怖くて体調を崩した先に何があったのか
この回の『厚利少売ラジオ』は、リスナーから届いた感想を紹介する回です。番組は感想を募集してきたものの、これまでほとんど紹介できていませんでした。川原さんは、すがけんさんの顔を見るとつい話したいことが浮かんでしまうと前置きし、この回は感想の紹介に絞ると宣言します。
1通目は、姉の紹介で番組を聴き始めたというさちよさんからの便りです。すがけんさんがYouTubeを始めた話に、自分の人生を重ねたといいます。
私はこれまで何かをやりきるという経験がなく、部活で泣いたり笑ったりしている人を羨ましく思うような35年間でした。でも、シングルマザーになり、やるしかない状況になったことで、人生で初めて本気で頑張ることができるようになった気がします。
マンツーマンのレッスンをしているのですが、予約は埋まるものの、時間も体力も限界で、勇気を出してオンライン化と講師育成に舵を切りました。正直怖くて体調も崩しました。でも覚悟を決めてから、インスタのフォロワーは今年の1月に3,000人だったのが、今では20万人を(超えました)。
ちょっと待ってよ、教えてよ。さちよさん、そのやり方を教えてよ。
僕(のフォロワーは)1万人だよ。
売上も上半期で5,000万円を超えるくらいになりました。SNSはアイコンを長押しすれば消せてしまう世界だけど、その中で本気の覚悟は必ず誰かに届くのだと実感しています。
さちよさんの便りに書かれた数字は、方針を変えた後の大きな変化を示しています。
さちよさんの便りを読み終えた川原さんは、「感想というより、ただの劇的ビフォーアフターの話」だと驚きます。番組としては、その変化の途中の話こそ聞いてみたいと二人は口をそろえました。
すがけんさんは、さちよさんの決断を、自身が100万円の商品を10億円で売るようになった経験と重ねます。値段を下げれば売りやすくはなりますが、目標からは遠ざかるという考え方です。
100万円を10万円にしちゃったらね、10回売らなきゃいけないから余計遠くなっちゃうみたいな。そう、歩幅がちっちゃくなっちゃう感じ。
すがけんさんの見立てでは、さちよさんが踏み込めたのは、勇気に加えて「このままマンツーマンで頑張っても先がない」と退路を断たれていたからです。だからこそ、さちよさんの話にリアリティがあると話しています。
さちよさんが番組を講座帰りの「ご褒美」として聴いていると書いたことにも、二人は喜びます。すがけんさんは「ビジネスは別につらいことじゃない」として、楽しんでニヤニヤしながら頑張るのが一番だと語りました。
骨折入院が転機に。65歳のセラピストが著者になるまで
2通目は、65歳のセラピストである海辺のセラピストさんからです。海辺のセラピストさんは、すがけんさんの著書を企画段階からオンラインで公開して作るプロジェクトに参加していました。
川原さんは、そのプロジェクトを、本を作る過程を公開するという前代未聞の取り組みで、一度は頓挫しかけた「伝説の企画」と振り返ります。
産みの苦しみをしてらっしゃる皆様のご様子を見て、やっぱり私も書籍を出したいと思い切って企画書を書き、出版社に送ってみました。担当者預かりになりました。喜んだ矢先、ウォーキング中に骨折し、1ヶ月の入院。
喜びすぎだよ。
もう無理だということなのかなと意気消沈していたところ、セラピー業界の祭典セラピーワールド東京2024の登壇が決まり、ワークショップも満席になり、大評判を得ました。それがきっかけとなり、今年3月、私の出した企画がようやく書籍となることが決まりました。
海辺のセラピストさんの便りは、喜びから挫折、そして逆転へと展開します。
海辺のセラピストさんは、65歳で「著者」という肩書きが増えたことを喜び、厚利少売の考え方を軸に人生100年時代を生きていくと書いています。発売後には初めての著書を二人に贈りたいとも添えていました。
川原さんが「65歳は世間でいう定年」と言うと、すがけんさんは、今の時代はそこからが長いのに、そこから楽しむためのレシピがまだあまり開発されていないと応じます。
まだまだ若いですよ。骨折が治るんですから。
川原さんはこのやりとりを「公民館の会話みたい」と笑いつつ、海辺のセラピストさんの便りの紆余曲折の書き方がうまく、本も面白いはずだと期待を寄せました。
話の流れで、すがけんさんがYouTubeを止めていることにも触れられます。川原さんは「あれだけ言っていたYouTubeが止まるというリアル」も番組らしいと笑い、すがけんさんは復活を約束しました。
読む[[情熱大陸]]ということでやっていきたいなと。
すがけんさんは、どの感想もボリュームがあり、ドキュメンタリー番組を見ているような感覚になると話しています。川原さんが読み上げることで、書いた人の姿が想像できるのも大きいといいます。
5歳の娘とのフリマで、値付けを変えたら何が起きたか
3通目は、フリマ母のなぎささんからです。なぎささんは以前の「厚利少売へ変化のご報告会」で、5歳の娘とフリーマーケットに参加した話が紹介されていました。
実はこの時すでに2回目のフリーマーケットを申し込んでいたのですが、7月下旬開催で暑いからやっぱりやめようかなと思っていました。毎回出るのありですねとお二人に言われ、やっぱり出展しようと考えを改めました。
売上は前回の10円からグンと上がり2,400円。利益は前回はマイナス1,000円ほどでしたが、今回はプラス1,500円となりました。子供が遊びで作ったものだしと遠慮して、前回10円と値付けしたブレスレットも今回は300円で売り、さらに500円のネックレスも作りました。
なぎささんの2回のフリマの数字を並べると、値付けを変えた効果がよくわかります。
| 項目 | 1回目 | 2回目 |
|---|---|---|
| 売上 | 10円 | 2,400円 |
| 利益 | マイナス1,000円ほど | プラス1,500円 |
| ブレスレットの値段 | 10円 | 300円 |
| ネックレス | なし | 500円で新たに出品 |
実際やってみて値上げを恐れる必要はなかったなと思いました。商売をする時に、相手に自分を知ってもらうことの大事さ、ひいては発信の大切さを目の当たりにしたフリーマーケットでした。
すがけんさんは、なぎささんが売れた理由を自分で言語化できていることを評価し、「やるから上手になる」と話します。川原さんも、なぎささんの言語化のセンスをほめました。
すがけんさんは、フリマが5歳の娘さんにとって良い教育になると強調します。自分の作ったものを人が喜んで買ってくれれば自己肯定感が上がり、給料のために意味もなく働くという考え方から自由になれるといいます。
私がどれだけ頑張って作ったかじゃなくて、あーなんか見てるとここを歩く人はなんか欲しくなかったのかなみたいな。
すがけんさんによれば、「今日は雨だから売れなかったのかな」と振り返るだけでも、フリマには商売の感覚や需要と供給の考え方が詰まっています。すがけんさんは、小さな子どもがいるリスナーにフリマを勧めました。
「パートなのに薄利多売」から抜け出す気づきとは
4通目は、毎回のように感想を送ってくれるぽぽさんからです。この回は、ぽぽさんから届いた感想をまとめて紹介しました。
私はパート主婦なのですが、この4月、5月は問題児の新人とやる気ゼロの未経験者を同時に任され、気づけばクッション役として現場を必死に回していました。管理したくないからパートなのにと思いながらも、責任だけはフルタイム並み。まさに働き方が[[薄利多売]]状態だったなと振り返っています。
ぽぽさんの便りにある「薄利多売」は、少ない利益で多くを売る働き方のことです。ぽぽさんは、パートなのに責任だけが重い状態を、自分の働き方の薄利多売だと捉え直しています。
カレンダーに書くと動けるというお話を実践したら、本当に一歩踏み出せました。今日は思い切って午前休を取り、3年分の雑務仕分けを決行。片付けたら副業とぐるぐるしていたループもようやく止まりそうです。
ぽぽさんは、放送で聞いた「需要はあるが供給が少ないところへ」「短期で焦るより長期で伸ばす」「唯一無二のこだわりと柔軟さの両立」という言葉をプリントアウトして机に貼ったといいます。
川原さんは、ぽぽさんの文章について、自虐と希望の塩梅が絶妙でリズムが心地よいと絶賛しました。そのうえで、感想を寄せた人たちの共通点として「素直にやること」を挙げます。
すがけんさんは、素直さに「馬鹿さ」を加えます。賢く考えすぎず、言われたから一旦やってみるというノリが、道を開くという考え方です。
真面目に考えてやらないリスク、やるリスクのことばっかり考える人がやっぱ多いから。
宿の値段を2倍に。川原さんの母親が貫いた「下げません」
すがけんさんの「馬鹿さ」の話を受けて、川原さんは、以前番組で相談に答えてもらった自分の母親の後日談を明かします。川原さんの母親は、すがけんさんの助言どおり、宿の値段をそのまま2倍に上げたそうです。
上げた次の翌月、1ヶ月予約がなかったんだって。で、やばいってなったらしくて。
川原さんの母親のもとには、宿を掲載している旅行サイトの担当者が心配して訪れ、値段を少し下げてはどうかと勧めたといいます。それでも母親は「厚利少売じゃないと日本が立ち行かんようになるけえ、私は下げません」と答えたそうです。
川原さんの母親の値上げは、一時的な落ち込みを経て結果につながりました。
値段を2倍に
番組での相談への助言をそのまま実行
翌月の予約ゼロ
閑散期とも重なり、1ヶ月予約が入らない
「下げません」と宣言
旅行サイトの担当者の提案を断る
予約数が元に戻る
売上は2倍、利益は3倍ほどに
すがけんさんは、母親の言葉に「大義がありますね」と反応します。予約が半分になっても売上は維持でき、働く時間が半分になれば改善に時間を使えるので、値上げは損にならないと話しました。
川原さんは後から振り返り、予約がなかったのは閑散期と値上げがたまたま重なっただけでもあったと補足します。それでも、母親が国のために値段を下げないと言ったことが、とてもいいと感じたそうです。
すがけんさんは、リスナーたちの厚利少売エピソードをnoteやSNSで発信してほしいと呼びかけます。紹介された4人と川原さんの母親は、いずれも厚利少売の前後で人生が変わったと言えるほど変化しており、すがけんさんは「人生が変わるほど役に立てるのはなかなかない経験」だと感謝を述べました。
厚利少売は努力ではなく宣言で決まる
番組の締めくくりで、川原さんは、[[厚利少売]]がコツコツ努力して変化するメソッドではなく、決めて実行すればすぐに状況が変わるものだと指摘します。
まあ宣言みたいなもんなんで。今までは左回りに歩いてきたけど、これからは右回りに歩きますみたいな。
すがけんさんによると、厚利少売は真逆の考え方への宣言のようなものです。そのため、思うところから宣言するだけで、意外と時間をかけずにうまくいくことがあるといいます。
川原さんは「動くまでの時間が最ももったいない」として、まず動いてその結果を番組に送ってほしいと呼びかけます。すがけんさんも、5年後に「5年前にやっておけば」と後悔しないよう、一番若くて元気な今こそやろうと背中を押しました。
最後に二人は、すがけんさんの厚利少売本と、川原さんの新刊『人生は捨て自由に生きるための47の秘訣』を紹介しました。番組では、引き続き感想や悩み相談、助言を実践した後の報告を募集しています。
まとめ
この回に紹介された感想は、どれも厚利少売の考え方を取り入れた人の実際の変化の記録でした。怖さを抱えながらも値段や働き方を変えると宣言し、まず動いたことが、それぞれの転機になっています。
- さちよさんは怖さから体調を崩しながらもオンライン化と講師育成に踏み切り、フォロワーと売上を大きく伸ばした
- 65歳のセラピストは、骨折入院という挫折を経て書籍化にたどり着いた
- 5歳の娘とのフリマでは、値付けを10円から300円に変えたことで、売上も利益も伸びた
- 川原さんの母親は宿の値段を2倍にし、予約ゼロの月を越えて利益を3倍ほどにした
- 厚利少売は努力の積み重ねより、真逆の考え方への「宣言」と行動で決まると語られた


