出張明けでバタバタの牧場と、今日のお仕事
久しぶりの牛舎からの配信です。川上さんは出張で酪農DXサミットをこなして帰ってきたばかり。
戻ってみると、自動餌やり機が止まっていたり、子牛が脱走していたり。前日にはホルスタインのメスの子牛が生まれ、分娩もあってバタバタだったそうです。
今日の天気は雪時々雨か曇り。前日は娘さんの卒業式もあり、寒い一日だったと話されています。
久しぶりの牛舎配信ですね。出張酪農DXサミットをこなしてきまして、帰ってきたらヘルパーさんから自動餌やり機が止まったとか、子牛が脱走したとか。もうバタバタでございます。
来週は東京で輸入成役協議会書き起こしでは「輸入成役協議会」と聞こえる協議会名。川上さんが中国地区の役員を務めていると話しています。正式名称は要確認です。の中国地区役員として2泊3日の出張が控えているため、それまでに溜まった仕事を片付けたいとのことでした。
新規就農したい人へ「牧場は大歓迎」
日曜恒例のコメント返しコーナー。まず紹介されたのは、いつもコメントをくれるYouTubeネーム・メイプルさんからのお便りです。
以前、新規就農してみたいというリスナーへのコメント返しを受けての内容でした。
昔ミスして牛舎から牛がたくさん脱走した時、隣の牧場さんも手伝ってくれましたね。機械と違って生き物相手だから毎日いろんなことが起こります。
酪農は毎日牛と触れ合って実際に働いてみないとわからないことの方が多い気がします。新規就農したいって方いらっしゃったらみんな大歓迎しますよ。
川上さんは、ゴールデンウィークなどの長期休暇を使って、住み込みで牧場を体験してみるのもいいのではと提案します。
そして、SNSをやっている牧場に向けて「短期留学のような体験企画を発信していこう」と呼びかけていました。
牛に好かれるには?「距離感」は牧場それぞれ
続いては「牛に好かれるにはどうしたらいいか」という話題。こちらもメイプルさんからのコメントです。
牛に好かれるためにはブラッシングがかなり効果ありますよ。牛は習慣で理解するので毎日継続することが必要ですが、人間は気持ちいいことをしてくれると理解して懐くようになりますよ。
メイプルさんは、誰に触られても嫌がらない牛を増やすのが目的で、酪農ヘルパーさんが来ても暴れる牛が減ったと書いています。
一方で川上さんは、少し違う考えを持っているそうです。ブラッシングを毎日するより、それが必要にならないくらい牛舎環境をきれいにする方がいいのでは、と感じる派だといいます。
僕は一定の距離感がある方が牛は管理しやすいなと思う派で。誰にでも寄ってくる牛って、まずちょっと怖えって思う時もあるんでね。
どちらが正しいということではなく、牧場によって管理の仕方や牛との距離感は違うという話です。
川上さんは、牧場長と従業員で牛との距離感をすり合わせる「牛との距離感診断」をnote記事や音声配信で紹介しているそうです。
命の循環と、国産牛肉が酪農を支える話
ここからは少し重いテーマ。TikTokの切り抜き動画「食肉工場に運ばれる牛を見ると悲しくなります」に寄せられたコメントです。
仕方のないことです。綺麗事で済まされない。悲しむ気持ちは分かりますが、ビーガンになるしかないんですよ。
川上さんは、役目を終えた牛や、事故やケガで予後不良になった牛がお肉になることがあると説明します。
そして、子牛が生まれれば必ずどれかの牛が牧場から出ていくことになり、これが淘汰牛の群れの中で、生産に向かなくなった個体などを入れ替えていくこと。牛群改良につながる管理のひとつです。や牛群改良につながると話します。
大事なのは、この命が循環しているという視点です。
皆さんが食べている国産牛っていうのは、ほとんどが乳牛のお肉が使われて。国産の牛肉を食べることで、酪農を支えることにもつながっているというのを皆さんに知ってもらいたいところですよね。
お肉が売れる
牛肉が高く売れると酪農にお金が回る
牧場に還元
牛への投資やいい環境づくりにつながる
いい牛乳
良質な牛乳や牛の育成につながる
川上さんは、悲しいからビーガンになるのは極論だとしつつ、応援の手段はたくさんあると話します。牛乳やチーズを飲食すること、グッズを買うこと、SNSでいいねやコメントをすることも、立派な応援だといいます。
昆虫食は牛の餌になる?規制と未来
同じく関心さんから、ショート動画「酪農家から見た昆虫食の是非」に「牛さんにコオロギの餌あげられないのかな」というコメントが届きました。
川上さんによると、狂牛病牛海綿状脳症(BSE)とも呼ばれる牛の病気。過去に社会問題となり、日本では牛への動物性たんぱくの給与が規制されました。の影響で、日本では牛に動物性たんぱくを与えてはいけないという法律があるそうです。
規制緩和は徐々にされてはいるんですけども、まだまだ与えることができませんので。昆虫食の粉末ができるようになると、選択肢ができるので、どんどん推し進めてほしいと。
ゆくゆくは牛にも昆虫由来の飼料を与えられるようになれば、良質な牛乳を安価に国産で作れる可能性があるといいます。
さらに、牛の家畜糞を昆虫で分解して良質な堆肥に変え、その昆虫をバイオエタノールや家畜の餌に循環させるシステムの相談を企業から受け、アドバイスもしたそうです。
白目で熟睡する牛が話題に
今週いちばん反響があったのが、牛が白目をむいて熟睡しているショート動画。最初は100再生ほどでしたが、じわじわ伸びていったそうです。
メイプルさんからは、こんなコメントが届きました。
狭いところで飼っててかわいそうって思ってる方たちにこそ見てほしいですよね。牛は肉食動物に食べられる側の草食動物だから、こんなに熟睡しているのはストレスフリーの証拠なんですよね。
川上さんも、リラックスしている証拠だと同意しつつ、白目で寝るのはこの子だけだと笑います。
今回のはちょっと鼻ツンツンしたり、鼻の中に指入れても起きなかったんで、ちょっと笑っちゃいましたけど。
TikTokにも「気絶に近い」「まぶた閉じないの?」「怖い」「私だ」など、たくさんのコメントが寄せられました。
川上さんは、普通の牛はちゃんと目をつむって寝ると説明しつつ、この子は特別なだけと話します。ストレスの多い年度末に、リラックスしてもらえたらと動画を上げたそうです。
牛乳は「ポンコツな飲み物」?骨粗しょう症データの読み方
最後は、ショート動画「乳製品は本当に体に悪いの?」に寄せられた、少しシビアな質問です。
世界で一番牛乳を消費するノルウェー人が日本人より骨粗しょう症が5倍であるというデータは真実なので、カルシウム取りたい目的ではポンコツな飲み物だよ。
川上さんは、データそのものは事実としつつ、気候・風土・人種・歴史を踏まえてほしいと答えます。
自分で調べてきたという川上さんによると、ノルウェーは緯度が高く、日照時間の関係でビタミンDカルシウムの吸収に関わる栄養素。日光を浴びることで体内でも生成されます。ノルウェーではサプリメントで補う習慣があると川上さんが調べて話しています。が生成されにくいため、サプリメントで補う習慣があるそうです。
カルシウムの吸収にはビタミンD、つまり日光に当たることが大事。ノルウェーの骨粗しょう症の背景には、この日照時間の短さがあるのではないか、というのが川上さんの調べた答えです。
一概に牛乳飲めばカルシウムが吸収できるっていうのじゃないよっていうのを、配信の方でお話しして、なおかつnoteで文字起こししたものを上げておりますので。
日本人にも乳糖不耐症の人がいるように、体質によって合う合わないがあると話します。ショート動画はキャッチーに答えてしまう面があるからこそ、詳しくは配信やnoteで確認してほしいとのことでした。
まとめ
日曜のコメント返し回は、新規就農の話から命の循環、白目で寝る牛、牛乳と健康まで、リスナーの声をきっかけに酪農のリアルが語られました。答えを断言するより「一緒に考える」姿勢が印象的な回でしたね。
- 新規就農は「まず働いてみる」のがいちばん。長期休暇での牧場体験もおすすめとのこと
- 牛との距離感は牧場それぞれ。ブラッシング派も、環境重視派もあっていい
- 国産牛肉の多くは乳牛。牛肉を食べることも酪農を支える応援になる
- 白目で寝るのはこの子だけの個性。熟睡はストレスフリーのサインでもある
- 牛乳と骨の関係は、気候・体質・日照時間などの背景まで含めて考えたい
