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本おたくとよもやま話『西洋のレッスン、日本の手習い』
著者:樋口恵子
出版社:青土社
https://www.seidosha.co.jp/book/index.php?id=4073
フランス語にはなぜ野菜の慣用句が多いのか?
日本人はなぜ名前を呼ぶのが苦手なのか?
チェロのレッスンを切り口に、西洋と日本の文化、習慣、コミュニケーション(言語感覚と身体感覚)の違いを分析した比較文化論。
当たり前だと思っていた日本のコミュニケーションの「曖昧さ」の裏側が見えてくるエピソードです。
【話すこと】
・あえて天気の話題から。コミュニケーションの助走
・慣用句について。フランス語には「自分の玉ねぎの世話をしろ(余計なお世話)」など野菜の比喩が多い
・ヨーロッパの食文化では肉が主役で野菜は添え物。野菜の地位が低くコミカルに扱われやすいから
・日本語の慣用句は「目」「足」などの身体部位や、「魚」「虫」などの動物が多い
・日本の野菜は「冬至にカボチャ」などの生活の知恵や、ことわざ的用法が中心
・元々はポジティブな意味だった「大根役者」が、ネガティブな意味になった理由を考察
・現代の「何でもできる=器用貧乏」への評価と、駆け出しライターが言われがちなアドバイスへの違和感
・器用貧乏ではなく「器用富豪」という言葉があってもいいのでは?
・名前呼びのハードルについて。挨拶の後に必ず名前を呼ぶフランスと、外の人を名前で呼ぶのが苦手な日本
・「旦那さん/奥さん」の言い換え問題。第三者が下の名前で呼ぶのは「内/外」の境界線を越えるため定着しづらい?
・日本語は「あなた」などの代名詞を避けるため、実は会話の中でよく名前(苗字)を呼んでいるという視点
・西洋のファーストネーム文化への憧れ。境界線が薄く、本音を言い合える距離感の心地よさ
・日本人は言葉を軽視している?明治時代以降、言葉の厳密な定義をサボってきた翻訳の歴史
・日本では言語よりも「腹落ち」や「阿吽の呼吸」など非言語が重宝される文化
・言葉にせずとも伝わる「阿吽の呼吸」の気持ちよさと、すれ違ってしまう怖さ
・相手の性格を「こういう人だよね」と言葉で定義しない。曖昧にしておく日本のコミュニケーションの都合の良さ
・対面で言葉にするよりも、手紙(書記)の方が本音を伝えやすい。ラブレターが理にかなっている理由
・簡単に「わかる」と言ってしまう違和感。過剰な断定を避け、関係性を守る「わかる気がする」というえなりの実践的テクニック
【一言】
「わかる」と「わかる気がする」の違いのように、言葉の曖昧さを残す日本のコミュニケーションにも独自の心地よさがある。
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▼エピソード使用楽曲
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