オフ会参加のリスナーが抱えるキャリアの悩み
コテンラジオ番外編の後編は、たかちんさんの「インサイト診断」の簡易版を、その場で実演する企画から始まります。診断を受けるのは、コテンラジオのオフ会に参加していたリスナーのナベショーさんです。
オフ会はタガワユウカネパレットで1泊2日の日程で開かれていました。ナベショーさんは学生で、この日は宮城から駆けつけています。
たかちんさんは、5分か10分ほどの簡易版で、ナベショーさんの悩みを才能診断で解決したいと切り出します。
ナベショーさんの悩みはキャリアです。就職活動を終え、来年からシステムエンジニアとして新卒で働く予定ですが、多趣味でやりたいことが多く、途中で別のことをやりたくなったときに身動きが取れるか自信がないと話します。
「寝坊で落ち込む」から見えた才能とは?
たかちんさんが最初に尋ねたのは、落ち込むのはどんなときか、というネガティブ面からの問いでした。ナベショーさんの答えは「寝坊したとき」です。
ナベショーさんは部活のコーチをしていて、朝練に遅れると、コーチなのに選手へ価値を提供できなかったと落ち込むそうです。たかちんさんは、寝坊そのものより、本来やるべきことを全うできない責任感が根にあると整理します。
ナベショーさんはリーダー経験があり、リーダーをしている自分も好きだと話します。スポーツでは全国大会決勝進出を目標に4年間取り組み、決勝の手前で敗れました。
成し遂げてよかった経験として挙げたのは大学合格です。部活を高1の冬に辞めて帰宅部になり、「帰宅部だから落ちこぼれた」と言われたくない一心で猛勉強したといいます。小学生のころはクラスの中心にいたそうです。
システムエンジニアは向いていない?鍵は「背水の陣」
たかちんさんは、エンジニアと聞いたときに違和感があったと率直に伝えます。ナベショーさんは短期間で成果が出るものに刺激を感じるタイプで、すぐチームリーダーになれる仕事や起業のほうが向いて見えたからです。
その例えとして出たのがナンパでした。声をかければ成否がすぐわかるように、成果が短期間で見えるほど力を出すタイプだという見立てに、ナベショーさんも「めっちゃわかります」と応じます。
ところが、エンジニアを選んだ理由を聞くと話が変わります。ナベショーさんは大学のプログラミングの授業で全くできず、できないまま人生を終えるのは嫌だと、あえてIT職に飛び込んだのでした。
そこでたかちんさんは見立てを修正し、できなかったことをできるようにする才能が強いので、今の仕事はむしろ合っていると話します。さらに、その才能の発動条件は背水の陣 ── 川などを背にして退路を断ち、決死の覚悟で戦う布陣のこと。転じて、後がない状況に自分を置いて全力を出すことを指しますだと指摘しました。
たかちんさんによれば、才能には必ず発動条件があります。ナベショーさんの場合、帰宅部になって後がなくなったことが、猛勉強と合格につながりました。
部活を辞める
高1の冬に帰宅部になる
後がない状態
「落ちこぼれた」と言われたくない
猛勉強
志望校を決めて勉強を続ける
合格
大学入試に合格する
たかちんさんは、キャリアで迷うより、絶対に成し遂げたいと燃えられる場所ならどこでもいいとし、副業も含めて若いうちに多くの経験を積むよう勧めます。ナベショーさんは「経験フェチ」のタイプで、やりたいを止めないことが重要だといいます。
目標設定型のルーツと、親がくれる「鎧」
ナベショーさんは診断について、「できないことをできるようにする」は自分が今掲げているスローガンそのものだったと驚きます。
目標設定型になったルーツを聞かれたナベショーさんは、4人兄弟の末っ子だったことを挙げます。7歳上の兄姉の受験を見て育ち、親の関心が自分に集まるなかで、目の前の目標をクリアすれば皆が喜ぶと学んだそうです。
親の課題に応えてスタイルができるパターンは多いのでは、という問いに、たかちんさんは「多いけれど、そこに才能が隠れているわけではない」と答えます。社会人になれば親の影響は薄れ、親から受けた影響は「鎧」になっているからです。
たかちんさんは、強みを発揮するには大人になってから鎧を剥がし、丸裸になることが重要だと話します。鎧は自分を守るものである一方、重さにもなっていて、剥がしてみないと中身はわからないといいます。
鎧はどう剥がす?性癖の暴露から「べき」を捨てるまで
鎧の剥がし方について、たかちんさんの答えはかなり直球でした。いちばん心を許せる恋人やパートナーに恥ずかしいことを全部解除し、自分の性癖をぶつけることだといいます。
それに抵抗があるなら、友達とサウナに行くような「裸の付き合い」だけでも、恥ずかしさが少しずつ解けていくそうです。
たかちんさんはさらに、自分の中での自己中、つまり自分に正直な欲求を制御しないことが、才能を発揮し鎧を剥がす一番の方法だと話します。
ナベショーさんが自分を止めているものとして挙げたのは「コーチは遅刻してはいけない」「的確な指示をすべき」といった、勝手に作った像でした。たかちんさんは、その「べき」は全部取ったほうがいいと応じます。
窮地で鎧が剥がれると、周りの人も入れ替わる
たかちんさん自身も、かつては鎧だらけで人に弱みを見せられなかったといいます。転機はベンチャーでの経験で、弱みを見せざるを得ない窮地に追い込まれたことでした。
たかちんさんによれば、一度見せてしまえばバンジージャンプと同じで、そこからはなし崩し的にできるようになったそうです。
鎧をつけたままだと、鎧に合った人や環境が寄ってきて違和感が生まれる、とたかちんさんは続けます。例に挙げたのは、本当は下ネタをよく話すたかちんさん自身の話です。
真面目な友達ばかりが集まり、下ネタを話せなくなる
下ネタ好きの人が集まり、自然体でいられる
ただし剥がしている途中は、これまでの人間関係が入れ替わるため「あいつ変なことしてる」と言われる、いちばんつらい時期になります。たかちんさんはそれを「変わったんじゃなくて元に戻った」と表現しました。
ポジションが変われば、同じ人でも強みが出る
話はお笑いのボケとツッコミに広がります。Aさんといるとボケ、Bさんといるとツッコミに回るように、集団の中でのポジションは環境との関係性で変わる、という指摘です。
本当はツッコミが上手い人でも、周りにボケる人がいなければ自分がボケるしかなく、本来の強みを出せません。だからこそ、嘘をつかなくていい人がいる環境にいたほうがいい、という話になりました。
たかちんさんは、才能が発揮されないときに環境を変える以外にも、同じ環境の中でポジションを変える方法があると補います。例は営業職で成績が出ない人です。
テレアポをかけ続けるが、コミュ力が合わず成果が出ない
ブログで会社のPRを書き、メルマガで商品を届ける
上司が見抜くか、本人が申告できれば、ゴールは同じまま手段だけ変えてうまくいくことはある、とたかちんさんはいいます。ただ、良い上司かどうかは運なので、期待しないほうがいいとも話します。
そこで勧めるのが、どんな環境で才能がどう発動するかを自分で実験することです。わかっている実験結果を繰り返さないことが大事で、いろいろ試してもダメなら職場を変えればいい、という考え方です。
ヤンヤンさんの強みは「いるだけで安心させる」こと
たかちんさんは、楊睿之さん(ヤンヤンさん)には「存在系の強み」という特殊能力があると話します。いるだけで、なぜか安心感を生み出すという強みです。
スタジオでは「柔軟剤みたいに、ちょっと入れるだけで柔らかくなる」と例えられました。喧嘩が起きても収まり、怯えている人も安心してしまうタイプだといいます。
理由として挙がったのは、ヤンヤンさんが誰も否定しなさそうに見えることです。ヤンヤンさん本人は、人に無関心なところがあり、無理に関係を作ろうとしないだけだと話しています。
番組の編集を担う樋口さんの視点では、深井さんの強くて説得力のある声のあとに、ヤンヤンさんの柔らかい声が入ることで緩急やリズムが生まれていると語られました。
握手しただけで、性癖まで当たるのか?
話は前編でも触れた握手に戻ります。たかちんさんはナベショーさんと握手し、何を当ててほしいかと聞いて、性癖を言い当てる流れになりました。
具体的な部分は伏せられていますが、たかちんさんの見立ては、ナベショーさんはリーダーシップがあるためM気質の相手を引き寄せがちで、本当は相手に主導してほしいタイプ、というものです。
ナベショーさんはこれを「正解」と認めます。今の彼女は相性が合った初めての相手で、交際は4年目に入っているそうです。
握手は「材料」にすぎない。言葉を届ける仕組み
どう判断しているのかと問われたたかちんさんは、握手はあくまで材料でしかないと明かします。握手で「わかってもらえた」という状態を作ると、言葉が相手に入りやすくなるからです。
たかちんさんは、手相占いは信じていないとしつつ、人は二面性を持つので逆のことを言っても当たると説明します。そのうえでコールドリーディング ── 事前情報なしに、会話や外見の観察から相手のことを言い当てているように見せる話術。占い師などが使う手法として知られますのように、広いところから当てていくと、相手が本音を話し始めて鎧が取れるといいます。
握手
根拠があるように感じさせ、言葉が入る状態を作る
広く当てる
概要の広いところから少しずつ言い当てていく
本音が出る
相手が自分から「こうなんです」と話し出す
見立てる
雰囲気や触れ方も含めて癖を読み取る
ナベショーさんについては、雰囲気がMっぽいと感じていたこと、優しく触れる人は自分も優しく触れられるのが好きなことが手がかりになったそうです。ただし、言語化しきれない感覚の部分もあると話しています。
たかちんさんは、握手で男女の相性もわかるといい、第三者が「合う」と言うことで二人が実際に近づく効果もあると話します。プラシーボ ── 効き目のない偽薬でも、効くと信じることで症状が改善する現象。転じて、思い込みが実際の結果に影響することを指しますとは違い、信じてあげることが重要だという考えです。
スタジオでは「一人マッチングアプリができる」「コテンで事業部を作ろう」と盛り上がり、人を理解するという点ではコテンの理念にも通じる、という話で締めくくられました。
まとめ
たかちんさんの診断は、悩みの奥にある才能と、その才能が働く条件を言い当てるものでした。強みを生かすには、親や周囲から身につけた鎧を剥がし、自分に合う環境やポジションを実験しながら探すことが大切だと語られています。
- 才能には発動条件があり、ナベショーさんの場合は「背水の陣」だった
- 親の影響や「べき」は鎧になり、剥がすことで本来の自分に戻れる
- 環境を変えなくても、ポジションや手段を変えれば強みが出ることがある
- ヤンヤンさんには、いるだけで安心させる「存在系の強み」がある
- 握手は診断の根拠ではなく、相手に言葉を届け本音を引き出すための材料





