深井さんはなぜコテンラジオを休むのか
この番外編は、深井龍之介さんからのお知らせで始まります。深井さんは以前から眠るのが苦手でしたが、この半年、とくに直近の2〜3ヶ月で不眠が加速し、頭が働かない状態に困っていると明かします。
深井さんはリスナーに心配しすぎないでほしいと断ったうえで、これ以上進む前に一度休むと決めました。
これ以上進む前にちょっと一回休もうって思って。なんで僕1ヶ月間から2ヶ月間ぐらいコテンラジオ出ないです、もう。
休養中の収録は、楊睿之さんと樋口聖典さんの2人で行う予定です。ヤンヤンショート編や番外編を録る計画が話され、樋口さんも「普通に二人でできると思う」と前向きに応じます。
深井さんによれば、不眠の度合いは今のところ深刻ではありません。休む理由は、深刻になってからではなく、その手前で止めたいという点にあります。
休養といっても、深井さんはすべての仕事を止めるわけではありません。午前中は休み、午後は自分にしかできないクリティカルな仕事だけをして、それ以外は基本的に休むという「ゆるゆる」な形をとります。
講演については、すでに受けているものは実施するものの、今後は基本的に新たには受けない方針です。深井さんは講演の依頼をもらうとうれしいと話しつつ、体が弱いのにコテンラジオを休むくらいなら、講演のほうを減らすべきだと考えています。
起業家のマッチョイズムと、気づかなかった働きすぎ
深井さんは、起業家には「休めない」という感覚が強くあり、自分の中にもそれがあると認めます。そのうえで、あえて宣言して休むことに、起業家として意味があると考えました。
深井さんが指すのは、ハードワークを何より重んじるマッチョイズムです。深井さん自身も20代にはかなり修行を積み、この5年間も普通の人では耐えられない働き方をしてきたと振り返ります。
だけど程度の問題じゃん。自分にとっての、それって。だからその無理なものは無理なんだよ。
深井さんは、体が強く生まれていれば、繊細でなければ眠れていたはずだと何度も思ったと語ります。それでも、生まれ持った性質はしょうがないと受け止めています。
深井さんの不眠には、本人いわく「スパイラルループ」があります。周りと比べているわけではないのに働きたい気持ちが強く、その気持ちこそが不眠の原因になっているというのです。
働きたい気持ち
周りと比べていなくても、めちゃくちゃ働きたい
頭を常に動かす
何かしなきゃと思い、してるほうが心地よい
不眠
働きたい気持ちがあるから眠れない
頭が働かない
寝不足で仕事に支障が出る
深井さんは、同じ罠にはまっている人は日本社会に多いはずだと話します。経営者やマネージャーに限らず、体が悲鳴を上げているなら休むしか選択肢はないというのが深井さんの考えです。
うつ病とかさ、壊す前に休むっていう決断なんで。
このね、ムーブも含めてコテンラジオとして受け止めてくれたらね、いいよね。
共演者からは、「頑張っています」は言いやすいのに「頑張らないように気をつけています」は言いにくいため、社会では頑張っている人の声ばかりが大きく届いてしまう、という指摘も出ます。
深井さん自身、頑張っている最中は頑張っていることに気づけなかったといいます。過労だとは思っていても、自分の限界まで働いたとは思っていなかったと振り返ります。
不眠になって初めて、深井さんは「ぼーっとする」という体験をしたと話します。頭を常に働かせてきた深井さんにとって、何も考えていない状態は人生で初めてのものでした。
これがぼーっとするかって初めてわかってきて。これがぼーっとするのであれば、超働いてたと思う。
代表が休むと組織はどうなる?休んでいい潮流へ
共演者の一人は、自分も過去にメンタルが原因で大きく休んだ経験があると語ります。当時は、代表が休むことは組織や社会にとってデメリットしかなく、迷惑をかけるだけだと思っていたそうです。
ところが、音楽制作の仕事で休んだときには弟子がとても頑張って大きく伸び、別の会社で休んだときにも結果的にいいことがあったといいます。今回の深井さんの休養でも、残る2人が大きく成長するかもしれないという話になります。
そこから「帰ってきたら深井さんがいらなくなるかも」「空気が合わないと言われるかも」と冗談が飛び交い、深井さんも「それはそれで嬉しいけどね」と笑って返します。
深井さんは、経営者として休んでいい潮流を作りたかったと改めて話します。本当はこうなる前に、もっとこまめに休んでおけばよかったと反省も口にします。
共演者は、育休や産休は外部の理由という大義名分があるため休みやすくなってきたと指摘します。そのうえで、体を理由にした休み、さらには遊びたいから休むことも取り入れていこうと提案します。
深井さんも、オペレーティブな仕事ではなくクリエイティブな仕事 ── 新しい企画や考えを生み出す仕事。決まった手順をこなす作業と違い、頭を休めて余白を持つことが発想の質に影響すると言われますをするには休みがとても大事だと賛同します。回の最後は「みんな明日午前中休もう」という呼びかけで、にぎやかに締めくくられます。
あえてだからちょっと宣言したかったんです。そうやって経営者として。休んでいい潮流作ろう。
まとめ
深井龍之介さんは不眠が深刻になる前に、1〜2ヶ月ほどコテンラジオを休み、午前中の仕事も止めると宣言しました。自分の性質に合った働き方を選び、経営者として休んでいい空気を作ろうとする姿勢が語られた回です。
- 深井さんは不眠を理由に1〜2ヶ月ほど番組を休み、その間は楊さんと樋口さんの2人で収録する
- 休養中も午後は自分にしかできない仕事だけを続け、講演は今後基本的に新たには受けない方針
- 働きたい気持ちが不眠を招く「スパイラルループ」に、深刻になる前に歯止めをかける判断をした
- 代表が休むことで周りが成長することもある、という経験談も共有された
- 育休・産休だけでなく、体や遊びを理由に大義名分なしで休むことも提案された




