テンションこそが緊縛のほぼすべて
たかせさんは、これまでの配信でもテンションについて繰り返し研究してきたと振り返ります。
そもそも緊縛は、テンションをどう組み上げ、どう扱うかがほぼすべてだと話されています。
テンションというものをどう組み上げていくか、どう扱っていくかということが、ほぼ全てと言ってもいいぐらい、テンションが全てに関わってくる。
ただし、その理解は一面的な説明では足りず、いろいろな切り口からアプローチする必要があるといいます。
その理解の一つとして、たかせさんが受講生によく使うのが「点で理解する」という捉え方です。
縄ひと巻きの中にも強弱がある
たかせさんはまず、受け手にぐるっと縄を一周かける場面を例に挙げます。
一周かけたとき、テンションは均一かというと、そうではないといいます。
受けさんに接触しているポイントによって、テンションの力がかかる方向、位置と方向と強さというのは、一周縄を巻いただけの中でもコントロールができるんですね。
むしろ均等にテンションをかけるほうが難しいと、たかせさんは指摘します。
たとえば滑りやすい素材の服の上に縄をかければ、縄が滑って均一に近くなることはあります。
けれど、それだけ縄が滑るのは摩擦が効いていないということでもあります。
結果として縄がずれやすく、抜けやすくなるため、それはそれで扱いが難しいと話されています。
屈脚で見る、太ももと脛の力配分
点で理解する考え方が一番分かりやすいのが、たかせさんが「屈脚」と呼ぶ縛り方です。
太ももと脛をまとめて縄を一周かけるとき、基本的には太もも側に強いテンションを入れ、脛にはあまり入れないといいます。
太ももと脛の間に留めがあるわけではありません。ぐるっと巻き、さらにもう一周巻いて、やっと一箇所に止めを入れることになります。
その一巻きの中でも、太もも側と脛側でテンションが違うのです。
さらに太ももは筒状の構造をしているため、半周かかる縄の中でも、強いところと優しいところをグラデーションでかけていきます。
強いテンションを入れる。筒状なので、その半周の中でも強弱をグラデーションでつける
あまりテンションを入れない。太ももがしっかり効いていれば負荷が流れにくい
「脛が痛い」の正体
屈脚の状態で吊り上げることを「腿吊り」などと呼ぶそうです。
このとき、受け手から「脛が痛くて無理」というアラートが上がることがあります。
たかせさんの経験上、その8割から9割はテンションコントロール、つまり縛り方に原因があるといいます。
太もものテンションが甘いと、その負荷が脛側に流れてしまうので、脛が痛くなって耐えられないということが起こってしまう。
痛みの原因を受け手の我慢ではなく、力の流れの問題として捉えている点が特徴です。
点の連続として順番にかける
たかせさんは、テンションとは点の連続だと繰り返します。
線で均等にかかってることはあんまりなくて、点の連続で、強い、やや強い、ちょい強い、やや緩いみたいな感じで、グラデーションでかかっていく。
点で捉えられるようになると、どのポイントで力をかけるべきかも分かってくるといいます。
以前話した「抵抗がテンションに変換される」という考え方ともつながっています。
どのタイミングで、どの方向に抵抗をかけ、テンションを入れていくか。それを点の連続として順番にかけられると、精度の高い緊縛ができるようになると考えられます。
点で捉える
身体のどこに、どれくらいの強さがかかっているかを一点ずつ意識する
配分を判断する
どのポイントで力をかけるべきかが見えてくる
順番にかける
抵抗を点の連続として、タイミングと方向を選んでかけていく
精度が上がる
結果としてテンションコントロールの精度が高まる
まとめ
テンションは線で均一にかかるものではなく、点の連続としてグラデーションでかかるもの。屈脚での太ももと脛の力配分を通して、その考え方が具体的に語られた回でした。
- 緊縛はテンションをどう組み上げ、扱うかがほぼすべて
- 縄ひと巻きの中でも、位置・方向・強さはコントロールできる
- 屈脚では太ももに強く、脛に弱くテンションを配分する
- 「脛が痛い」の多くは太もものテンションの甘さから生じる
- 体のどこにどれだけ力がかかるかを点で捉えると精度が上がる
