一見、真逆に見える2冊
黄リー教というのは南先生の本で、何が主語で何が動詞かを、きちきちっと理詰めでやっていくタイプの参考書です。
一方のFACTBOOKは、大西先生の大西メソッドをベースにした本ですね。
大学受験の精読を想像してもらうとわかりやすいと思います。SはこれでVはこれ、ここが修飾していて、と矢印をいっぱい引っ張って括弧でくくっていく。あの世界が黄リー教です。
それと大西メソッドは、一見すると相反するように見えるんですよね。
でも私は、言ってること自体は同じなんじゃないかと思うんです。
見せ方というか、切り取っている感じが違うだけで、本質は同じだと思うんですよ。
切り口は違っても、捉える部分は同じ
結局、英語をやる上では、主語が何で、動詞が何で、文型がどういうもので、という形は絶対に把握しないといけません。
そこを強調して、どの英文に対しても毎回考えさせるのが黄リー教なんですね。
対してFACTBOOKは、もっと感覚的というか直感的なところを意識しています。
あと語順通りに読むこと、返り読みを基本させないことをポリシーにしているんだと思います。
だから噛み合わないように見えるんですが、結局は「主語が何で、動詞が何で、その部分の説明が足りないから足していく」と言っているわけです。
見かけは全然違うんだけど、必ず捉えなきゃいけない部分は両方とも同じなんですよ。
つまり、文の形にしっかり意識を払おうぜ、というところですね。そこは絶対なんです。
大西メソッドをやっている人にこそ言いたいこと
FACTBOOKの弱点というと変なんですけど、全文に対して「主語は何で」と解説しているわけではないんですね。
だから、大西メソッドをやってもいまいち伸びきらないとか、受験で不安だという人が出てくると思うんです。
大西先生の本で勉強したけど、受験のものやちょっと難しい文になると読めない。そういう弱点は絶対あると思っていて。
それが、ここまで話してきた、一つ一つの文をきちきちっと分析するということなんですよ。
どうしても「なんとなくこんな感じね」で捉えて終えてしまう人が多いんです。
そうじゃなくて、いつも主語が何で、文型が何で、修飾ルールと説明ルールがどう働いているのかを、どの文でも毎回考えないといけません。
それを怠ると、なんとなく勉強したけど、少し難しくなると読めない、聞けない、ということが起きてしまうんですね。
なぜこんなことが言えるかというと、私自身が大学受験のときに南先生寄りのきちきちっとしたことをやってきたからなんです。
それがあるからこそ、大西メソッドをフル活用できているという自覚があるんですよ。
どちらから始めるか、どう組み合わせるか
親和性はあると思います。ただ、頭の働かせ方が違うように見えるので、どっちかを終わらせてからもう一方に行くのがいいと思いますね。
英語が初心者だったり、いまいち勉強したことがないという人なら、私はFACTBOOKから入るのをおすすめします。
黄リー教は本当に根強い人気があって、南先生の信者もたくさんいるんですが、読みこなすのは結構大変だと思いますよ。
名詞句とか形容詞句とか、文法用語を整理するのが得意な人はいいんですが、苦手な人は本当に苦手なんです。
久々に英語をやろうという人は、そこに拒絶反応を起こしてしまうこともあると思うので、そういう人はFACTBOOKから入るといいと思います。
FACTBOOKの最新版サードエディションでは、最後の方にリーディングのコラムがあって、実は黄リー教と近しい部分もあるんです。
ただ、そこに共通点を自分で見抜くのはなかなか難しいと思います。
なので、まずFACTBOOKで英語の全体図をつかんでから黄リー教に移る、というのはありだと思いますね。
両方のバランスが取れると、英語力はグッと上がる
大西先生の本を紹介することが多いので、そういう本を使っている方にしつこく言いたいんです。
どの英文に対しても、文型は何で、修飾ルールとして何が働いているのか、どの文法項目が働いているのかを、いつも把握しておいてほしいんですよ。
それを怠ると、ふわっと読んで終わってしまう、ふわっと理解して終わってしまう、ということになるので。
逆に、南先生の投稿を見ていて思うのは、ガチガチに分析することに目が行きすぎて、英語自体を理解するところに目が向かなくなる人もいるということです。
だから、ここはきちきちと考えた方がいいというフェーズと、もっと体感的に語順通りに読み進めた方がいいというフェーズと、その両方のバランスが取れると、英語力がグッと上がる感じがするんですよね。
大西メソッドって、ふわっと感覚でやろうというより、実はめちゃめちゃロジカルなんです。
イメージや感覚が先行して見えるんですが、文型とその拡張、語順の指定・説明ルール、文法項目が、すごくきちっと出来上がっているメソッドなんですよ。
だから、実は相反していないよ、というのが私の答えです。
まとめ
見た目は真逆に見える2冊ですが、どこかでパチッと繋がる。少ないルールをしっかり使い倒すという方向性は、両方に共通していると私は思っています。皆さんは、自分が頼りにしている勉強法との親和性を、どう考えているでしょうか。
- 黄リー教とFACTBOOKは、切り口が違うだけで「文の形に意識を払う」という本質は同じ
- 大西メソッドで伸び悩む人の弱点は、一つ一つの文をきちきちっと分析していないこと
- 初心者やブランクのある人は、まずFACTBOOKから入り、全体図をつかんでから黄リー教に移るのがおすすめ
- 理詰めと体感、両方のバランスが取れると英語力はグッと上がる

