ディレクターあずさが初登場した理由
第3回にして、これまで裏方に徹していたディレクターの河原あずささんがマイク前に登場します。テーマは「人が変わるとはどういうことか」をEQ目線で語ることです。
きっかけは、あずささんが自身のVoicyで「うちのポタージュの廣橋ひかるさんがめちゃくちゃ伸びに伸びている」と語ったこと。振り返りながら「なぜひかるさんはこんなにも変わったのか」を考えていたと言います。
今日は本人にそれをぶつけてですね。なぜひかるさんはこんなにも変わったのか、その変わっていった理由みたいなところを紐解いていきたいなと思っている次第でございます。
一方の廣橋さんは、基本的に自分に自信がないタイプだと言います。ただ、実感として「確かに変わった」という感覚もあり、外からどう見えているのか興味があると応じます。
一番変わったのは「感情に振り回されにくくなった」こと
自分でも変化を感じているのは、感情に振り回されにくくなったことだと廣橋さんは話します。番組テーマ「感情をプラスの力に変える」にそのまま重なるポイントです。
ポタージュ河原あずささんが代表を務める、コミュニティやEQを軸に組織支援を行う会社で働き始めて4年目。前職を辞めたころに比べ、仕事でモヤモヤしたり落ち込んだりする頻度が本当に減ったと言います。
それは仕事だけでなく、友人やパートナー、家族との関係にも及ぶ変化です。以前なら一つの出来事を2〜3日引きずり、それが重なって落ち込む週があったといいます。
今までだったら二、三日一個の出来事にこう引きずって、で、その引きずる出来事が三個四個って重なって落ち込んでる週みたいなのがあったとしたら、そういう日があんまりないというか。落ち込みやすいんで落ち込むんですけど、丸一日ぐらいあれば復活できたりとか、意識的にこう切り替えようみたいな感じで、自分で気持ちを本当にコントロールできるようになってきたかなみたいな感覚はあって。
EQを仕事にすることが、自分の変化を加速させた
この変化と「EQEmotional Intelligence Quotient。感情知能。自分や他者の感情を認識し、活用する力を指す概念を仕事にしたこと」は強く関係している、と廣橋さんは断言します。
EQとの出会いは前職時代。感情に左右されやすい自分の性質は当時から自覚しており、コロナ禍で落ち込んだ時期には、あずささんが勧めていた「感情日記」を思い出してつけていたそうです。
日記をつけることで「いつまでも落ち込んでいてもしょうがない。3つあるうちの1つ目からやってみよう」と行動に移せるようになった感覚があったといいます。
ポタージュでEQを仕事にしたことで、自分に起きていた変化に説明がつくようになり、「もっと楽になるにはどうすればいいか」もわかってきました。加えてEQ開発EQを高めるためのプログラムやワークショップの設計・提供のプロダクト作りに関わったことも、変化を加速させたと振り返ります。
自分に起きてた変化っていうのがめっちゃこう説明がつくようになって。「もっと楽になるためにはもっとこうしたらいいんだ」っていうのがわかってきて。同時にEQ開発っていうものにも、プログラム作ろうみたいなこともやってたので、その人にやってもらうっていうのを考えたっていうのも、その変化を加速させたっていうのにはすごい関わってたんじゃないかなって思ってます。
「圧倒的な素直さ」が成長のベースにある
あずささんがVoicyで語ったのは、ひかるさんの成長を支えるベースには「圧倒的な素直さ」があるという分析でした。
もともとゼロイチでアイデアを出すタイプではないひかるさんに、あずささんはお題を小分けにして渡すことを繰り返してきたそうです。「どんな人に届けたいか」「いくらなら買うか」「どうすれば感情の記録が続くか」といった問いを、次のミーティングまでの宿題として出していきます。
ひかるさん素直だから、その宿題を疑わずに全部やってくるんですよ。それに対して「これはこうした方がいいんじゃない?」っていう風にやると、本当にその通りに変えてきて。そうすることで、だんだんやれることが増えていくというか。
普通なら「私の仕事じゃない」「苦手なので無理」と返しそうなところを、いったん吸収してみようという構えがある。新しい仕事を振ったときにも、すっと受け止めてくれる感覚があると言います。
当のひかるさんは、自分では素直というより「影響されやすい」と捉えていたと明かします。人に勧められた音楽や漫画にすぐハマるタイプで、疑いなく受け入れる姿勢を素直と呼ぶなら、確かにそうかもしれないと納得します。
ただし、納得感のない指示には強く反発するそうです。前職でも「おかしい」と思った指示には従いたくないという気持ちが強かったと振り返ります。ポタージュでは理不尽さを感じたことがなく、波長が合っていると感じているそうです。
急成長の理由は「炭鉱のカナリア力」の高まり
もう一つ、あずささんが最近特に感じているのは、ひかるさんが仕事の違和感をいち早く察知する力が急激に増していることです。
あずささんはこれを「炭鉱のカナリア」に例えます。ガスをいち早く感知して知らせる役割を果たすように、ひかるさんの違和感センサーが精度を増しているといいます。
違和感を溜め込み、飛び越しての報告で乗り切っていた。俯瞰や客観視は「言葉としては知っているが実感がない」状態。
違和感を早い段階で言葉にして周囲に伝える。俯瞰で状況を捉え、ゴールから逆算して判断できる。
ひかるさん自身も、俯瞰や客観視を大事にしていると自覚があります。もともと主観が強く、目の前のお客様に応えたい気持ちが一番のモチベーションだからこそ、行き当たりばったりにならないよう、意識的に俯瞰の視点を持つようにしていると話します。
目の前にいるお客さんが言ってることに応えたいが一番強いモチベーションなんですけど、それだと本当に行き当たりばったりになっちゃうし、それってお客さんにとっていいことなの?みたいなこともあるから、じゃあちゃんと俯瞰で状況を見て、ゴールをしっかり定めて、そこに向かっていってるよねっていう俯瞰のビューを持つみたいなのは意識的にやってる。
話しながらひかるさんは、もう一つの変化にも気づきます。違和感を察知するだけでなく、それを周囲にきちんと言えるようになったことです。
今までの自分であれば、頭ごなしの指示、納得いかないってなった時に、とにかく溜め込んでなんとかやらなきゃって思って頑張ってみたりとか、結局やんなきゃいけないから同期と愚痴言いながらなんとかやるみたいな感じだったなって思うんですよね。でもそれを日々、そんなに大きく溜め込まないうちに、「え、それってこうじゃないですか」みたいなのを言うようになったっていうのは、自分的には大きい変化かなって。
もともと察知する力はあったが、「表明する力・表現する力」が増したのではないか。あずささんはそう整理します。
これはEQなのか?信じるからこそ広まる力
この変化はEQによるものなのか。ひかるさんは「私的にはそうだと思います」と即答します。
共感が強く、目の前の相手に認められたい気持ちも強いからこそ、以前は「違うんじゃない?」と伝えることで相手を怒らせるのが怖くて言えなかった。今は客観的に状況を捉え、「いい提案なのだから怒られるはずがない」と判断してから発言できるようになったと言います。
客観的にこう状況を捉えて、「言った方がいいな」って思ったら言うみたいな判断ができるようになってる気がして。なのでこれってEQ使ってるんじゃないかなって、私はすごいそんな風に思ってます。
一方でひかるさんは、「EQを知らない人がこれを聞いてどう思うのか、純粋に気になる」とも付け加えます。EQを軸に仕事をする以上、信奉者として万能薬のように語ってしまう危うさへの自覚もあります。
EQに触れることに意味はあるのか。あずささんは「触れて悪いことが起きるものではない」と応じます。EQ-PIEQを測定する自己診断ツールの一つ。感情のパターンや強み・課題を可視化するために用いられるを受けてみたり、EQ開発に触れてみたりすると満足度は高い、合う合わないはあるにせよ、一度触れて損はないと語ります。
ひかるさんも、日々フィードバックしているお客様に対して「あなたがEQを活用するならこれですよ」と力説してしまうと笑います。自分が変われたという実感が、EQをピュアに信じる原動力になっているようです。
まとめ
今回のエピソードは、EQアナリストである廣橋ひかるさん自身の変化を、ディレクターとの対話で丁寧に振り返る回でした。素直さをベースに、感情日記やEQ開発の実践を通じて、感情の扱いや違和感の言語化の力が育っていくプロセスが語られています。
- 感情に振り回されにくくなったという実感が、EQを仕事にすることで加速した
- 圧倒的な素直さと、小分けの宿題を受け止める姿勢が成長のベースにある
- 違和感を早く察知するだけでなく、それを周囲に言葉で伝える力が増している
- 主観の強さを自覚したうえで、俯瞰と客観視を意識的に使い分けている
- 自分が変われた実感こそが、EQをピュアに信じ、他者に伝える力の源になっている