後手縛りで問題になりやすい「腕への負担」
緊縛を習い始めた人の多くが、まず後手縛りから学ぶといいます。後手縛りは汎用性が高く、実際に使う人も多い技法です。
その一方で、後手縛りを組んだときには問題が起こりやすい面もあると話されています。
たかせさんは、受け手の耐久時間や怪我のリスクの原因になりがちなものとして、腕にかかる負担を挙げます。
負担がかかる3か所と、その構造
後手縛りは、前腕をまとめて縄をかけ、結びを作ってから肩に縄をかけていく流れが一般的だといいます。
特に1周目では、前腕を輪っかで取って結びを作り、そこから肩に縄をかけて体を1周させます。
このとき、体幹にかけた縄と腕にかかる縄との間にバランスが生まれます。
たかせさんは、負担がかかる場所を、最初に縄をかけた前腕と、左右の肩の合わせて3か所だと整理します。
前腕をまとめる
前腕を輪っかで取って結びを作る
肩に縄をかける
結びから肩へ縄を運ぶ
体を1周させる
体幹に縄をかけて1周させる
肩のかけ方が前腕の負担を左右する
問題は、肩に対する縄のかけ方によって、前腕にすごく負担がかかってしまうケースがあることだといいます。
前腕に強い負担がかかると、単純にその部分の当たりが強くなります。
さらにその力が連動して、肘関節や肩関節に過度な負荷がかかることもあると話されています。
もともと両腕を後ろに回して組む姿勢自体が、人間にとって負担のかかる体勢です。
後手縛りっていうのは、そもそもあんまり自然な体勢ではないというか、人間にとってね、両腕を後ろに回して組むっていうこと自体が結構負担のかかる姿勢なんですね。
そのうえで前腕に強い負荷が加わると、肘関節や肩関節にかなり強い負荷がかかり、辛い姿勢になってしまうといいます。
また、前腕への掛かりが強すぎると、神経に強い圧がかかりすぎる可能性もあると挙げられています。
留めと結びの作り方でリスクが変わる
たかせさんが重視するのは、留めや結びの作り方です。
1周目、場合によっては2周目をかけたあと、肩甲骨の間あたりで留めや結びを作り、状態を固定します。この縄は上縄や一縄とも呼ばれます。
このとき、前腕にかかる負担を逃がすような結び方と、逆に負担がかかる結び方があるといいます。
その違いによって、後手縛りのリスクのレベルは大きく変わると話されています。
だからこそ、留めや結びを作るときは、前腕にかかる負担と肩にかかる負担を計算しながらやる必要があるといいます。たかせさんはこれをほぼ絶対と言えるほど大切だと考えています。
前腕にかかる負担を逃がすように留めや結びを作り、リスクを下げる
前腕に負担がかかる作り方になり、後手縛りのリスクが上がる
中級以上で意識したい負担の見極め
どれくらい前腕側に負担をかけ、どれくらい肩側にかけるのか。それを慎重に見極めるだけで、受け手にかかる負担の度合いは大きく変わるといいます。
たかせさんは、これを初級ではなく中級以上の話だと位置づけます。考えずに縄を運べて後手縛りを組めるようになった、次の段階の課題です。
上縄や一縄を完成させるとき、どんな負担がかかっているかを一歩引いて見てほしいと話します。あわせて、受け手からのフィードバックをもらうことも勧めています。
こうした観点は、緊縛を長く楽しみ、比較的安全性の高い形で実践するために必要だとされています。
ただし、いきなり自力で理解するのは難しい面もあるため、先輩や先生に考え方を質問して確認するとよいと締めくくられました。
まとめ
後手縛りでは前腕と左右の肩に負担がかかり、肩のかけ方や留め・結びの作り方次第で受け手のリスクが大きく変わります。負担の配分を計算し、必要に応じて受け手や指導者に確認することが安全な実践につながります。
- 後手縛りでは前腕と左右の肩の3か所に負担がかかる
- 肩の縄のかけ方次第で前腕への負担が強まり、肘関節や肩関節に無理がかかることがある
- 留めや結びの作り方で、前腕の負担を逃がすか強めるかが分かれ、リスクのレベルが変わる
- 前腕側と肩側の負担配分を計算することが、ほぼ絶対に必要な観点とされる
- 中級以上の課題として、一歩引いて負担を見て、受け手のフィードバックや指導者への確認を活用する
