SNSは実はあまり好きじゃない二人
第7回のテーマは「SNS時代のモテ」。ところが切り出した早々、二人ともSNSにあまり前向きではないことが明かされます。おしょうは「SNSってやっぱ怖いな」と語り、特にXについては「無法地帯すぎる」と感じているそうです。
おしょう自身は、Xではほぼ投稿をせず、好きな発信者のアカウントに飛んで内容を見て閉じる、という使い方をしていると話します。清水いずみも「実は好きじゃない」と正直に打ち明けつつ、仕事や活動をしていく上でアウトプットとインプットの重要性は理解しているため、意識的に使っているといいます。
SNSってやっぱ怖いなってすごい思う、今。まず前提ね。
投稿の3分類「情報・意見・日記」
会話の中心になったのが、けんすう古川健介氏。連続起業家として知られ、SNSやコンテンツ論について発信していることで知られる人物。さんが提唱している投稿の3分類です。おしょうによれば、SNSの投稿は「インフォメーション(情報)」「オピニオン(意見)」「ダイアリー(日記)」の3つしかない、という考え方です。
告知やお知らせなど、事実を伝える投稿。
主張や見解。アルゴリズム上は最も拡散されやすい一方、対立を生みやすい。
その人の日常や体験。拡散はしにくいが、人が惹かれやすい。
おしょうは、Xがオピニオンで溢れている理由を「拡散されるのがオピニオンだから」と説明します。同じ意見の人をフォローし合い、意見のぶつかり合いで論争が生まれる。政治の話題が分かりやすい例だといいます。ただし、おしょう自身は「よくわからない喧嘩をしている人の意見」には興味がなく、信頼している発信者の意見だけを追うようにしているそうです。
オピニオンからその人のことを好きになることって、そんなにないから。
ここが重要なポイントです。おしょうの場合、まず本を読んで「いいな」と思った人をフォローし、その人の意見を追う、という順序をたどります。つまり、意見そのものよりも、まず人柄への信頼が先にあるということです。清水いずみもこの視点に「それ重要なとこかも」と反応していました。
なぜ人は"ダイアリー"に惹かれるのか
3分類の中でおしょうが注目するのが「ダイアリー」です。アルゴリズム的に伸びるのはオピニオンですが、人々はその意見の応酬に疲れている。そこで拠りどころになるのがダイアリーだといいます。
ただし、日記をテキストや写真でSNSに流しても、なかなか届きにくい。そこで有効なのが、まさにこのポッドキャストのような音声メディアだとおしょうは語ります。耳で聴ける形でダイアリーを"垂れ流し"にすれば、受け取る側の負担も少ないというわけです。
そしておしょうは、このポッドキャストの姿勢についても語ります。「目的を持ってポッドキャストをやると失敗する」という箕輪さん箕輪厚介氏。編集者として知られ、SNSやコンテンツ発信についても発信している人物。の言葉に強く共感していると言い、「シンプルに、ただただ楽しいから喋る」方がいいと話しました。冒頭の飲み会トークのような"ダイアリー"を多めにしたい、という意図が語られます。
清水いずみは、この3分類を教わってから、SNSの投稿一つひとつを「これはどれに分類されるのか」という目で見るようになったと言います。すると、意見ばかりの投稿には興ざめし、ダイアリーが「心地いい」感覚が実感としてわかってきたと語りました。見る側の視点が変わるだけで、SNSの見え方は大きく変わるようです。
ダイアリーが本当に、心地がいい感覚っていうのが、なんとなくわかったっていうか。
好き嫌いより「目的」で動くという発想
「そんなにSNSが好きではない二人が、今後どうSNSを運用していくのか」という問いに、清水いずみは印象的な答えを返します。「好きとか嫌いとか関係ない」というのです。
彼女いわく、やりたいことのために必要なことの8割くらいは、実は「めんどくさい」「やりたくない」ことだったりする。それでも目的のためにやる必要があるものが多い、という現実的な見方です。おしょうもこれに共感し、自分は「めんどくさいことから背中を向けようとしてしまう」と正直に打ち明けていました。
清水いずみは、雑誌の制作過程や裏側を伝えるストーリーズ投稿を例に挙げ、「私だったらそこを見たいから、意味を持ってやっている。だから楽しい」と語ります。これに対しておしょうは「その目的に向かってちゃんと行動できているのがすごくいい。モテだわそれは」と称賛しました。目的を共有し、それに向けて動ける姿勢そのものが"モテ"につながる、というわけです。
やりたいことのために、嫌なこと、八割ぐらいありません?
脱線トーク:昔の合コンは"商談"だった
ここで話は大きく脱線し、おしょうの独身時代の合コン論へ。番組でいう「コンパ」は飲み会全般を指しますが、この場面ではSNSがなかった時代の男女の合コンの話です。おしょうによれば、当時の合コンは事前準備がすべてでした。
特にユニークだったのが「単純接触効果」の応用です。おしょういわく、接触回数が多いほど好意を持たれやすいため、1次会に3時間いるより、2時間+2次会1時間に分けたほうが良いのだそうです。だからこそ、店の移動ルートまで事前に確認していたといいます。
さらにおしょうは、この関係を「商談」と表現します。男子チームと女子チームの"商談"であり、喧嘩ではなく「いい形で話をまとめる会」だという捉え方です。だからこそ主導権を持っている側が有利で、事前に打ち合わせをしていない女子チームのほうが「攻略しやすい」とも語りました。
これはね、商談なのよ。男子チームと女子チームとの商談なの。
一方の清水いずみは、独身時代に合コンの打ち合わせをしたことは一度もなく、そもそも「合コンに来る男子は恋愛対象外になってしまう」タイプだったと明かします。お互いに恋愛対象ではない前提で、その場が楽しければそれでいい、という考え方だったそうです。それでも、男子側がここまで一生懸命準備していたと知り、「随分甘えて生きてきたな。男子ごめん」と振り返っていました。当時はSNSもマッチングアプリもなく、ナンパで携帯番号を交換していた時代の話です。
心地よいメッセージの技術
最後に本題へ戻り、仕事でも活動でも欠かせない「心地よいメッセージとは何か」というテーマへ。かつてメッセージの講座を開いたこともあるというおしょうが、そのポイントを語ります。
長すぎると読む気にならない。伝わるなら短く。一文で済むなら一文でいい。
改行、句読点、感嘆符などを使って読みやすく整える。
会話が続いているときはテンポよく。夜遅い時間や日中業務の連絡は返す時間帯に配慮する。
おしょうは学校教育の読書感想文に触れ、「枚数指定があったのが良くなかった。伝わるなら一文でいいじゃん」と持論を展開します。近年は短くすることばかり考えているそうですが、お酒が入るとつい長文を送って"ダル絡み"になってしまうと反省もしていました。
清水いずみが挙げたのは「相手の温度感にチューニングする」という視点です。絵文字をあまり使わない人には自分も控えめにし、絵文字が多い人には気持ち多めに使う。前提が合いにくい相手には丁寧に説明する、といった細やかな調整を心がけているといいます。おしょうは「マジでチューニングしてないな」と、その姿勢に感心していました。
相手の温度感にチューニングしていく、みたいなのがあるかもしれないですね。
おしょうがメッセージを学んだのは、大学の先輩で顧問弁護士でもある近藤先生から。「二手三手考えてメッセを打て」という教えを忠実に守っていたことが、今の習慣の土台になっているそうです。加えて、ナンパで知り合った相手と合コンにつなげるのは「細い糸」で、メッセージを一つミスすれば終わり──そんな緊張感の中でも鍛えられたと振り返ります。ナンパで大事なのはただ一つ、「無視されても折れないメンタルだけ」だといい、清水いずみは「それは仕事にも活かしたい」と共感していました。
なお、SNSが苦手という話については、清水いずみが最後に補足します。仕事としてはSNS運用を手がけており、常に勉強もしているため、得意・苦手で言えば「得意」。ただし、プライベートで好んで楽しんでいるかというとそうではない、という別人格のような区別があるという話でした。
まとめ
SNS時代のモテをテーマにしながら、話は投稿の3分類、目的の力、そして脱線した合コン論やメッセージ術へと広がりました。共通して見えてきたのは、意見の応酬に疲れた時代だからこそ、その人らしい"日記"や、相手への細やかな気づかいが人を惹きつける、ということです。
拡散されるかどうかよりも、受け取る側が心地いいか。長く強い言葉よりも、短く伝わる一文か。そうした地味な部分にこそ、SNS時代の"モテ"の本質がありそうです。次回はSNSの話にたどり着けるのか、そのゆるさも含めて楽しみな回でした。
- SNSの投稿は「情報・意見・日記」の3つに分類でき、拡散されやすいのは意見だが、人が惹かれやすいのは日記である
- 意見の応酬に疲れた時代では、その人らしい"ダイアリー"が心地よく、音声メディアはそれを届けるのに向いている
- SNSやコミュニケーションは好き嫌いよりも「目的」で動く。目的を理解すれば、めんどうな行動も楽しくなる
- 心地よいメッセージの鍵は、短さ・読みやすさ・タイミング、そして相手の温度感に合わせるチューニング
- 目的を共有し、それに向けて行動できること自体が、番組の言う"モテ"につながる
