📝 エピソード概要
本エピソードは、秦の支配下で労役の引率中に逃亡者となった劉邦が、いかにして地元沛県の指導者(沛公)に擁立され、初期の優秀な仲間たちを集めるまでの「劉邦スタートアップ伝」を描きます。
アウトロー集団として発足した劉邦勢力は、事務能力に長けた蕭何や天才軍師・張良らを迎え入れ、瞬く間にオフィシャルな勢力へと成長。秦への対抗策として、当時最大勢力であった項梁軍の傘下に入ります。また、旧六国が次々と復活を遂げ、秦の統一が解除されつつある時代の激しい動乱が語られます。
🎯 主要なトピック
- 労役からの逃亡とアウトロー集団の結成: 労役引率の役目を負った劉邦は、逃亡者が続出したことで自らも逃亡を決意。その際、劉邦を慕う10人弱の犯罪者たちが合流し、沢に潜伏して武装勢力(約100人)を形成した。
- 沛県での劉邦擁立工作: 陳勝・呉広の乱により動揺する沛県の県令に対し、現地役人の蕭何と曹参が、逃亡中の劉邦を呼び戻し、地元勢力を威圧する「悪知恵」を進言する。
- 県令の裏切りと劉邦の沛公就任: 劉邦帰還後、県令は態度を急変させて蕭何らを処刑しようとするが、脱出した蕭何らは劉邦と結託。矢文で沛の民衆を煽動し県令を殺害させ、劉邦を強引に沛公(県知事)として擁立した。
- 初期の腹心メンバーの紹介: 事務能力に長ける蕭何と曹参、犬肉解体業者出身の猛将・樊噲といった、劉邦集団を支える重要メンバーの出自と役割が解説された。
- 天才軍師・張良の合流: 五代続く名家出身で、始皇帝暗殺を企てたほどの徹底した反秦主義者である張良が、決起集団の中で唯一自らの兵法に耳を傾けた劉邦に天命を感じ、その軍師となる。
- 項梁軍への合流と諸国の復活: 勢力拡大と自衛のため、劉邦勢力は楚の項梁軍に傘下入りする。同時期、魏、斉、趙、韓などの旧六国が次々と王を立てて復興し、天下統一が解除され、秦の支配が崩壊状態に陥った。
💡 キーポイント
- 劉邦の勢力拡大は、意図的な計画ではなく、労役逃亡者から始まり、地域指導者層に推される形でオフィシャルな地位を得た、自然発生的な「スタートアップ」であった。
- 劉邦は自身の立場を何度も固辞したが、そのカリスマ性と、人が集まってくる特異な能力により、強引に地域のトップに押し上げられた。
- 初期メンバーである蕭何や張良は、劉邦の教養の有無に関わらず、彼の持つ「人を見る目」と、能力者を信頼して耳を傾けるセンスに引かれて合流を決めた。
- 劉邦集団は、地方のチンピラ・アウトロー集団と、優秀な地元役人(蕭何、曹参)が融合した、両属性を持つ勢力として誕生した。
- 始皇帝暗殺未遂犯である張良の加入は、秦への強い復讐心と高度な戦略的思考を劉邦陣営にもたらし、その後の躍進の鍵となる。

