曇りのち雪の日曜、コメント返しのはじまり
この日は12月28日の日曜日。天気は曇りのち雪で、最高気温9度、最低気温3度と、お出かけには寒い1日でした。
川上さんはこの日、2週間に1回の酪農ヘルパーでお休み。外に出かけたいという子どもに付き添って、冬休みを楽しもうと話しています。
日曜日は毎週恒例、リスナーから1週間に届いたコメントに答えるコーナーの日。牛乳を飲みながら、まったりゆったり進んでいきます。
乾杯のあと、川上さんは今の時期ならではの話題にも触れました。12月20日から始まっている、不需要期の生産抑制の話です。
川上牧場も出荷抑制の書類を出して協力しようとしているものの、先日子牛を産んだ母牛の調子が良く、思ったほど乳量が減らないのだとか。うれしいような、困るような複雑な様子で語っています。
減らしたのに、4頭も出したのにあんまり乳量変わってないという、ちょっと嬉しいような、なんというか、そんな感じになってますけど、頑張って落とそうとはしてますんで。
牛の胃袋、大人しさ、そして子宮脱の話まで
最初のコメントはYouTubeから。牛の胃袋と腸、どっちが大きいのかという質問に答えた配信への感想が届きました。
子牛の時の胃袋のことも知ることができて面白かったです。胃袋が発達していくんですね。牛もまだまだ研究中なんですね。
川上さんは牛の胃袋が面白くて仕方がないタイプ。答えるときについテンションが上がってしまったと振り返っています。
続いてはメイプルさんから、牛は大人しいのかという質問に答えた配信への専門的なコメント。疾病を減らせば注射や点滴の頻度が減り、牛が人を怖がらなくなって懐くようになる、という内容でした。
川上さんはここで、人が飼いやすいように品種改良を進めることが、牛と人の関係を良くしていく方向につながると説明します。
牛に触れる回数や問題が起こる回数が減れば、注射や捕獲といった「怖いこと」の頻度も減る。結果として、牛も人も快適になっていくという考え方です。
ただ、愛情を注げばすべてうまくいくわけではないとも。蹴ってくる牛は蹴るし、薬を飲ませようとしても暴れる牛は暴れる。そんな現実も正直に話しています。
さらにメイプルさんからは、クリスマスに研修生と収録した子宮脱の話題への「ちょっと引き気味」なコメントも。勉強熱心な研修生さんを称えつつ、見たくないものだと本音がつづられていました。
川上牧場の研修は、疑問に思ったことを研修生が自分で調べ、それをまた川上さんに聞くというスタイル。これは遠隔でもできると話します。
牧場で働く従業員や研修生が、経営者や先輩に聞きづらい専門的な疑問を、配信やSNSを通じて直接聞ける。そんな時代の使い方を勧めています。
空気からバターは作れる?固定概念が覆る時代
stand.fmのセイさんからは、ビル・ゲイツ氏が「空気中からバターを作るスタートアップ」に投資したという話題への深掘りコメントが届きました。
空気からバターができるってセンセーションでウケがいいですね。昔流行ったかな。空気から燃料が取れるって同じことなのではないかな。
川上さんは、こうしたコメントを「お手本のようなリスナー」と評価します。話を聞いて自分で調べ、調べた内容をまた川上さんに聞く、という流れがありがたいのだそうです。
そのうえで、これまでなかったものが技術やAIの発展でどんどん登場し、当たり前だった固定概念が覆っていく時代になると話します。
そこに合わせて酪農のスタイルや牛の立ち位置も変わっていく。柔軟に対応できる酪農家が残り、消費者にも理解されるのではないか、という見立てです。
牛の種類は3000種類?回答の訂正と品種改良の今
TikTokに届いた、豊洲ミルクフェスの切り抜きへのコメントをきっかけに、川上さんは以前の回答を改めて説明し直しました。
子どもの「牛の種類は何種類ですか?」という質問に、その場では「3000種類」と答えていたそうです。この数字の内訳を丁寧に整理します。
3000種類には、世界中の各地域で使われている牛や、固定種ではない交雑種も含まれます。品種を固定した固定種だけなら数百種類ほど、という説明です。
乳牛や肉牛、黒毛和牛を合わせると数百種類ほど。そこに交雑種を加えると3000種類ほどになる、というのが川上さんの整理です。ただし、この数字は統計が十分に取られていない領域でもあると付け加えています。
イベントの場では、子どもたちの興味関心を引き出すために「3000種類」と答えていた、という事情も改めて共有しました。
乳を多く出す牛は作れる?20年で倍になった生産量
Instagramでは、品種改良の回に協力したインターン生のリツトさんから、お礼のDMと新たな質問が届きました。
高校生の時に海外のムッキムキな牛を見たのですが、酪農においては乳を多く出す牛など、開発は可能なのでしょうか?
乳を多く出す牛は、すでに品種改良によってどんどん実現しています。川上さんが酪農を始めた約20年前は、年間1万リットルを出す牛が「スーパーカウ」と呼ばれていました。2025年の今は、1万5000キロほど出す牛がスーパーカウと呼ばれるほどで、生産量はおよそ倍に増えています。
「ムッキムキな牛」については、SNSに流れているAI生成の画像かもしれない、と川上さんは推測します。
筋肉が異常に増大するホルモン異常を起こした牛が世の中に存在するため、それが必ずしも品種改良の結果とは限らないと補足しています。
品種改良は世界中で同時に行われているため、改良のスピード自体も年々上がっているのだそうです。
海外からの求人コメントと研修生募集
TikTokには、海外からのコメントも。タイ語で「労働者を募集していますか?雇ってもらえますか?」という内容でした。
川上牧場は常時の従業員は雇っていないものの、スキマバイトのタイミーは空いた時間に活用していると紹介します。
さらに、今いる研修生が別の仕事に就くため研修が終わり、研修生の枠が空くことも案内。短期でも長期でも興味がある人はDMで相談してほしい、と呼びかけています。
海外からもね、見ていただいてありがたいですね。どんどんどしどし海外からもコメント待っております。
まとめ
この回は日曜恒例のコメント返しとして、牛の胃袋や大人しさ、子宮脱、空気からのバター、牛の種類、品種改良、そして海外からの求人まで、幅広い疑問に酪農家の目線で答える内容でした。疑問を自分で調べ、また聞き返すというリスナーとの関係づくりが、番組の軸になっています。
- 年末年始は牛乳の需要が落ちる不需要期で、生産抑制に協力する酪農家が多い
- 人が飼いやすい品種改良は、牛と人が怖がらずに接せる関係づくりにつながる
- 牛の種類はイベントでは3000種類と回答、固定種だけなら数百種類という整理
- 乳を多く出す牛は品種改良で実現済みで、約20年で生産量はおよそ倍に増えた
- 川上牧場は研修生の枠が空く予定で、海外を含めてDMでの相談を受け付けている
