今日届いた素朴な疑問「製造日がないのはなぜ?」
今日の配信は、リスナーからの質問に答える回です。
AWAのカンシンさんから届いたのは「牛乳に製造日が書いていないのはなぜですか?」という質問でした。
牛乳に製造日が書いていないのはなぜですか?
牛乳パックの上には賞味期限や消費期限が書いてありますが、たしかに製造日は見当たりません。
アイスクリームやヨーグルトなどと比べても、不思議といえば不思議な表示です。
不思議っちゃ不思議ですよね、食べ物で。でも、これ昔は製造日が書いてあったみたいなんです。調べていて自分も勉強させてもらってるんですけど、面白かったのでまとめてきました。
結論、昔は製造日が書かれていた
結論から言うと、昔は製造年月日が書かれていました。今は制度が変わったので、賞味期限しか書いていない、ということです。
昔の牛乳パックや食品では、何年何月何日という製造年月日の表示が一般的でした。
ところが2000年代に食品表示制度が変わり、「いつ作ったか」ではなく「いつまで品質を保てるか」を消費者に伝える形へ移っていきました。
その中心になったのが賞味期限、あるいは消費期限です。
賞味期限と消費期限のちがい
ここで大事なのが、賞味期限と消費期限のちがいです。
賞味期限は、おいしく安全に食べられる目安です。
消費期限は、安全に食べられる期限です。
おいしく安全に食べられる目安
安全に食べられる期限
牛乳の多くは賞味期限が表示されています。
これはメーカーが、適切な冷蔵管理を前提に品質が保たれる期間を科学的に確認して設定しているものです。
だからこそ、製造日ではなく「いつまで品質を保てるか」を表示している、というわけです。
製造日も書けばいい、とはならない理由
では、製造日も両方書けばいいのでは、と思う方もいるかもしれません。
ところが製造日だけを見ると、まだ十分に飲める商品でも「新しい方がいいよね」と消費者が偏ってしまうことがあるそうです。
結果として、まだ品質に問題のない商品が売れ残り、食品ロスにつながる背景もあると話されています。
もちろん、製造日を自主的に表示している商品もあります。すべてが絶対に書かないわけではありませんが、制度としては期限表示が基本になっています。
酪農家目線で見る牛乳の品質管理
ここから少し酪農家目線の話です。
酪農家が搾った生乳は、工場へ行く前からかなり細かく管理されています。
細菌数や体細胞数、成分、温度など、思う以上に厳しく管理されているといいます。
そして工場で殺菌し、充填して冷蔵し、物流で運ばれ、いくつもの品質管理を通ってスーパーに並びます。
だから牛乳は、製造日が書いていないから不安ではなくて、品質管理された上で賞味期限が安全性と品質を保証しているという考え方なんです。こう捉えてほしいんですよね。
昔の瓶牛乳、銭湯で飲むような牛乳の頃は、地域密着の配達文化も強く、「いつ作られたか」の感覚も今とは少し違いました。
今は冷蔵技術も物流技術も品質管理も進歩したので、表示の考え方も変わったのです。
開封後は賞味期限が意味をなさない
地元の牛乳は、最短で一日、長くても一週間以内にはスーパーに並んでいるといいます。
県外や北海道から来る牛乳でも、一週間から十日以内には牛乳パックに詰められているそうです。
期間が長くて大丈夫なのかと思われがちですが、届くまで常に10度以下になるよう品質管理しているのが日本の牛乳です。
ただし注意点があります。牛乳パックを開けてしまうと、賞味期限は意味をなさなくなります。
あれは封を開けていない状態でおいしく飲める期間ですから、封を開けてしまうと、もうそこから一瞬で劣化が始まってしまうんです。賞味期限が長いからまだ飲めるわ、というのは関係なくなってしまいますので。
これから暑くなり、食中毒も怖い時期になります。開封後は早めに飲むことが大切です。
リアルタイムのコメントでは「ついつい期限の長いものを買いがち」という声も届きました。
これはもう消費者の皆さんにとってはあるあるですけど、手前取りを意識していただけたら嬉しいです。手前のやつをすぐ飲んで片付けていただく。この小さい努力も、食品ロスの削減につながりますので。
まとめ
牛乳に製造日が書かれていないのは、食品表示制度が期限表示中心へ変わり、賞味期限で品質を保証する仕組みになったからです。そこには食品ロスを減らす考え方も背景にあり、パックの表示一つに法律や物流、品質管理の工夫が詰まっています。
- 昔は製造年月日が書かれていたが、2000年代に食品表示制度が期限表示中心へ変わった
- 賞味期限はおいしく安全に食べられる目安、消費期限は安全に食べられる期限
- 製造日だけを見ると新しい方に偏り、食品ロスにつながる背景がある
- 生乳は搾乳から店頭まで厳しく品質管理され、10度以下で届けられている
- 開封後は賞味期限が意味をなさないため、早めに飲み、手前取りを意識したい
