名乗り続けたらAIはどうなる?
冒頭、二人は毎回名乗り方が定まらないままだと話しつつ、いつもと違う名前を名乗り続けたらAIがどう反応するのかという話題に入っていきます。
こんにちは。まだないです。けんすうです。
ヒグチです。
いまだに何て言って始めればいいのかわからないままずっと言ってるっていう感じですね。
これちょっとふと思ったんですけど、毎回違う人の名前言ってたらどうなるんやろ、AI。
あの、普通に混乱するのでやめてほしいですね。「あれ違うんかな」ってなる。
悪いことしようと思ったらできるんすかね。例えば、僕がずっと「深井です」って言い続けたら、深井さんの人格ちょっとなっていくんすかね、それに。「深井倫之介とはこういう人で」みたいな。
あ、でも嘘を書き続けると多分いじれるとは思いますね。つまり、例えば僕の身長179センチぐらいなんですけど、あらゆる人が「あの人181センチだ」って言い続けると、そっちが出ちゃう可能性はありますね。
ただやっぱり権威があるところが強いので、樋口さんが「深井です」って言い続けて、それを朝日新聞の人が誤解して紹介しちゃったりすると、「朝日新聞が言ってるってことは正しそうだな」みたいな感じで、AIも変わっていく可能性が一番高いですね。
うわ、ちょっとやってみよう。
なんでだよ。
樋口が考える「教科書型ポッドキャスト」
樋口さんは、自分が「あったらいいな」と思っている番組の企画を切り出します。名付けて「教科書型ポッドキャスト」です。
これ「教科書型ポッドキャスト」って僕、勝手に名付けて言ってるんですけど。教科書型のポッドキャストあったらいいなと思ってて。
やっぱポッドキャストってストックコンテンツとはいえ、フローコンテンツの側面めっちゃでかいなと思ってるんですね。それに対して、教科書とか参考書って体系的に全部があるじゃないですか、その本の中に。そういうポッドキャストあったらいいなと。
網羅性がキーになるんですかね。
そうです。網羅性と、あと体系化されているというところ。
コテンラジオもある程度網羅性とか体系化あるじゃないかという話もあるかもしれないですけど、あれも毎回違うシリーズをやっているだけで。先に地図があるわけじゃないじゃないですか、コテンラジオ。全部目次が先に提示されていて、それを喋っていくみたいなポッドキャストってあんまり見たことなくて。
確かにないですね。ない。
先にサイトで目次、穴埋めで録っていく
樋口さんは、番組を作るならまずウェブサイトで目次を作り、そこを穴埋めするように録音していくという具体的な作り方を語ります。
だから、例えば僕がもしやるんやったら、先にサイト作った方がいいと思ってて。「ポッドキャストの教科書」っていうサイト作ります。本と一緒みたいに、はじめにがあって、ポッドキャスト始める前に注意すべきことがあって、企画から考えようみたいなのがあって。
まずそれを1の1の1、1の1の2、1の1の3みたいな感じで目次作ります。で、そこのページを埋めていくようにポッドキャスト作っていくっていう。順番はどうでもいいと思うんですよ。穴埋めみたいな感じで、空いてるとこ埋めていくっていう。
これめっちゃ面白いなっていうのが一点と、なんでないかもちょっとわかったんですけど、本だったら書いてる途中で全体のパッケージを調整できるんですけど、ポッドキャストできないんでしょうね。
なので、もうバンバン更新していくっていう。制作と同時に推敲もしていく。例えば機材の話してたら、1年後にはもうめっちゃ古くなってると思うんですよ。新しい機材とか出てきて。ってやってる時に、もう一回録り直すっていう。
でもそうすると、「三の一の二で機材の話した時にも言ったんですけど」っていうのを六の五の三で言った時に、その三の一の二が更新されてて、その話がなかったら大変みたいなことが起こらないんですか。
やめましょう、ほんなら。そんな悪口言うんやったらもう、この話なし。
やばい。あの、議論できない相手だった。
あ、いや、でも確かにそうですね。それもう注釈入れましょう、後々。ないんやったらそこはある程度ミッシングリンクあってもいいです。あんまりこだわらない。
こだわらない。気にしないですもんね、そこまで。
本には勝てない?網羅性とエンタメの間
樋口さんは、体系的に学びたいのに本のほうが優れていると感じる悩みを打ち明けます。そこから、ナレッジ系コンテンツが同じ話を繰り返しがちな理由へと話が広がります。
僕はやっぱナレッジとしても使いたいんですよ。ナレッジを知りたい、勉強したいっていうのがあるんですが、本の方が良すぎるんです、やっぱり。
要はポッドキャストが点になってしまうが、ちゃんと線みたいな一直線のものが欲しいってことですよね。
そうです。体系化されて、網羅性があって、過不足なく、冗長でもなく。ナレッジ系のYouTuberがやってるYouTubeチャンネルの一番嫌なところは、当たったところ何回も何回も掘るから。「新NISAってどの銘柄がいいですか」みたいなやつって多分何回聞いても引きがあると思うんですよ。
ロシア史かなんかのYouTube見てて、やっぱロシア革命とかその辺が面白すぎて、そこは何回もやるが、1400年ぐらいのロシアはやらないみたいなことが起こるってこと。
そうなんすよ。人間って同じ話を何回聞いても忘れてるし、知ってる話をもう一回聞いた方が理解してる気になるから。でも本ってそれを超えれるはずじゃないですか。
予備校講師の人とやるとかだったらできるかもですね。毎回あれ授業が1年で一周してるので。
いい、それ。ありがとうございます。毎回同じ話をしないといけない人はめっちゃいい。どうせ毎回同じ話をいろんなところでしないといけない人が、磨いていくっていう感覚でこのコンテンツを作り上げていってほしいかもしんない。
毎年予備校講師も同じ話をしてるから磨かれて、1年のトークとして完成度高いみたいな感じだと思うので。それはありますね。
主役はサイト、音声はその一部
樋口さんは、番組をどう作るかだけでなく、どう聴いてもらうかにも踏み込みます。配信順ではなく、体系化された順で聴いてもらう発想です。
聞く側も配信順に支配されてるじゃないですか、ポッドキャストって。でも本来違うはずじゃないですか。だからサイトを見て、プレイリストがあって、体系化された順が正とする。
やっぱなんか先生とか講師とか、そういう職業の人が良さそうですね。
大学教授、あ、でもイメージやっぱ予備校講師で、喋りがうまくないと人気になれない人とかの方がうまそうなイメージはありますね。ビジネスマナー講師の人とかにやってほしいですね。ビジネスマナー全部わかる。
ビジネスマナー講師いいじゃないですか、これ。
ポッドキャストの特徴として、プラットフォームからのおすすめって強いじゃないですか。だから古いエピソードが埋もれちゃいがち。だからどっちかっつーとサイトを育てるっていう方に重点を置くイメージでもあります、これって。
ビジネスマナー講師のサイトがあって、そっちのサイトが盛り上がって、音声はその中のコンテンツの一つ。あるわ。
それでいうと主はサイトかなと思うんです。この教科書型のやつ。何やったらもう文字起こししてテキストも見れたらいいと思うんですよ。テキストで読むよりも音で聞いた方がいいという人は音声聞いてくださいっていう。
昔、同じ発想で失敗した話
けんすうさんは、樋口さんの構想に近いことを過去に手がけて失敗した経験を明かします。そこから見えてきたのは「人はそもそも勉強したくない」という壁でした。
昔、ナナピというサービスやってる時にナナピビズという、まさにそのビジネスマナーとか名刺の交換の仕方とかを体系的に10本ぐらい動画を撮って、それで学べるみたいなのを作ってたことがあってですね。それはね、全然ダメでした。
それなんでダメだったんですか。
マジで話が面白い、素晴らしい方々を用意して、僕も聞いてて、うわ、めっちゃ面白いと思ったんですけど、ユーザーは勉強したくないっていうとてつもないその負があって、強制力ないとやっぱその動画見ないんですよね。
だからエンタメ性がないと動画は見てもらえなかった。コテンラジオやゆる言語が良かったのが、やっぱ多少のエンタメというか、コンテンツとしての面白さが強いから良かった説があり。教科書的にやるのも網羅性を目指しすぎると、大学の授業の録音みたいになっちゃうとダメじゃないですか。
構成は教科書的で、テイストはそのパーソナリティの人となりから出てくるから。
コテンラジオの三人でそれをやってくれたらめっちゃ面白そうとは思うし、普通に素人とかがやってしまうと、ずっと教科書っぽい、学校の授業っぽいみたいになっちゃいそうなこともあり得ますね。
過去回を差し替える、時空を超えたいたずら
後半は、けんすうさんが理想の番組を語る番になります。過去回のセルフカバーから、配信済みの回を差し替える「いたずら」まで、二人のアイデアが次々と飛び出します。
なんか長さにこだわったのはあんまなくて、毎回絶対5分で終わるみたいな番組はもっと増えても良さそうだが、意外と少ないですね。
要はアップグレードして話すっていう、過去のやつを。どうせ覚えてないじゃないですか、僕らって、話したこと。
昔のアルバムをミュージシャンがちょっと自分でカバーするみたいな、セルフカバーみたいなやつで、コテンラジオとかだったらあり得そうですね。第一次世界大戦もう一回アップデートして、当時の原稿よりも良くして話し直します、で、樋口さんももうさすがに数年前のはあんま覚えてないので。
なんか雑談トークとかでも。人生で影響受けたゲームなんですか、とかいう、本当に雑談でも全然違う可能性あるし、そこで出るやつ。
なんなら意見も変わりますよね。男女の友情が成立するかで、その時はしないと言ったが、今はすると言うとか、そういうのすらありますよね。
それをドッキリみたいな感じで、二人でやってるポッドキャストとかやったら、一人がめっちゃ過去のやつ掘ってぶつけてみるみたいな。で、後々番組の後半で答え合わせするみたいな。
ポッドキャストって過去のやつを差し替えれるんすよ。SpotifyとかApple Podcastに配信してるのって、実は書き換えれるんすね。なんかいたずらを仕掛けときたいです、過去のやつに。予言してるとか。
あの、「新元号は令和だと思います」って言ったものにして。「こいつ当ててるよ」みたいな。
全部未来予測系のポッドキャストっていうコンセプトにして、外したやつは全部差し替えて、全部当ててる人みたいにすると、マジで騙される可能性ありますね。
よくあるじゃないですか、ワールドカップどこが優勝したみたいなやつで、全部のやつ書いといて非公開にしといてみたいな。そういういたずらをちょっと見たいんすよね。
今の話聞いて、普通にありそうなのが、1年前に1年後予測しといて、聞きながらどうだったかを確認するみたいな構成の番組とか、普通にありそうですね。
そう、だから過去と未来を同時に存在させるっていうね。時空を超えたやつっていうのがまずありますっていうのと、あとジングルとかも、今だったらAIとかで全部差し替えるとか可能だと思うんすよ。子供の声で、まだないとか録っといて、子供が成長するたびに毎回ずっと録ってて、全部トラックで重ね合わせて使っていくとか。
時の流れを感じさせる系がやっぱりちょっと面白い。
技術で遊ぶ、日常番組のいたずら
話は、合成やフレームレートといった技術を、作品ではなく日常の番組に持ち込むアイデアへ広がります。樋口さんの過去の失敗談も飛び出します。
今今日日合成とかって全然フリーソフトでできるじゃないですか。でもバリバリに合成して変なことをしてる人あんまり見たことなくて。単純になんか霊映り込んでるとかでもいいんすよ。
ソファの後ろから足だけ出てて、誰か倒れててめっちゃ不穏とか、そういうやつですよね。
一回、いいかねパレット通信っていうYouTube番組やってた時に、「3Dカメラを試してみた」みたいな動画撮ったんすよ。最後屋上でエンディング撮って、その後ろにUFO飛ばしたんすよ。普通に見てたら気づかないっていう。
そこでグリグリ回した人だけがUFOが見れるって。それもなんか指摘とかあったんですか。盛り上がったりしたんですか。
誰一人。
え、じゃあ今ダメだった話なんですね。
それはでも影響力がなかったからです。
一人コント映像コント撮ったんですけど、芸人やってる時に。ひぐちAとひぐちBが喋ってるんですけど、ひぐちBがフレームレートがめっちゃ低くてカクカクしてるっていう設定なんですよね。「ちょ、お前さっきからさ、なんかカクカクしてない」っていうツッコミをするんですよ。
面白いですね。映像でないとできないコントですよね。
「え、ちょっとジャンプしてみ」つって、ずっと跳んでるところで止まるから「いやお前浮いてるやん」みたいな。壁をすり抜けることもできるし、怒った時だけ顔が真緑になるとか。
映像作品じゃなくて日常を撮ってるようなものでそれをやってるのが少ないから面白いっていうのと。例えばこの動画でひぐちさんの前半から後半にかけて色がちょっとずつ変わって、アハ体験が体験できるみたいにするとかですよね。
ポッドキャストでいうと、「嘘ついてる時だけめっちゃリバーブかかってない、お前」みたいな。声に。
確かに確かに。いや面白いですね。あるあるある。
「お前肉と魚どっちが好き」「あ、肉」みたいな。「人生で浮気したことある」「え、ないけど、ないけど、ないけど、ないけど」みたいな。「嘘バレバレなんやけど」みたいな。「なんでわかった」って方に気づいてないみたいな設定でやるとか。
だから全部の会話がそれになってるとかで、番組まで作るとかだと見たことないですね。
いや、よかった。面白いアイデアがたくさん出た。技術ならではのものを使った新しい表現ができるよねっていう話でしたね。
はい、ありがとうございました。
まとめ
この回では、目次を先に作って穴埋めするように録る「教科書型ポッドキャスト」の構想が語られました。ただし、体系性を突き詰めるだけでは大学の授業の録音のようになってしまい、けんすうさんの過去の失敗も踏まえ、構成は教科書でも喋りはエンタメ寄りがちょうどいいという着地になっています。後半は、配信済みの回を差し替える「いたずら」や、合成やフレームレートを使った日常番組の表現など、技術で遊ぶアイデアが次々と飛び出しました。
- 教科書型ポッドキャストは、先にサイトで目次を作り穴埋め式に録る発想
- 人はそもそも勉強したくないので、構成は教科書でも喋りはエンタメ寄りがいい
- 配信済みの回は差し替えられるため、過去と未来を同時に存在させる番組が作れる
- 合成やフレームレートなど、作品用の技術を日常番組に持ち込むと新しい表現になる





