寒波の朝、牧場から届く近況と水を飲む牛の音
配信は2月8日の日曜日、寒波が入って最高気温1度、最低気温-2度というなかで始まりました。川上さんは選挙もあるので、期日前投票を済ませて家でゆっくり過ごす予定だと話します。
この日いちばん嬉しそうに紹介したのが、牛が水を飲む音の変化でした。
餌やりが終わって水を飲む、この牛の音が変わってるのわかりますか?この音の違い。これがやりたかったんです、私は。
屋根の上の加圧ポンプにつながる配管が古く、工事を待ち続けて丸2年ほど。やっと配管が直り、牛が飲む水の量が大きく増えたそうです。
水をたっぷり飲むと、夏場も冬場も乳量を維持しやすくなります。実際、乳量が多い牛の乳量がさらに増えている手応えを感じているといいます。
NOTEやハッシュタグ企画などのお知らせ
牛乳で乾杯する前に、川上牧場の活動のお知らせもありました。
川上牧場ではNOTEで、毎日の音声配信を文字起こしして再構成した記事を上げています。記事数は1000本ほどにのぼり、月に牛乳2本分で応援できるメンバーシップも用意されています。
Instagramでは「#未来の牛乳」という企画も。リスナーの「こんな牛乳・乳製品があったらいいな」をデジタルアートにして販売し、その売り上げを子ども食堂への牛乳支援や食育活動の費用に充てているそうです。
消費税0%になると農家はどうなる?
ここからが本題のコメント返し。まずはStandFMのセイさんから、消費税をめぐるコメントが届きました。農業コンサルタントのコーツサカズヒロさんのボイシー配信を実際に聴いての感想です。
食品系の消費税0%が実施された場合、安値誘導になるのかなと思いましたが、世間の需要と市場相場次第で上がる可能性もあるようなお話が興味深かったです。
川上さんは、おすすめしたものをすぐ聴いてコメントで返してくれる姿勢を「リスナーの鏡」と喜びます。
そのうえで、農家目線での仕組みを説明します。農産物の消費税が0%になると、農家は農産物を0%で売ることになります。
一方で、種や資材などの原材料を買うときは10%の消費税がかかります。これまで還付されていた差額がなくなり、その分を農家がずっと負担することになるといいます。
消費税0%は、農家にとって「還付されていた差額を負担し続ける」形になり、手元のキャッシュが減っていく問題があります。ただし消費が伸びて農産物がより売れる可能性もあり、意見が分かれるところ。川上さんは、いろんな農家の配信を聴いて多様な意見に触れてほしいと話しています。
牛乳のがぶ飲みと、朝は牛乳だけの食生活
TikTokのつべっぺんさんからは、牛乳をコップ1杯ではなく杯杯飲みたい、という配信への共感コメントが届きました。
好きな方は、お腹がゴロゴロしない方は、上手に牛乳を1リットル飲んでもらって。僕も実際1リットル飲んでますし。
ただし飲み過ぎは体に悪いこともあるので、上手に取ってほしいとも。夏の牛乳がぶ飲みは熱中症対策として科学的にも良いとされますが、水分補給そのものの代わりにはならないと補足しています。
続いてYouTubeのメイプルさんからは、川上さんの体重56キロ・体脂肪率6%という話への反応が。朝は牛乳だけでも満腹感があるという内容でした。
川上さんは朝食を食べず、昼と夜だけ。夜はほとんどご飯を食べずお酒中心という食生活で、この体を維持していると明かします。
こんな働いて、こんな体で、こんななのに牛乳で維持できるんだって思ってもらえたら嬉しいなと思ってますね。
牛の模様は変わる?覚え方は?
牛の模様についての配信にも、複数のコメントが寄せられました。YouTubeのナベルミさんは、模様が一生変わらないことに驚いたといいます。
牛さんは生まれてから一生模様は変化しないのですね。成長とともに黒い部分が多くなるとばかり思っていました。遺伝子も関係して奥深いのですね。
川上さんは、模様は外見の可愛さだけでなく、昔は個体識別にも使われていたと説明。見た目から入って、より深い酪農の話に関心を持ってもらえたら嬉しいと話します。
同じ配信に、酪農家のメイプルさんからは牛の覚え方についてのコメントも。自分の牛たちの模様を大体把握していて、好みの模様の子は番号を見なくてもすぐ見つけるそうです。
川上さんの覚え方はちょっと変わっていて、フリーストール牛舎で管理していたときは乳房で覚えていたといいます。
これを一般の方に話すと本当にド変態じゃねえかって言われるんですけど、でも乳器が一番大事ですからね。得点も一番高いですから。
口蹄疫・防疫と、AI酪農・飼い方への疑問
家畜伝染病予防法についての配信には、口蹄疫の記憶に触れるコメントが届きました。
口蹄疫の殺処分は記憶に新しいのですが、心を痛めました。衛生面でも酪農家の方には毎日ご苦労なさっているのでしょうね。
川上さんは、口蹄疫はNHKのニュースなどで何年かごとに振り返られると紹介。防疫対策をしっかりしながら生産性も上げ、美味しい牛乳を作っていることを知ってほしいと話します。
各国で検査が緩和されている点についても、病気が出なければ緩和され、発生すればまた検査が始まるのはどの国も同じだと説明しました。
さらに、AIで判断できない部分を川上さんが目で確認しているのでは、という質問にも答えます。
僕の技術を全部AIに入れているので、あと数年、あと何ヶ月とかでもできると思います。川上が今やってる技術を、再現性があって誰でもできるようになると思っています。
スマートグラスや耳につけるカメラなどのデバイスが出てきていることにも触れ、動画や音声をどんどん撮ってAIに学習させていく取り組みを、自分以外の人にも広げてほしいと語りました。
最後に「もっと広いスペースで牛を育てられないのか」という素朴な疑問には、日本の飼い方には歴史的背景があるとだけ触れ、詳しくは次回の配信で答えると予告しています。
まとめ
寒波の朝の近況から、消費税や牛の模様、AI酪農まで、リスナーの声に一つずつ丁寧に答えていったコメント返し回でした。牛乳や酪農への素朴な疑問が、業界の深い話への入り口になっているのが伝わってきます。
- 配管工事で牛の飲水量が増え、乳量の維持につながりそうだと川上さんは手応えを感じています。
- 食品の消費税が0%になると、農家は還付されていた差額を負担し続ける形になり、意見が分かれるテーマです。
- 牛の模様は一生変わらず、昔は個体識別にも使われていた歴史があります。
- 川上さんは自分の酪農技術をAIに学習させ、誰でも再現できる形にしていくことを目指しています。
- 「広いスペースで飼えないのか」という疑問には歴史的背景があり、次回の配信で詳しく語られる予定です。
