ベン・ホロウィッツの新刊は、なぜ歴史から組織文化を語るのか
Off Topicの草野美木さんと宮武徹郎さんは、12月後半に入ったタイミングで、これまでに読んで面白かった本を紹介する回を収録しました。年末年始のまとまった時間に読んでほしい本を、2人が交互に挙げていきます。
宮武さんが最初に紹介したのは、Andreessen Horowitz ── シリコンバレーを代表するベンチャーキャピタルの1つ。ベン・ホロウィッツとマーク・アンドリーセンが2009年に設立しましたの共同創業者ベン・ホロウィッツさんが今年出した新刊『What You Do Is Who You Are』です。収録時点では邦訳は出ていません。
『What You Do Is Who You Are』の日本語タイトルを聞かれた宮武さんは、直訳が浮かばず言葉に詰まります。草野さんが「まあまあ、話を聞いてみて」と引き取り、内容の紹介に移りました。
宮武さんによると、この本のテーマはスタートアップの文化の作り方と、文化そのものの重要さです。ただし、スタートアップの事例を中心に語るのではなく、歴史上の出来事や組織の文化を取り上げ、それをスタートアップに応用するという構成になっています。
ベンさんっていろんなことを物知りな人で、スタートアップ以外のところをすごい見てる人でもあるので。
ベン・ホロウィッツさんはヒップホップが大好きで、その歴史も深く勉強しているといいます。新刊では日本の事例として、侍の武士道まで取り上げられています。
(日本の)事例ってそういう事例なんですね。
武士道について宮武さんは、侍が組織のコードを作ったことがどんな影響を持ち、何が重要で何が重要でなかったのか、そしてスタートアップとして何を取り入れるべきかが語られていると説明します。
遅刻扱いのルールとドアの机、「大胆なルール」とは何か
文化を作るために必要なこととして、『What You Do Is Who You Are』にはおそらく10〜15個ほどの項目が挙げられていると宮武さんは話します。その中で宮武さんが特に面白いと感じたのが、組織の中にかなり大胆なルールを作るという項目でした。
組織内で、え、なんでこんなルールあるの?っていうぐらいのルールを作りましょうという話をしてて。
1つ目の例はアメフトのニューヨーク・ジャイアンツです。一時期、ジャイアンツのコーチは「練習や試合に時間通りに来ると5分遅刻扱いにする」というルールを設定しました。
(ジャイアンツでは)時間通りに来た人は、毎回遅れたっていうことになるんで、10万円払ってください。
ジャイアンツの遅刻ルールは当時ニュースになり、メディアでも「何をやっているんだ」と取り上げられました。それでも最終的に選手のマインドセットが変わり、ミーティングの開始時には準備ができている状態になっていったといいます。
ジャイアンツはその後優勝していますが、宮武さんは、それが本当に遅刻ルールの影響だったかはわからないと断っています。
2つ目の例はAmazonです。初期のAmazonには「少ないもので多くを成し遂げる」というバリューがあり、それを具体的なルールに落とし込んでいました。
初期のAmazonの従業員の机は、ホームセンターのホームデポで買った木製の家のドアに脚を付けたものでした。普通の机より安いという理由で、コストカットの徹底として各従業員の机がドアだったといいます。
さらにAmazonには、PowerPointを使わずテキストでミーティングをするというルールもあると宮武さんは紹介しました。
| 組織 | ルール | 背景や結果 |
|---|---|---|
| ニューヨーク・ジャイアンツ | 時間通りに来ると5分遅刻扱い、10万円の罰金 | 選手が開始時に準備できる状態へ変化 |
| 初期のAmazon | ホームデポのドアに脚を付けて机にする | 少ないもので多くを成し遂げるバリューとコストカット |
| Amazon | PowerPointを使わず、テキストでミーティング | 大胆なルールの一例として紹介 |
武士道は日本の礼儀正しさを生んだのか
草野さんが「気になる」と促した武士道の話について、宮武さんは、武士道はバリューを並べたものではなく、何をすべきかというアクションにつながる行動が書かれたものだと紹介します。
ベン・ホロウィッツさんが武士道から最も影響を受けた点は、文化は話すだけでなく実際にアクションを取ることで作られる、という考え方だといいます。
リーダーとしても、本当にやるべきことをやらないと、人は同じようにフォローしないので。
ベン・ホロウィッツさんは、武士道の文化があったからこそ今の日本の文化ができているのではないかと推測しています。例として挙げられたのが、日本人の礼儀正しさや、パッケージングの細かさです。
ただし宮武さんは、ベン・ホロウィッツさんは日本人ではないので、武士道が日本の文化にどれだけ影響したかは推測でしかないとも補足しています。
草野さんは、海外のVCには、一見関係なさそうな歴史を紐解いてビジネスに結びつける人が多いと指摘します。宮武さんによると、新刊でもアメフトや武士道のほか、チンギス・ハンの話も取り上げられています。
最後に宮武さんは、この本はハードシングス ── ベン・ホロウィッツの前著『HARD THINGS』。経営者として直面した困難と対処法を率直に描き、日本でもベストセラーになりましたの次の本にあたるので、日本語版もいずれ出るはずだと話しました。英語が読める人には年末年始に読んでほしいとすすめています。
甘いお茶しかない市場に、Honest Teaはどう挑んだのか
草野さんが紹介したのは、『夢はボトルの中に 世界一正直な紅茶のスタートアップ』です。アメリカで人気のアイスティー「Honest Tea」の創業物語で、最近の本ではないといいます。
Honest Teaについて宮武さんは「今アメリカですごい人気なアイスティー」と応じます。草野さんの説明では、アメリカのスーパーで、日本でいうアクエリアスやお〜いお茶と並んで売られているような商品です。
『夢はボトルの中に』の特徴は、漫画、つまりコミック形式で描かれていることです。草野さんによると、アメコミというより、よくあるアメリカのコミックのようなテイストで、とても読みやすいといいます。
草野さんは、Honest Teaの創業は前のことでも、今読んでも面白いと話します。理由は、Honest Teaが今でいうD2C ── Direct to Consumerの略。メーカーが小売店などを介さず、消費者に直接商品を届けるビジネスモデルの先駆けとして、スタートアップ的な資金調達やゼロからイチを飲料で実現し、スケールさせているからです。
Honest Teaは、甘さ控えめのオーガニックの紅茶を作っています。創業したのは、イェール大学大学院の教授だったバリーさんと、その教え子のセス・ゴールドマンさんの2人です。
Honest Teaが生まれた背景には、当時のアメリカに甘いお茶しかなかったという事情がありました。宮武さんは、この状況は今も変わらないと話します。
スナップルすごい甘いんですよ。それ以外にネスティーとかいくつかあるんですけど、全部甘いんですよ。
宮武さんによると、アメリカのアイスティーは、とても甘いものか、まったく甘くないアンスウィートンドティーのどちらかしかなく、日本の紅茶のような「ちょっと甘い」ものがないといいます。
草野さんも、日本の缶コーヒーは本当に甘いものと無糖しかなく、真ん中がないと共感しました。そこで甘さ控えめのお茶を作ろうと、2人が起業したのがHonest Teaだったと説明しています。
スナップルやネスティーのような、とても甘いものか、まったく甘くないもののどちらか
その中間にあたる、甘さ控えめのオーガニックの紅茶
コカ・コーラへの段階的な売却で何が起きたのか
草野さんが『夢はボトルの中に』で面白いと感じたのは、資金調達の苦労や製品トラブル、売却の話など、裏側のストーリーが詳しく描かれている点です。ブランドへの思いや、創業メンバー同士のいざこざも載っています。
草野さんは、小売りをしているスタートアップの人はもちろん、誰が読んでも面白い話だとすすめています。
宮武さんが「Honest Teaはコカ・コーラに買収されたと思うが、その話も載っているのか」と尋ねると、草野さんは載っていると答えます。Honest Teaは段階的に株式を売却し、最終的にコカ・コーラのものになったといいます。
売却オファー
2000年代前半から2007年ぐらいにコカ・コーラから売却のオファーが届く
段階的な売却
コカ・コーラが何パーセントかずつ株式を持つ形で売却が進む
完全な傘下へ
最終的にHonest Teaはコカ・コーラのものになる
草野さんによると、売却のオファーが来た時期のコカ・コーラは、ビタミンウォーターを買収していました。コカ・コーラとネスレの紅茶販売の合併が解消されたり、レッドブルが売り上げを伸ばしたりと、飲料業界に変化が多かった時期だったといいます。
大手メーカーが新しいブランドを買うという動きは、今のD2Cブームの中で読むと面白いと草野さんは話します。印象的だったのは、コカ・コーラの流通網の強さを示すエピソードです。
(ビタミンウォーターを買収した時に)Honest Teaの人は、コカ・コーラの人から取り扱いできませんって言われて。
ほかにも、地道にスーパーで売り込んだり、原価計算をしたりといった話も載っていると草野さんは紹介します。「ザ・テックの話ではない」としつつ、面白かったと振り返りました。
宮武さんは、成功した部分しか見せない会社が多い中で、初期の苦労まで公にしていること、しかも漫画で読めることに親近感が湧くと応じています。
買収から11年、Honest Teaの創業者はなぜBeyond Meatへ
草野さんは、コカ・コーラによる買収から11年が経ったHonest Teaの創業者が今何をしているのか調べたところ、先月ちょうど退任していたことを知ったといいます。
Honest Teaの創業者の移籍先は、Beyond Meat ── 植物由来の原料で肉の代替品を作るアメリカの食品スタートアップ。2019年に上場しましたでした。半分はHonest Teaに関わりながらBeyond Meatを見て、来年はほかのベンチャーも手伝うという話だそうです。
Beyond Meatに行ったんだ。合ってる、合ってる。
草野さんも、サステイナブルで健康志向という点で、Honest TeaとBeyond Meatはつながると感じたと話します。宮武さんは、買収後に10年以上残る創業者はなかなかいないと驚きました。
草野さんによると、創業者の2人にはもともとスケールさせたいという思いがありました。自分たちだけで会社を続けるより、コカ・コーラと組んで販売を広げたい、ただしブランドはきちんと維持したいという考えだったといいます。
SF小説『エンダーのゲーム』はどんな物語か
宮武さんの2冊目は、ビジネス本ではなくフィクション、オースン・スコット・カードのSF小説『エンダーのゲーム』です。宮武さんが「サイファイ」と言うと、草野さんが「日本語ではSFとしか言わない」と指摘する場面もありました。
『エンダーのゲーム』は数年前にアメリカで映画化もされていますが、宮武さんは「映画はすごい微妙なので見ない方がいい」と話します。原作は1980年代か70年代ごろに書かれ、シリーズ化もされている有名な本だといいます。
『エンダーのゲーム』の舞台は、エイリアンが地球をすでに2回襲ってきた世界です。3回目の襲撃を防ぐために、優秀な軍人を育てる「バトルスクール」が作られます。
草野さんは「進撃の巨人の話ですか?」と反応し、宮武さんも似ていると認めます。バトルスクールの特徴は、5〜6歳の子どもから育てることです。
2回の襲撃
エイリアンが地球をすでに2回襲っている
バトルスクール
3回目を防ぐため、5〜6歳の子どもから軍の人材を育てる
エンダーの入学
リーダーとして天才的な主人公エンダーが6歳で入学し、上がっていく
子供の方が結構敏感に反応が早いし、ゲーム感覚でやってくれるからっていう話で。
主人公のエンダーは、リーダーとして天才的な少年です。6歳でバトルスクールに入って上がっていき、最終的にエイリアンとどうなるのかが描かれます。宮武さん自身は「割とよくある感じのSF」とも表現しています。
なぜ米軍とザッカーバーグは『エンダーのゲーム』を読むのか
宮武さんが『エンダーのゲーム』を面白いと考える理由の1つは、アメリカの軍隊、特に海軍の学校で必ず読まれている本だという点です。
ちょっと理由はわからないんですけど、マーク・ザッカーバーグが(『エンダーのゲーム』を)好きで。
宮武さんによると、ザッカーバーグさんは一時期、自分のFacebookページに好きな本として『エンダーのゲーム』だけを載せていたといいます。
アメリカの軍隊が『エンダーのゲーム』を読ませるのは、リーダーシップの本でもあるからだと宮武さんは説明します。仕事の分担、チームメンバーへの信頼、メンバーを自由に動かすこと、状況がよくわからない中でのゴール設定などが描かれているといいます。
ただし、『エンダーのゲーム』ではそうした組織論が明確に書かれているわけではありません。宮武さんが最初に読んだのは高校時代で、当時は単純にストーリーが面白かったからでした。
だんだん、あ、これってこういうことなんだって、こういうリーダーシップの話をしてるんだっていうのが見えてきて。
宮武さんは『エンダーのゲーム』を何度も読み返し、リーダーシップの物語として読めるようになったといいます。日本でいえば『キングダム』に近いと例えつつ、人を殺すとはどういうことかといった戦争の残酷さも描かれていると付け加えました。
同じ物語を部下の視点で描くシリーズと、米国トップのSF好き
『エンダーのゲーム』のシリーズには、エンダーではなく、エンダーが率いたチームの部下を主人公にして、同じタイムラインを描いた別の小説もあります。ストーリーの一部が重なっているのが面白いと宮武さんは話します。
ファン心くすぐりますね。
宮武さんは、ビジネス本ばかりでなく、フィクションで面白い本を読みたい人には『エンダーのゲーム』をすすめるとまとめました。
草野さんは、ビル・ゲイツさんやマーク・ザッカーバーグさん、オバマさんなど、アメリカのトップが挙げる「今年のおすすめ本」にはSFが多いと指摘します。日本ではビジネス本が中心で、小説があってもSFは入ってこないといいます。
宮武さんは「みんな真面目ですからね」と返し、アメリカ人のSF好きが『スター・ウォーズ』や『スター・トレック』の人気にもつながっているのではないかと話しました。草野さんは、『エンダーのゲーム』を日本語版で読んでみると締めくくっています。
『次世代ガバメント』が問う、行政というOSの作り直し
草野さんの2冊目は、元WIRED日本版編集長の若林恵さんが責任編集を務めた『Next Generation Government 次世代ガバメント』です。日本語の本ですが、海外の事例を多く扱っています。草野さんはまだ読んでいる途中だと断っています。
『次世代ガバメント』は、新しい行政機関のあり方について論じた本です。同じシリーズとして、前年には新しい銀行をテーマにした本も出ていると草野さんは紹介します。
草野さんが説明する本の前提は、キャッシュレスやフィンテックが盛り上がっても、肝心のOSである行政機関が変わらなければ変化は起きにくいという問題意識です。
行政の基本は、みんなで税金を出し合い、社会にとって大事なものを政府が設計・管理・実行することです。しかし、社会にとって大事な価値観は多様化しているのに、今のシステムでは対応が限定的になってしまうといいます。
価値観の多様化
社会全体にとって大事な価値観やニーズが多様化している
今の行政の限界
現在のシステムでは、対応できるニーズが限定的になる
理想の姿
最小限のコストで、最大のニーズに応える
テクノロジーの活用
それが得意なインターネットやデジタルテクノロジーで行政を作り直す
本で扱われる事例として、草野さんはエストニア ── バルト三国の1つ。行政手続きの大半をオンラインで完結できる電子政府の先進国として知られていますやインドを挙げます。宮武さんは、インドではマイナンバーのような仕組みが完全にデジタル化されていると補足しました。
草野さんが興味深いと感じたのは、イギリスの孤独担当大臣です。孤独やメンタルヘルスについて戦略を考える大臣で、宮武さんは「日本で必要ですね」と反応しました。
行政のデジタル化と「政府に頼るな」の文化をどう両立するか
宮武さんは、行政がテクノロジーに追いついていないのは仕方ない部分もあると前置きしたうえで、日本の議論の限界を指摘します。
部分部分の今やってることを少しデジタル化して、ちょっと効率よくしようみたいな話はよく聞くんですけど。
宮武さんの見立てでは、政府のあり方を根本から変えるという発想はあまり出てきていません。そこを変えるスタートアップを見てみたいとしつつ、政府側の協力も必要で、国によって政府の形も違うと悩みます。
草野さんは、間違っていたら申し訳ないと断ったうえで、スウェーデンとみられる事例を紹介します。音楽家が自分のプロジェクトを政府と一緒に始め、自走できそうになったら本人に任せて会社化していくというやり方です。
宮武さんは、政府が立ち上げを後押しするやり方はアメリカでは批判されやすいと話します。アメリカには「政府に頼るな」という考えの人が多く、州ごとにルールを変えるなど、ローカルで決めようとする傾向があるといいます。
セーフティーネットや国の保険があり、アメリカから見るとソーシャリスト寄りの国
「政府に頼るな」という考えが強く、州ごとにルールを決めるなどローカルな決定を好む
だからこそ、次世代ガバメントには1つの正解がないと宮武さんは考えます。テクノロジーで、1つの政府ではなく多様な考え方の政府をどう支えられるかが問われているといいます。
カニエ・ウェストの「イージー・キャンパス」は新しい村なのか
草野さんは、『次世代ガバメント』の編集スタイルにも触れます。若林さんはWIRED時代から、1人で書いた文章を対談風に仕立てる手法を使っており、本の中には小さなコラムが挟まっています。
草野さんが面白かったと話すコラムが、「カニエ・ウェストのコミュニティデザイン」です。カニエ・ウェストさんは、トランプ支持を表明するなど物議を醸してきた有名なラッパーです。
カニエ・ウェストさんは広大な土地を買い、新しいコミュニティを作ると表明しました。農地や牧場、自身のアパレルブランドの原材料を作る工場などを、ゆくゆくは作りたいと話しているといいます。
絶対入りたくないな。
草野さんは、発信力のある人が小さな村のようなコミュニティを作るやり方が、とても斬新で今の時代らしいと感じたと話します。
宮武さんも、一度オープン化したインターネットが今はクローズドに向かうトレンドにあるので、小さなコミュニティはこれから増えそうだと応じました。
カニエ・ウェストさんのコミュニティの名前は「イージー・キャンパス」です。自身のブランド名「イージー」に加え、ファウンダーへの強いリスペクトから、オフィスを「キャンパス」と呼ぶ文化にならったといいます。草野さんは、アメリカらしい面白い事例だと話しています。
余命数か月の教授が残した『最後の授業』
宮武さんの最後の1冊は、ランディ・パウシュさんの『The Last Lecture』、邦題『最後の授業』です。長くない本で簡単に読め、日本でも有名になった本だろうと宮武さんは紹介します。
カーネギーメロン大学には、教授が辞めるときに自分の思いを語る「最後の授業」というシリーズがあります。カーネギーメロン大学の教授だったランディ・パウシュさんは、がんで余命が残り数か月というタイミングでこの授業を行い、それが本になりました。
『最後の授業』のテーマは、夢を追いかけようというシンプルなものです。パウシュさんはもともとディズニーで働きたいという夢を持ち、それをどう実現したのかを前向きに語っています。
本当にがんなのかっていうの元気さで。それを証明するために、授業中に途中で腕立て伏せもして。
ただ、宮武さんは、夢の叶え方そのものは一番のポイントではないと考えています。パウシュさん自身もそう語っているといいます。
宮武さんによると、『最後の授業』の結論は、いい人生を送れば、夢も一緒に追いついてくるというものです。普段こうした本は読まない宮武さんにも、心に刺さったといいます。
宮武さんが『最後の授業』を読んだきっかけは、兄がカーネギーメロン大学の出身だったことです。数時間で読み終えたものの、その後これからどんな人生を送ればいいのかをじっくり考えたと振り返ります。
草野さんは「休みの期間に読むべき本ですね」と応じ、年末年始に読んでみると話しました。番組の最後には、草野さん側のマイクを新しくしたことが報告され、音質へのフィードバックを呼びかけて締めくくられています。
| 本 | 紹介者 | 読みどころ |
|---|---|---|
| What You Do Is Who You Are | 宮武徹郎 | 歴史上の事例から組織文化の作り方を学ぶ |
| 夢はボトルの中に | 草野美木 | Honest Teaの創業から売却までを漫画で読める |
| エンダーのゲーム | 宮武徹郎 | SF小説として楽しみながら、リーダーシップと組織作りを学べる |
| 次世代ガバメント | 草野美木 | テクノロジーを使った新しい行政の海外事例を知る |
| 最後の授業 | 宮武徹郎 | どう生きるかを考えるきっかけになる |
まとめ
この回では、組織文化、D2Cの創業物語、SF、行政、人生論と、ジャンルの異なる5冊が紹介されました。どの本も、ビジネスの外側にある歴史や物語、社会の仕組みから、組織や生き方のヒントを引き出せる点が共通しています。
- 『What You Do Is Who You Are』は、武士道やアメフト、Amazonの事例から、行動によって文化を作る方法を説く
- 『夢はボトルの中に』は、Honest Teaの資金調達やコカ・コーラへの売却まで、成功の裏側を漫画で描く
- 『エンダーのゲーム』は、米海軍やザッカーバーグにも読まれるSF小説で、リーダーシップの物語として読める
- 『次世代ガバメント』は、価値観が多様化する中で、テクノロジーを使った行政の作り直しを問う
- 『最後の授業』は、夢の叶え方よりも、どう生きるかを考えさせる一冊として紹介された





