若狭という和韓料理の名店
今回のテーマは「ゆるく」。まずは小畑さんが、最近お付き合いのある中目黒のお店について話します。
小畑さんの会社は中目黒にあり、そこから歩いて三十秒のところに「若狭」というお店があるそうです。川を渡った向こう側にあると話しています。
和韓料理とは、和食と韓国料理をミックスしたスタイルです。値段はそんなに安くないものの、めちゃくちゃ美味しいとのことです。
韓国料理屋さんって、そもそもあんまり知らなくて。あります?韓国料理で高級料理店みたいなのって。焼肉とか、カジュアルなところはいっぱい行ったことあるんですけど。
若狭は基本コース料理で、締めが十一種類ほどあり、その中から何個でも選べるのが特徴だと言います。
さらに一皿一皿のポーションも決められるそうです。前菜からボリュームが出るため、女性なら「一口でいいです」という頼み方もできると話しています。
かなりですね、お店の若狭さんとか、スタッフの方と会話しながら「今日どうします?」というところから始まるんですよ。
種市さんは、この特別感や心地よさに反応します。締めが選び放題と聞いて、思わず食欲が刺激されたようです。
そんなの俺もう腹パンでも食うわって思ったけど、全部やっていいんだったら。
一人では行きづらいものの、二人か三人、あるいはビジネスの会食にも全然使えるお店だとまとまりました。
sio青山と「思想を感じる」店
もう一軒、小畑さんが一緒に仕事をしているのが有名店の「sio」です。フラッグシップは代々木上原と青山の二軒で、鳥羽さんが基本的に青山にいるため、コースの値段は青山が一番高いのではないかと話しています。
小畑さんは自社サービス「Slaps」を使い、sioでメンバーシップを販売しようとディスカッションを進めているそうです。最初に訪れたのは代々木上原の店でした。
そのきっかけとして、鳥羽さんが以前「うちの店は子供OK」とXに投稿し、大きな反響を呼んだ話が出ます。炎上というより賛否が分かれ、バズっていたと言います。
賛同は「いい店だ、子供も行けるのか、ぜひ行きたい」とか。否定は「こんな単価の店で子供の声を聞きたくない、静かに食べたい」とか。
小畑さんがこの店に惹かれる理由は「思想」です。客単価が三万円から四万円ほどする店でありながら、いわゆるかしこまった高級店の作法とは違う雰囲気があると言います。
スタッフはニューバランスのスニーカーにオーバーサイズのシャツ。店内は暗く、DJ室井さんが手がけたというカルチャー寄りの音楽が流れているそうです。
すごい思想を感じるんですよ。服好きな感じとか、カルチャー好きな感じとかを、いろんなものから感じて、やっぱりsioさんいいなって。
この話に、種市さんは南仏を旅した時の思い出を重ねます。カンヌからポルトガルまで車でワイナリーを回った際に立ち寄った、ミシュランの二つ星レストランの話です。
海から少し入った一軒家で、テラスはビニールハウスのようになっていて、畑があり、大きな犬が普通に歩いていたそうです。木のテーブルで、みんなラフに食事をしていたと言います。
シェフも犬を撫でて、その後パンをちぎって食ったりして。軽いリネンのジャケットを羽織ってぐらいのノリで、短パンの人もいて。めちゃくちゃかっこいいなって思ったんですよ。
スタイルは違っても、自分たちのやりたいことを貫く思想や表現という点で、二人の感覚は重なりました。
小畑さんは、家族で上原の店に行ったところ、子供にもちゃんと美味しいものを出してくれて、みんな家族に優しかったと話します。それが会員権の相談につながったそうです。
普通に問い合わせフォームから連絡したんですよ。すごくいいと思いましたって資料を送って。絶対返信来ないなと思ってたら、来たんですよ。
「港区ギラギラ系」への違和感
話は、二人がどんな店を好むかへ移ります。種市さんが「基本的にどういうところで食べるのが好きなの?」と尋ねると、小畑さんは自分の苦手なタイプの店を語り出します。
高級感があって肩肘を張り、お金持ちそうな人がいる店が苦手だと言います。二人はそうした港区の店を「港区ギラギラ系」と呼んでいるそうです。
お寿司屋さんとか、美味しいんですよ。もちろん美味しいし、いいんですけど、なんかテンション下がってくるんですよね。この同じ空間にいるのやだなみたいな。
種市さんは、若い頃はむしろそうした店に一生懸命通ったと振り返ります。背伸びしたい時期があり、付き合いで連れて行ってもらいながら好みを学んでいったと話します。
その上で種市さんが大事にするのは、価格の高低ではなく「フィーリング」の相性です。車の好みや服選びと同じで、高級な素材だから美味しいというより、自分とお店がマッチングするかどうかだと言います。
着たい服と似合う服って違ったりして。食べ物で言えば、食べたいものと自分のマッチングというか、そこがフィーリング合うといいよね。
食べログの点数は信じるな
種市さんは町中華や町居酒屋も好きだと言い、ずっと続いている老舗にはそれなりの理由があると話します。そして、点数では測れない店の見つけ方に話が及びます。
食べログやGoogleの点数が低かったり、あまり出ていなかったりする店でも、その土地で地元の人に聞いた方がいい店に出会えると言います。
そこの土地に行った時に、地元の人に聞いた方が、意外とそういうところはあると。そこで見つけられたお店ってストックするし、やっぱり結構美味しいよね。
小畑さんもこれに同意し、点数と自分の満足感の不一致は東京でも起きるが、地方ではなおさら起きると話します。
点数が低いのに、めっちゃここいいじゃんみたいな。いい意味での不一致。
さらに種市さんは、レストランやホテルを手がける友人たちと地方へ行くと、ブランディングされすぎた店は逆に避けたがると明かします。
変に小洒落てたり、内装がこなれすぎてると「あ、ディレクション入ってんな」って。もう行かないもんね。別にそれが悪いってわけじゃないけど。
一方で、そうした土地で食べながら「このジャンルはないから、ここで作ろう」という開発の話にもなると言います。競合がいない場所を見つける、作り手ならではの視点です。
地方の店をつなぐ会員権の構想
話は自然と、二人が取り組むサービスの可能性へ向かいます。種市さんが、地方の良い店を全部つなげる会員権のようなものはできないか、とアイデアを投げかけます。
会員同士でお金の行き来ができ、離れた場所にいる友人のためにも使えるような仕組みです。
誰かが福岡に行ってる友達の誕生日だったって。じゃあそこ行ってきなよ、俺のあれでって言って、お金まで済ませたら。めちゃくちゃかっこいいじゃん。
小畑さんは、細かい仕組みは少し違うとしつつも、方向性としては近いと応じます。種市さんがいいと思っている店がわかれば、そういう形も見えてくると話し、次回は具体的なビジネスの話を聞きたいと締めくくりました。
まとめ
点数や価格の高さではなく、店が持つ思想や自分とのフィーリングの相性で選ぶこと。それが二人の考える「本当にいい店」の条件でした。若狭やsioのような会話が生まれる店、地元でしか知られていない店を大切にする姿勢が語られました。
- 若狭は締めを複数選べ、会話から始まる特別感が魅力の和韓料理店
- sioには思想が宿り、価格帯とラフさのバランスに二人は惹かれている
- 高級で肩肘を張る「港区ギラギラ系」より、フィーリングの合う店を好む
- 食べログやGoogleの点数より、地元の人に聞いて見つけた店の方が満足度が高い
- 地方の良い店をつなぐ会員権という構想が、二人の雑談から浮かび上がった
