サブスク終了直前のClaude Fable、その得意と苦手
番組冒頭で語られたのは、収録翌日にClaude Fable 5のサブスク利用が終了するという話題でした。
usutakuはまず、終了するのはサブスク版での利用だと補足します。モデル自体が消えるわけではなく、以降はAPIを使った従量課金制に移行するという説明です。
今だけ使い放題という感じなんですが、私が使ったもので一番良かったのが、設定している全スキルを読み取って、改善してテストしてと伝えた結果、サブエージェントに一気に振り分けてくれたことです。
usutakuは、動画編集やPowerPoint修正のスキルを見直させ、具体的にどこが良くなったかまで報告してくれた点を評価します。既存のツールや設定の見直しが得意だという実感です。
一方で、二人が口を揃えたのはFableの「切れ味」でした。人が作ったものやこれまでの履歴を読み込ませると、忖度なく問題点を指摘してくるといいます。
他の人のできているものにコメントさせる時の切れ口がすごくて、切れ味がすごすぎて、私は普通に落ち込んだりしました。
自分の足りてない部分を忖度なく指摘して、改善プランを1年単位で出してみたいなのをやったんですけど、普通にブチギレそうになって止めました。すごい嫌なこと言ってきたんで。
ハヤカワも、過去に公開したキャリアの構想を引き合いに出され、「うやむやにして進めていないことが問題ではないか」と指摘されたと話します。図星をつかれる感覚だったといいます。
usutakuは、パスワードやAPIキーを平置きにしたまま「セキュリティ講座をできると思っているのか」と詰められ、結局やわらかいSonnet 5に戻したエピソードを披露しました。
二人が使い込んで見えてきたのは、Fableの2つの強みです。1つは外部コネクターやAPI、MCPの扱いのうまさ。もう1つは、自分の権限や限界を理解している点でした。
もう1つ挙がったのが「目の良さ」です。凝縮された画像やぼやけた画像でも読み取れるため、自作スライドのはみ出しなどを自分で見つけて直せると話されました。
Fableめちゃくちゃ目がいいなと思ってて。人間が見て、ここバランス悪いよねとフィードバックしていたのを、自分で見て、これ文字はみ出してるじゃん、直そうとなる点で、見れるって強いなと思いました。
ただし弱点もあります。とにかく遅く、そして高い。usutakuは、お食い初めの意味を間違えてFableに聞いてしまった例を挙げ、簡単な調べ物には向かないと語ります。
ハヤカワはFableを、月に数回だけ相談する顧問やアドバイザーのような存在だと表現しました。常駐させるとオーバースペックだが、たまに全体を見て問題を指摘してくれると助かる、という感覚です。
なぜ1週間だけ使い放題だったのかについて、二人は「有料課金前の体験期間」と解釈します。得意と苦手を知ってもらう狙いがあり、今後サブスクに戻ってくる可能性も高いと予想しました。
他のAIが今ひしめき合っていて、中華系のオープンソースも強くなって戻ってくる。なんだかんだサブスクに戻ってくる気はしますね。
サカナAIの「Translate」と、ナマズという軽量モデル
続く話題は、サカナAIが公開した翻訳サービス「サカナTranslate」でした。usutakuは、サカナAIはこれまでBtoB中心で、業界内と一般での知名度差が大きい会社だと説明します。
サカナTranslateの裏側で動くのが「ナマズ」というモデルです。DeepSeek V3.1 TerminusやGPT-OSS 120Bなどを日本語向けにチューニングしたもので、とにかく応答が速いといいます。
こんにちはを英語にして、みたいな翻訳をChatGPT 5.5やFableに絶対やらせたくないじゃないですか。一番簡単なところなんだから、パッとやってほしい。それをナマズがパッとやってくれる。
usutakuは、カジュアル版と敬語版の両方を出し、なぜその表現にしたかまで解説してくれる点を評価します。しかもログイン不要で無料で使え、デザインも良いと話しました。
一方で、二人が気になったのは魚の名前の覚えづらさです。日本人には「どの魚だっけ」と一歩挟んでしまう、という指摘でした。
話は各社のモデル名の乱立へと広がります。Fable、Muthos、Sonnet、Haiku、Opus、そしてChatGPTのSol・Terra・Luna、GeminiやGemma、Nano Bananaに、フグ・ナマズが加わる状況です。
AI触ったことないんだけど使ってみたくて、という人に、この業務はFable 5、これはナマズ、それはGemini 3.5 Thinkingがいいよねと言われたら卒倒しますよね。
二人は半ば冗談で「マグロ、中トロ、大トロ」のように賢さが伝わる名前を望みました。ハヤカワは「Fableは大トロ感がある」と表現します。
結論として二人が示したのは、初心者はまずどれか1つを使い込めばよい、という考えです。回転寿司はどこもおいしいのと同じで、今はどのモデルも実用水準にあるという見立てでした。
ただし画像や動画の生成をしたい初心者にはChatGPTかGeminiが向くとusutakuは補足します。Claudeは画像生成ができず、そこでつまずく人が多いという理由です。
xAIがSpaceX AIに、そして注目されるGrok
3つ目は、xAIがSpaceX AIへ名称変更したというニュースです。usutakuは、合併ではなくSpaceXとSpaceX AIが並立し、後者がGrokを手がける側だと整理します。
発信上これが大事なのは、今後Grokを「SpaceX AIが出しているGrok」と表記する必要が出てくるためだと説明されました。
usutakuが強調したのは、この会社の強みが膨大な計算資源にある点です。自社利用に加えて貸し出しもでき、Cursorを買収してAIモデルを載せた貸し出しまで狙えると語ります。
ハヤカワは、各所からGrokが実はかなり良いと聞くと話し、計算資源や体制が揃っている点から「ここからGrok時代が来る可能性もある」と見立てました。
usutakuは、Xのぐちゃぐちゃな検索の代わりにGrokへ「こういうツイートなんだっけ」と聞く使い方を紹介します。バズっていたChrome拡張を一発で探し当てられたといいます。
軽量で安いモデルの需要も語られました。OpenRouter上では中国のオープンソースAIの需要が4割ほどを占め、DeepSeekやGLMのパワーが大きいという話です。
書きに行くのをやめる。AIに整理させる知的生産術
雑談コーナーでは、usutakuがハマっているObsidianを使ったメモ術が語られました。まずNotion派かObsidian派かという「きのこ・たけのこ」的な議論から始まります。
僕、宗教の差分ぐらい、カトリックとプロテスタントぐらいに違うと思ってるんですけど、外から見たら一緒やん。
usutakuの方法はこうです。Obsidianのデイリーノートに、その日の相談も思いついた発信ネタも、AquaVoiceで喋って全部放り込みます。
そして夜、24時間稼働させている自宅のMac miniが定期タスクでノートを読み込み、事前に設定したスキルで自動的に分類していきます。人物、経営、SNSといったページへ振り分けられる仕組みです。
Notionをメインにすると先に分類したくなり、フォルダを探し回った末に見つからない、という問題が起きるとusutakuは言います。Obsidianならまず放り込み、後で整理できる点が良いと語りました。
ここでハヤカワが、ほぼ同じことをNotionでやっていると明かします。何でも入れる場所を作り、AIに格納してもらう。Discordから投げて後で整理させる使い方も紹介しました。
この流れで二人が行き着いたのは、論理的思考や構造化して話す力が、AI時代にはむしろ足かせになりうるのではないか、という問いでした。
論理的思考とか構造化して喋れみたいなのって、今のAI時代だったら、むしろ足かせになるかもしれない。自分の思うがままにバーッと喋れる人の方がいいかもしれない。
ハヤカワも、手で入力すると構造化してしまうが、喋るとラフになり速度も情報量も上がると同意します。背景まで含めて雑に多く伝える方が、AIには伝わりやすいという実感でした。
緊急別撮り。ChatGPT新モデルSol/Terra/Luna
ここからは、公開収録後からオンエア前日までに出た情報を緊急で別撮りしたパートです。ハヤカワはまず「ChatGPTとGrokがぶち上げ」と全体像を伝えます。
1つ目はChatGPTの新モデルです。GPT 5.6が登場し、賢い順にSol・Terra・Lunaという名前が付きました。ClaudeでいうOpus・Sonnet・Haikuの並びにあたります。
| 提供元 | 最上位 | 中位 | 軽量 |
|---|---|---|---|
| Claude | Opus | Sonnet | Haiku |
| ChatGPT | Sol | Terra | Luna |
なぜ今さら名前を付けたのか。二人は、他社に合わせたトレンドであると同時に、「名前で呼ばれたかったのでは」と冗談交じりに話します。Fableのように名前で語られたい、という見立てです。
使ってみての評価は上々でした。usutakuは、自動でSolが選ばれるUIになっており、ストレスなく使えると話します。日本語の小説を書かせても物語がしっかりしていた、と評価しました。
Fableのサブスクが外れるんだったら、Solで良くね、みたいな感じになってるのが現状という印象ですね。
ハヤカワは、Fableが高すぎるのに比べてSolは良心的で、ほどほどに使いやすい「ちょうどいい」モデルだと位置づけました。
ChatGPT WorkとGPT-Live。非エンジニア向けと音声の進化
新モデルと同時に、いくつかの機能も登場しました。1つがChatGPT Workです。ClaudeのCoWorkにあたる、非エンジニア向けのCodexのような存在だと説明されます。
ハヤカワは、CoWorkと比べてGoogle Drive系の連携が良い印象だと話します。SlidesやSpreadsheetを普段使う人には相性が良いかもしれない、という見立てです。
二人は非エンジニアの選択肢を整理します。CodexやClaude Codeを使える人はそれでよく、会社での利用ではChatGPT WorkやClaude CoWork、GoogleのSparkなどから選ぶことになる、と語られました。
エンジニア
CodexやClaude Codeをそのまま使う
会社の非エンジニア
ChatGPT WorkやClaude CoWorkなど、操作系の作業を安全に任せられるものを選ぶ
現状
どれかが突出して良いわけではなく、無理に乗り換える必要はない
もう1つの大きな更新が、音声機能の「GPT-Live」化です。ハヤカワは、話がうまいというより「生々しい会話」になったと表現します。
応答が速くなり、相槌で相手が黙ってしまう問題も解消。調べ物の間も「ちょっと調べるね」と話してくれるため、英語学習に非常に向いていると語られました。
昨日の午前中ずっと練習してて、GPTが相槌として「スポローン」って言うんですよ。それを覚えて、夜のパーティーで言ったら、みんないい感じになって、シンギュラリティでした。
激推しのGrok 4.5。安さという正義
ハヤカワが最も主張したかったのがGrokでした。Grok 4.5が登場し、ベンチマークでも実使用でも明らかに賢くなって帰ってきたといいます。
背景には、SpaceX AIによるCursorの買収があります。Cursorが持つComposerという安く強いモデルを取り込み、その一発目がGrok 4.5だと整理されました。
ハヤカワが繰り返し強調したのは、とにかく安いという点です。最上位のFableやSolより性能は若干劣るものの、Fableの10分の1ほどの価格だといいます。
安いって正義だなと。HanabiというボドゲをAIにやらせてるんですけど、Fable高すぎてキレそう、本当に。
usutakuも、Claudeは全般に高く、Notionのエージェントも1万円入れると1、2日で消えると同調します。二人は、ぐるぐる回して使う用途ではコストがシビアになると語りました。
現状のモデルの使い分けを、ハヤカワは1文でまとめました。
コミュ力が高く考えを具体化してくれるFableをフロントに、作業の監督は適切でコスト感の良いGPT、安くてパシりがいのあるGrokを下請けに、という役割分担です。
最後にハヤカワは、AIで仕事が減るどころか、APIコストを払うためにもっと働こうと思っていると笑います。AIに使われている可能性すらある、と語りました。
最近はこのAPIコストを払うためにもっと働こうと思ってます。AIによってパードされたかと思いきや、私がパシられてる可能性も大いにある。
各社が拮抗している今の状況は、コストも使いやすさも良くなっていくと二人は前向きにとらえます。しばらくのドンパチを歓迎しつつ、そろそろGeminiの一発を待ちたいと締めくくりました。
まとめ
Claude Fable 5のサブスク終了を起点に、ChatGPTの新モデルSol、躍進するGrok 4.5まで、モデルが乱立するAI状況が語られた回です。二人が示したのは、性能の頂点を競うより、速さ・コスト・得意分野で使い分けるという実践的な視点でした。
- Fableは切れ味と画像認識、コネクター連携に強いが、遅く高い。顧問のようにたまに使うのが向く
- 初心者はまずどれか1つを使い込めばよい。画像・動画生成をしたいならChatGPTかGeminiが入りやすい
- Grok 4.5はCursor買収を背景に賢くなり、Fableの10分の1ほどの安さでパシり役として重宝する
- ChatGPT WorkはCodexの非エンジニア版で、Google Drive連携に強み。会社利用の選択肢が増えた
- 人間が構造化して書きに行くより、雑に喋って放り込み、整理はAdに任せる知的生産が有効になりつつある
