一周年で見えた「続けられた理由」とは
番組の収録日は2026年1月30日。この日でポッドキャスト「ながらAI」は、ちょうど一周年を迎えました。前年の2月から始めて、丸1年続いた計算になります。
いや、よく続けたよ。こういうのって、やっぱ続かないんですよね、大抵。
ハヤカワさんが一番の発見だと話すのは、続け方の仕組みでした。友達と時間を決めて収録すると、習慣になるという気づきです。
友達と時間を決めてポッドキャストを撮ると習慣化するってことですね。
usutakuさんも、収録が金曜朝8時半に固定されているから続くのだと同意します。毎週なんとか取るぞと意気込む形だと、かえって続かないという話です。
もうとにかく努力に頼らない仕組みですよね。毎週なんとか取るぞって言ってたら取れないけど、金曜日の朝8時半から取るって決まってるから。
ハヤカワさんは、この考え方を英会話にも応用していると話します。平日は必ずやると決めて、やるかやらないかの選択肢自体を持たないという方法です。
使っている英会話サービスは、仕組み上1日1回しか予約できず、先の予約はできません。だからレッスンが終わった瞬間に次回分を予約し、習慣を途切れさせないようにしているそうです。
usutakuさんも、2月1日から自身のコミュニティで「朝学」という取り組みを始めると紹介します。朝に15分必ず勉強し、それをアウトプットするという企画です。
なんか習慣付けたいんだったら、みんなでやるのと、強制的にやるのと、もう例外なく毎日やること。時間を作れるのは朝しかないから固定して。
朝いちばんに何を見るか、二人の対策
習慣の話は、朝起きてすぐ何を見るかという話題に広がります。ハヤカワさんは最近、寝起きにTwitter(X)を開かないようにしていると話します。
朝、寝起きにTwitter開くと、なんかホルモン的に良くない気がしてる、最近。あんな朝からドーパミンを出しちゃいけないし。
ハヤカワさんは、朝の寝起きが一番気分が落ち込むタイプだと話します。これは起きるために出るホルモンの影響もあるらしく、そのため寝起きに布団の中でスマホを見ないよう気をつけているそうです。
usutakuさんは逆に、朝起きた瞬間に通知を見ないと体が起きられなかったと明かします。ジャンクなドーパミンに頼らず、それでもちゃんと起きられる情報として行き着いたのが日経新聞でした。
誰も喧嘩してないし、誰も驚いてないっていうのがいいんですよね。日経新聞でだって、コンサルタントオワコンとか書いてないじゃないですか。
本当に世の中が動くようなニュースは、日経新聞の速報で流れてくる。だから朝は日経新聞だけ読むようにしていて、いい感じだとusutakuさんは話します。
ハヤカワさんは、朝の目覚ましのタイミングで日経のラジオが流れるようスマートホームを設定したいと構想します。音に敏感なので、朝に少し流せば必ず起きられるだろうという読みです。
アレクササンバとクマのアンチコメント
スマートスピーカーの話から、usutakuさんが「アレクササンバ」を知っているかとハヤカワさんに尋ねます。ハヤカワさんはGoogle Home派で、知らないと答えます。
アレクササンバは、Amazonのスマートスピーカーに向かって特定の言葉をかけると、サンバ調の曲が延々と流れる隠しコマンドのようなものだとusutakuさんは説明します。この話をすると自宅のスピーカーが反応してしまい、途中で電源を切る一幕もありました。
私、社交ダンスでサンバ一番バイブスなんで。踏めますね。アレクサと踊るわ。
一周年を振り返る流れで、usutakuさんはリスナー(ながらの皆さん)がよくやっていることを3つ挙げます。話は途中から、なぜかクマからの抗議コメントというネタに展開します。
- バイブコーディングデビューしました
- アサヒポンズデビューしました
- クマです
usutakuさんによれば、最近はクマを名乗るアンチコメントが増えているとのこと。クマを悪者にする風潮は良くない、万人が聞けるラジオのはずなのに特定の動物を叩くのか、といった内容だと紹介し、二人で笑いながら受け流します。
一周年で実感した「AIを広げてくれた」という声
話題はあらためて、この一年での変化に戻ります。ハヤカワさんが実感しているのは、リスナーを含めた個人開発の総量がとても増えたことです。
みんなが実際手を動かして何か作ってるっていうの、すごい増えたなと思いますね。
一方でusutakuさんは、ニュースが減ったという感覚には疑問を呈します。二人が情報解説に慣れすぎて、新しい情報が出ているのに出ていないと錯覚しているだけかもしれない、という見立てです。
僕らが情報解説に慣れすぎて、新しい情報が出てるのに出てないと勘違いしてるだけ説があるんですよね。
usutakuさんは、公開収録に来たリスナーの体験も紹介します。もともとAIに興味がなかった人が、リールをきっかけにながらAIを聞き始め、手を動かすうちに社内のAI推進担当になったという話です。
AIの世界を広げてくれるながらAIには感謝ですって言ってて。見ろよ、クマ、こらと思って。
ハヤカワさんも、聞いてますとか、これでAIを使うようになりましたという声が増えたと話します。番組がAIを触るきっかけになっていることに、二人ともありがたさを感じている様子でした。
GeminiのPlusプランは「初心者の最初の課金」に良い
ニュースパートの最初は、Geminiの安いバージョンにあたるPlusプランの登場です。これはChatGPTの廉価プラン「Go」に被せる形で出てきたものだと紹介されます。
usutakuさんによれば、Geminiにはこれまで最上位のUltra(月3万円ほど)とPro(月2900円ほど)があり、そこに月額1200円のPlusプランが加わりました。
usutakuさんはこのPlusプランを、初心者が最初に課金するプランとしてかなりありだと評価します。DeepResearchやNano Banana Proなど、Geminiの機能をほぼ全部使え、上位のProモデルも使えるのが理由です。
比較対象として、ChatGPTの廉価プラン「Go」ではthinking(じっくり考えるモード)が使えない点を挙げます。usutakuさんはこのthinkingを賢く使いやすいと評価しており、それが使えないのは物足りないと話します。
一方、Geminiの一番安いPlusプランでは、そのthinking相当の上位モデルが使えてしまうとのこと。だからusutakuさんは、Goに課金するくらいなら、こちらのほうが良いと結論づけます。
ChatGPTのGoだと、正直無料とそこまで変わんねえかなっていう。もうちょっと課金すれば無料でいいんじゃないの?と思ってたけど、GeminiのPlusだったらいいですね。
注意点として挙がったのは、ストレージが2テラバイトではなく200ギガバイトに減る点と、コンテキストウィンドウ(AIが一度に覚えていられる量)が狭くなる点です。
ハヤカワさんは、逆にストレージが200ギガほどしかないのはむしろ良いと話します。容量がじゃぶじゃぶあると、整理せずに溜め込む癖がついてしまうからです。
二人の結論はシンプルでした。ガッツリとしたコーディング用途なら3000円以上のプランが良いが、そうでなければPlusプランで十分だという評価です。
家事を要約? Google Homeプレミアムの意外な相手
Geminiの比較表を眺める中で、ハヤカワさんが「Google Homeプレミアム」という項目に気づきます。今年はGoogle Homeと向き合おうとしていたハヤカワさんは、興味を惹かれます。
上位のアドバンストでは、AIが家のカメラや音声の会話をもとに一日を要約してくれるらしい、とハヤカワさんが読み上げます。usutakuさんは、自分の家での一日を要約されて嬉しいことがあるかと最初は懐疑的でした。
自分の家での一日、要約されたいって思うことなくないですか?家でやることなんて、紅茶をいただくとか、コーヒーをいただくとか。
これに対してハヤカワさんは、この機能は家族持ちの人向けではないかと指摘します。子どもが何時に帰って宿題をしたか、祖母が何時に食事をしたかを知りたい人には価値がある、という読みです。
うーわ、やられたよ。確かに子供がいたりとか、パートナーがいて、今日パートナーが家でアレクササンバを踊っていた模様ですとか出てきたら、ちょっと抱きしめたくなっちゃうもんな。
話はハヤカワさんが自宅で踊っているという流れになり、二人で笑いながら、Plusプランのおすすめを改めて確認して締めくくります。ずっと高騰していくと思いきや、ChatGPTのGoを皮切りに廉価化が進んだ点が印象的だと振り返ります。
そもそもSkillsって何? 「AIへの取説パッケージ」
続くトピックは、最近Xでよく見る「Skills」という言葉です。頻出する割に、番組でちゃんと説明したことがなかったとusutakuさんが解説を始めます。
usutakuさんは、SkillsをAIに特定のタスクをやってもらうための一連のキットだと表現します。理解の前提として、まずプロンプトには2種類あると整理します。
AIの立ち振る舞いを決める指示。「回答は全て大阪弁で返してください」のように、キャラクターや振る舞いを設定する
AIに何をしてほしいかを頼む指示。「今日の天気は?」のように、実際にやってほしいタスクを伝える
この整理を踏まえて、Skillsとは、システムプロンプト的な「AIが何をどう振る舞うか」をコードやファイルごとまとめて渡すパッケージだとusutakuさんは説明します。
AIが完璧に動いてくれるための取説というか、セットみたいなのがまとめて入っているもの。それがある程度こう業界として一つのフォーマットになったのがSkillsっていうニュアンスですね。
ハヤカワさんは、RPGで呪文やスキルをスロットにセットする感覚に近いと例えます。何が必要かに応じて、必要なパッケージをあらかじめ準備しておくイメージだという説明です。
usutakuさんが今回この話題を持ってきた背景には、直近でManus(マナス)がSkillsに対応したことがあります。Skillsを読み込むだけでなく、自分のやりとりをSkillsとして書き出せるようになった点が便利だと話します。
usutakuさんが挙げる具体例は、自分のツイートを読み込ませて「usutaku風のAI」を作る場合です。何十回もやりとりしてやっと理想の口調に近づけても、別の場所で再現するのは大変だと言います。
そこで、この一連の会話をSkillsにしてくれと頼めば、ファイルごとまとめて書き出してくれる。それを次から読み込ませれば、前回に限りなく近い結果を再現できるのがSkillsの威力だと説明します。
これまでこのSkillsって自分で作らないといけなかったので結構大変だったんですけど、今はもうManusとかClaudeCodeとかで、じゃあSkillsにしてくれって言ったら出してくれるので、便利です。
usutakuさんは、いまは自分でエージェントを作るより、Skillsを作り込むほうが汎用性が高いと話します。Skillsを作り込めば、Claude CodeでもCursorでもどこでも使えるからです。
Skillsを何から始めるか。usutakuさんのおすすめは、まずManusで自分のやりとりをSkillsにしてみることと、Remotionのように公開されているSkillsを実際に動かしてみることでした。
OpenAI Prismは論文を書くAI。ただしセキュリティに注意
最後のニュースは、OpenAIの「Prism」の登場です。無料でアカデミア向けのものが出たとして、ハヤカワさんはまず驚きの声から入ります。
usutakuさんは、PrismをLaTeX(ラテフ)を書けるAIだと説明します。LaTeXは、数式や論文を書くためのシステムです。
usutakuさんは、解の公式のような複雑な数式を例に出します。パソコンで手書き風に書くのは大変で、こうした数式を書くときにLaTeX形式を使うのだと説明します。
これまでもChatGPTは見かけ上LaTeXで数式を出してくれていましたが、Prismはそれをエディターとして自由に編集できる点が新しいと言います。
ハヤカワさんは、Prismのイメージを研究者向けのガチな感じのNotebookLMだと補足します。数式が書きやすくなるうえ、論文のソースを集約して作業できる点が利点だという理解です。
一方でハヤカワさんが強く指摘したのは、セキュリティの懸念です。論文には未発表の情報が含まれ、学生レベルでも扱いはかなりセンシティブになるためです。
仮にこれみんなが使ったとしたら、OpenAIが、まだ出てないけどこういうことやってんじゃんって、一応わかっちゃうわけじゃないですか。
usutakuさんも、普段は情報漏洩を気にしない派だが、これに関してはセンシティブだと同意します。以前紹介したOpenAIヘルスケアの話を引き合いに、運営側は会話内容を分析していると改めて実感したと語ります。
本当にゴチゴチの最新研究やってるみたいな人に関しては、要検討と思いますね。見られているという前提には立った方がいいと思っております。
usutakuさんは、前夜に実際にPrismでLaTeXを触ってみたそうです。整数が11で割れるかを検証する式などがきれいなPDFになり、AIで作った感がなくてテンションが上がったと話します。
衆院選とAI。エコーチェンバーと「まず行くこと」
最後のトピックは、間近に迫った衆議院選挙です。収録時点で選挙は始まっており、投票日は2月8日だと確認されます。
ハヤカワさんは、SNS中心に情報が流れる現状を指摘します。特に最近のXはおすすめ欄のパーソナライズが強く、一つ踏むと関連する情報が無限に出てくると言います。
usutakuさんは、これがエコーチェンバーという現象だと説明します。自分の考えが繰り返し反響し、正しい情報ばかり入ってくる感覚に陥ってしまう状態です。
周りみんな政党Aの話してるな、やっぱり正しいんだ政党Aは、みたいな風になってしまうので。アルゴリズムが昔よりさらに強化されている時代ですので。
そのうえで二人が繰り返し強調したのは、どこに入れるかより、まず投票に行くこと自体の重要性でした。若者の投票率が上がるだけで意味があるという主張です。
usutakuさんは、政治がわからない人向けに「選挙マッチング」の活用を勧めます。20問ほどの質問に賛成・反対の理由を踏まえて答えるだけで、政治が分かりやすくなるという方法です。
たとえば夫婦別姓について、なぜその議論がされているのか、賛成派と反対派それぞれの理由を踏まえたうえで自分はどう思うか。それを20問分やるだけでいいとusutakuさんは説明します。
ハヤカワさんは実務的な補足も加えます。事前投票が使えること、当日に案内のはがきがなくても、本人確認書類があれば該当の投票所で投票できることを挙げ、諦めないよう呼びかけます。
行くたびに絶望するんですよ。歩くのままならないおばあちゃんが杖を突いて票を入れる。でも若者が投票に来てないってなったら、自分が政治家だったらこの人たちのためにマニフェスト掲げるよなって思っちゃう。
最後は選挙デートの話や、開票速報をみんなで見るイベントの告知など、雑談を交えて締めくくられます。ハヤカワさんは投票日の夜、御徒町の学術バーで政治専門の友人と開票速報を見るイベントを開くと紹介しました。
まとめ
一周年を迎えた「ながらAI」の雑談回。習慣は努力ではなく仕組みで続けるという話から、Geminiの新Plusプラン、AIへの取説パッケージであるSkills、論文向けAIのPrism、そして衆院選まで、幅広い話題が語られました。
- 習慣化のコツは「誰かとやる」「やる以外の選択肢をなくす」こと。収録も英会話も朝の固定枠で続けている
- GeminiのPlusプラン(月1200円)は上位モデルやthinking相当も使え、初心者の最初の課金として評価されている
- Skillsは、AIの振る舞いをコードやファイルごとまとめて渡すパッケージ。ManusやClaude Codeで書き出せるようになった
- OpenAI PrismはLaTeXを編集できる論文向けAI。ただし未発表研究を扱う人はセキュリティに要注意
- 衆院選の投票日は2月8日。どこに入れるかより、まず投票に行き若者の存在感を示すことが大切だと強調された





