ブルーマウンテンが「最高級」なのは日本だけ?
サイエントークでは、リスナーが1分で語るトリビアを競う「トリビアアワード」を開催しています。今回はその第2回で、前回をAブロック、今回をBブロックと後付けで呼んでいます。
トリビアアワードには音声で届いたものと文章で届いたものがあり、二人はどちらも紹介していきます。レンさんは、面白い投稿が多いうえに自分たちが喋りすぎるため、Bブロックで終わらないかもしれないと前置きしています。
エントリー14番は、2023年1月頃から番組を聴いているFelixさんの投稿です。日本では最高級品種として知られるブルーマウンテンコーヒーですが、その評価が通用するのは実は日本だけだといいます。
Felixさんによると、世界的にはブルーマウンテンは他のスペシャリティコーヒーに比べて特別視されず、味の個性も控えめとされます。日本では「英国王室御用達」などのキャッチコピーが効いてブランド価値が確立し、ジャマイカのコーヒー輸出の80%以上が日本向けになったそうです。
エマさんは、そもそもブルーマウンテンが最高級品種とされていること自体を知らなかったと話します。コーヒーにはハワイのコナコーヒーやキリマンジャロなど有名な産地が多く、そのうちの1つだと思っていたそうです。
ジャマイカからの80パー以上(が)日本ってよっぽどじゃない?人気ないじゃん、全然世界で。
レンさんは、日本で人気がなくなったらジャマイカの産業は終わってしまうのではと冗談を言い、エマさんも「サイエントークのリスナーが気づいちゃう」と乗っかります。ただレンさんは「俺らそんな影響力ねえよ」とすぐに打ち消しています。
一方で二人は、味の個性が控えめなことが、むしろ好まれている理由かもしれないとも考えます。オーソドックスな味が好きなエマさんは、自分はブルーマウンテンが好きだと思うと話し、苦味の強いコーヒーが苦手なレンさんも、まずければ淘汰されるはずだと受け止めています。
飛行機の翼の先が曲がっているのはなぜか
エントリー15番は、航空宇宙分野で博士号を取り、関連分野で研究開発をしているシェーフンさんの投稿です。空港で飛行機を見ると、翼の端の形が機体ごとに違うことに気づきます。
シェーフンさんによると、翼の端の垂直な板や先がくいっと上がった部分はウィングレット ── 旅客機などの翼端に付けられる小さな翼状の部品。翼端で発生する渦を抑え、燃費の改善を狙う装置として広く使われていますと呼ばれ、燃費と関係しています。翼の端では空気がくるっと滑って渦が生まれ、抵抗になるため、壁で防ごうとしたのが始まりだといいます。
翼が浮く
下から押す空気と上から引っ張り上げる空気で翼が浮く
翼端で渦
翼の端で空気が滑り、渦ができて抵抗が生じる
壁で防ぐ
渦を抑えるためにウィングレットを立てる
重さとの両立
部品が増えると重くなるため、先細にして渦を弱める設計もある
シェーフンさんは、効率アップと重量増のせめぎ合いが翼の形に表れていて、翼端からエンジニアの試行錯誤が感じられると締めくくっています。レンさんは「専門家からのトリビアって感じ」と喜んでいます。
エマさんは、渦による抵抗がどの方向に生じるのかが気になり、二人で言葉だけで説明を試みます。レンさんは、押し上げる空気と逆方向に渦が力をかけるのではと推測しつつ、「ちょっと間違ってるかもしれない」と留保しています。
ここからレンさんは、以前からエマさんに話していたというホンダジェットの開発秘話に脱線します。ホンダジェットはエンジンが翼の上に付いていて、普通はそれでは飛ばないと思われていたそうです。
じゃあエンジン(を)なくした時に一番空気抵抗が弱そうなのはどこかな?ってやったら、翼から何センチ上みたいな計算結果が出て、そこにエンジンつけたらちゃんと飛んだっていう話がある。
エマさんは、今までの常識とは違う場所に置いたのにちゃんと浮いたということだね、と整理します。二人は飛行機の設計はロマンがあると話し、シェーフンさんにいい飛行機を作ってほしいとエールを送っています。
ジャコウネコのコーヒーの香りは何から生まれる?
エントリー16番は、アメリカで研究をしているラブリーな貝柱ちゃんさんの投稿で、コピ・ルアク ── ジャコウネコに食べさせたコーヒーの実のうち、消化されずに糞として出てきた豆を精製したコーヒー。希少性から高値で取引されていますがテーマです。独特の香味と希少性から、1杯数千円以上することもある高級コーヒーです。
投稿によると、2025年8月に、インド南部で採取されたコピ・ルアクを分析した論文が出版されました。ガスクロマトグラフィー質量分析の結果、ジャコウネコを経由した豆には、乳製品の香料として知られるカプリル酸とカプリン酸が高濃度で含まれていたといいます。
カプリル酸とカプリン酸はヤギ乳のような香りを生み出す成分で、コピ・ルアクの独特な風味に寄与している可能性が示されたそうです。
エマさんは、香りの理由がわかったのなら、糞を使わなくても人工的に成分を加えればいいのではと考えます。レンさんは、ほかの微量成分との組み合わせもあるかもしれないと返し、エマさんも納得しています。
レンさんはさらに、ジャコウネコに無理やりコーヒー豆を食べさせて生産する、動物虐待のような問題も聞いたことがあると話します。エマさんも、肉食のイメージがある猫にコーヒー豆を食べさせるのは虐待っぽいと感じています。
またレンさんは、関連番組のサイエンマニアで、象の糞のコーヒーを研究しているゲストの回を配信していたことを紹介します。コピ・ルアクについては日本の研究室で、風味を作り出す腸内細菌の種類を特定した研究があったはずだと話しつつ、記憶が曖昧なのでその回を聞いてほしいと付け加えています。
1582年10月、カレンダーから10日間が消えた
エントリー17番はブチさんの投稿で、スマホのカレンダーを1582年10月まで遡ると、4日の次がいきなり15日になっているというトリビアです。不具合ではなく、歴史の「仕様」だといいます。
投稿によると、当時使われていたユリウス暦 ── 紀元前46年にユリウス・カエサルが制定した暦。1年を365.25日とするため、実際の太陽の動きとの間に少しずつずれが生じましたは季節と少しずつずれ、16世紀には春分の日が本来の3月21日から3月11日頃まで早まっていました。そこで10日分をスキップしたのが、グレゴリオ暦への改暦です。
二人はさっそく、パソコン版のGoogleカレンダーで確かめます。レンさんがURLを書き換えて1582年10月を表示させると、10月4日の次は普通に5日でした。
普通に10月4日の次(が)5日だぞ。これはGoogleの怠慢っていうこと?
エマさんは「少なくともGoogleカレンダーPC版は非対応」とまとめます。二人はついでに何年まで遡れるかを試し、Googleカレンダーは1000年が下限のようだと確認しています。
投稿に付いていた参考URLを見ると、曜日は木曜日から金曜日に続いていて、iPhoneのカレンダーでは4日から15日に飛んでいることもわかりました。
エマさんは当時の人の気持ちを想像し、1か月期限の仕事が実質20日になるのは大変だと話します。サマータイムで1時間失うだけでも悔しいという実感があり、カナダ留学中に1時間増えた日に、まともなレポートを出せた思い出も語っています。
さらにエマさんは、10月5日から14日の間に生まれた人は誕生日がなくなり、大人は若返って喜んだかもしれないが、小学生くらいの子には悲しいだろうと想像を広げます。レンさんは「こんなに話が広がるんだ」と驚き、言い間違えた「花日」でひとしきり笑いが起きています。
声は指紋と同じように1人ずつ違う
エントリー18番は、ポッドキャスト「センスアップラジオ」を配信している小春さんの音声投稿「声トリビア」です。小春さんは、人の声は音の高さや響き、間の取り方まで、指紋のように1人ずつ違うと語ります。
小春さんによると、声紋は個人を特定する技術としても使われ、海外の金融機関では電話の自動応答システムなどに声紋認証を組み込むケースが増えているそうです。最後は「声を届けるって、世界に一つだけのギフトを渡すことかもしれません」と結ばれています。
エマさんは「吸い込まれそうになった」と感想を述べ、声紋認証の正確さが気になります。レンさんは、スマホ側がどこまで詳細な声の情報を届けられるかも関係しそうだと話しています。
エマさんは、自分で聞く自分の声と他人が聞く自分の声は違うので、自分に似た声の人を探すのは難しいと指摘します。さらに声真似で声紋認証を突破できるのかという疑問も出ます。
スマホがもし声認証じゃないと開かないってなったら、その日の声のコンディションによって開かねえみたいなこと起きちゃうかもしれない。
大喜利のお題は40回答目で変えるべき?
エントリー19番は、バラエティ番組「赤組ラジオ」のビリーさんによる大喜利のトリビアです。ビリーさんは1つのお題に100個の回答を作り、それぞれに点数をつけてもらったといいます。
ビリーさんによると、最も高得点だったのは96番目の回答でしたが、高得点の回答は30番台後半に集中していました。そこから「お題チェンジの最適タイミングは40回答目」と結論づけています。
レンさんは、自分で見つけた「オリジナルパターン」のトリビアだと説明し、根拠として100個の回答と点数を開示できると書かれていたことを紹介します。エマさんは、1つのお題だけの結果なのか、複数のお題の平均なのかを気にします。
さすがにN1じゃないですか、それは。百回を十回やってたらやばいでしょ。
レンさんは、誰が点数をつけたのか、そもそも1つのお題で40個も答えるのか、とツッコミを重ねます。それでも、1つのお題で100個考えた頑張りは称えていいとし、最終的には「100個開示してください」という結論に落ち着いています。
ムンクの「叫び」は叫んでいない?
エントリー20番は、とららさんの音声投稿です。小学校の頃に誰もが真似したであろうムンクの「叫び」は、実は人物が叫んでいるのではなく耳を塞いでいるのだといいます。
とららさんによると、描かれているのはムンク本人で、血のように赤く染まった空を見て自然が叫んでいるように感じ、強烈な恐怖と不安を表現した絵だそうです。最後は「自然、地球は今も叫んでいるのかもしれませんね」と締めくくられます。
エマさんは、地球温暖化で地球が叫んでいるのだから「終わっちゃダメだよ」と笑いながら反応します。レンさんは語り口とBGMが大好きだと話し、ずっと人物が叫んでいると思っていたと明かしています。
二人は、1つ前の声の投稿とのテンションの違いに驚きつつ、芸術系の話題まで届くトリビアアワードの幅広さを楽しんでいます。参考文献の本の情報はnoteに貼るとのことです。
名古屋の手羽先、本当の「手羽先」はどこ?
番組スポンサーの紹介を挟み、エントリー21番は、科学系ポッドキャスト「目から鱗の理科ラジオ(メカラジ)」代表のカリウムさんの投稿です。名古屋名物の手羽先の唐揚げには、「く」の字の関節があるタイプと曲がっていないタイプがあるといいます。
カリウムさんによると、「く」の字の先にある三角形のパリパリした部分は肉がほとんどなく食べないことが多いものの、実はそこが本当の手羽先です。2本の骨が平行に入った肉の多い部分は手羽中と呼ばれます。
| 鳥の部位 | 人間でいうと | 補足 |
|---|---|---|
| 手羽中 | 肘から手首の間 | 骨が2本平行に並ぶ |
| 手羽中と手羽先の間の関節 | 手首 | 外側に出た骨は母指(親指) |
| 手羽中の2本の骨 | 橈骨と尺骨 | 人間でも同じ名前 |
レンさんは、名古屋出身の友達が熱く語っていたので知っていたそうです。エマさんは、手羽先と呼んでいるものは実際には手羽先と手羽中のセットで、食べているのは手羽中なのだと整理しています。
レンさんは手羽先が食べたくなり、ロンドンには日本の居酒屋のような手羽先がないと嘆きます。人の手の部分を食べているような図に「ちょっとやだな」と言い、エマさんの肉付きの話に「グロいからやめるか」と話を切り上げています。
肩越しに覗くだけのサイバー攻撃
エントリー22番は、ソフトウェアエンジニアのテマキさんが、サイバーセキュリティを勉強する中で知った攻撃を紹介した音声投稿です。人間の心理や油断をつくソーシャルエンジニアリング ── 技術的な手段ではなく、人の心理や不注意につけ込んで情報を盗み出す手口の総称。なりすまし電話や覗き見などが典型例ですのうち、オフラインの手法が取り上げられています。
テマキさんによると、その手法はショルダーハッキングと呼ばれ、対象者の後ろから肩越しに画面を覗き、パスワードなどの機密情報を見るだけのものです。高度なハッキングより、人間の油断をつくほうがずっと楽で効果的なこともあるといいます。
二人はこの話を知っていて、エマさんは会社の定期的なITセキュリティ研修で学んだと話します。レンさんは、名前はついているけれど、ただ覗き見ているだけだと最初は思ったそうです。
新幹線とか乗ってたら結構さ、脇(が)甘い人いるよね。
エマさんは、デジタルを信じず重要な情報を紙や付箋に書いておく人も危ないと指摘します。レンさんは、アナログ保管はデジタル経由の壊滅的な被害を防げるかもしれない一方、紙を大切に管理しないと意味がないと付け加えています。
人の耳でも聞こえるコウモリの声
エントリー23番は、リスナーの山猫さんの音声投稿です。コウモリは超音波を使うことで知られていますが、種類によっては人の耳でも聞けるほど低い声を出すとして、実際の鳴き声が流されました。
山猫さんによると、録音したのは多分ヤマコウモリだと思うものの、断定はできていないそうです。近所では最近ほとんど聞かなくなったとして、保護のためにもコウモリに関心を持ってほしいと呼びかけています。
レンさんは、山猫さんが自分で収録した音声を大阪の自然史博物館の人に確認してもらっていると紹介します。アワードのためというより、コウモリへの関心を広めたくて参加した「コウモリラバー」だそうです。
エマさんは、ずっと「ピー」と鳴いているのではなく、途中で止まりながら「キャピキャピ」と鳴いていたことから、コウモリのコミュニケーションを想像できたと話します。レンさんは、以前番組で行ったサウンドクイズにぴったりの音だと振り返り、二人とも「絶対コウモリとは思わない」と口をそろえています。
アナウンサーは早口言葉を練習しない
エントリー24番は、アナウンサーの早坂真紀子さんが、新人研修で入社直後に教わったエピソードを紹介した音声投稿です。バラエティ番組のイメージとは違い、アナウンサーは普段の個人練習で早口言葉をほぼやらないといいます。
早坂さんによると、早口言葉は滑舌改善や発声を鍛えるには向かない練習法とされています。「らりるれろ」が苦手なら「らららら」と連続して丁寧に出すような練習はあり、ゆっくり丁寧にやったほうが上達するそうです。
レンさんは、アナウンサーは早口言葉をやっていそうだと思っていたので意外だったと話します。エマさんが「生麦、生米、生卵」を「生ゴミ」と言ったように聞こえたことから、二人の早口言葉合戦が始まります。
話はさしすせその発音に移り、「し」が「ひ」に近くなる人がいるという話題になります。エマさんは、自分は「ポッドキャスト」の「ド」をきちんと発音できていないが、小泉進次郎さんのポッドキャストではいつもはっきり発音していると感心しています。
ダイエットで落ちた脂肪は呼吸で出ていく
エントリー25番は、ポッドキャスト「そんな理科の時間」のよしやすさんの音声投稿です。ダイエットで痩せた脂肪は汗や尿で出ると思われがちですが、実はほとんどが呼吸で外に出ていくといいます。
よしやすさんによると、脂肪は燃やされると二酸化炭素と水に変わります。約8割が二酸化炭素として肺から吐き出され、残りの2割が水として汗や尿になるそうです。
よしやすさんは、痩せるとは脂肪が燃焼して気体になって消えることだとまとめています。レンさんはイベントでもこの話を聞いていて、それまで知らなかったと話します。
エマさんは、お腹の脂肪が燃えてできた二酸化炭素がどうやって肺まで行くのか疑問に思います。レンさんは、酸素と二酸化炭素は血液に乗って運ばれ、肺胞の細かい血管でやりとりされていると説明しています。
二人は、呼吸を頑張れば痩せるわけではなく、運動して燃焼させることが必要だと確認します。それでも、運動中に息が荒くなったとき、その分が脂肪だと思えばダイエットしている感が増すとエマさんは話しています。
ピグマリオン効果は「本気の期待」でしか働かない
エントリー26番は、公認心理師・臨床心理士のワタルンさんによる「ピグマリオン効果の現実」です。ピグマリオン効果 ── 教師などが相手に期待を抱くと、その期待に沿って相手の成績や成果が向上するという心理効果。1960年代の教育心理学の実験で広く知られるようになりましたは、周囲の期待が実際の結果に反映される現象とされます。
ワタルンさんによると、最近の研究では、期待さえすれば何でもうまくいくわけではないとわかってきました。2005年にジャッシムとハーバーがまとめた論文では、期待する側が心から確信を持ち、ずっと期待し続けることが大事だとされているそうです。
口だけで、一貫性のない期待
相手のいいところを見て、確信を持って伝え続ける期待
ワタルンさんは、相手をよく見ていいところを探してから伝えることが、子育てや後輩指導の秘訣かもしれないと結んでいます。エマさんは、口先だけで一時的に期待を言っても結局効果はないということだと受け止めています。
「この人すごいって絶対思ってないな」みたいなのを察しちゃった時点で、なんならこう貶されてるぐらいの感じというか。
ここで二人の家庭のエピソードが出ます。エマさんがレンさんに「かっこいい」と言ったところ「絶対思ってないでしょ」と返されたといい、レンさんは何かをやってほしいときに褒めてきたのだろうと指摘します。
逆ピグマリオン効果だったわ。
最後に二人は、本当にすごいと思ったら褒め、普段から相手のいいところを意識的に探すことが大事だという結論にたどり着きます。
野球場の向きは東北東が理想とされている
エントリー27番は、鹿児島でお庭屋さんを営み、ポッドキャスト「歌待つ暮らし」も配信しているジローさんの、造園に関するトリビアです。公認野球規則には、本塁から投手板を経て二塁へ向かう線は東北東を向くことが理想だと書かれているといいます。
ジローさんによると、これは太陽光に配慮した方角ですが、ぴったり当てはまる球場は広島のマツダスタジアムぐらいだそうです。テニスやサッカー、ラグビーなどの屋外スポーツ場は長い軸を南北にするセオリーもあり、国家資格の造園施工管理技士の試験にも出るといいます。
二人はまず、背景に虫の声が聞こえることに気づきます。庭で収録したのかもしれないと想像し、夏の終わりを感じる「エモい」音だと楽しんでいます。
レンさんは、野球場やテニスコートまで「造園」に含まれることに驚き、お庭屋さんが扱う範囲の広さに感心します。日差しの方向で有利不利が出るため、サッカー場の向きの話は聞いたことがあったそうです。
レンさんは、「理想とする」という書き方ではなく、せっかくならルールとして決めればいいのにとも感じています。エマさんは、野球選手なら知っているかもしれないと話しています。
マクドナルドのおもちゃになった化学反応装置
エントリー28番は、化学プラントの技術者で、ポッドキャスト「技術者金丸のプラントライフ」を配信している金丸さんの音声投稿です。マクドナルドのハッピーセットで異彩を放つおもちゃとして、本格的な化学反応装置のミニチュアが紹介されました。
金丸さんによると、このおもちゃは1998年、ディズニーの実写映画『フラバー』の公開に合わせて作られました。工業的に使われる金属製の反応容器がモデルで、中を監視するガラス窓や回せる圧力計、中が回ってかき混ぜる様子を表すギミックまで付いていたそうです。
二人はそもそも『フラバー』を知らず、映画のほうに関心が湧いたと話します。エマさんはYouTubeでおもちゃを見たものの、中でどんな化学反応を表しているのかは想像できなかったそうです。
レンさんは、ハッピーセットを作っている人も技術者なので、悪ノリで作ったのではと想像します。エマさんは、映画の主人公が科学者なので、それらしいものを作る必要があったのではと返しています。
ミラノ風ドリアはイタリアにはない
エントリー29番は、ポッドキャスト「けいちゃんまーくんのドタバタグッドボタン」からの投稿で、タイトルからして「全人類が一番美味しいという食べ物」と勢いがあります。音声では、フェニックスとユニコーンの合い挽き肉やドラゴンの息で666年焼き上げたなど、大げさな前振りが続きます。
その正体は「ミラノ風ドリア」で、オチは「ミラノ風ドリアはミラノでは食べられない」というものでした。二人はその勢いに圧倒され、エマさんは「こんなのも来るんだ」と褒め言葉として驚いています。
レンさんが参考として貼られたWikipediaを確認すると、ミラノ風ドリアはサイゼリヤの商品名で、イタリアには存在せず、そもそもドリア自体が日本発祥の料理だと書かれていました。
そっちの方が興味あるね。え、ドリアってイタリアにないの?
二人はさらにグラタンも調べ、グラタンはフランス発祥だと確認します。米にグラタンをかけて焼いたものがドリアだと整理し、勢いのある音源から真面目に調べてしまったと笑っています。
デンマークの若者は世界一お酒を飲む?
エントリー30番は英語の音声投稿で、ポッドキャスト「デンセカ(デンマークが世界一)」のパーソナリティであるイプセンさんから届きました。日本語を2年間勉強していて、日本語版も作ったものの2分を超えたため英語版を送ったそうです。
イプセンさんによると、デンマークは若者の飲酒で世界1位で、2018年のWHOの報告では、デンマークの15歳の42%が少なくとも2回酔った経験があるといいます。18歳以上は1人あたり毎週およそ12.5杯分のお酒を買っているそうです。
レンさんは、そもそも15歳で飲むのかと驚き、週12杯は飲みすぎだと反応します。エマさんはチェコでビールの消費量が世界一だと学んだことを思い出し、ヨーロッパの人はよく飲むと話しています。
二人がデンマークの法律を調べると、親が許せば何歳でも飲酒は可能で、飲酒自体を禁止する法律はないとわかります。購入は16歳以上でアルコール度数16.5%未満のお酒、18歳以上はより強いお酒も買えるそうです。
エマさんは、日本では20歳から、カナダやアメリカでは21歳からの地域もあることと比べ、体質よりも文化の違いではないかと考えます。話は「デニッシュ」の語源にも広がり、レンさんは、デンマークの意味だがオーストリアが起源で、ストライキを機にオーストリアのパン職人が広めたらしいと調べた内容を紹介しています。
テスト中にタバコ休憩を認めるデンマークの高校
続くエントリー31番もデンマークのトリビアで、前回も応募したタツさんのもう1つの番組からの投稿です。デンマークの高校では、テスト中にタバコを吸いたくなった場合、先生が付き添って吸わせてくれるといいます。
投稿によると、タバコを購入できる最低年齢は18歳ですが、吸うこと自体はOKだそうです。エマさんは「アルコールと一緒やん」と反応し、レンさんは「自由すぎだろ」と驚いています。
| 対象 | 飲む・吸う | 購入 |
|---|---|---|
| お酒 | 親が許せば何歳でも可 | 16歳以上は16.5%未満、18歳以上はより強いお酒も |
| タバコ | 吸うことはOK | 18歳以上 |
二人は、テスト中にタバコを吸いに行く状況そのものが想像できず、時間が余るテストなのではと推測します。レンさんは、先生が付き添うと教室が無人になるため、最低でも先生が2人必要だと気にしています。
エマさんは、幸福度ランキング1位の国だから、カンニングなどしないのではと冗談めかして返します。二人は文化の違いに驚きながらも、面白いトリビアだと楽しんでいます。
エミネムの名前の由来はM&M
ここから文章部門に入り、エントリー32番は、エマさんの「一番弟子」を名乗る激烈ヌポヌポ菩薩さんの投稿です。アメリカの人気ラッパー、エミネムの名前の由来がテーマです。
投稿によると、エミネムの本名の頭文字はMMで、「M&M」を英語ネイティブが発音するとエミネムのような音になり、チョコレート菓子のM&M'sと同じ発音になるそうです。ソースは芸人が話していたものだと書かれていました。
ところがエマさんはエミネムを知らず、カタカナ4文字を見たことがあるだけだと話します。レンさんは「弟子のトリビア全く刺さってない」と笑い、本名がマーシャル・ブルース・マザーズ3世で、史上最も偉大なラッパーの一人だと紹介しています。
それでもエマさんは、ネイティブからするとM&Mなのだと知って「へー」と思ったと話し、レンさんも知らなかったと認めています。
蛾は光に背中を向けて飛んでいた
エントリー33番は、アメリカの大学で生物学の研究をしているラブリーな貝柱ちゃんさんの2つ目の投稿です。夜の公園で父と犬の散歩をしながら、なぜ蛾は電灯に集まるのかと不思議に思っていた思い出から始まります。
投稿によると、2024年に、蛾やトンボが人工光の下で見せる3次元的な飛行パターンが解析されました。その結果、虫は電球に直接向かうのではなく、周回しながら常に背中を光に向けて飛んでいて、下から照らすと墜落する場合もあったそうです。
一部のハエや蛾でこの行動が見られない理由や、自然光で同じ姿勢をとらない理由は未解明で、背側光反応という機構が関与していると考えられているといいます。
エマさんは、この話はサイエントークで以前扱ったと覚えていました。レンさんは、シーズン2の65回「光が進む瞬間が見える最強カメラ。虫が光に集まる理由と極限観察の世界」で紹介済みだったと明かしています。
エマさんは、背中を光に向け続けるなら、まっすぐぶつかるのではなく電球の周りをくるくる回ることになると整理します。「飛んで火に入る夏の虫」のように激突するイメージだったが、回っているうちに事故的にぶつかるのかもしれないと話しています。
ゴッホの手紙から絵の星座まで特定できる
エントリー34番は、自称「サイファー会員番号17番」のひげじいさんの投稿です。神戸で始まった大ゴッホ展は福島、東京へ巡回し、生涯2100点以上といわれる作品のうち60点が展示されるといいます。
ひげじいさんによると、ゴッホは800通以上の手紙を残しているため、作品が描かれた日付を特定できます。目玉作品「夜のカフェテラス」は妹への手紙から1888年9月9日から14日に描かれたとわかり、その時期の23時頃に見える星座みずがめ座が絵の配置と一致するそうです。
ひげじいさんは、写実性とは一線を画すように感じられるゴッホにこうした一面があると知ると、美術の楽しみ方が増えると結んでいます。レンさんは、オランダのゴッホ美術館に一人で行ったときに大量の手紙を見て、日付が正確にわかることは知っていたと話します。
ただレンさんも、みずがめ座の話までは知らなかったそうです。日本の昔の絵に描かれた星から制作時期を推定する話は聞いたことがあるものの、ここまで一致している例は珍しいのではと感じています。
エマさんは、1582年の暦の話を思い出し、日付がわかれば、歴史や星の動きから当時を想像できるところが面白いとまとめます。
トリビアアワードは結局Cブロックに続くことになり、レンさんが数え直したところ、エントリーは全部で48個でした。二人は、投票する側も大変だろうが、次回も聞いて盛り上げてほしいと呼びかけています。
まとめ
トリビアアワードのBブロックでは、コーヒーや飛行機、暦、心理学、各国の文化、芸術まで、リスナーやポッドキャスターから届いた多彩なトリビアが紹介されました。レンさんとエマさんは、聞くだけでなくその場で調べ、ツッコみ、自分の体験と結びつけながら楽しんでいます。
- ブルーマウンテンはジャマイカのコーヒー輸出の80%以上が日本向けで、最高級の評価は日本特有だという投稿がありました
- 1582年10月は4日の次が15日になったが、パソコン版のGoogleカレンダーは未対応だと二人が確かめました
- 痩せた脂肪の約8割は二酸化炭素として呼吸で出ていくという話に、二人は運動の大切さを再確認しました
- ピグマリオン効果は、確信を持って期待し続けてこそ働くという研究が紹介されました
- デンマークのお酒とタバコの自由さや、ゴッホの手紙から絵の星座が特定できる話など、文化と科学をまたぐ話題が並びました



