新あだち本とキキさんの取材裏話
収録の前に、二人は北千住のお店「キキ」へ取材撮影に出かけていました。抹茶のテリーヌが「びっくりするぐらい美味しかった」と、清水いずみとカメラマンのりっくんとおしょうの三人が感動したそうです。一方でおしょうは、オープン前の貴重な時間をもらったこともあり、撮影の段取りに反省が残ったと振り返ります。
もっと段取りよく。お店側に負担かけちゃったなみたいな。俺の落ち度だわ。
キキには、店の友達登録「日常フレンズ」になるとガチャができ、店員さん手書きの手紙が出てくる仕組みがあります。清水いずみは今日フレンズになってガチャを回し、なんと当たりを引きました。そのお茶は、ペイフォワードカフェのジン君から聞いた「おもくり」の話を思い出し、昼に立ち寄ったコトコトの太郎さんへ手渡したそうです。
おしょうにとって嬉しいポイントは、内田すずめさんが描いた絵と、その絵がプリントされたヨウジヤマモトのシャツを着て写っていること。狙ってそのビジュアルを選んだといいます。この冊子は、おしょう自身が制作中の雑誌「ガチ足立」と同じデザイン事務所が手がけており、掲載によって「27年春には出す」という期限が公になった格好です。ただしライティングは朝3時間ほど机に向かっても進まず、「なんでこんな身削ってやってんだろう」とぼやきます。
リスナーから届いた「細かすぎる」感想たち
フォロワー数は「一向に増えない」ものの、感想コメントは続々と届いているそうです。清水いずみが読み上げたのは、たとえば過去回で彼女がおしょうに「あ?」と返していた一言が面白かった、という細かすぎる指摘。何度も聴いてくれたのではと二人は喜びます。
ほかにも「和尚さんが目を合わせられないと言っていたのに共感」「ビデオポッドキャストで動くいずちゃんが見られて嬉しい」「いずみちゃんが自然に和尚と呼び始めるのを楽しみに聞き入る」といった声が紹介されました。最後の点について、おしょうはラジオ以外の普段の会話でも清水いずみが「和尚」と呼ぶようになってきたと気づいたと話します。
私も和尚って言ってるんです、普段から。なるべく。やっぱそれが一番自然。
相談:接客中にお客様を緊張させてしまう
いよいよお悩み相談コーナー第一弾。カフェで接客業をする「下田のワン」さんからの、モテにまつわる相談です。
私はカフェで接客業をしています。お客様を緊張させてしまっているなと思う時があるのですが、二人はどんな場面で、どのような人と話している時に緊張しますか? また、緊張させないようにするにはどうしたらいいでしょうか。私自身が緊張していて、それが相手に伝染しているのかなと思います。緊張するのは、相手に気に入られたいと少しでも思っているからかもしれません。人と話す上で気をつけていること、アドバイスがあればお聞きしたいです。
おしょうは「いやーわかるわ」と共感します。自身も、リスペクトする先輩である近藤さんと話すときは緊張するといいます。理由は「嫌われたくない、好かれたいと思っているから」。相談者が挙げた「気に入られたいから緊張する」という自己分析と重なる部分です。
「問いの再設定」という考え方
おしょうがまず持ち出したのが「問いの再設定」という考え方です。相談は「どうしたら緊張しなくなるか」「相手を緊張させないか」という問いですが、その問い自体が違うかもしれない、と常に疑ってみる。緊張をなくそうとするのではなく、緊張する前提で問いを立て直すのです。
元の問い
どうしたら緊張しなくなる?/相手を緊張させないには?
再設定した問い
緊張するのに、なぜこの接客をしているんだろう? この緊張は自分にとって心地いいものか、逃げたいものか?
おしょう自身の対処法はシンプルで、「緊張する場面はなるべく避ける」「苦手なことはやらない」というもの。近藤さんと会うときは基本的にお酒を飲む場にするか、飲んでから行くそうです。自身が主宰するゼンガクジ フリー コーヒーの現場でも「三分ぐらいで疲れて部屋に戻る」と明かし、アドバイスは半分冗談まじりに「逃げ出せ」でした。
苦手なことやんない方がいいからね。その緊張が心地いいとかだったらいいけどね。
ここで清水いずみは、自分は「緊張が心地いいタイプ」だと補足します。逃げた方がいい人もいれば、緊張を楽しめる人もいる。だからこそ、自分がどちらかを見極めることが大事だと二人は整理しました。
おしょう型。苦手な場面は避け、問いを再設定して「そもそもやるべきか」を考える。
清水いずみ型。緊張を楽しめるなら、その場に留まって取り組んでよい。
ビジュアルで自分を方向づける
もう一つのアイデアが「ビジュアルであらかじめ表明する」ことです。おしょうは「緊張しないでね」や「シャイです」とプリントされたTシャツを着る、といったユニークな案を提示します。自分が緊張しやすいことをあらかじめ相手に伝えておけば、お互いに構えずに済むという発想です。
あらかじめ表明しておくっていうのは大事かもね。だから僧侶だけど髪伸ばしてるじゃん、パーマかけてるじゃん。「そういう人」ってちゃんと情報を与えてるじゃん。
おしょう自身、僧侶でありながら髪を伸ばしパーマをかけ、髭も生やしています。これは「そういう人」という情報を先に相手へ渡し、苦手なことをやらなくていい状況をつくる工夫でもあります。この考え方も、リスペクトする近藤さんから学んだものだといいます。ビジュアルによって、自分の立ち位置や関係性を方向づけているのです。
接客の基本は「聞くこと」と「身につけているものを褒める」
話は接客そのものの技術へと展開します。清水いずみが「必ずしも自分が楽しませなくても、お客さんが話してくれたのをちゃんと聞くだけでもいい」と切り出すと、おしょうは大きくうなずきました。かつてのコンパ経験を踏まえ、コミュニケーションで一番大事なのは「聞くこと」だと語ります。
コミュニケーションって聞くのが一番大事だから。人の話聞いてないなって思ったら、もう信頼できないよね。だから一生懸命聞いてあげればいいんですよ。
とはいえ相手から話し出してくれないこともあります。そんなときの「とっかかり」としておしょうが挙げたのが、身につけているものを褒めることでした。「めっちゃ似合ってるじゃん、これどこで買ったの?」と切り出せば、相手は喋りやすくなるといいます。
興味深いのは、褒める対象が「顔」や「髪型」ではなく「身につけているもの=物」である点です。おしょうは、顔や髪を褒めるには相手をちゃんと見なければならず、シャイな自分にはそこが難しいと打ち明けます。目は見ないし顔もあまり見ないから、せめて物を褒める、というのです。緊張しやすい人でも実践しやすい、等身大の技術だと言えるでしょう。
相談者について二人は、「緊張させちゃっている」と書くほど相手を思いやれる、人柄のいい人だと評価しました。清水いずみは「何かを話さなきゃと思うと緊張するから、相手に興味を持てばいいだけ」とまとめ、おしょうも「劇的に改善するでしょう」とエールを送りました。
お悩みコーナーの役割分担ができた
相談への回答を終えると、二人はお悩みコーナーの進め方を相談します。おしょうは「恋愛のお悩みに答えたい」と意欲的。一方で清水いずみが単なるファシリテーターではなく、プレイヤーとして質問に答えることも大事だと確認し合いました。結論として、恋愛の相談はおしょうが、それ以外は清水いずみが答えるという役割分担が決まりました。
いずみちゃんが質問に答えるのも大事よ。ファシリテーターみたいな位置じゃなくて、プレイヤーの位置に。
回の締めくくりには、毎回YouTubeにコメントを寄せてくれる「心優しきケアマネージャー」こもとさんへの感謝も。清水いずみが慌てて全コメントに返信したエピソードを紹介しつつ、YouTubeやSpotifyにコメントすると清水いずみから返信が届くことを案内しました。最後は、北千住にある会員制の交流酒場「Gachi Adachi Club」で月一で立ってくれるスタッフの募集告知で幕を閉じます。「緊張する人でもいいです」という一言が、今回のテーマにぴったりの締めとなりました。
まとめ
今回のお悩み相談で見えてきたのは、「緊張しないようにする」ことをゴールにしなくていい、という視点でした。緊張が苦しいなら問いを再設定して避ける道もあるし、心地いいなら楽しめばいい。そして接客の場面では、自分が話すより相手の話を聞くこと、身につけている物を褒めてとっかかりを作ることが、緊張しやすい人にもできる実践的な一歩になります。恋愛はおしょう、それ以外は清水いずみという役割分担も定まり、お悩みコーナーは今後も続いていきます。
- 緊張は消そうとするより、「問いを再設定」して避けるか楽しむかを見極める
- おしょうは「苦手なことはやらない・逃げる」、清水いずみは「緊張が心地いいなら留まる」タイプ
- ビジュアル(服やTシャツ)であらかじめ「シャイです」と表明しておくと構えずに済む
- 接客の基本は「聞くこと」。相手の話を一生懸命聞くだけでも信頼につながる
- 会話のとっかかりは、顔ではなく「身につけている物」を思ったまま褒める
- お悩みコーナーは恋愛をおしょう、それ以外を清水いずみが担当することに
