全部完璧にやろうとすると終わる」と聞いたそうです。レンさんは、自分は優先順位をつけずにかなりバイトをしていたと振り返ります。
接客バイトで見える「社会の縮図」
大学時代のバイトについて、2人の考えははっきり分かれました。
お金に困っていないなら、今しかできない勉強やサークルに時間を使いたい。あまりしなくて心残りもない
バイトでなければ接客業はしなかったはず。いろいろな人と出会えて、経験としてよかった
レンさんは、大学は良くも悪くも似た人が集まる場所で、会社に入っても関わる人は偏りがちだと考えています。そのため、接客業でランダムに世の中の人と出会う機会は貴重だといいます。
そういう人を見て、なんていうの、自分の中のさ、社会の人ってこういう感じなんだっていうさ、像をゲットできるのってさ、あんま機会ないと思ってて。
エマさんも、結婚式場の配膳やカフェのバイトで短気な人に怒られた経験を挙げ、今では周りにいないタイプの人と接したと振り返ります。レンさんにとって一番いろいろな人に会ったのは、弁当屋でレジを担当していた時期だったそうです。
レンさんがさらに強調したのは、接客する側の気持ちを知る意味です。接客する側の経験が、接客される側の優しさにつながるという考え方です。
ここで冒頭のやりとりに戻り、エマさんは「何々にございます」とすらすら言える接客の人は素直にすごいと話します。レンさんは、接客業を馬鹿にする人はよろしくないと感じると言い、世の中は接客業の人に支えられていると話しました。
エマさんは海外に来てから、日本の接客のクオリティの高さを再認識したそうです。また大学時代は約20カ国の学生が暮らす国際学生寮に住み、専門も趣味も違う人たちから新しい視点を得たと振り返っています。
最後にレンさんは、学生と交流したいという声に応えて、コミュニティ「サイエントークラボ」に学生無料の枠を作ったと告知しました。学生は十数人、全体では75人ほどが参加しているそうです。
中学生リスナーへ、やる気を出す「50歳の想像」
続いて紹介されたのは、中学生リスナーからの短い感想です。
中一です。最近聞くようになりました。理科が好きなので毎回面白く聞いてます。声の響きみたいなものが私に合ってて好きです。生物系がめっちゃ好きです。苦手だった数学も数学者さんの話を聞いて好きになりました。もっとやってほしいです。
レンさんは、中学では勉強が急に難しくなるかもしれないとしつつ、勉強を嫌いにならないでほしいと語ります。そのうえで、最近聞いたやる気の出し方を紹介しました。
今こうして、結構具体的に50歳のイメージをめちゃくちゃして、「あー何十年前に戻りてえ」って思ってからパッて目開けるみたいな。
エマさんは、中学生なら30歳くらいを想像するといいと調整します。レンさんは、勉強をポケモンのレベル上げのような、現実世界でのゲームだと考えていたそうです。
宇宙人回から新しいSF番組が生まれた
次のお便りは、サイエントークの第245回、宇宙人遭遇エピソードをきっかけに番組を始めたリスナーからです。
もし自分が宇宙人に出会ったらどうするかという想像が頭から離れず、何か形にしてみたいという気持ちが強くなりました。結果として、『サイエンスアウトライナー』というSFストーリーをポッドキャストで配信することにしました。科学とSFとポッドキャストを組み合わせたモキュメンタリー形式の番組です。
お便りの内容を、きっかけから番組誕生までの流れとして整理すると次のようになります。
第245回を聴く
宇宙人遭遇エピソードで「たまちゃんならどうするか」を一緒に考える
想像が離れない
自分が宇宙人に出会ったらと考え続け、形にしたくなる
番組を配信
SFストーリー番組『サイエンスアウトライナー』を始める
クリエイティブすぎるね、なんか。
宇宙人回のアートワークには、エマさんが描いた宇宙人「たまちゃん」のイラストが使われています。レンさんが真夜中に「感覚器不明系宇宙人たまちゃん」という字幕を付けた画像を作ったところ、「や」が大きくなって「たまちやん」になっており、エマさんがそれを気に入ったそうです。
2人は、たまちやんが地球でどうコミュニケーションを取るかを描く絵本を作りたいとも話しています。教育にも良さそうだとして、今後の伏線になるかもしれないと語りました。
学部生から博士課程へ、5年見守ってくれたリスナー
続いては、番組初期から聴き続けてきたリスナーからの初めてのお便りです。
2021年夏頃からすべてのエピソードを聞いていますが、今回初めてお便りを送ってみました。聞き始めた頃は学部生で、気づけば博士課程に進学していました。レンさんの博士の勧めは進学を決めるきっかけの一つだったと感じています。現在はドイツに研究留学しており、貴重な経験を積めていることから進学して良かったと実感しています。
また、レンさんの影響もあり、日本にいた頃には小中学生向けの科学教室を主催するなど、サイエンスコミュニケーションにも関わるようになりました。
いや、すごいっすよ。僕そんな小中学生の科学教室主催したことない。
エマさんは、さきほどの中学生リスナーは5年前には小学生で、5年前の学部生がいまは博士課程にいることに、世代がつながっていると感じたそうです。
やってきたね、私たち5年間。
サイエントークは4月17日に5周年を迎えました。4月27日の夜には、年1回のYouTubeライブを開催すると告知しています。
研究者になりたい理由は、言語化できなくてもいい?
最後のお便りは、博士課程への進学を決めた修士1年のリスナーからの悩みです。
私も学部4年生の時に研究者を目指そうと思い、博士課程に進学する決心をしました。しかし、私の周りには博士課程に進学する学生はほとんどおらず、みんな修士を出た後に就職していきます。ちなみに私は海に関わる研究をしており、1年のうち約1ヶ月を海の上で過ごしています。
今研究はとても楽しいのですが、なぜ博士課程に行って研究者になりたいかと問われると、うまく言語化できないのが悩みです。レンさんとエマさんは今の職業を目指そうと思った時、目的や夢をどう言語化していましたでしょうか?
レンさんは、今の職業に就いた理由をきれいに言語化できる大人は少ないのではないかと話します。エマさんもちょうど自己分析をし直していて、小さい頃からの一貫したストーリーがあればいいものの、自分はそうではなかったといいます。
なんか言語化できる必要あるのかなっていう気もするんよ。
エマさんは、「なぜ海が好きか」をすべて説明しきるのは無理であり、「好きです」で十分なのではないかと考えています。
研究者を目指してきたレンさんも、「なぜ」を突き詰めると最後は「そういう人間だから」に行き着き、当時の動機は「面白いから」というなんとなくのものだったと振り返ります。今の状況にはご縁もあり、ロンドン行きも予想外だったといいます。
そのうえでレンさんは、まだ誰もやっていないことに挑む研究は、漫画を描くこと以上にクリエイティブな職業だと話します。一方で、研究者はゼロからイチを生む人ばかりではなく、イチをヒャクにするのが得意な人や、職人のように細かく仕上げる人もいるといいます。
レンさんは、資料作りで「ここにこういう図があったらいい」と提案するのも一種のゼロイチだと考えています。そうした面白さが好きだから研究がいいと言えれば、十分わかりやすい言語化なのではないか、というのがこの悩みへの答えでした。
5周年ライブと、サイエントークラボの書籍化プロジェクト
お便り回は1時間半ほどになり、レンさんは「毎回そうだけど」脱線しすぎだったと振り返りつつ、脱線も楽しんでもらえたらと話しています。
告知として、4月27日の5周年YouTubeライブと、エマさんが制作するYouTubeショート動画が紹介されました。レンさんは、動画の選び方や文字の動き、合っているかわからない謎のBGMが面白く、ポッドキャストとは別の作品になっていると評しています。
コミュニティ「サイエントークラボ」では、本を書くプロジェクトが始まっています。編集者とのミーティングの公開、レンさんのドラフトへのコメント、PRの作戦会議などが行われているそうです。
レンさんは日本に帰ってから土日に執筆を進める予定で、ルーティンを頑張ろうと話します。エマさんも帰国後は忙しくなるため、心を入れ替えると話し、2人は残りのロンドン生活を楽しんでから帰国後に頑張ると締めくくりました。
まとめ
東京でのテレビ取材の裏話から始まったこの回は、リスナーのお便りを通じて、ルーティン、大学生活、接客バイト、研究者を目指す理由へと話が広がりました。どの話題でも、2人は型通りの正解よりも、自分に合うやり方や「好き」という素直な動機を大切にしているようです。
- ひるおびの取材では映像は使われなかったものの、パネルで30秒ほど紹介された
- ルーティンには合う合わないがあり、無理をすると続かないというのがレンさんの考え
- 大学ではいろいろな人と話すことや、新歓など1年生にしかできない体験が大切だと2人は話している
- 接客バイトは社会の縮図に触れ、接客する側の気持ちを知る機会になるとレンさんは勧めている
- 研究者になりたい理由は、きれいに言語化できなくても「好き」「面白い」で十分ではないかと話されている







