なぜ姿勢が不安定だと緊縛も不安定になるのか
今回のテーマは「不安定な姿勢では不安定な緊縛にしかならない」というものです。これは縛り手にも受け手にも共通する話だと説明されています。
縛り手の姿勢が不安定だと、安定した縄の運びができません。一方で受け手の姿勢が不安定だと、縄をかけたときに体が逃げてしまいます。
どちらの場合も、テンションをコントロールしながら縄をかけることが難しくなります。
だからこそ、縛り手と受け手の双方の姿勢が安定して初めて、緊縛は精度高く進められると考えたほうがよい、というのが今回の出発点です。
縛り手は「四点の四角形」で体を支える
縛楽式では、基本的に座りの状態で縛ることを基本にしていると話されています。立った状態で縛るのは、ショーパフォーマンスなどでない限り、あまり推奨していないそうです。
床に座る、あるいは膝立ちに近い状態で縛るとき、体を支えるポイントは主に四点になります。立てたつま先の位置と膝の位置、それが左右にあるためです。
この四点が作るいびつな四角形の内側に、体幹の重心があること。それが姿勢を安定させる条件だと説明されています。
四点で支える
左右のつま先と膝、計4点で体を支える
四角形の内側に重心
その4点が作る四角形の内側に体幹の重心を置く
外に出ると不安定
重心が四角形の外に出ると姿勢の維持が難しくなる
縄を運んで自分より遠い位置に持っていくとき、足が動いていないと体が不安定になりやすいと指摘されています。
遠いとこかけるときはちゃんとやっぱ足からいく、足を出して、自分の体が安定しているっていうことを確認してから縄を運んでいく。
慣れれば確認しなくても自然に安定した体の使い方が身についてきますが、最初のうちは意識的に足を動かし、上体もそれについていく形で動かすとよいとされています。
受け手の体は縛り手が支える
受け手側については、過去の配信でも度々触れてきた話だと前置きしつつ説明されています。縄をかけていくと、縄に引っ張られたり押されたりして姿勢が崩れていきます。
姿勢が崩れた状態では縄がうまくかからず、テンションが逃げてしまいます。そのため、縛り手の責任で受け手の体を支えてあげる必要があります。
慣れた受け手なら次にどんな縄が来るかをある程度予測して準備できますが、初心者には難しい。だからこそ支えが必要になるという流れです。
二本の棒がもたれ合うように支え合う重心
比較的中級以上になると、また別の状態が現れると話されています。受け手が完全に脱力し、体を縛り手に預けきっているような場面です。
そうなると受け手はぐったりとして、縛り手が受け止めなければ床に倒れてしまう状態になります。このとき、重心の取り方が上手くなってくると説明されています。
縛り手と受け手の体が互いに支え合った状態で安定するポイントを、見つけられるようになるというのです。
2つの棒が斜めによりもたれかかり合うことによって安定する状態と同じで、縛り手の体と受け手の体が互いに支え合った状態で安定するポイントがある。
相手がいなければバランスを崩して倒れてしまうような状況でも、支え合いが生じることで安定させられる。そうすると、いろいろな状況から精度高く縄をコントロールできるようになると話されています。
手元から重心へ、意識を広げる練習の順番
重心をうまく扱えるようになるまでには、それなりの練習が必要だとしたうえで、意識する順番が示されています。
まずは縛り手自身の体を安定させること。横から押されるような力がかかっても簡単に崩れない、スタンスと重心の位置を取ることが第一歩です。
それができたら、次は受け手の重心をしっかり取り、縛り手の主導で姿勢を安定させます。さらに進むと、お互いの体をつっかい棒のように支え合ってバランスを取る段階に至ります。
最初はどうしても手元に意識が行ってしまうため、自分の体の状態まで気を配るのは難しいとされています。
何も考えずに縄が運べるようになってきたら、今度は自分と受け手の姿勢が安定しているかを意識し、体をうまくコントロールしてほしいと締めくくられています。
まとめ
緊縛は手元の技術だけでなく、縛り手と受け手それぞれの姿勢、そして双方の重心の取り方によって精度が大きく変わります。まず自分を安定させ、次に相手を支え、最終的には互いに支え合う。その順番で意識を広げていくことが、安定した縄運びにつながると解説された回でした。
- 縛り手の姿勢が不安定だと安定した縄運びができず、受け手が不安定だと縄をかけたとき体が逃げてしまう。
- 座り・膝立ちでは、左右のつま先と膝の四点が作る四角形の内側に重心を置くと姿勢が安定する。
- 遠い位置に縄を運ぶときは、足を出して体の安定を確認してから縄を運ぶとよい。
- 姿勢が崩れた受け手は縛り手が支える。上達すると互いに支え合って安定するポイントも見つけられる。
- 練習の順番は「自分を安定させる→受け手を安定させる→支え合いで安定させる」の三段階。
