Kimi K3は本当にFrontier級のオープンソースなのか
今週のトピックの一つ目は、中国のMoonshot AIが出した新モデルKimi K3です。収録日の前日に出たばかりのフラッグシップLLMだと紹介されています。
usutakuさんによると、これまでKimiはそこまで目立つモデルではなかったそうです。それがアップデートで、あらゆるベンチマークで上位クラスに位置するようになったと話されています。
これまでKimiは、まあそこまでこうすごいモデルじゃなかったんですけど、それがなんかアップデートで、あらゆるベンチマークテストで、まあ(Frontierモデルの)下、ちょい下ぐらいに位置してますと。フロントエンド周りに関してはもうなんか一位ですみたいなの出てるんですね。
政府が隠すレベルの賢いモデルに匹敵するものが、オープンウェイトで使えるなら業界的に衝撃だと語られています。
ただし課題も指摘されています。Kimi K3のパラメータは2.8兆あるとされ、普通のパソコンでは動かしづらいという話です。
軽いねって話題になったQwenとかだと、まあ3.5Bとかなんで、35億とかなんですよね。要はそれの何百倍とかの大きさになるわけなんで、動かしづらいので、これがじゃあオープンソースの魅力があるかって言われるとまあ微妙なんですけど。
ハヤカワさんは、オープンソース系が既存モデルを「蒸留」しているのではという以前からの見方に触れます。
蒸留っていうのがまあこう出力だったりとかを生かして、ええ感じに他のやつに貸そうみたいな感じの、ちょっとパクるみたいな感じですね。AI界におけるパクるみたいな行為なんですけど。
ハヤカワさんは、フロント側コードのランキングでKimiが1位というのは強気だと感じたと話します。短期間で同等レベルを作れるのはわかるが、部分的にでも本当に超えられるのかは疑問だとしています。
一方で、いずれAppleのパソコンで動く範囲のモデルが出てきたら、腹をくくって良いパソコンを買おうかとも話されています。
どんどんね、流れ的にはローカルLLMが賢くなって、かつ小さくなってっていう状況なので、来年ぐらいにはFrontierモデルぐらいの実力はローカルLLMでも動かせるようになるんですかね。
2人は、ローカルで動かすならメモリ24GBあたりから選択肢が増え、理想は32〜64GBだと具体的な目安を挙げています。ただしメモリ搭載マシンは高価だと嘆いています。
久々のGoogle。Gemini Sparkの実力と惜しさ
続いてGoogleの新発表です。Gemini Sparkが公開され、NotebookLMはGemini Notebookに改称されました。
ハヤカワさんはGoogle I/Oの頃からGemini Sparkを本命視していて、公開を待ち望んでいたと話します。ただ現時点で乗り換えるかというと、答えはノーだそうです。
今々じゃあGemini Sparkに乗り換えるかと言われたら、これはノーです。ただ、Gemini Sparkの体験感としていいところがあるので、このモデルがね、良くなってくれたら全然耐えれな気がする。
評価する点として、まずGoogle Workspaceとの連携性の高さが挙げられています。Gmailの下書きをUI上で確認して送信まで押せる、といった体験の良さが語られました。
もう一つ驚いた点として、GmailやドライブのコンテキストをうまくSparkが持っているように感じた体験が語られます。
ハヤカワさんは、登壇用の写真やプロフィールを「Hayakawa Kit」という名でドライブに入れ、毎回メールで送っていたそうです。あるやりとりで、フォルダ名以上の説明をしていないのに、Sparkがその写真とプロフィールのドライブリンクを提示してきたと話します。
その時に使う写真とかプロフィールここにありますよってドライブのリンク貼ってきて、なんでお前は知ってんだ?ってちょっと思いましたね。
過去のGmailやドライブのやりとりから、パーソナライズされた情報がうまくGeminiに渡っている気配があり、そこには期待していると語られています。ただしモデル自体には物足りなさが残り、「惜しい」という評価でした。
usutakuさんは、GmailなどはすでにMCPで連携できるため、Claude Co-workやGPT Workで十分だと感じると話します。実際に先月試した際も、まだ刺さらなかったそうです。
一方でハヤカワさんは、企業での導入しやすさからGemini Sparkに期待しています。GPT WorkやClaude Co-workはセキュリティ設定などが大変な一方、Geminiは「無難」だという理由です。
各社さ、Co-workとかGPT Workとか、もう超そっくりじゃん、インターフェイスも。Googleも寄せてくれ。あれが使いやすい。モデルが新しいの出たらもう何も言うことないし、全然覇権取れると思ってる。
NotebookLMからGemini Notebookへの改称は、名前が変わっただけだと確認されています。2人は、Googleのサービス名の乱立がわかりづらいと苦笑しつつ、ブランド統合の流れだろうと話しています。
ChatとエージェントとJK。AIは一般ユーザーにどう届くか
NotebookLMの改称から、ハヤカワさんはUI設計の話に広げます。Gemini Spark、GPT Work、Claude Co-workは、いずれも通常のChatと大差ない位置に置かれていると指摘します。
Gemini Sparkもさ、ユーザーインターフェイス上で言うと、間違ってSparkになってるだろくらいの位置にあるじゃないですか。パッと見て一般の人がしたら、これがSparkなのかChatなのかわかんないと思うんすよね。
今後はChatがぬるっと消え、エージェント(Work系)がフロントに入るのではと予想しています。ChatをエージェントにするかどうかはユーザーではなくAIがよしなに判断する方向に行くだろう、という見立てです。
2人は、自分たちが毎週話している内容が一般には「何それ」レベルにマニアックだと自覚しています。usutakuさんは、GPTが5.5から5.6になった程度の差を語る自分たちの姿を、カードゲームの絵柄違いにたとえます。
光らせるっていう文化があるんですよ、カードで。その一番高い絵柄の一枚を使ってないと、大会出ると気まずいみたいな。なんかそういう感覚なのかなっていう。
ここから話題は、彼らが想像上の「JK」がAIをどう使うか、という掛け合いに移ります。ChatGPTが使いやすくなったと自然に馴染んでいくのでは、という見立てです。
Googleフォトの思い出まとめ機能で元恋人が出てくる話や、Sparkに写真を消してもらいたいといった脱線を経て、JKに刺さるユースケースを探ります。
教科書MCPみたいなのを出して、自分の使ってる教材とかを登録できて、定期テストの範囲を投げたら、自分専用の教科書に応じたクイズをSparkが出して、毎朝教えてくれるみたいな。
さらにMCPやプラグインの重要性へ話が進みます。ハヤカワさんは、ChatGPTのプラグインにメルカリが登場したことを便利だと紹介します。
これさ、GPT Workとかでなんかたまに探してほしいよね。自分の欲しいもの。定期的に。なんかそう考えると結構プラグインって大事だなと思い始めましたね。
2人は、Uberや出前館、Amazonなどのコネクターが出れば生活が便利になると語ります。Work系やエージェントが増えた今こそ、コネクターが効いてくるという見方です。
ハヤカワさんは、感覚の乖離を防ぐため定期的に中高生と話しているとも明かします。女子中学生でGeminiを使っている人がいて驚いたそうです。
OpenAI初のハードウェア、Codex Micro登場
3つ目のトピックは、OpenAI初のハードウェアであるCodex Microです。物販とともに突然登場し、すぐ売り切れました。usutakuさんは迷わず購入したと話します。
usutakuさんの解説によると、Codex MicroはキーボードメーカーのWorkLouderと共同開発したアクセサリーで、Codexの操作に特化したデバイスです。
Codexを立ち上げるとか、Codexに音声入力をするとか、そういう左手デバイスみたいな感じですね。キーボードでカチャカチャするんじゃなくて、音声入力で指示をして、それでCodexを動かすっていうのはすごい面白いんじゃないかな。
目新しさは正直そこまでではなく、他のツールでも似たことはできると認めつつ、体験として面白いと評価しています。価格は5万円弱で、7月24日から出荷予定とされ、日本到着は8月〜9月頃と見込まれています。
ハヤカワさんは、デバイスの見た目は良いと認めつつ、最近は自作の流れもあり「自分で作れそう」と考えて購入を見送ったと話します。
さらにハヤカワさんは、音声入力デバイスやスマートスピーカーを出してほしいと要望します。ジョナサン・アイブがOpenAIと組むという話題も出しつつ、まだ形が見えないと語られています。
話題はグッズにも広がります。ハヤカワさんはノベルティの服が増えすぎたと苦笑し、usutakuさんはChatGPTやAnthropic系のグッズが欲しいと話すなど、雑談で締めくくられます。
秘書業務をGPT Workへ移植。実際に使ってみた感触
ここからは実体験の共有です。ハヤカワさんは、これまでClaude Co-workやClaude Code経由でやっていた秘書業務を、GPT Workに移植したと話します。
Claude Code Channelsという形でDiscord経由でClaude Codeを使い秘書をやっていたそうです。ただOpusでは抜け漏れが多くイライラしたと語られています。
Opusに秘書やらせるとね、意外に抜け漏れが多くてイライラしたんで。GPT Solとか最上位モデル使っても意外にそんなにコスト響かないんで、そこら辺じゃぶじゃぶ使って。
GPT Workの使い分けも整理されました。PCアプリ版はローカル作業になり他から参照できない一方、ブラウザ版やスマホアプリ版は連動しており、スマホからも参照できるとのことです。
ローカルPC上での作業になり、ブラウザやスマホアプリからは参照できない
クラウドで連動しており、他の端末からも参照できる
usutakuさんは、Gmailやカレンダー、Slack、Notion連携ならクラウド完結でよく、わざわざローカルのClaude Codeを動かす必要はないと納得します。
ハヤカワさんは、GPT WorkがGoogle Drive関連の扱いに強い点も評価します。Claude Codeでは文字化けが多かったが、GPT WorkはGoogle環境をそつなく使えると話します。
正直なんかSparkなのかこれはって思うくらい、Gemini Sparkなのかこれはって思うくらい、GPTがそつなくGoogle環境で使ってくれます。
なぜ短期間でツールを乗り換えられるのかも語られます。エージェントに引き継ぎ資料を作らせ、次のエージェントに読ませてセットアップすれば、簡単に引っ越せるからだそうです。
「引き継ぎお前しろよ」って言って引き継ぎ資料を作成させて、次のエージェントでその引き継ぎ資料を読んでセットアップするっていうのが簡単にできるんで、すぐクビにできて、すぐ引っ越しができるんですよね。
細かく指示しなくても「メール見て、これはこうだからこうしとこ」という具合に動いてくれるため、今のところ問題はないと評価されています。usutakuさんも、自分の日次業務でGPT Workを試してみようかと話しました。
Frontierモデルの去就と、AIコストの現実
後半はusutakuさんの近況雑談です。今週はカレンダーを見ても何も成し遂げていないと落ち込んでいると語られます。
遠方でのCM打ち合わせや登壇資料作成、講演会などで稼働時間は長いのに本質的な成果が出ていない、と自己分析します。夜は会食、朝はジムやランニングで睡眠不足が続いているそうです。
肩こりがひどい原因は、引っ越し後に枕を使っていなかったことだと判明したという小ネタも披露されました。バスタオルを固めて枕にしたらよく眠れたそうです。
なんか枕っていらないだろと思ってやったら、多分それが原因ですごい寝れなくなってて。昨日バスタオル固めて枕にしたらめっちゃ寝れました。
話題はモデルの去就に戻ります。あるFrontierモデルがサブスクからAPI提供へ切り替わる話に触れ、2人はAnthropicの状況が厳しいのではと語ります。
もう、なんか嫌いなら嫌いって言ってほしい。その引き延ばさないでほしい。変に思わせぶりな態度で一ヶ月ぐらいいないでほしい。
ハヤカワさんは、GPTもGoogleも安い中でこのコストでは引き止められないだろうと指摘します。最上位のMaxプラン相当に課金しているが、サブスクが外れたら下げる予定だと明かします。ただし解約は意思表明のタイミングまで取っておくそうです。
usutakuさんは、会社でClaude Codeをチームプランに変え、従量課金をOKにした結果、2日で200ドルほど飛んだ経験を語ります。
従量課金もOKにしたら、普通に二日でやっぱ、二百ドルぐらい、まあ三万円ぐらいとか飛ぶんで。これ確かにFrontierモデルのAPIで社内使い放題にはできないと思ったな、さすがに。
コスパの観点でも微妙だという認識で一致し、各自ほどほどに使い分けていこうと話されました。
最後にusutakuさんから番宣です。配信週末の7月25日・26日に、CodexやClaude Code、Claude Co-work、GPT Workの解説講座を実施すると案内されました。3時間×2日間で、4月に1万人以上が参加した講座のアップデート版だそうです。
まとめ
今週はKimi K3、Gemini Spark、Codex Microという3つの新発表を軸に、ローカルLLMの現実味、Work系エージェントの使い勝手、AIのコスト感まで、実体験を交えて語られた回でした。
- Kimi K3はベンチマーク上位クラスのオープンウェイトモデルだが、2.8兆パラメータで手元では動かしづらい。ローカルで賢く小さくなる流れには期待がある
- Gemini SparkはWorkspace連携やコンテキストの持ち方が良い一方、モデル自体は物足りず「惜しい」評価。企業導入の無難さで覇権に期待する声も
- ChatとエージェントUIは近い位置にあり、半年以内に統合されるのではという予想が示された
- Codex MicroはOpenAI初のハードウェアで、Codexを音声操作する左手デバイス。目新しさより体験の面白さが語られた
- 秘書業務はGPT Workへ移植すると好感触。引き継ぎ資料をAIに作らせれば、ツール間の乗り換えは簡単にできる







