2025年のトレンド予想では遅すぎる?
Off Topicの2025年最初の収録で、宮武さんは年末にインフルエンザで寝込んでいたことを明かします。草野さんも体調を崩していたそうで、2人とも年末年始はゆっくりできなかったようです。
本題に入る前に、宮武さんは年始によく出る「2025年のトレンド予想」記事について、自分なりの考えを話します。予想記事そのものは良いコンテンツだと認めつつ、投資家や起業家にとっては遅すぎると感じているそうです。
(新しくサービスを立ち上げる起業家としては)2025年のトレンド予想だと遅すぎる気がしてるんですよね。
宮武さんによれば、大事なのは2026年、2027年、2028年に何が来るかを予想し、それに向けてプロダクトを作ったり投資したりすることです。それでも、2026年以降の予想を出す人はほとんどいないと話します。
そこでこの回は、2026年以降にどんなサービスやカテゴリが生まれてきそうかを考える、という狙いで始まりました。
ホットな話題と、本当に価値がついた会社のずれ
宮武さんが紹介したのは、DaybreakというVCがまとめたリストです。各年に盛り上がったテーマと、その年に設立されて後に最も高い価値がついた会社を並べたものです。
草野さんは最初、これを「予想」のリストだと受け取りました。宮武さんは、予想ではなく単純にその年にホットだったテーマだと説明しています。
以下は、宮武さんが読み上げたリストを整理したものです。
| 年 | その年のホットなテーマ | その年に設立され最も価値がついた会社 |
|---|---|---|
| 2013年 | ウェアラブル | Canva |
| 2014年 | シェアリングエコノミー | Notion |
| 2015年 | 自動運転など | OpenAI |
| 2016年 | DtoCブランド | Scale AI |
| 2017年 | クリプト | Anduril |
| 2018年 | VR・AR | Vanta |
| 2019年 | モビリティ(スクーター) | Deel |
| 2020年 | Future of Work | Wiz |
| 2021年 | Web3 | Anthropic |
| 2022年 | メタバース | Perplexity |
宮武さんはこの表を見て、盛り上がったテーマと価値がついた会社の間には明らかにずれがあると話しています。
草野さんは、そもそも「ずれ」と言えるのかと問いかけます。予想コンテンツには面白さと本気の予測の両方が求められるという見方を示しました。また、Notionのような会社が来ているとわかっていても、あえて口にしない人もいるのではないかと指摘しています。
多くの投資家は「今のトレンド」しか見ていない?
草野さんの指摘に対して、宮武さんは別の見方を示します。予想できていた人は出資していたはずだが、Off Topicを5〜6年続けてスタートアップ業界を見てきた実感として、そもそも予想していない人が多いというのです。
(予想していないというのは)今のトレンドしか見てない。今のホットなことにとりあえず乗っかるっていう人の方が圧倒的に多い。
宮武さんは、これは日本だけでなくアメリカも同じだと話します。ここ1〜2年のAIブームでも、ハイプされているからこそ乗らなければいけないというFOMO ── Fear of Missing Outの略で、取り残されることへの不安のこと。投資では、流行の領域に乗り遅れまいと焦る心理を指して使われますが生まれ、多くの人がAIに流れ込んだと説明しています。
宮武さんの考えでは、ホットになった時点で、すでに最低でも1〜2年、遅ければ5〜6年遅れています。シェアリングエコノミーが流行ったのは2014年ですが、Uberは2009年、Airbnbは2008年ごろに生まれていた、という例を挙げています。
そのため宮武さんは、ホットなテーマより早く次の流れを予想することこそがVCの本来の仕事だと話します。
宮武さんはさらに、ピーター・ティール ── PayPalの共同創業者で、Facebookの初期投資家としても知られる投資家・起業家。逆張りの思考で知られ、著書『ゼロ・トゥ・ワン』は起業家に広く読まれていますの言い方を引いています。「シェアリングエコノミー」「ギグエコノミー」のように、カテゴリーに名前がついた瞬間、投資としては遅れているという考え方です。
「今年はこれが来る」とすでに盛り上がっているテーマを挙げる。読み物としては良いが、投資にはあまり役立たない
2026年以降に何が来るかを予想し、名前がつく前のカテゴリーに先回りしてプロダクトを作り、投資する
草野さんは、投資家なら予想コンテンツなど見ていないのではと尋ねます。宮武さんは、意外と見ている人は多く、特にシリコンバレーではみんな揃って同じことを言うと答えています。
そこで今回は、AIエージェントのようなものが2025年に来るという前提に立ったうえで、その先のテーマを話していくことになりました。
2026年以降のテーマと、速くならない飛行機
宮武さんが挙げた「再来年以降に流行るかもしれないテーマ」は、技術の発展だけでなく、カルチャーのトレンドも踏まえたものです。
- 動物と話せる技術
- 夢を操作する技術
- 時間の操作ができるようになる体験
- コンテンツセントリックな会社
- 新しい宗教
- シミュレーション
宮武さんから「こういう技術があってほしいものはあるか」と聞かれた草野さんは、飛行機の移動時間を減らしてほしいと答えます。究極はどこでもドアですが、ぎゅうぎゅう詰めの機内で飛ぶという形がずっと変わっていないことに不満があるそうです。
草野さんは、プライベートジェットが以前よりセレブを中心に普及したことに触れます。そのうえで、会社の旅行や大人数の移動でも安くなるような「飛行機の民主化」があればうれしいと話しました。
さらに草野さんは、宇宙関係の開発がうまくいけば飛行機もうまくいくのではないかと考えています。宮武さんは、飛行機が全然速くならないという点はピーター・ティールも指摘していると返しました。
やった、一緒だ。
宮武さんによれば、Boom Supersonic ── 超音速旅客機の開発を進めるアメリカのスタートアップ。かつてのコンコルドに続く超音速での商業飛行の復活を目指していますのようにユナイテッド航空と提携する企業も出てきてはいます。それでも、飛行機はここ20〜30年ほとんど変わっていないそうです。
航空業界で難しいのは、規制と安全性の問題です。宮武さんは、業界を独占するボーイングとエアバスの2社が、ロビー活動を続けるかどうかがポイントになると見ています。
草野さんも、国ごとに規制が違うことを考えると、日本とアメリカを行き来するだけでも難しそうだと話します。宮武さんは、トランプ政権の規制緩和に期待できるかもしれないとしつつ、どこでもドアはもう少し先だろうと話しました。
犬の気持ちをAIで読み取る時代は来る?
どこでもドアの前に、動物と話せるようになりそうだと宮武さんは言います。動物と対話する技術は、すでにいくつか出てきているそうです。
宮武さんが挙げた事例の1つは、クジラの「歌」をもとに、それを再現して少し会話ができたというものです。
もう1つは、カリフォルニアで立ち上がったAIスタートアップTraineeです。元OpenAIのエンジニアが創業し、10万件の犬の表情や鳴き声をトレーニングデータにして、犬の感情を読み取るAIモデルを開発していると宮武さんは説明しています。
ペットを飼ったことがない草野さんは、飼い主なら感覚でわかるのではと尋ねます。宮武さんは、一部はわかってもわからない時は必ずあると答えました。
宮武さんによれば、最終的に目指しているのは、ピクサーの映画『カールじいさんの空飛ぶ家』に出てくる、首輪で話せる犬のような技術です。草野さんはそれをみんなの夢だと言いますが、宮武さんは少し違う見方をしています。
夢でありながら、ちょっとディストピアかも。思った以上(に人間が)嫌われてるかもしれないっていう。
うるせえって。近寄んなって言ってるかもしれない。
くせえよって。
宮武さんは、鼻が利く犬ならなおさらだと笑います。草野さんも、犬の視点がだんだん見えてくる世界だと受け止めました。宮武さんは、特に動物園にこの技術を導入した瞬間が面白そうだと話しています。
鳴き声のつなぎ合わせから、LLMによる生成へ
宮武さんは、動物の鳴き声を大量に取り込んで、自然言語のLLMのようなモデルを作っている研究プロジェクトがあると紹介します。
宮武さんの推測では、これまでの手法は、鳴き声をパターン化して切り取り、それをくっつけて動物に返すというものでした。ただ、知らない言語の人の言葉を切り貼りして返したら、文法がめちゃくちゃになりそうだと宮武さんは指摘しています。
草野さんは、そもそも人間以外の言語がどんな文法なのかわからないと言います。英語の映画では動物が当たり前に英語を話しますが、英語がすべてではないとも話しました。宮武さんも、ただ「食べ物」と言っているだけかもしれないと応じています。
宮武さんは、LLMの良さは「この鳴き声の次にはこれが来る」と予想して生成できる点だと話します。そのため、より自然な言語になり、動物側も違和感なく聞ける可能性が高まるそうです。
鳴き声をパターン化して切り取り、つなぎ合わせて返す。文法が崩れ、意味の通らない音になりやすい
大量の鳴き声から「次に来る音」を予測して生成する。より自然な音になり、動物が違和感なく聞ける可能性が高まる
ただし宮武さんは、人間側がその意味を理解しているかどうかはわからないと付け加えます。どんなビジネスになるかはまだ見えていないそうです。
草野さんは、家畜や動物実験のことを考えると難しい問題だと話します。宮武さんも、動物の声が聞こえるようになればベジタリアンが増えるかもしれないと言い、草野さんは「ちょっと悲しくなりました」と答えました。
赤い光で夢に気づく明晰夢デバイス
次に宮武さんが気になっているテーマとして挙げたのが、明晰夢です。英語では「lucid dreaming」と呼ばれ、夢を見ている最中に「これは夢だ」と自分で認識できる状態を指します。
草野さんは、以前の回で取り上げた明晰夢デバイスProphetic ── 明晰夢を誘導することを目指すアメリカのスタートアップ。頭に装着するデバイスで、睡眠中の脳に働きかける技術の開発を進めていますの話を思い出します。そして、宮武さんが大学生のころに夢のデバイスを買っていた話を持ち出しました。
宮武さんが買ったのは、REMIというアイマスク型のデバイスです。当時は2種類あり、お金のなかった宮武さんは安い方を選んだそうです。2012年ごろに、クラウドファンディングのKickstarterか何かで購入したといいます。
宮武さんの説明によれば、このデバイスの仕組みは次のようなものです。
タイマー設定
レム睡眠のサイクル中の、狙ったタイミングを設定する
赤い光
そのタイミングで、マスクの中に赤い光が点く
夢に反映
夢の中で、部屋の電気が赤く光るなど不自然な現象が起きる
気づき
不自然さに気づいて「これは夢だ」とわかり、夢をコントロールできるようになる
草野さんは、映画『インセプション』で夢と現実を見分けるのに使われるコマのようなものだとたとえ、宮武さんもそれに同意しました。
宮武さん自身は、寝ている最中にマスクを外してしまい、結局うまくいかなかったそうです。ただ、デバイスを譲った友人は明晰夢を見ることができ、夢の中で空を飛んだと話していたといいます。
夢を操作できたら何をしたい?
宮武さんから、夢を操作できたら何をしたいかと聞かれた草野さんは、空を飛ぶこともいいけれど、人間ではないものになりたいと答えます。宮武さんは「それこそ犬になるとか」と、先ほどの動物の話につなげました。
草野さんは、夢には現実の人が出てくるリアルな世界のものも多いと話します。そして、宮武さんに夢日記をつけていないのかと尋ねました。
ダメっていうか、夢への努力がちょっと足りないです。
草野さんは高校生か大学生のころに夢日記をつけていたそうです。数年たって見返しても、そのときの風景を思い出すことがあり、少し怖くなったと話します。
(夢日記を)やりすぎると現実か想像だったのかがわかんなくなってくるみたいな。それはちょっとわかる気。
宮武さんは、夢を操作できるようになると、仕事好きな人は夢の中でも仕事を始めるかもしれないと話します。また、好きな人生を送れる夢の世界の方に行きたい人も出てくるかもしれないとも言います。草野さんは、それを「ずっと寝てたいみたいな」と言い表しました。
脳は時代ごとの最新技術にたとえられてきた
宮武さんは、人がなぜ夢を見るのかについては、まだはっきりした答えが出ていないと話します。草野さんは、タコも夢を見るという話を聞いたことがあり、夢を見るのは人間だけではないのだと思ったそうです。
夢は情報整理のためだという説について、宮武さんは疑問を示します。見る夢の中身が、その日に起きたこととまったく違うからです。草野さんも、考えてもいなかった大学の先生が久しぶりに出てくることがあると共感しました。
宮武さんが面白いと感じているのは、新しいテクノロジーが出てくるたびに「脳の動き方はそれに似ている」という仮説が生まれてきたことです。
| たとえた人・時期 | 脳のたとえ | 補足 |
|---|---|---|
| ルネ・デカルト | 油圧ポンプ | 脳を油圧ポンプのようなものと例えた |
| フロイト | 蒸気機関 | 脳を蒸気機関に例えた |
| より最近 | コンピューター | 研究からニューラルネットワークも生まれた |
| より最近 | インターネット | ネットワークのつながりとして例えられた |
| これから? | 生成AI | 夢も生成AIに例えられるかもしれない |
宮武さんは、こうしたたとえは一部当たっていて、一部は外れているのだろうと話します。そのうえで、夢も今の生成AIに例えられるのではないか、と考えています。
話の途中で草野さんがよく見る夢を尋ねると、宮武さんは覚えているのは年に1回あるかどうかだと答えました。眠りが深いからかもしれないそうです。草野さんは「夢トークがちょっと広がらず」と笑います。
夢は脳の「過学習」を防ぐノイズかもしれない
宮武さんが紹介したのは、夢を生成AIにたとえて研究している人の仮説です。鍵になるのは、機械学習で起きる過学習 ── オーバーフィッティングとも呼ばれる。学習用のデータに合わせすぎた結果、学習していない新しいデータに対してうまく予測できなくなる現象ですという問題です。
宮武さんの説明では、モデルの本来の目的は、学習していないデータが来たときにも予測できることです。ところが過学習した状態だと「これイコールこれ」という答えしか出せず、予測がうまくできなくなります。
研究者たちは、この問題を解決するためにあえてノイズを与え、少し間違ったデータを入れます。そうすると、かえって予測がうまくできるようになるそうです。
宮武さんは、人間の脳も同じかもしれないと話します。脳は一日中、現実の世界から情報をインプットし、「Aが起きたらBが起きる」というパターンを作っています。そのパターンを予測に変えるためにノイズが必要で、そのノイズが夢なのではないかという仮説です。
宮武さんはたとえとして、東京に住む2人がいきなりニューヨークのような知らない街に連れて行かれた場合を挙げます。写真を見たことがなくても、「街だからここには人がいるだろう」と、なんとなく予想がつくはずです。
この仮説では、見たことがない場所でも一般論を想像できるのは、夢のノイズがあるからだと考えます。夢が「これが東京だ」という情報を、「他にも街があるかもしれない」という一般論まで広げてくれるという説明です。
インプット
起きている間に、現実世界から情報を取り込む
パターン化
「AならB」というパターンが生まれる。そのままだと過学習のような状態になる
夢というノイズ
ランダムな夢がノイズとして加わる
一般化
見たことのない状況でも想像や予測ができるようになる
宮武さんがさらに気になっているのは、夢がノイズの役割を果たしているなら、フィクションも同じ役割を持つのではないかという点です。体の疲れの問題は別として、フィクションを読んでいれば夢を見なくてもいいのか、場合によっては寝なくてもよくなるのか、という問いです。
仮説を唱えた研究者は、テレビ番組の平均的な長さが20〜30分で、1回のレム睡眠とほぼ同じ長さだという点も挙げているそうです。宮武さんは、偶然かもしれないと前置きしています。
この仮説では、フィクションを読むことは「起きている間に夢を見る時間」にあたります。夢を見ることもフィクションを読むことも、脳にとって実は重要なのではないか、というのが研究者の考えだと宮武さんは説明しています。
草野さんも夢をあまり覚えていないため、実感がわかないと言います。それでも、夢には自分の意図が入らないという点には納得していました。宮武さんも、夢にランダム性がある理由がこの仮説でかなり説明できると話しています。この仮説が直接スタートアップや投資につながるわけではない、とも付け加えています。
夢を覚えている頻度、色、言葉
Propheticのその後について、宮武さんは株主の知り合いから聞いた話として、まだまだ明晰夢を見られる段階ではないと話していたと紹介します。
草野さんが「夢って年々見なくなりませんか」と聞くと、宮武さんは、夢を見たと覚えている日は年に3回ほどで、10年以上変わっていないと答えます。草野さんの場合は、1か月に1回ほどだそうです。
宮武さんは、男性の方が白黒の夢を見るという話を聞いたことがあると言います。ただ、本当かどうかはわからないとしています。宮武さん自身が最後に見た夢は、どこかの森にいる、色付きの夢だったそうです。
草野さんは、森に1人で立つ宮武さんを遠くから想像して笑ってしまいます。宮武さんは、怪獣か動物のようなものに追いかけられる夢なら何度か見たことがあると付け加えました。
草野さんの夢では、出てくる人は日本人で、会話もしていたそうです。夢日記にはセリフも書いていたといいます。ホラー映画を見た後に、ホラー映画の中に入る夢を見ることもあるそうです。
宮武さんは、起きた瞬間に夢を見た感覚がまったくないと話します。夢を見たいわけではないけれど、夢をコントロールできるのは面白そうだと考えています。
夢の中でメッセージを送り合う実験
宮武さんが紹介したのは、明晰夢のコンセプトをもとに、夢を通して人と人がコミュニケーションできるサービスを作っている会社です。宮武さん自身も、本当かどうかは正直わからないと前置きしています。
怪しい。言っちゃいけないかもしれない。怪しい。
宮武さんによると、この会社は一度成功したと主張しています。実験の手順は次のようなものだったそうです。
ただし、公開されている動画は実験に参加した本人たちのものではなく、確認はできないと宮武さんは話しています。草野さんは「それできたら、まあテレパシーみたいな」と反応しました。宮武さんは、あくまで夢の中でメールができたようなものだとまとめています。
夢をコントロールできたら、それは良いことなのか
夢を操作できるデバイスは数年後に実現するかと聞かれた宮武さんは、デバイス自体はすでにあると答えます。夢の操作はまだ難しい点が多いものの、これから大きく発展していくだろうと見ています。
宮武さんが注目しているのは、夢の中で何ができるかです。仕事ができるなら使う人はかなり増えるはずだと話し、草野さんは「レベルの違うワーカホリック」だと笑いました。
でもなんか目閉じながら本読めたらいいなって思うのはあります、正直。
宮武さんは、夢の中にデータを送り込めるようになれば、体を休めながら頭の中で本を読んだり映画を見たりできるかもしれないと話します。草野さんは、生きるとはどういうことなのかと考えてしまうと応じました。
一方で宮武さんは、先ほどの「夢=ノイズ」仮説が正しいなら、夢の中で仕事をするのは健康に良くないのかもしれないと指摘します。夢をコントロールするということは、すべてが自分の思い通りになるということです。そうなると、夢はもうノイズではなくなってしまいます。
草野さんは、夢はランダムだから面白いと話します。情報にもノイズがあった方が面白く、コスパが悪いと言われる読書でも、興味のない情報が入ってくるのが面白いといいます。
草野さんが夢の中で読みたいのは、実在する本だそうです。体勢を整えて目を開けて読むのが少し苦手で、目を閉じて「目の裏側で読みたい」と話しました。速読デバイスについては、登場人物の名前も覚えられなくなりそうなので、じっくり読みたいと答えています。
何でも速くするのは本当に正しいのか
宮武さんは、別の回で深掘りしたいとしながら、時間の操作というテーマに触れます。世の中は何でも速くしよう、摩擦をなくそうという方向に進んでいるように見えるといいます。
草野さんも、商品を早く届けられた方がいいし、早く買い物できた方がいいと、その流れを言い表します。それに対して宮武さんは、遅くする方向も正しいのではないかと考えています。
スピードアップするっていうのがデフォルトになってるのは果たして正しいのかっていうのを思ったりしますね。
草野さんは、中間やバランスではないかと尋ねます。宮武さんは、速くすることと遅くすることの両方をやることでバランスが取れるのかもしれないと答えました。草野さんは、D2Cブランドの成長やブランドの作り方にも似た話があると付け加えています。
結局、シミュレーションの話は次回に持ち越しになりました。最後に宮武さんの「追いかけられる夢」について、草野さんが「何かに追い込まれてる感じがします」と茶化します。宮武さんは、悪夢の方が覚えやすいのでそのカテゴリーだったのだろうと答えました。
エンディングでは、YouTubeの登録者数が年末に4000人を超えたことが報告されます。草野さんは、今年は1〜2万人を超えたいと話していました。
まとめ
この回は、2025年の流行予想ではなく、その先に来るテーマを考えるところから始まりました。動物と話す技術や明晰夢デバイスを経て、夢は脳にとっての「ノイズ」かもしれない、という仮説にたどり着いています。夢を自由にコントロールできることが本当に良いのかという問いは、何でも速くしようとする今の世の中への疑問にもつながっていました。
- ホットなテーマに乗った時点で1〜2年以上遅れているため、VCや起業家は名前がつく前のカテゴリーを予想するべきだと宮武さんは考えている
- 動物の鳴き声をLLMで生成するアプローチで、より自然なコミュニケーションが可能になるかもしれないが、人間側が意味を理解できるかはまだわからない
- 明晰夢デバイスは赤い光などで夢の中に違和感を起こし、本人に夢だと気づかせる仕組みで、2012年ごろから存在している
- 夢は過学習を防ぐノイズとして一般化を助けているという仮説があり、フィクションにも同じ役割があるかもしれない
- 夢を思い通りに操作するとノイズではなくなるため、明晰夢が本当に良いものかはわからないと宮武さんは話している






