リスナー「カンカン」さんからの質問
今回のお便りコーナーには、公式LINEの質問フォームを通じてリスナーネーム「カンカン」さんから質問が届きました。
川上牧場に伺いたいのですが、どのようにして登録すればいいですか?
川上牧場はコロナ禍から酪農体験の受け入れを一度やめていました。
けれど最近、牧場に来てみたい、体験してみたいという声が増えてきたため、再開を考えていると話されています。
なぜ「気軽に来てください」と言えないのか
一方で、家畜防疫の状況はコロナ禍の前より厳しくなっているといいます。
近隣の国では口蹄疫が出ていたり、ランピースキン病が発生していたりする状況が挙げられました。
海外では、生きた牛の体にハエが卵を産み、ふ化したウジ虫がそのまま生体の肉を食べていく被害も出ていると紹介されました。
こうした事情から、パッと来てパッと体験して帰る、という受け入れが難しくなっているそうです。
もし牧場で病気が出れば、牛の全頭殺処分につながることもあります。
その場合は川上牧場を続けること自体ができなくなる。そのリスクを抱えながら体験を受け入れていると語られました。
牛乳の「向こう側」を知ってほしい
そもそも川上牧場は観光牧場ではなく、牛が実際に生活し、牛乳を出荷している生産現場です。
だからこそ、体験で「牛だ、可愛い」だけで終わってほしくない、というのが川上さんの本音です。
スーパーで買う1リットルの牛乳の向こう側には、700キロの牛と、それを支える多くの人がいます。
酪農家
毎日餌を作り、朝も夜も搾乳する
堆肥の管理
牛のうんちやおしっこ、堆肥を運ぶ
獣医師
牛の病気を治す
人工授精師
牛に赤ちゃんを産ませる種付けを行う
この現場を見て知ってもらいたい、というのがオープンファームの出発点だと話されています。
オープンファームの参加条件と流れ
川上牧場ではこの牧場体験を「オープンファーム」と名付けています。牛を見るだけのイベントではありません。
参加条件は、noteのメンバーシップを3か月以上継続している方のみです。
なんでそんな条件をするの、誰でもいいじゃん、と思われるかもしれません。
配信やnoteを普段から読み、牛乳の裏側や酪農について考えている人が来ると、体験の質が上がり、牧場の見え方が変わるからだと説明されています。事前に学んでいると、餌の食べ方や反芻、お腹の大きい牛が妊娠中かどうかなど、見えてくるものが違ってくるといいます。
メンバーシップ登録には、参加者の個人情報を紐づけ、何か問題が起きたときに追えるようにするという防疫上の意味もあると語られました。
開催は月に一回、第4日曜日を目安にしています。ただし牛の体調や牧場の状況次第で変わります。
分娩や病気が急に起きて予定通りにいかないこともある。むしろそれが酪農のリアルだと受け止めてくれる人に来てほしいと話されています。
当日の体験内容と防疫のお願い
体験では、川上さんと一緒に牛舎を見て回りながら説明を受けられます。
子牛が生まれていれば、ミルクをあげたり、希望すれば聴診器で心臓の音を聞いたりもできるそうです。
牛の胃袋の仕組みや餌の話、川上さんの一日の仕事の話など、質問に答えながら進めていくスタイルです。
そして最も大事なのが防疫です。人間には何気ない靴の裏や服が、牛にとっては病気を運ぶ原因になることがあります。
「楽しかった」で終わらせないために
川上さんがオープンファームで作りたいのは、「楽しかった」「面白かった」だけで終わらない体験です。
牛乳は工場で作られているのではなく、牛がいて、酪農家がいて、それを支える人たちがいて初めてできあがります。
その毎日の積み重ねの現場を少しだけ体験してもらうのが、川上牧場のオープンファームだとまとめられました。
まとめ
「川上牧場に行きたい」という質問に答える形で、オープンファームの参加方法と、その背景にある防疫の重さや想いが語られた回でした。単なる観光ではなく、牛乳の向こう側を知る体験として設計されている点が印象的です。
- 川上牧場は生産現場のため、体験は誰でも自由に入れるわけではない
- 参加にはnoteメンバーシップの3か月以上の継続が条件となっている
- 口蹄疫などの家畜防疫リスクを避けるため、海外渡航歴などの条件がある
- 開催は月1回、第4日曜日が目安だが、牛の体調次第で変わる
- 目指すのは「楽しかった」で終わらず、牛乳の見方が変わる体験
