英語レベルチェックで「中級」判定、2人のスピーキング事情
この回は、オンライン英会話のCamblyの広告から始まります。Camblyの新機能である無料のスピーキングレベルチェックを、水野さんと堀元さんは収録前にそれぞれ受けていました。
水野さんの判定は5段階のちょうど真ん中、中級でした。センター試験の英語で満点を取ったことがあるという堀元さんも、結果は同じく中級です。
中級でした。スピーキングがまあできないのよ。
水野さんは、聞き取りはある程度できても、テストでは喋りたい内容そのものが浮かんでこなかったと振り返ります。好きな場所を聞かれて「家」としか答えられず、堀元さんから「それ英語力じゃなくて人間性です」と突っ込まれています。
運動について聞かれた場面では、2人とも「家の周りを走っている」と絞り出していました。水野さんは「本を読む」と言うつもりで、Readを「導く」の意味のLeadで発音していたことも判明します。
本を散歩させてる人みたいなね、リードで。
AIによるフィードバックは、まず褒めてから課題を指摘する形式でした。堀元さんは「楽しさを表明するのはとてもいい」と褒められた直後に、「答えには明確な構造と組織が欠けており、理解しにくい」と言われたことを「アメとムチ」と表現しています。
堀元さんによれば、レベルを講師に伝えておけば、講師との英会話でミスマッチが起こりにくくなるといいます。発音練習や語彙練習の機能も無料で使えるため、水野さんは苦手な母音の練習に使いたいと話しています。
札幌の地下鉄、南北線だけの特徴とは?
ここから本編のうんちくエウレーカクイズです。問題文と答えがうんちくとしても楽しめる、一度で2度おいしいクイズで、今回の出題役は放送作家の越山さんが務めます。ジャンルは最初は伏せたまま始まりました。
北海道の札幌市の地下鉄は東豊線と南北線と東西線に分かれています。南北線のみにある特徴があります。それは札幌だからこそ生まれた特徴ですが、何でしょう?
札幌が地元の堀元さんですが、「僕ん家東豊線だったんで、南北線のことはわかりません」と早々に白旗を上げます。路線名の付け方が東西・南北と「東豊」で揃っていないことのほうが気になっていた、という話で脱線します。
解答者は出題者にYES/NOで答えられる質問を重ねて答えに迫ります。「路線図でわかる特徴ではない」「歴史が関係する」「乗客が乗っていて気づく」といった手がかりが集まっていきました。
堀元さんは「札幌の人は地下鉄で座らない。屯田兵の美徳が受け継がれている」とそれらしい答えを出しますが、すぐに自分の妄想だと白状しています。
ハルシネーション森本と呼んでください。
やがて堀元さんは、南北線が真駒内方面で突然地上を走り始めることを思い出します。その結果、雪で止まることがある、という特徴までは正解でした。問われたのは「なぜ地上に上がっているのか」です。
なぜ南北線は地上を走る?鍵は札幌オリンピック
堀元さんは皇居の下を地下鉄が通せない例を挙げたり、真駒内の自衛隊基地の軍用施設を転用したのではと推理したりします。しかし軍も予算も関係なく、関係するのは「時間」でした。
さらに、地上区間が南平岸から真駒内までであること、その区間である必然性は特にないこと、第二次世界大戦後のイベントが関係することが明らかになります。そこで堀元さんが札幌オリンピックの名前を挙げ、答えにたどり着きました。
(正解)札幌オリンピックの開催に間に合わせるために、工期短縮のため地上を通した。
地上に線路を引く方が、地下を掘るよりも早く工事できます。開催期限に間に合わせるという事情が、今も南北線の地上区間として残っているわけです。
札幌オリンピック
真駒内方面への開業を、開催に間に合わせる必要があった
工期短縮
掘らなくてよい地上のほうが早く工事できる
地上区間
南平岸から真駒内までが地上を走る
今の特徴
雪で止まることがある
ユニットバスもオリンピックが生んだ?
札幌の問題の答えを聞いた水野さんは、似た構造のうんちくを持っていたのに出てこなかったと悔しがります。それがユニットバスの誕生の話です。
堀元さんは「東京オリンピックの好景気で住宅需要が高まったから」と推測しますが、水野さんによれば正確にはホテルの話でした。東京オリンピックの観光客向けの建設ラッシュの中で、ホテルニューオータニを短期間で建てる必要があったといいます。
通常3年かかると言われたものを17ヶ月でって言われたので、TOTOが、ユニットバスっていうのを提案して、これが一気に広がった。
17階建て・1058室のホテルは、通常3年かかるとされた
TOTOのユニットバスを採用し、17ヶ月での完成を目指した
水野さんは「いいうんちくを言ったので1ポイント引いてほしい」と主張し、堀元さんに「負けず嫌いだな」と返されます。堀元さんは対抗して、ユニットバスを詠んだ俳句を紹介しましたが、こちらは採点上マイナス扱いになりました。
五輪マークの5色、なぜこの色?
2問目の前に、今回のジャンルがオリンピックだと明かされます。今年中に投稿されそうだからと選ばれたテーマでした。
オリンピックマークはオリンピック憲章に単色または5色の同じ大きさの結び合う5つの輪と定義されており、5色は青、黄、黒、緑、赤である。なぜこの5色なのか。
堀元さんは、5つの輪が南極を除く5つの大陸を表すことを知っていました。ただ、色と大陸の対応は無く、黒に注目する必要も無いとされます。決め手になったのは、堀元さんの「国旗は関係ありますか?」という質問でした。
「最初に参加した5か国の国旗」「国旗に多い色のベスト5」といった答えはどれも外れます。ただ、世界の国旗をほぼ全部見渡して決めた色であり、国旗によって注目する部分が異なるが、その決め方は一意に定まる、という手がかりが出てきました。
途中、堀元さんの友人が吉岡里帆さんの肌の色を抽出してTwitterアイコンに使っていたという話が飛び出します。その「サンプリング」が一番近い答えだと言われますが、2人はその友人の話のインパクトに引きずられて正解には届きませんでした。
(正解)この5色が選ばれたのは、世界中から集まるすべてのオリンピック競技者の国の国旗に、少なくとも1色は使用されているという状態にできるから。
配慮の塊だった五輪マーク、反例は見つかる?
答えを聞いた堀元さんは、五輪マークの5色を「配慮の塊」と表現しました。日本なら赤が入っているように、どの国の選手も自国の色を見つけられるという仕組みです。
どの選手が来ても、あ、うちの国旗も入ってるなあってなるんだ。
堀元さんは、黄緑一色の国旗の独立国家を作り、マラソンが速い猫ひろしさんを国王にして出場させれば、6つ目の輪を作らせられると冗談を飛ばします。
そこから2人は世界の国旗を眺めて、反例探しを始めます。カタールのあずき色、ソマリアやホンジュラスの水色、マーシャル諸島の紺色など怪しい国旗を挙げますが、出題者にそのつど「赤です」「青です」と判定され、反例は見つかりませんでした。
反例探すゲームおもろいな。
第九を聞いて計算を始めた男
1998年長野オリンピック開会式。会場で1人の男が固唾をのんで式の進行を見守っていた。世界の小澤が指揮する5大陸をつないだ第九の演奏が始まると、一心不乱に計算を始めた。なぜだろう。
質問を重ねると、時間や演奏の終了時刻が関係し、会場にいる人に何かを見せるための計算だったとわかります。事前の準備に時間がかかる何かを逆算してスタートさせるもので、資格が必要で、軍事が関係するものでした。花火や大砲は違うとされます。
そこで堀元さんが「戦闘機のデモンストレーション飛行」と答え、正解となりました。男の正体は、航空自衛隊のアクロバット飛行チームブルーインパルス ── 航空自衛隊の展示飛行チーム。1960年に発足し、国家的な式典やイベントで編隊飛行やスモークを使った演技を披露していますの阿部隊長でした。
番組に寄せられた解説の要旨は、ブルーインパルスは小澤征爾さん指揮の第九が終わると同時に会場上空を飛ぶ計画だったが、リハーサルのたびに式の進行が数分単位でずれた、というものです。時速600キロメートルで飛ぶため、上空で止まって待つこともできませんでした。
解説の続きによれば、小澤征爾さんの指揮する第九は何度演奏してもまったく同じ演奏時間でした。そのため、演奏の開始時刻から上空の通過時刻を割り出せます。阿部隊長は最後の任務として、地上から計算して正確な通過時間を伝えたといいます。
課題
式の進行が数分単位でずれ、飛行時刻が本番まで確定しない
発見
小澤征爾さんの第九は毎回同じ演奏時間だった
計算
演奏開始から終了時刻を割り出す
本番
第九の終わりと同時に上空を通過する
堀元さんは、指揮者も飛行チームも両方がプロフェッショナルだと感嘆します。水野さんは、小澤さんの正確さまで当ててこそ、と堀元さんの得点を削ろうとしていました。
パリ五輪で1つ増えた「国や地域」の正体
2024年パリオリンピックでは、当初206の国や地域から選手団体が参加するとしていました。しかし、実際に参加した団体は207であり、当初の数よりも1増えました。一体なぜでしょう。
堀元さんは、国の分裂、金栗四三 ── 日本初のオリンピック選手の1人。1912年ストックホルム大会のマラソンで途中棄権し、55年後に記念行事でゴールしたことで知られますのような「昔の国」の枠、火星などを次々に挙げますが、どれも違います。増えた1つは、国と呼べる存在ではありませんでした。
その集団は領土を持たず、世界中に散らばり、母語も人種もばらばらです。所属は自分で選ぶものではなく、ある属性を持つと自動的にカウントされます。その属性は後から生じる場合も生まれつきの場合もあり、集団の歴史は10年に少し届かないとされました。
国際情勢がからむ質問では、出題者が慎重になって「回答を差し控えさせて」と政治家のような受け答えになる場面もありました。決め手は、水野さんの「移民は関係ありますか?」「難民と言ってもいいですか?」という質問でした。
正解はIOC難民選手団です。祖国を追われて受け入れ国はあるものの、どこの代表として出ればいいのかわからない選手たちのための枠でした。
番組に寄せられた解説によれば、世界に1億人いる難民たちがエンブレムを通してつながり、真の意味で難民の代表になったとされます。パリ大会では、カメルーン出身のシンディ・ナガンバ選手がボクシング女子75キロ級で、難民選手団初の銅メダリストになりました。
正解の瞬間に固まってしまった水野さんは、どうしても「エウレカ、難民だ」と言い直させてもらっています。
おまけ問題、207の告知にもう一つの意味
この問題には補足コメントがありました。ロシアとベラルーシの選手が個人の中立選手として出場したことなどから、メディアによって参加数がぶれることがあるといいます。そのため、同じ投稿者からもう1問が用意されていました。
パリオリンピック2024では、当初206の国や地域から選手を招待することを予定していました。しかし、ある出来事が原因で代表団を207に増やす旨をX(旧Twitter)で投稿しました。一体なぜでしょう。
今度の1つは難民選手団ではなく、一般には国と考えられているものの、日本は国家として認めておらず、国連にも加盟していません。実際にそこから出場した選手もいません。そこで堀元さんが「不思議の国のアリスの不思議の国みたいな、フィクションの国」と答え、正解になりました。
番組に寄せられた解説によれば、招待された国は架空の国リスンブールです。日本でいう国際信州大学のようなミームで、アメリカ人は自国以外の地理に詳しくないという偏見をもとにしたジョークでした。主要ブランドや政治家、公的機関がこのジョークに乗っかるというインターネットミームがあったそうです。
堀元さんは、新幹線が止まらず誰も行ったことがないため架空の地名だと言われるドイツの街の話を思い出します。そこで水野さんが「静岡ですか?」と言い出し、最後は熱海旅行に行ったことを指摘されていました。
パリ五輪で江戸川区の花火大会が延期された理由
2024年、パリオリンピックが開催されたために、江戸川区花火大会は開催日を3週間延期した。なぜか。
「パリの花火の風で台風が起きた」「業者がパリ向けの花火を作り切った」「みんな五輪を見るから」といった答えはどれも外れます。花火が無いわけでも、見る人が減るわけでも、交通や混雑の問題でもありませんでした。
水野さんの質問から、キーパーソンの花火職人がパリに行っていたことがわかります。ただし選手でも観光でも、パリで花火を上げるためでもありません。花火職人がオリンピックの運営に関わっていたと判明したところで正解となりました。
番組に寄せられた解説によれば、国際柔道連盟の審判員である天野明子さんは、江戸時代から続く老舗の花火会社「宗家花火鍵屋」の当主でもあります。鍵屋は第1回から江戸川区花火大会の打ち上げを担当しています。
解説の続きによれば、天野さんがパリオリンピックに柔道の審判員として派遣される可能性が高かったことから、柔道競技の日程を考慮し、2024年の江戸川区花火大会は8月24日に開催されることになりました。
鍵屋の当主
江戸川区花火大会の打ち上げを担当する
柔道審判員
パリ五輪に派遣される可能性が高かった
日程の考慮
柔道競技の日程と重ならないようにする
結果
2024年は8月24日に開催
2人がもっとも盛り上がったのは、天野さんの経歴です。花火職人と、オリンピックで審判を務められるほどの柔道審判員という組み合わせを、堀元さんは「すごいメンツの重なり」と驚きます。
やっぱね、一番面白いパラレルキャリアですよね。どう組み合わせてるのか全くわかんないもんね。
水野さんも「相乗効果がどこにあるか全くわからない」とし、インタビューしてみたいと話しています。番組の最後には、クイズの問題は専用の投稿フォームから送ってほしい、と呼びかけていました。
まとめ
オリンピック編のうんちくエウレーカクイズでは、札幌の地下鉄、ユニットバス、花火大会といった身近な物事の裏に、オリンピックの期限や段取りが隠れていました。五輪マークの色や難民選手団からは、誰も置いていかないための配慮も見えてきます。
- 札幌の地下鉄南北線の地上区間は、札幌オリンピックに間に合わせる工期短縮のためにできた
- 五輪マークの5色は、すべての参加国の国旗に少なくとも1色が含まれるように選ばれている
- 長野五輪では、毎回同じ長さだった小澤征爾さんの第九をもとに、ブルーインパルスの通過時刻が計算された
- パリ五輪ではIOC難民選手団が独自のエンブレムを持ち、参加団体の数が207と表記された
- 2024年の江戸川区花火大会は、鍵屋の当主が柔道審判員としてパリ五輪に派遣される見込みだったため延期された





