リスボン旅行とNFTイベント、何がそんなに良かった?
約2週間ぶりの収録となったこの回は、草野さんがポルトガルの首都リスボンへ旅行してきた話から始まります。草野さんはリスボンを「行った方がいいです」と強く勧めています。
いや、(リスボンは)行った方がいいです。行った方がいいです。宮武さん。
草野さんはドイツ、イギリス、ノルウェーには行ったことがあったものの、ポルトガルは初めてでした。リスボンはノマドや、税制面からクリプト系の人、物価の安さを求める人の移住先として人気があり、草野さんは「それだけあるな」と感じたといいます。
旅のきっかけは、草野さんのお姉さんがNFC ── Non Fungible Conferenceの略。リスボンで開かれるNFTをテーマにしたカンファレンスで、アーティストやクリエイターが多く集まりますというNFT系イベントに登壇することでした。お母さんも同行することになり、草野さんも自費でついていったそうです。
リスボンまではイスタンブール経由で、イスタンブールまでだけでも14〜15時間ほど。移動で1日半ほどかかり、現地に滞在したのは1週間弱でした。
スーツの人がいないNFTイベントの空気
草野さんがNFCで印象に残ったのは、来場者の雰囲気でした。日本のNFTイベントとは比較できないとしつつも、おしゃれな人が多かったと話しています。
(来てる人は)NFTのアーティストっていうよりは、もともとアーティストをやってて、NFTにして、こうコミュニティになってるみたいな人が多くて。
すごいスーツの人とかは一人もいなかったですし。
お姉さんはインスタグラムでつながっていたアーティストとNFCの会場で初めて会い、作品を交換していたそうです。会場は1920〜30年代に作られた大きな公園の中にある、教会のような伝統的なホールでした。
イベント以外では、リスボン市内の川沿いの景色や、近郊のシントラも訪れ、「すごい綺麗でした」と振り返っています。
夜9時まで明るい街で気づいた「天気」の大切さ
宮武さんに「また行きたいか」と聞かれた草野さんは、「住みたくなりました」と答えます。理由の1つは日の長さでした。
夜9時ぐらいまでめっちゃ明るいんですよ。なんか日本の3時、4時ぐらいの明るさがずっと夜もあるみたいな。
なんかそれってすごい得した気分になりません?
草野さんがアメリカのLAやサンフランシスコを好きな理由も、天気の良さにあります。リスボンを訪れたことで、住む場所にとって天気は重要だと改めて感じたといいます。
宮武さんが住みたい街は、なぜニューヨーク一択?
逆に住みたい場所を聞かれた宮武さんは、基本的にアメリカ、選ぶならニューヨークになると答えます。その理由ははっきりしていました。
いや、そもそも車を運転するの嫌いなんで。なんでLAがそれで消えるじゃないですか。
で、歩けてすごい便利な街っていうと、もうアメリカだとほぼニューヨークしかないんで。
宮武さんのヨーロッパ経験はスイス、ドイツ、ポーランドの3カ国です。大学時代には約1か月で7カ国を回るプログラムに参加し、ホンジュラスやパナマなど中米も訪れています。
ただ当時は学生でお金もなく、街をブラブラ歩くのは楽しかったものの、住む感覚ではなかったそうです。宮武さんは、日本が良すぎて海外に住むイメージがつきにくいとも話しています。
コンビニで顔を覚えられたくない草野さん
日本は住みやすいという宮武さんに対し、草野さんは海外のほうが気を使わずに済むと感じています。その例として挙げたのが、近所のコンビニでのエピソードです。
(コンビニで)毎日この人来てるって思われるの、なんか迷惑になってしまったら嫌だなっていう。
絶対覚えてないと思うんですけど、なんか自意識過剰すぎて、なんか気使って。その時間帯行けない。
宮武さんが行きつけの店で「いつものですか」と聞かれるのも嫌なのかと尋ねると、草野さんはバーなどなら構わないものの、コンビニの店員に言われると戸惑うと答えます。
草野さんによると、アメリカでは丁寧さよりもフレンドリーさが好まれ、そのほうが気が楽だといいます。宮武さんも「確かに丁寧ではないですよね。フレンドリーですよね」と同意しています。
丁寧さが基本。同じ店員に顔を覚えられることが気になり、気を使ってしまう
丁寧さよりフレンドリーさが好まれ、気にしなくなる分だけ気が楽
40ユーロのタクシーと、救われたひと言
リスボンの物価の安さに話が移ると、草野さんは到着日のハプニングを語ります。お姉さんの登壇は18時なのに、草野さんとお母さんの到着予定は16時半で、さらに飛行機も遅れました。
Uberがつかまらず普通のタクシーで会場に向かうと、前のセッションが押していたおかげで、着いた瞬間にお姉さんの登壇が始まったそうです。最後には「母と妹が来てます」と紹介され、1日半シャワーを浴びていない機内服のまま壇上に上げられたといいます。
さらに後から、タクシー代の40ユーロは「めちゃくちゃボラれてる」と指摘されます。空港から30分ほどの距離が、Uberなら6ユーロほどで行けるそうです。
落ち込んだ草野さんを救ったのは、現地で聞いた考え方でした。タクシーの運転手が幸せになった、おいしいものを食べさせてあげたと思えばいい、というものです。
今日の食卓に一品が増えたと思えばいいんですよ。すごいその人が幸せになって。
一品以上ですよね。
宮武さんは、白タクやぼったくりは日本にもニューヨークにもあるとしつつ、「その人のためになった」という考えはなかったと感心しています。
旅行に行かない宮武さんと、エジプトに行きたい草野さん
リスボンを勧められた宮武さんですが、仕事でなら行くものの、旅行でどこかに行くことはあまりないと話します。草野さんは、それでは未知の地域に行けないのではと返します。
エジプトとか。絶対ビジネスでは行けないですよ。
いや、わかんないですよ。わかんないですよ。エジプトのスタートアップエコシステムって。
草野さんは久しぶりの家族旅行を振り返り、周りの人や天気などの環境で、モチベーションやマインドが変わるのかもしれないと感じたといいます。
幸せな環境の条件は?二人の答えが対照的だった
草野さんが幸せだと感じる環境は、天気が良く、前向きな人が周りにいて、おいしいものがあり、湿気がないことです。一方の宮武さんは、天気へのこだわりは強くないものの、理想はサンフランシスコの少し寒い気候だといいます。
ああ、そうです。もうパーカー、一年中パーカーがいいっていう。
草野さんの友人は、ビデオポッドキャストで宮武さんだけ厚着なのを見て「いつ撮ってるの?」と聞いてきたそうです。宮武さんは6月中旬までパーカーで粘り、夏はポロシャツになると話しています。パーカーの良さは「ただただ楽だし、あったかい」ことでした。
「考えたくない」から利便性を選ぶ
環境の話に戻ると、宮武さんはエネルギーを感じたい気持ちはあるものの必須ではなく、むしろ利便性を求めるから大都市になると答えます。東京は人が多いものの便利で、ニューヨークより住みやすいと感じているそうです。
宮武さんにとって利便性とは、あまり考えずに済むことです。危険な地域かどうかや、レストランがまずいかもしれないことを考えたくないといいます。
まずいじゃんっていうのも楽しいじゃないですか。
いや、嫌じゃないですか。そんな食を無駄にしたくないじゃないですか。
宮武さんは、日本はどの店もだいたいまずくないのが特殊だと指摘します。アメリカでは、まずいところは本当にまずいそうです。
天気が良い、前向きな人がいる、おいしいものがある、湿気がない
利便性重視。歩ける大都市で、危険や外れの店を気にせずに済む
感情面での好みを聞かれた宮武さんは、雨が多いところは苦手で、ロンドンは合わないだろうと答えます。大学以降に旅行をしていればもっと感覚がつかめたかもしれないものの、今は出張でアメリカに行く程度だと話しています。
Daily Memoが約80回まで続いた
後半は告知を兼ねた話題です。Off Topicはnote上でメンバーシップのオフトピッククラブを月額500円で運営しており、その特典として今年の2〜3月ごろから宮武さんがDaily Memoを書いています。
Daily Memoは平日ほぼ毎日、宮武さんが考えていることや面白いと思った記事を書くもので、収録時点で約80回、4か月ほど続いたそうです。長文のものは別途記事化し、無料公開することもあるといいます。
Vision Proは「あり」。魔法はコンテンツではなくUIにある
反響があった記事として宮武さんが挙げたのが、Appleが発表したVision Pro ── Appleが2023年6月に発表したヘッドセット型デバイス。Appleは空間コンピュータと位置づけていますについての記事です。草野さんは発表を最後まで疑っていたといいます。
ありじゃないですか。
宮武さんが「さすがApple」と感じたのは、体験者が使う「魔法みたい」という言葉の対象でした。他のVRヘッドセットでは、海にいるような体験やゲームなどコンテンツに対して魔法と言うのに対し、Vision Proでは違ったといいます。
宮武さんによると、Vision Proで驚かれたのはUIや周囲とのインタラクションでした。目で操作して指でタップし、コントローラーが不要で、ベースがARであることもすごいと話しています。
宮武さんは、Appleをインターフェースの革命を起こしてきた会社だと見ており、Vision Proもその一環だと考えています。
さらに宮武さんは、従来のVRと違って腕を目の前に上げなくていい点も評価しています。腕は絶対に疲れるからです。それに対してMetaがどう動くかも気になると話しています。
草野さんは、仕事での使い方が加速すればSaaSなど法人向け企業がどう適応するかが気になると発言します。宮武さんは、AppleがVision ProをAirPodsのような周辺機器ではなく、最終的にMacを置き換えうる別のコンピューティングプラットフォームと位置づけている点に本気度を感じたといいます。
最後に、去年のリアルイベントでのグッズ販売の延長としてショップを開いたことも告知され、収録は終わります。
まとめ
リスボン旅行の話から始まったこの回は、「住みやすさ」の基準が人によって大きく違うことを浮かび上がらせました。天気と人の空気を重んじる草野さんと、考えずに済む利便性を求める宮武さんの対比が、雑談の中で自然に描かれています。
- 草野さんはリスボンの日の長さや天気、物価の安さから「住みたくなった」と語った
- 宮武さんは車を運転したくないため、歩ける便利な街としてニューヨークや東京を選ぶ
- 40ユーロのぼったくりタクシーも「運転手の食卓に一品増えた」と捉え直せた
- 草野さんは日本の丁寧さより、海外のフレンドリーさのほうが気が楽だと感じている
- 宮武さんはVision Proを「あり」とし、魔法の正体はコンテンツではなくUIだと見ている






