専門学校と間違われる?13年を捧げたOBの第一声
この回のテーマは、東京外国語大学(東京外大)の「あるある」です。語り手の黒島規史先生は、学部・修士・博士をすべて東京外大で過ごし、留学期間も含めると13年ほど在籍したといいます。その後も東京外大で教えていた時期があり、本人いわく「半生外大に捧げました」。
もう人生じゃん。
水野さんによれば、黒島先生は雑談の中でも東京外大の話を本当に楽しそうにするそうです。公開時期がちょうど1〜2月で、高校生が進路を考える季節だということもあり、東京外大の面白さを紹介する回として企画されました。
やっぱOBが楽しそうに喋ってるのが一番のプロモーションなんだから。
黒島先生が最初に挙げたあるあるは、東京外大が「専門学校だと思われがち」というものです。新宿には東京外語専門学校という学校があり、中央線で新宿方面へ向かうと車窓から見えるため、その印象が強く残るのだといいます。
水野さんは、名古屋工業大学や東京工業大学が「工業高校みたいなもの」と誤解されがちだという話を重ね、堀元さんも「勉強できる人が行く場所だと思われない」あるあるは東京外大にもあるのかと納得していました。
専攻できる言語はいくつ?「外したアンミカ」の予想
続いて黒島先生は、東京外大でどんな言語を専攻できるのかをクイズとして出します。理系出身の堀元さんは想像もつかないと言い、水野さんも受験時に東京外大を選択肢に入れていなかったと振り返ります。
水野さんが東京外大を諦めた理由は世界史でした。センター試験の出来がよく志望校を上げようとしたものの、大阪大学外国語学部も東京外大も二次試験で世界史が必要で、日本史選択だった水野さんは断念したといいます。
水野さんが日本史を選んだのは、難読漢字を覚えすぎていたからだそうです。「八色の姓」のような用語を漢字の面白さで先に知っていたため、日本史の授業では「これか」という快感が何度も起きた一方、世界史にはそれがなかったといいます。
肝心の言語数について、堀元さんは「100ぐらいあるんじゃない?」と予想しました。黒島先生の答えは、勉強できる言語は100ほどあるものの、専攻として用意されているのは27言語というものです。
勉強できる数と専攻の数の両方に絡んだ予想に、水野さんは「外したアンミカ」と命名し、スタジオは笑いに包まれました。
日本語科は謎の存在?語学オタクが集まる大学
東京外大の専攻には、日本語科と英語科もあります。黒島先生によると、この2つは学内でも「何をやるの?」と思われがちだそうです。朝鮮語専攻(東京外大では韓国語をこう呼びます)のように文字から学ぶ専攻と違い、英語は中高で6年学び、日本語に至っては母語だからです。
英語科では文学や高度な文法などを学び、日本語科には留学生も多く在籍しているといいます。日本語科は学内で「ジャパカ」と呼ばれていて、水野さんはこの大学生っぽい略語を「軽薄だ」と嫌がっていました。
東京外大は、もともと外国語学部1つだけの大学でした。現在は学部が2つになっていますが、その中に各言語の専攻があるという構造です。学生は、言語を話せるだけでなく、その地域の文化を知り、文学も読める状態を目指して学ぶといいます。
堀元さんは、番組を始めるまで言語学を「いろんな国の言語を喋れるようになる学問」だと思っていたそうです。けれど水野さんが外国語をほとんど話せないのを見て、違うと気づいたといいます。黒島先生は、言語学はそうでも、外国語大学は実際に言語そのものを極めに行く場所だと説明します。
黒島先生自身も、高校時代から朝鮮語の文字くらいはかじっていたそうです。当時はちょうど『冬のソナタ』がブームになった頃でしたが、同級生に冬ソナがきっかけの人はあまりいませんでした。とにかく語学が好きで、昔から何かの言語をやっていた人が「進路を選ぶなら東京外大だ」と集まってくるといいます。
1学年30人の専攻、5年卒業は普通?
慶應の理工学部は1学年1000人ほどいると聞いた水野さんは、そこで何人友達ができたのかを堀元さんに尋ねます。堀元さんの答えは、進級後に2人、1年生のときは0人でした。
え?千人いて網投げて一匹捕れた。
対して黒島先生の朝鮮語専攻は、1学年32人ほどでした。高校のクラスくらいの規模で、黒島先生の学年はたまたま仲が良かったそうです。さらに小さい「語科」もあり、マレー語、ヒンディー語、ウルドゥー語などは15人ほどの年もあるといいます。東京外大は女子学生が多いため、男子が1人だけという専攻も出てくるそうです。
専攻は入学時点で決まっていて、あとから変えることは難しいといいます。外国語は積み上げ式なので、1年生でつまずくとその先に進めず、進級できない学生も出ます。そこから生まれたあるあるが、5年で卒業するのが普通というものです。留年や留学を合わせると、かなりの学生が5年、あるいはそれ以上かけて卒業していくそうです。
昔の東京外大では「地獄のロシア語、鬼の朝鮮語」と言われていました。黒島先生によると、ロシア語は言語そのものの難しさで、朝鮮語はかつて非常に厳しい先生がいて多くの学生を落としたことで、そう呼ばれたと考えられるそうです。黒島先生の在学時は、朝鮮語が特に取り沙汰されるほどではなかったといいます。
似た格言は他大学にもあり、上智大学では「鬼のイスパ、地獄のロシア」と言われているそうです。イスパはスペイン語科のことで、堀元さんはラランドのサーヤさんが「鬼のイスパ」の卒業生だと知って感心しつつ、強いコンプレックスを吐露していました。
地獄のロシア語、鬼の朝鮮語。ロシア語は言語の難しさ、朝鮮語はかつての厳しい先生が理由とされる
鬼のイスパ(スペイン語)、地獄のロシア
ロシア語はどこでも地獄?銀行口座で心が折れた留学
2つの格言に共通するのが「地獄のロシア」です。黒島先生は、ロシア語は日本語から遠いうえ、古典語のように活用が複雑で、最初に覚えることが多いと説明します。
黒島先生はロシアに留学した経験もありますが、すぐに話せるようにはならなかったそうです。大学の銀行口座のトラブルを事務の人に相談したところ、ロシア語がまったく通じず、目の前で別の部署に「日本人が来てるけど全然ロシア語がわからない」と電話されて、心が折れたといいます。
以前の収録で黒島先生は、ロシア語はアスペクト ── 動作が完了したのか、続いているのかといった「事態のとらえ方」を表す文法カテゴリー。ロシア語では動詞ごとに完了体と不完了体を使い分けますが難しく、一言発するたびに考えなければならない「選択の連続」だと話していました。これに対して水野さんは、英語も名詞のたびに冠詞をつけるかどうか選ぶのだから同じだと返します。
英語も名詞を発するたびに冠詞つけるかつけないかですね。選択の連続だよ。
入学直後のボート大会は「決められたレール」を漕ぐ?
同じ言語が好きな学生が集まる東京外大では、入学直後から仲良くなる仕掛けがあります。そのひとつが、1年生の5月ごろに開かれるボート大会です。埼玉県にある、東京外大のボート部が使っているコースで、専攻ごとの対抗戦として行われます。
コースにはレーンがあると聞いた堀元さんは、「決められたレールの上をまっすぐ進むしかない」という、転向できない外大生のメタファーではないかと茶化しました。黒島先生は笑いながら否定しつつ、各専攻がオリジナルTシャツを作るほど盛り上がると話します。
堀元さんは、東大にも5月に新入生中心の学園祭があり、東大の友人から「コミュニケーションに難がある学生が多いので、イベントを強制的にねじ込んで仲良くさせる仕掛けだ」と聞いたと紹介します。東京外大のボート大会も同じ役割なのかもしれないという見立てです。
どの専攻が強いのかについて、堀元さんは「ワイルドな学生が入りそうな学科が速い」と予想しました。ところが黒島先生の答えは「単純に男子が多い方が強い」。英語やロシア語など、人数の多い「大語科」が有利だといいます。
悲しい。現代社会は資本の多い奴が勝って。小さい国家は発言権がないっていうメタファーじゃん。
大韓民国を叫ぶ応援、専攻内カップルと下宿のたまり場
ボート大会の光景として黒島先生が印象に残っているのは、各専攻がそれぞれの言語で応援することです。国名を叫ぶ専攻も多く、黒島先生たちは埼玉の地で「大韓民国」を韓国語で叫んでいたそうです。
大会をきっかけに専攻内でカップルになる学生もいて、同じ専攻同士の恋愛はありがちだといいます。一方で、専攻が違うと関わりが少ないため、「この語科とこの語科は付き合いがち」という組み合わせはあまり聞かないそうです。専攻の授業の比率が非常に高く、専攻ごとに固まりやすいのが理由です。
堀元さんは、慶應の学生はフェリス女学院、早稲田の学生は東京女子大学の学生と付き合いがち、という大学単位のあるあるを紹介しつつ、30人規模で恋愛が起きると別れたあと気まずそうだと話していました。
もうひとつのあるあるが、大学の近くに住む学生の家がたまり場になることです。黒島先生は大学から3分ほどの場所に住んでいたため、最初の頃はよくたまり場にされ、うるさいと隣の住人に怒られて菓子折りを持っていったこともあるそうです。
外大生はずっと忙しい?40ページ学んで「これは牛だ」
東京外大は何年生が忙しいのかという質問に、黒島先生は「1年生が一番忙しい」と答え、すぐに「2年生も同じ」と付け加えました。最初は文法の基礎を詰め込むため、黒島先生の頃は専攻の授業が週6コマあり、毎日語学漬けだったといいます。
語学の授業は予習と宿題がきっちり出るため、授業後に図書館で課題をこなし、翌日にはまた宿題が出る生活になります。2年生になると作文や読解の課題が毎日出ることもあったそうです。
黒島先生が衝撃を受けたのは、1年生の教科書です。文字と発音の関係を学ぶだけで40ページほど続き、ようやく出てきたまともな例文が「これは牛だ」、次の例文が「牛はこれだ」だったといいます。
水野さんは大学の授業で、ハングルは子音と母音のパーツを組み合わせればよく、パッチム ── ハングルで、音節の最後に来る子音を表す文字。発音が変化する規則が多く、学習者がつまずきやすいポイントですを覚えたらすぐ単語に進んだと振り返ります。黒島先生は、音と文字の関係は実際にはかなり複雑なので時間がかかるのだと説明しています。
黒島先生は専攻以外の言語も積極的に学びました。英語以外を専攻する学生は副専攻語として英語を取るのが普通ですが、黒島先生は逆張りで中国語を選び、3年生ではロシア語も加えたそうです。
東アジアの言語ばかりを攻めていることを堀元さんがふざけて指摘すると、黒島先生は、東京外大の成り立ちには歴史的な経緯があり、用意されている言語が近隣地域のものになりやすい面があると説明しました。現在はもちろん関係ないとしつつも、ボケたつもりの堀元さんは意外とセンシティブな話だったと反省していました。
語学の自転車操業は幸福?筋トレに似た喜び
3言語の予習と復習に追われる生活を、水野さんは「多重債務者」、堀元さんは「語学の自転車操業」にたとえます。それでも黒島先生は、当時は大変だったものの、今思えば幸せだったと言い、戻れるなら今すぐ仕事を辞めて語学漬けの生活をしたいと話しました。
何がそんなに楽しいのかと聞かれた黒島先生は、筋トレと同じような感覚だと答えます。語学をやっていると日々新しいことを知り、確実にレベルアップしていけるからです。話すつもりがなくても勉強するといいます。
堀元さんは、この感覚をプログラミングに重ねます。
実用的なものを作らないと俺面白くないと思ってたの、プログラミングって。じゃなくて、自分で作ったものが動いてるだけで楽しいっていう。
黒島先生は、日本語にない概念がある日ふっとわかる瞬間や、読みたい文学作品を原語で読めることも喜びだと話します。最近は韓国文学を原語で読むことも多く、日本語訳で読むのとはまったく違うそうです。
その流れで水野さんは『老人と海』を英語で読んだと自慢し、堀元さんは中学の英語教科書を「文学作品」と言い張って、黒島先生そっちのけの脱線が続きました。
専攻語であだ名をつけがち、ポーランド語の「オイチェツ」
黒島先生が次に挙げたあるあるは、それぞれの専攻語であだ名をつけがちというものです。朝鮮語専攻では、おおらかで面倒見のいいお母さんキャラの学生が、韓国語の「お母さん」にあたる言葉で呼ばれていたそうです。
ポーランド語専攻には老けて見える男子学生がいて、ポーランド語で「お父さん」を意味する「オイチェツ」と呼ばれていました。黒島先生はこの単語を一発で覚えたといい、他の専攻のあだ名を仕入れるのも楽しかったと話します。
水野さんは、自分の大学の学祭実行委員では内輪でしか面白くないあだ名がつけられがちだったと話します。堀元さんも、慶應の大きなサークルにはつまらないあだ名で呼ばれる人がいたと応じ、規模の大きい集団では声の大きい人の案が通るせいではないかと分析していました。
民族衣装の卒業式と、挨拶を聞き取れない悲哀
印象深い行事として黒島先生が挙げたのは卒業式です。堀元さんは慶應の卒業式について、偉い人が偉い話をするだけで、友達2人と写真を撮って5分で帰ったと話します。水野さんの大学では、面白い活動で知られるサークルが講堂前で寿司を流したり、升酒を振る舞ったりしていたそうです。
東京外大の卒業式では、学生がそれぞれの専攻地域の民族衣装を着ます。朝鮮語専攻ならチマチョゴリ、中国語専攻の女性ならチーパオと呼ばれるチャイナドレスといった具合です。日本で買うと高いため、留学中に現地で買ってくる学生が多いといいます。
黒島先生が好きな光景は、式の最後に各専攻の先生が壇上に上がり、その言語で挨拶するところです。ドイツ語の先生の挨拶に学生が笑ったり感動したりする中で、何年も学んだのに聞き取れず、ぽかんとしている学生が必ず何人か紛れているそうです。
俺の年間何だったんだって。
黒島先生自身は3年生のときに1年間韓国に留学しています。3・4年生のゼミが必修で、留学中はそれに出られないため、多くの学生は5年で卒業するといいます。制度上は4年で出ることもできますが、みんな5年で出るので「5年でいいか」という自由な雰囲気があるそうです。水野さんは、文系では1年留学すると就職活動に乗り遅れるという事情もありそうだと補足しました。
5日間ぶっ通しの外語祭、自宅がキムチ臭くなる
学祭の話では、水野さんが『最後の秘境 東京藝大』を読んで藝大の学祭に行き、度肝を抜かれた経験を語ります。東京外大の学祭である外語祭も、大学の学祭の人気コンテストで入賞するほど知名度があるそうです。
外語祭では1年生が各専攻の地域の料理を出す店を出します。黒島先生によると、会期は5日間ぶっ通しで、朝から日が暮れるまで営業します。材料費は学生が出し合い、赤字になれば自己責任という、ほとんど仕事のような出店です。
| 項目 | 内容 | 補足 |
|---|---|---|
| 担当 | 1年生 | 各専攻の地域の料理を出す |
| 期間 | 5日間 | 朝から日が暮れるまで営業 |
| お金 | 自分たちで出し合う | 赤字は自己責任 |
| 規模 | 何百食 | 週末や祝日は大行列 |
黒島先生の家は大学の近くだったため、外語祭の期間中はみんなの調理場になりました。夜中に仕込みをしないと朝からの営業に間に合わず、誰かの家でずっとご飯を炊き続けるようなことも起きたそうです。今は保健所の指導があり、家での調理はやめるよう言われているといいます。
黒島先生の担当はトッポッキでしたが、自宅にはチヂミやチゲの班も集まり、違う班の料理も手伝っていたそうです。家はキムチの匂いになったといいます。近所の人だけでなく、他校の学生も見学がてら訪れるほど人気だと聞き、堀元さんと水野さんは行けばよかったと悔しがっていました。
「女子大生のビンタはここですか?」慶應の学祭の思い出
東京外大の学祭の話を受けて、堀元さんも自分の数少ない文化祭の思い出を披露します。慶應の三田祭で、堀元さんは顔を出していたボードゲームサークルの出し物で、数少ない人当たりのいい接客係として重宝されていました。
信じられないぐらいの人が、「すいません、女子大生にビンタしてもらえるってここですか?」って聞いてくるんですよ。
あとで調べると、前年にその教室で「慶應女子があなたをビンタします。1発300円」という出し物があり、大きく炎上していたそうです。翌年はもう行われていなかったのに、前年のツイートが再び拡散され、それを見て来た人が次々と教室を訪ねてきたといいます。
前年
同じ教室で「女子大生がビンタする」出し物があり炎上
翌年
誰かが前年の件を持ち出し、ツイートが再拡散
勘違い
1年前の投稿だと気づかない人が「行きたい」と来場
結果
堀元さんが100人ほどに「違います」と断り続ける
これが文化祭の最大の思い出だと語る堀元さんは、この日も疲れて爆速で帰ったそうです。
新宿2丁目のショーが500円、ギナタアン・ビロビロの正体
堀元さんの話を受けて、黒島先生は外語祭の自由さを示すエピソードを紹介します。新宿2丁目でお店を経営している卒業生が、外語祭で出張ショーを開いたことがあるそうです。普段なら何千円、何万円と取るプロのショーが1人500円で、長蛇の列ができたといいます。
黒島先生は、ショーを引き受けたOBも、それを許した外語祭の委員や大学側も寛大だと評価しています。
外語祭のもうひとつの楽しみが、聞いたこともない料理名です。黒島先生が好きなのは、フィリピンの「ギナタアン・ビロビロ」。名前から、堀元さんは牛タンのような長い肉、水野さんは平打ち麺を想像しましたが、どちらも大外れでした。
正解は、白玉をココナッツで煮た甘いデザートです。外語祭は11月末で寒いため、白いお汁粉のような温かい甘味がとてもありがたいそうです。
堀元さんは牛タンのような長い肉、水野さんは平打ち麺
白玉をココナッツで煮た、温かくて甘いお汁粉のような料理
生まれ変わっても外大へ。自由な校風が生む進路
締めくくりに水野さんは、高校生に戻って進路を選ぶなら、いろいろな学部がある大学に入ってみたいかを黒島先生に尋ねました。黒島先生の答えは、やはり東京外大に入りたい、今度は違う言語をやってみたい、というものです。
生まれ変わってもまた君と出会いたいみたいな。そういう感じなわけですよね。
一方、堀元さんは生まれ変わったらハーバード大学、水野さんは名前がかっこいいからカーネギーメロン大学と答え、黒島先生はタイのチュラロンコン大学を挙げていました。
高校生へのメッセージとして黒島先生が挙げたのは、東京外大の縛られない自由な校風です。4年で卒業しなければならないという固定観念も薄く、学んだ言語を必ず仕事に生かさなくてもいい。黒島先生の友人には、花屋になった人もオリーブオイルソムリエになった人もいるそうです。
黒島先生は、何言語も学ぶのが普通の環境で異文化を自然に受け入れていけることこそ、外国の文化を学ぶ意義ではないかと話します。水野さんも、「なぜその言語を?」と聞かれない環境だからこそ進路も自由になるのかもしれないと応じていました。
番組の最後では、黒島先生の5回にわたる出演がこれでひとまず最後になることが伝えられ、他の外国語大学のOB・OGからの「うちが本当の外大だ」というコメントも募集されていました。
まとめ
東京外大の「あるある」からは、少人数の専攻で語学漬けになり、ボート大会や外語祭を通じて濃い人間関係を築く、ほかの大学とは異なる学生生活が見えてきます。13年在籍した黒島先生が生まれ変わっても入りたいと語る背景には、言語を学ぶ喜びと自由な校風がありました。
- 専攻として選べる言語は27あり、専攻は入学時に決まる。積み上げ式の語学のため、留年や留学を含めて5年で卒業するのが普通
- 1学年30人ほどの専攻で週6コマの授業に追われ、5月のボート大会や5日間の外語祭で自然と仲が深まる
- 卒業式では民族衣装を着て、各専攻の先生がその言語で挨拶する。聞き取れない学生の悲哀もあるあるの一つ
- 黒島先生にとって語学は筋トレのように成長を実感できる喜びで、学んだ言語に縛られない自由な進路も東京外大の魅力だとされる





