NightがオースティンからLAへ移った理由とは?
今回の収録は、タレントマネジメント会社Nightのオフィスで行われました。宮武さんは冒頭で、ホストを引き受けてくれたリード・ダクシャー氏に礼を述べ、1年ほど前に移ってきたオフィスであることを確認します。
ダクシャー氏によると、Nightはテキサス州ダラスで創業し、早い段階でオースティンへ移りました。その後、社員が10人から40人、40人から80人へと増えるなかで、採用する人の多くがカリフォルニア、とくにロサンゼルスにいたといいます。
そこで1年ほど前、オースティンにいたメンバーも少しずつLAへ移り、約1万6000平方フィートの現在のオフィスに入居しました。このオフィスには60〜65人ほどが出社し、残りはニューヨークやアトランタにいるそうです。
ダクシャー氏は、毎日顔を合わせる環境に慣れると、在宅勤務に戻ることは考えにくいと話します。とくにNightのようなサービス業で80人のフルタイム社員がいる会社では、対面でいることの利点が大きいというのが同氏の実感です。
NFLエージェントからDude Perfectへ。Night誕生の経緯
Nightの成り立ちについて、ダクシャー氏はまず自身の経歴から語ります。同氏はキャリアの初期、アメリカンフットボールのNFLのエージェントとして働いていました。
2013年ごろ、インターネットを調べているうちにYouTubeに行き着き、トリックショット動画で知られるDude Perfect ── アメリカのスポーツ・エンタメ系YouTubeグループ。ありえない距離や角度からボールを決めるトリックショット動画で世界的な人気を得ていますに出会いました。ダクシャー氏は、初期の動画はほとんど話さない音楽ビデオのような作りなので、日本でも人気があるのではないかと話しています。
ダクシャー氏はDude Perfectの活動と、彼らが育てていたビジネスに夢中になり、面識のないままメールを送りました。その後ダラスで実際に会い、数か月後には当時の仕事を辞めてダラスへ移り、Dude Perfectと働くようになります。
Dude Perfectと働くなかで、ダクシャー氏は、メディア企業や制作会社をつくろうとするYouTubeクリエイターはDude Perfectが最後ではないと気づきました。そして2015年7月に独立し、現在のNightを立ち上げます。
現在のNightの核はタレントマネジメントで、TikTok、Twitch、YouTubeにまたがる約220人のクリエイターを担当しています。自動車、ライフスタイル、スポーツなど幅広いジャンルに分散させてきたことも特徴だといいます。
さらにNightは、マネジメント事業を土台にクリエイターと会社をつくるベンチャースタジオ ── 自社でアイデアを出し、人材や資金を投入して新しい会社を次々に立ち上げる事業形態。投資だけでなく立ち上げの実務まで担う点が特徴ですを持っています。その代表例が、MrBeast ── 世界最大級の登録者数を持つアメリカのYouTuber。大規模な企画やチャレンジ動画で知られていますと立ち上げたスナックブランドのFeastablesです。
ダクシャー氏によると、Feastablesはアメリカのすべてのセブン-イレブンとメキシコの多くの店舗に並んでいます。日本は未進出ですが話は進んでいて、今後12か月以内に日本のセブン-イレブンでも見かけるようになるのではないか、と同氏は見込んでいます。
Feastablesはなぜ商品をつくり直したのか?
宮武さんは、クッキー&クリーム味やピーナッツバター味のFeastablesを試したと話し、ダクシャー氏は、Feastablesは最初からその商品だったわけではないと振り返ります。2人が知り合った3年半ほど前のFeastablesは、オーガニックチョコレートでした。
宮武さんは当時、Feastablesの投資家経由で商品を取り寄せ、日本で初めてライブ配信で手に取って食べた側だったといいます。ダクシャー氏は、宮武さんが日本のコンビニのチョコレート売り場の写真をたくさん送ってくれたことに感謝を述べています。
Feastablesのチームは当時、最初にどの国へ進出するかを調べていて、日本の人が何を食べ、どのチョコレートブランドが人気なのかを知ろうとしていました。その調査を経て、Feastablesはバーを全面的につくり直します。
ペルー産のオーガニックカカオを使ったオーガニックチョコレート
アフリカ産の一般的なカカオを使い、配合とブランディングを一新。一貫した青いパッケージに
(Feastablesのように)サプライチェーンまでここまで深く関わるのは、Nightにとってもまだ新しいことですよね。ペルーまで飛んでチョコレート工場を見に行った動画もありました。
ダクシャー氏は、Feastablesを始めた当時、チョコレートの世界のことはほとんど何も知らなかったと認めます。社内の誰も菓子事業の経験がなく、走りながら学び、質問を重ねるしかなかったといいます。
Feastablesでは、当時RXBARにいた人物をCEOに迎え、その人物が約16か月会社を率いました。立ち上げから3週間ほどで400万本のチョコレートバーを売り、それはすべてfeastables.comでの直販でした。小売は当初なく、約6か月後にウォルマートでの販売が始まったそうです。
急成長に追いつくため、ダクシャー氏は製造元やカカオの流通業者に会いに行き、カカオの木から実がとれ、発酵させて流通センターへ送られるまでを理解しようとしました。社内の多くのメンバーとともにこうした現場に入り込んだことで、消費財ブランドへの深い理解が得られたといいます。
Feastablesのチームはチョコレート以外にも、クッキーを一時的に試すなど多くの領域を検討しました。その学びは、Kai Cenat ── アメリカの人気Twitch配信者。大型のライブ企画で記録的な同時視聴者数を集めていますやDuke Dennisら配信者グループAMPのメンバーと立ち上げた男性向けケアブランドToneに生かされています。
ダクシャー氏によると、Toneでは発売前に小売店を確保すること、製造や配送の仕組み、ローンチの形などを、Feastablesでの経験をもとに整えました。Feastablesでは最初から多くの失敗をしたものの、すぐに軌道修正できたことが大きかったと話しています。
クリエイターブランドが1〜2年で失速するのはなぜか?
クリエイターには(動画をつくる)本業があるので、(ブランド事業に)フルタイムでは集中できないですよね。
宮武さんは、クリエイターと手を組んで深く関わる点がNightと一般的なインキュベーション企業との違いだと指摘します。そのうえで、1〜2年で消えてしまうことの多いクリエイターブランドを成功させるには何が重要なのかを尋ねました。
ダクシャー氏の答えは、自分のコンテンツを制作することと、消費財ビジネスを経営することは大きく違う、というものです。クリエイターは監督・脚本家・プロデューサーとして優秀でも、自分でブランドも回せると考えて、適切な人材を雇わないことが多いといいます。
ダクシャー氏は「こういうものを成功させるには村全体が必要だ」と表現します。Feastablesでも当初は商品化チーム、品質基準のチーム、パッケージアーキテクトがおらず、電話で「パッケージアーキテクトは誰?」と聞かれて「それは何?」と返したほどだったそうです。
ダクシャー氏はこれを、TikTokが得意な人が俳優を目指すなら演技のレッスンを受けるべきなのと同じだと例えます。YouTubeで成功するのに細かなノウハウがあるように、消費財ビジネスにも別の筋肉が必要だという考えです。
ローンチ
クリエイターの発信で、最初の1か月ほどに売上が急増する
体制の不足
マーケティング、リターゲティング広告、小売に詳しい人材がいない
次の一手が打てない
ウォルマートでの継続的な展開や店頭での位置づけを考えられない
失速
最初の波のあと、何をすべきかわからなくなる
Nightが得意としてきたのは、未知の分野を素早く学び、会社を成功させる適切な人を配置することだとダクシャー氏は話します。多くのクリエイターブランドに欠けているのは、まさにその組み立てだという見方です。
ToneやSidemenのようなグループ型は強いのか?
宮武さんは次に、Dude Perfectのような友人同士の内部グループと、ToneやSidemenのように個人クリエイターが集まったグループを分けたうえで、後者がブランドの寿命を延ばすのかを尋ねます。
ダクシャー氏は、Toneには6人のメンバーがいて、それぞれ得意分野が違うため、必要な仕事を人ごとに頼れると説明します。動画制作や自分の制作会社のことで手一杯のクリエイター1人にすべての負担がかからない点が大きいといいます。
Nightは、複数のクリエイターでフルーツスナックを手がけるBlock Snacksでも同じ形をとっています。ダクシャー氏は、失敗の原因が1人のクリエイターに集中しないようにすることが大事だと話します。クリエイターがいつキャリアの方向を変えるかはわからないからです。
Sidemenの例では、レストランのSidesやシリアル事業も、KSIだけに頼らず済んでいるといいます。メンバー個人のチャンネルとグループのチャンネルの両方で宣伝できることも強みです。
クリエイターブランドの成功例は、ナイキやゲータレードのように、ブランドの周りにアスリートやアンバサダーがいる形だと思っています。
この問いにダクシャー氏はSkimsを挙げます。Skimsはキム・カーダシアンから始まりましたが、今ではキム本人が関わらない施策も多く、Nightのクライアントもキャンペーンに起用されたそうです。
ダクシャー氏は、セレブやクリエイターはあくまで「打ち上げの起点」だと整理します。最初の18か月ほどは本人の知名度が認知を押し上げますが、会社の成功はその後に何をするかで決まるという考えです。Skimsは女性向けライフスタイルから男性下着、ナイキとの提携へと広げた好例として語られています。
コンテンツ制作でもグループは増えるのかという問いには、ダクシャー氏は両方の例があると答えます。3年ほど前のMinecraftサーバーDream SMPやFaZeのように、加わるだけで数十万人のファンが流れ込む場もありました。
ただしダクシャー氏は、そうした例は多くないと見ています。Nightの担当クリエイターの大半は、編集者、撮影者、サムネイル担当を抱えた1人のクリエイターで、それが今後の主流に近いと話します。
例外はゲームの世界で、OTK、OfflineTV、FaZe Clan、OpTicなど、コンテンツ集団が多くあります。ダクシャー氏は、eスポーツチームに集まった選手が動画も作っていたことや、Call of DutyやMinecraftを友人と遊ぶ文化を理由に挙げます。芝刈りやアラスカでのキャンプのような1人でやる題材では、グループは想像しにくいともいいます。
そのうえでダクシャー氏は、Hype Houseのようなコンテンツハウスの時代に戻ることはなく、むしろ少しずつ離れていると見ています。
Kai Cenatは「毎日配信」の常識をどう変えたのか?
Nightが担当する配信者として、話題はKai Cenatへ移ります。宮武さんは、Kaiの大型ライブ企画にはテレビのような「見に来なければならないイベント」の感覚があると指摘しました。
YouTubeやTikTokのコンテンツがあふれていて、1つの瞬間に注目を集めるのが難しくなっているからでしょうか。
ダクシャー氏は、両方の流れがあると答えます。NightはHasan PikerやAsmongoldも担当していて、収録直前にもHasanは4万5000人に向けて配信していました。Hasanは週5日配信していて、常に配信していることの一貫性で伸びる配信者も多いといいます。
一方でKaiたちは「その瞬間のスペクタクル」に集中できます。「火曜の東部時間7時に配信して、ケビン・ハートが泊まりに来る」といった形です。Kai以前のTwitchでは、配信時間が長いほど有利と考えられ、xQcのように月150時間配信する人もいたそうです。
毎日のように長時間配信する。Hasan Pikerは週5日、xQcは月150時間
週2〜3回だけ行う大型企画に、全員が集まる。Kai Cenatが代表例
ダクシャー氏によると、この兆しはDream SMPの時代にもあり、TommyInnitが「6時から配信する」と予告して1時間半のエピソードを配信していました。Kaiはそれを、Twitchの「イベント化」という次の段階に引き上げたといいます。
宮武さんは、IShowSpeedの中国での配信にも触れます。ダクシャー氏は、Speedが中国で商品のCMに出ていたことや、Kaiも東京でRayと会うなど旅先配信をしていたことを挙げました。
それでもダクシャー氏は、同じ配信者が毎日配信を続けている現状も見ています。CasoやJynxziのように長時間を費やす人は多く、イベント化を追いかける人は少ないと見ています。毎回前回を上回るのは非常に難しい、というのが理由です。
継続的なライブ配信は次世代のラジオで、イベント型はテレビに近いですよね。毎週『ゲーム・オブ・スローンズ』を見るような感覚です。
切り抜きで30倍に広がる配信とショート・ロングの壁
ダクシャー氏は、Kai Cenatにポッドキャストがないのかと聞かれることに対し、「ポッドキャストはある、それがTwitch配信だ」と答えるといいます。Kaiの配信から大量に生まれる切り抜きこそがポッドキャストの役割を果たしている、という見立てです。
ダクシャー氏はこれを、いまのTwitchで起きているショート動画の切り抜き ── 長い配信や動画から印象的な場面を短く切り出し、別のSNSに投稿すること。ファンや第三者が投稿することも多いですをめぐる流れとして説明します。
ライブ配信
ジョン・シナとビッグマックを食べる配信に、同時視聴30万人が集まる
ファンが切り抜く
若い視聴者がTikTok、YouTubeショート、Instagramに切り抜きを投稿する
拡散
切り抜きだけで、さらに3000万回のオーガニック再生が生まれる
ダクシャー氏は、Kai本人も「切り抜かれる瞬間をどうつくるか」を意識していると話します。そこから「クリップファーミング」という言葉も生まれたといいます。
長尺の動画をつくる人が(切り抜きで)ショートにも広げるのと、ショートから長尺へ行くのは、どちらが簡単ですか。ショートから長尺へ移れた人は、Alan Chikin Chowなどごく少数ですよね。
ダクシャー氏は、ショートから長尺へ移るほうがずっと難しいと答えます。ショートでは撮って出すことが多く、サムネイルや企画を深く考えないのに対し、長尺では撮影前にサムネイル、タイトル、大まかな筋を決め、編集の仕上がりまで気を配る必要があるからです。
サムネイルや企画を深く考えず、撮ってすぐに出すことが多い
撮影前にサムネイル、タイトル、構成を決め、編集の質まで詰める必要がある
長尺を極めた人はすでに視聴維持率や企画づくりを理解しているため、ショートへ行くのは比較的たやすいといいます。ただし両者は実行の仕方がまったく違い、優れたショートの作り手が長尺で大きく成功した例はあまり見ていない、とダクシャー氏は話しています。
The Roostを4日で買収した舞台裏
話題はポッドキャストへ移ります。Rooster Teethは多くのYouTubeチャンネルを持つメディア企業で、そこで立ち上がったポッドキャストネットワークがThe Roostでした。Nightは1年ほど前、ワーナー・ブラザースからThe Roostを買収しています。
ダクシャー氏は以前からThe Roostを欲しがっていましたが、ワーナー・ブラザースは売る気がありませんでした。関心を持った理由は2つあり、1つ目は所属タレントがNightのマネジメント事業に合うこと、もう1つは広告の買われ方の変化です。
ポッドキャストでは、ダイレクトレスポンス系の代理店が30〜50秒の広告枠を買うのが一般的で、それがYouTubeでも増えています。ダクシャー氏は、5年後にはYouTube、Twitch、ポッドキャストの広告購入が同じ「メディア在庫の購入」になるのではないかと考え、メディアを売り慣れた広告営業チームを持つことが強みになると見ました。
その後、ワーナー・ブラザースがRooster Teethの閉鎖を決め、The Roostが売りに出されます。Nightはすぐに動き、手続きはわずか4日ほどでした。
Nightが有利だったのは、社長のエズラ氏がRooster Teethの社長時代にThe Roostを立ち上げた人物で、社員の多くを知っていたことです。
所属タレントの中にはテオ・ヴォン ── アメリカのコメディアンでポッドキャスター。人気番組を持ち、著名人をゲストに迎えるトークで知られていますもいて、Nightはテオ・ヴォンとデヴィッド・スペードらが出演する映画『Busboys』の撮影を終えたばかりだといいます。ダクシャー氏はこの買収を、広告営業の強化、The Roostのタレント、テオ・ヴォンとの事業という3つの狙いで整理しています。
Nightはどこへ向かうのか?
タレントマネジメント会社は普通、タレントや他の事務所を買収して大きくなりますよね。Nightはそれに加えて、インキュベーションなど違う道を進んでいるように見えます。
ダクシャー氏は、Nightは本質的に起業家精神の強い会社で、他のマネジメント会社との最大の違いは成功しているベンチャースタジオにあると答えます。Feastables、Block Snacks、Toneのほか、AI分野で大型のシリーズAを調達したOuttakeもNightで生まれました。
ダクシャー氏は、Nightを「マネジメントもたまたま非常にうまい事業の作り手」と表現します。The Roostのように「火曜の夜に売りに出た案件を3日でまとめるか」を即断できる身軽さも強みで、The Roost以外にも3件の買収をしてきたそうです。
一方でダクシャー氏は、創業時にNightがベンチャー規模の会社になるとは考えておらず、直線的に成長すると思っていたと振り返ります。インターネットは毎日変わるため5年後の姿は予想しにくく、今の会社のあり方を保つことに集中しているといいます。
ダクシャー氏は、Nightはハリウッドではなくサンタモニカにある「LA沖の海賊船」のような会社だと話します。伝統的なタレント事務所になるつもりはなく、今後10年はYouTubeが勝つと考えて、その流れの一員でいることに集中しているといいます。
CEOが夜も考えているのは「人」のこと
宮武さんは最後の質問として、「眠れないほど気になっていることは何か」を尋ねます。ダクシャー氏の答えは、最高の人材をどう採用し続けるか、でした。
ダクシャー氏は、長い目で見て世界の優れた企業は人材の採用と育成が非常にうまいと考えています。CEOの役割にはビジョンや資本配分もありますが、優秀な人を見つけたときに、なぜこの会社に来るべきかを伝える営業役になるのが自分の仕事だと話します。
逆に、インターネットの変化については、もう不安で眠れなくなることはないそうです。毎週ニュースレター「Nightlight」を出すなかで、プラットフォームの変化の速さに以前は不安を感じていましたが、今は平均年齢26歳ほどの若い社員たちがいるため気にならなくなったといいます。
日本で驚いたグミ、商習慣、YouTubeの未成熟さ
締めくくりに、宮武さんと草野さんは日本で印象に残ったことを尋ねます。ダクシャー氏は3つの驚きを挙げました。
または、日本で驚いたことでも。
1つ目はお菓子です。「アメリカのお菓子が世界一」と言い続けてきたダクシャー氏ですが、来日時に草野さんが用意したたくさんのグミを試し、その違いに驚いたといいます。ゼラチンではなくペクチンを使っているのではないかと推測し、Trolliのグミを食べたときのような重さを感じなかったと話しています。
2つ目は商習慣です。日産やトヨタとの面会を通じて、あいさつの仕方、会議での話の切り出し方、最も重要な人がドアから最も遠い席に座ることなどを学びました。アメリカにはこうした慣習がないうえ、どの会社も温かく迎えてくれたことに驚いたといいます。
3つ目は、日本のYouTubeがまだ発展途上だという点です。大物クリエイターはいても海外では知られておらず、日本語が国内でしか話されないため国外の視聴者を得にくいとダクシャー氏は見ています。日本のカンファレンスで登壇した際も、会場のクリエイターに見知った顔はいなかったそうです。
| テーマ | 驚いた点 | 背景 |
|---|---|---|
| お菓子 | グミが軽く、食べても重さを感じない | ペクチンを使っていると推測 |
| 商習慣 | あいさつや席順など独自の作法がある | 日産やトヨタとの面会で学んだ |
| YouTube | 海外で知られるクリエイターが少ない | 日本語が国内でしか通じない |
それでもダクシャー氏は、日本のデジタルクリエイターの世界はまだ始まったばかりで、伸びしろが大きいと話します。今後10年でどう変わるかを楽しみにしているとして、インタビューは締めくくられました。
まとめ
Nightのリード・ダクシャー氏は、Dude Perfectとの出会いから会社を立ち上げ、マネジメントとベンチャースタジオの両輪で事業を広げてきました。クリエイターの力を起点にしつつ、その先は専門の人材と仕組みで支えるという考えが、ブランドづくりにも配信の見方にも通じていると考えられます。
- Feastablesは知見ゼロから始まり、失敗と軌道修正を重ねた経験がToneなど次のブランドに生かされている
- クリエイターブランドの成功には、マーケティングや小売を担う専門チームと、1人に依存しない体制が必要だと語られた
- Twitchでは毎日配信型とKai Cenatのようなイベント型が並び立ち、切り抜きが視聴を大きく広げている
- The Roost買収は、広告購入の統合を見据えた広告営業の強化とタレント獲得が狙いだった
- ダクシャー氏は日本のYouTubeを発展途上と見て、今後10年の伸びしろに期待している





