石体質という質問が届いた
今回のお便りは、公式LINEの質問フォームに届いた、LINEネームのコルトマルテスさんからの相談です。
質問はシンプルでした。カルシウムやマグネシウムはとりたいけれど、石体質の人には何を勧めればいいのか、という内容です。
カルシウムやマグネシウムをとりたいけど、石体質の方には何をお勧めしたらいいですか?お水をしっかり飲みましょうが一番いいのでしょうか?
川上さんは、この石体質という言葉にあまりなじみがなかったと話します。
石体質、これ僕あんまり聞きなじみがなくて、調べさせてもらったんですけど、カルシウムとかマグネシウムとか、そういうものを取ったりすると、体に石が溜まっちゃって、尿管結石みたいな病気に繋がったりする方が体質的にいるみたいです。
相談者からは補足も届いていました。石が溜まる原因はカルシウムだけではないこと、そして牛乳だけが問題ではないので安心してほしい、という優しい言葉です。
石が溜まるのはカルシウムだけではなく、ほうれん草や特定の果物に含まれるシュウ酸が体内で結晶化するのが原因ということだそうです。石ができない食生活、溜めない食生活が重要です。牛乳だけが問題ではないので安心してくださいね。
結論はカルシウムを極端に避けないこと
川上さんはまず結論から話し始めます。
石体質だからといってカルシウムを極端に避けるのは、今の考え方ではおすすめされないとのことです。むしろ、食事からのカルシウムは適量とることが大事だと説明します。
そして一番の基本になるのは、水分をしっかりとって尿を濃くしないこと。ここが要点だと話されています。
石イコールカルシウムが悪い、という誤解
誤解されやすいのが、結石にカルシウムと書いてあるからカルシウムを減らせばいい、という考え方だと川上さんは指摘します。
ただ、これは単純すぎるとのことです。尿路結石にはいろいろな種類があり、多いのがカルシウムとシュウ酸が関係するタイプだと説明されています。
むしろ食事中のカルシウムを減らしすぎると、腸の中でシュウ酸と結びつくカルシウムが足りなくなり、シュウ酸が体に吸収されやすくなることがあるそうです。
つまり、カルシウムを減らせば石が減るとは限らない、ということですね。
そのため、食事からのカルシウムは適量とる方がよく、サプリメントは医療者に相談するように、と専門書などでは言われているそうです。
水分とシュウ酸に注意する
では何が一番の基本か。川上さんはやはり水分だと話します。
尿が濃くなると尿石の材料が固まりやすくなるため、日常的に水を飲んで尿を薄めることが大切だとのことです。日本の尿路結石症診療ガイドラインにも、再発予防として飲水指導があると紹介されています。
ただし、水を飲めば全部解決というわけではありません。汗をかく仕事、夏場の運動、サウナ、発熱などがあると、飲んでいても尿が濃くなることがあるそうです。
酪農家目線でいうと、牛舎で汗をかく人は本当に注意です。本当に気づかないうちに脱水症状とかになりますからね。これから気をつけてくださいね。
もう一つ大事なのがシュウ酸の多い食品です。ほうれん草、ナッツ類、チョコレート、ビーツ、スイスチャード、さつまいもなどが挙げられます。
ここでのポイントは、ほうれん草が悪者ではなく、食べ方が大事だということです。
牛乳とマグネシウムはどう考えるか
ここからが酪農家として一番話したいところだと川上さんは言います。石体質の人に牛乳はダメなのか、というテーマです。
結論は、一般論として牛乳だけを悪者にする必要はない、というものです。むしろ食事由来のカルシウムとして、牛乳や乳製品は選択肢になると話されています。
もちろん、持病がある人、腎機能に問題がある人、医師から制限を受けている人は別です。
健康情報として、石ができる人は牛乳をやめましょう、という一言でいうのはかなり雑ということです。牛乳が尿石を起こすというのはよくある誤解で、むしろ反対だと説明されているものもあるようですね。
質問にあったマグネシウムについても触れています。マグネシウムは体に必要なミネラルで、海藻、豆類、ナッツ類、玄米、魚介類などに含まれるそうです。
ただし、石体質だからといってマグネシウムのサプリを自己判断でたくさん飲むのはおすすめしないとのことです。サプリは体質や腎機能、服薬によって合う合わないがあるため、医師や管理栄養士に相談した方が安全だと話されています。
石対策は食生活全体を整えること
川上さんは、酪農家目線での順番を整理します。
牛乳を飲むなら、単独で大量に飲むよりも、食事の一部として自然に取り入れるのがよいとのことです。朝ご飯に牛乳、ヨーグルトを少し、チーズを料理に使う、といった形です。
そして最後に、川上さんは一言でこうまとめます。
これまで石体質を考えずに牛乳をすすめてきたことを振り返り、川上さんはこう続けます。
今までそういうのを考えずに皆さんに牛乳飲んでくださいというのを伝えてましたので、この配信を聞いていただいて、別に牛乳を飲まないっていう選択をしなくてもいいんだ、っていう人が一人でも増えてくれたら嬉しいなと思うところですね。
無理をせず、医師や栄養士に相談しながら、一日コップ一杯およそ二百ミリリットルを毎日続けてほしい、というのが川上さんの願いです。
まとめ
今回は、石体質の人に牛乳やカルシウムはどうかという相談に、酪農家の川上さんが答える回でした。石を避けるためにカルシウムを極端に減らすのではなく、水分をとり、食生活全体を整えることが基本だと語られています。
- 石体質でもカルシウムを極端に避けるのは、今の考え方ではおすすめされない
- 尿を濃くしないため、水分をしっかりとることが一番の基本
- シュウ酸の多い食品は、茹でる・食べ過ぎない・カルシウムと一緒にとるなど食べ方が大事
- 牛乳だけを悪者にする必要はなく、食事由来のカルシウムとして選択肢になる
- 持病や腎機能に不安がある場合や、サプリの利用は医師や管理栄養士に相談するのが安全
