ニューヨーク土産は「ヨコヤマ帽子公司」のキャップ
帰国直後の収録で、ガクトがトゥデイ横山にニューヨーク土産を渡すところから始まります。手渡されたのは、漢字で「横山帽子公司」とプリントされたキャップでした。
「公司」は中国語で会社の意味で、ブランド名としてはヨコヤマハットマーケットニューヨーク・チャイナタウンに店を構える帽子ブランド。漢字で「横山」と入った独特のグラフィックで知られるの中国語表記にあたります。
ガクトが最初にこのキャップと出会ったのは、ブルックリンのセレクトショップでした。同行者から「これしかなくないですか」と勧められて購入したそうです。
これブルックリンのバーに行ったら、そこに偶然いた、ちょっとかっこいい黒人の人が、普通にかぶってたよ。
セレクトショップではネイビーに「ヌエバヨーク」と入ったタイプしか売っておらず、後日マンハッタンのチャイナタウンにある本店まで足を運んだそうです。
店主との出会いと、ブランドの背景
店に入ると、ロン毛で雰囲気のあるアジア人の店主が座っていました。ガクトも相手も、最初はお互いが何人か分からない探り合いの時間があったといいます。
おすすめを尋ねようとしたところ、店主から「もしかして日本人ですか」と声をかけられ、その人こそがブランドのオーナー、ヨコヤマさん本人でした。
「もしかしてヨコヤマさんですか?」「私がヨコヤマです」。
ヨコヤマさんによれば、ブランドは長らくブルックリンで帽子屋として営業しており、去年か一昨年にアメリカの雑誌のホリデーギフト特集で取り上げられて爆発的に売れたといいます。
紫ボディに黄色刺繍のレイカーズカラーのキャップが雑誌に掲載されたバージョンで、ネイビーに白刺繍の「横山帽子公司」が最新の漢字ドンのデザインです。日本ではまだ無名ですが、フォロワーには海外のアーティストが多いとのことでした。
紫×黄色刺繍。アルファベット表記。雑誌に掲載された定番デザイン
ネイビー×白刺繍。漢字をドンと配したデザイン
アルファベット表記が「YOKOYAMA」ではなく「YOKKOYAMA」になっている理由も、ヨコヤマさん本人に確認しています。Oを中心にしてアーチを左右対称に見せたかったこと、そしてそのままのスペルでは「ちょっと恥ずかしかった」というのが答えでした。
Supremeをニューヨークで買うということ
「Today何着る」のコーナーでは、ガクトがニューヨークで購入したSupremeのレーヨン長袖シャツを披露します。日本ではすでに完売してプレ値がついている人気アイテムです。
もうね、文字通り売るほどありました。日本ではもうない。とっくに売り切れててプレ値ついてるやつとか、ゴロゴロ。
ガクトいわく、ニューヨークのSupremeは接客もウェルカムな雰囲気で、欲しいサイズを伝えればすぐ出してくれる感じだったそうです。ブルックリン店には店内にスケートボウルまであるといいます。
足元のキャップはContrastで購入した「QuietMountain」というブランドのもの。これも日本ではほぼ知られていないものの、アメリカでは人気が上がっているそうです。
俺やっぱ名前が学人だから、山岳の岳に一人学人なんですよ。Mountainって入ってるものに弱いんですよ。
ブルックリン・グリーンポイントの「抜けた」スタイル
ガクトが今回ニューヨークっぽい雰囲気をまとっている理由は、滞在中の多くの時間をブルックリンのグリーンポイントというエリアで過ごしたからだといいます。
グリーンポイントにいる人たちは、わかりやすいパタゴニアやアンドワンダーのようなファッション化したアウトドアブランドはあまり着ていないとのこと。
ファッションブランド化してないやつを着てるんだよ。
ガレージブランドのような無名ブランドや、毎年ラインナップが変わらないアメリカの古参アウトドア、そしてヨガウェアのような服を普通に街着にしている、「アノニマス」な空気があるそうです。
パタゴニアやアンドワンダーなど、ファッションとして認知されたアウトドアブランドを着る
無名ブランドや定番が変わらない古参アウトドアを、ヨガウェアと混ぜて普通に街着にする
グリーンポイント自体を日本の街に例えるのは難しいとしつつ、ガクトは「横浜赤レンガ倉庫あたりのトンマナを、青山の表参道ぐらいの密度とおしゃれさで再構築し、いい公園とカフェを点在させたような街」と表現しました。
マンハッタンが新宿と渋谷を足したような密度とゴミゴミ感だとすれば、ブルックリンは落ち着いて長くいられる場所だといいます。
ニューヨークのクロムハーツ、二つの店舗
ここから話題は本題のクロムハーツへ。ニューヨークにはクロムハーツの店舗が二つあります。
歴史上最初の店。小ぶりで、ダイヤやゴールド、メガネなど高級ラインが中心。ウォークインで入りやすい
世界最大級の規模を誇るフラッグシップ。家具や大型アイテムも揃い、来店は予約制が基本
ウエストビレッジ店は店内撮影禁止が基本ですが、入口付近に巨大なアメリカ国旗のオブジェ、人間より大きい木製の十字架、そしてレザー製の恐竜が並ぶフォトスポットがあります。
中でね、ドッジボールできる。広い。何もない空間がドッジボールできるぐらいある。
予約はウェブサイトから取れるものの、人気ゆえに枠が空きにくいのが現状です。それでも諦めずに開店20分前に並べば、当日入れる枠を案内してもらえることが多いといいます。
入店時にはパスポート米国の店舗では、英語で記載された身分証として原本提示を求められる場面がある。コピーや写真ではなく現物を持参するのが無難の原本提示が必要で、購入履歴も以前より厳格に記録されるようになっているそうです。
愛を示せば応えてくれる店、その購入術
クロムハーツでは、客側の身なりも重要です。ディスプレイに出ていないアイテムは店員に「ある?」と聞かないと出てこないため、自分が愛用していることを身につけているもので示す必要があります。
ガクトはわざわざ重いウォレットチェーンを日本から持参し、空港の保安検査では外す手間に苦しみながらもクロムハーツの店舗に向かったそうです。
結果として、ディスプレイから選んだものは一つもなく、店員が引き出しから出してくれたものばかりを購入できたといいます。
今回の購入で印象的だったのは、フルカシミヤの「ビッグダディ」というニットキャップ。通常はCHロゴが入る部分が、限定で「NYC」になっているバージョンを手に入れることができました。
日本で通常のカシミヤニットキャップが20万円ほどすることを考えると、為替を踏まえても現地で買うほうがかなり現実的な値段になります。
入店できなかった事件と、リチャードのコンドミニアム
滞在中、ガクトはプロゴルファーの石川遼さんと前半を一緒に行動していました。遼さんはニューヨークのクロムハーツでもVIP扱いだそうです。
遼さんの予約枠で同行しようとしたところ、枠が「遼さんと通訳の2名」で埋まっており、ガクトは入店を断られてしまいました。翌日にウォークインで再挑戦して、無事に買い物ができたといいます。
遼さんが上がれた2階フロアは、リチャード本人がデザインした家具などが並ぶVIP専用エリアで、ガクトもコロナ前に一度だけ通されたことがあるそうです。
その遼さんが店内で得た情報として、ウエストビレッジ店のすぐ近くにある工事中の物件について話が及びます。
ガクトはクロムハーツの店舗を東京、ソウル、ロンドン、ハワイ、LA、ニューヨークと巡ってきましたが、現時点でニューヨーク店が一番好きだといいます。
現地スタッフとお客さんの着こなしの違い
話題はクロムハーツの「向こうらしい」着こなしへ移ります。ガクトいわく、日本のスタッフとニューヨークのスタッフでは、別の良し悪しというよりベクトルが違うそうです。
全体としては抜いた格好をしていながら、指輪を10個つけたり、バングルを4つ重ね付けしたりと、一点だけ局所的に「豪」を効かせるのが特徴だといいます。
全体として見たら、なんつうのかな、そんなゴテゴテじゃなさそうに見えるんだけど、もう局所的に、局所的豪。
Supremeのスタッフでも、マルジェラコラボのジップパーカーをジップを閉めず一番上の紐だけ結んで着るような「着崩し」が印象的だったそうです。
日本では黒を基調にしたスタイルでクロムハーツを合わせる人が多いのに対し、ニューヨークではベージュや生成りなどのナチュラルな色味の服に、シルバーを差すような着こなしが目立つといいます。
そして皮肉なことに、店内で全身ゴリゴリにクロムハーツを身につけている人は、スタッフではなくお客さんであることが多い、という現象が起きているそうです。
タンクトップ買い付けと、自分自身ヘインズの行方
番組のオリジナル企画「自分自身タンクトップ」のために、ガクトは現地でヘインズのタンクトップも大量に買い付けてきました。
購入場所はマンハッタンの老舗デパート、メイシーズ。ガレージセールのような場所ではなく、紳士下着売り場でパックを買い集めたそうです。
欲しかった10枚パックや6枚パックはなく、4枚パックしか売っていなかったため、LとXLを売り場からほぼ全部買い占めてきたとのこと。
しかも、ボディとして使うヘインズのタンクトップは、Supreme自身のタンクトップと同じボディです。つまり1枚あたりの原価だけ見れば、シュプタンクの方が安くなってしまうという皮肉な状況が判明しました。
大量の在庫を抱え込んでる。これはね、VICHIMERのみんなね、ほんとね、「欲しいです」って言った人は責任持って買ってほしい。
刺繍の仕様や売り方はこれから検討するとしつつ、Supremeに合わせて「3枚パック売り」とする方向で考えているそうです。
1周年コメント紹介と、共有された名エピソード
番組1周年を記念して、リスナーから寄せられたお気に入りエピソードのコメントもいくつか紹介されました。
そうまさんからは「布より金属、ギリ革」というフレーズへの共感が寄せられました。ガクト自身も改めて聞き直したうえで、最近自分が布に偏重していたと振り返っています。
ロイさんは、ファッションの「欲しいもの」を集めて最後の1着に辿り着く過程を、スイカゲームに例えた回を挙げてくれました。トゥデイがスイカゲームを知らずに、横展開で大きな塊にしていく感覚をなかなか掴めなかった回です。
ハッペさんは、Sacai×LevisとSupreme×GoodEnoughという大型コラボが重なった時期の「コラボ祭り敗戦記」を挙げています。並びに集った同世代の裏原おじさんたちを見て、ガクトが思わず口にした一言が印象的でした。
マサシの奥様のカイさんからは初コメントも届きました。SnowManのファンであり、さっくんがウェスコのブーツを履いていた回がきっかけで番組とつながったというエピソードです。
番組としてのディシジョンノートという視点
今回のコメント紹介を通じて、ガクトは番組そのものを「ファッションにおけるディシジョンノート」と位置づけ直しました。
毎週の収録とリスナーからのコメントが、ガクトと横山にとっての意思決定の記録になっており、後から聞き直すことで「やっぱりこうすべきだった」と立ち返れるそうです。
ブルックさんからは、「日本ブランドのマストバイはアプレレッセなのか」回がきっかけで、自分のファッションの組み立て方を初めて考えるようになったというコメントが寄せられました。
シンTDさん、ゆってぃさん、ミスターGさん、NUさんからの声も紹介され、ベスコメ回ならではの濃い時間となりました。
ダブルニーを買う前に押さえるべきこと
ミスターGさんからは、1周年を記念してカーハートのダブルニーを購入予定で、サイズ感と乾燥機での縮みについて質問が寄せられました。
普段リーバイス501で32インチを履いているとのことですが、ガクトと横山はカーハートのダブルニーは501より大きい作りである点を指摘しています。
1本目としておすすめされたのは黒のダブルニー。履き込むほど味が出やすく、合わせやすいバランスのよさが理由です。
なお、収録時点(4月18日)ではSupremeから日本製のダブルニーが発売されたばかりで、加工のかかった現行品としてはこちらも有力な選択肢になるそうです。
次回テーマ「思い出のスニーカー」へ
番組の最後には、次回向けのコメントテーマが発表されました。テーマは「思い出のスニーカー」です。
いわゆるハイプスニーカーではなく、自分の文脈に紐づいた「ヴィクティム的なスニーカー」を募集したい、というのが二人の意図です。
スニーカーかどうかの線引きとして、横山は「歩いた時に音が鳴る靴かどうか」という、スニーク(忍び寄る)の語源に近い定義を示しました。
まとめ
ニューヨーク帰りのガクトが土産話を起点に、ヨコヤマ帽子公司の発見、Supremeとクロムハーツのフラッグシップ体験、そしてグリーンポイントの抜けたスタイルまでを語り尽くした回でした。1周年に寄せられたコメントを通じて、番組自体がファッションのディシジョンノートとして機能してきたことも確認されています。
- ニューヨークでは、ヨコヤマ帽子公司のような無名でも世界で評価されているブランドに出会える可能性があります。
- クロムハーツのウエストビレッジ店は予約優先ですが、開店前のウォークインで枠を狙う方法も現実的です。入店にはパスポート原本が必要です。
- ニューヨーク現地のクロムハーツは、全身で固めずに指輪やバングルを局所的に効かせる「抜きと豪のメリハリ」が特徴です。
- クロムハーツやSupremeは、為替や関税を考慮しても現地購入のほうが現実的な価格で買える場面が多くなっています。
- 「布より金属、ギリ革」という番組初期の名言を含め、リスナーのコメントを聞き直すことで自分のファッション選択を見直す習慣がつきます。
