うまくいっている時こそ手放すのはなぜ?
この回は、厚利少売ラジオに届いたお便りを紹介するコーナーから始まります。最初のお便りは、雑談回への感想を寄せたリスナーのみかさんからです。
いつも楽しく拝聴させていただいております。雑談回大好きです。
いきなりそっちだった。
川原さんの「いきなりそっちだった」に、すがけんさんが「変化せえ」と返すと、川原さんは「雑談回ですら変化するラジオですから」と受けて、手紙の続きを読み上げます。
お二人の何気ない会話から、ふと「それでいうと」などとつながっていく、ビジネスだけでなく人生のヒントなどが学びになっています。聞くたびにその時欲しかった答えがもらえることが多いです。雑談回も私にとっては神回でした。セレンディピティたっぷりでした。
みかさんが挙げた雑談回は、「成功し続ける人の法則。うまくいっている時こそ、あえて全部手放すという選択」がテーマの回でした。すがけんさんは、うまくいかない時は目の前の仕事を必死にやるしかないので、手放すべきなのはむしろうまくいっている時だと語ります。
じゃあ結局いつ手放すのよってなると、やっぱうまくいってる時こそね、手放さないといけないので。
すがけんさん自身も、何年もかけてアドバイザーの仕事をほとんど手放してきました。そして昨年12月、もっと多くの経営者の役に立ちたいと考え、経営者向けの厚利少売コンテンツを販売することにしたといいます。
そのきっかけは、仕事を減らし続けて貯金の残高が減ってきたことでした。すがけんさんは、自分自身がまさにその雑談回の内容を実践している状態だと笑います。
川原さんは、手放せる人の共通点を目標やゴールを再設定できる人だと整理します。新しい目標を置くから、今の延長線上では届かないと気づき、結果として手放すことになるという考え方です。
ゴールを再設定する
今の延長線上にない目標を置く
延長線上では届かないと気づく
今のやり方のままでは新しい目標に行けない
手放す
今あるものを手放し、新しい方へ移る
すがけんさんは、かつて大きな会社を経営して売上が200億円を超える規模だったこともあり、その仕事のほうが向いていて楽だったといいます。それでも数年スパンで仕事を変えないと変化に適応できないと考え、アドバイザーへ、さらに次の挑戦へと移ってきました。
同じことやってれば多分(何歳)までうまくいくんだけど、それはやめてアドバイザーの仕事やって。
辞めることだけ前提で、辞めちゃえば考えるだろうみたいな。
作文が白紙だった「文豪タイプ」とAIの相性
すがけんさんは今回、計画もないまま仕事を辞め、昨年末のクリスマスが終わったころに急に仕事を頑張り始めたといいます。川原さんが「冬休みの宿題だよね」と返すと、話は小学生時代の作文に移ります。
僕でも本当に学生時代っていうか、小学校時代とか、作文も書き終わったことがない人間なんで。
すがけんさんによると、作文用紙が白紙のままだった理由は、書き始める前に結末まで決めないと気が済まなかったことでした。400字詰めの原稿用紙を何枚使うかもわからないのに、物語を始められないと考えていたといいます。
ストーリー書き始めちゃったらどうなるかわかんないじゃん。
なんだろう、悩み方だけ文豪。
川原さんは「考え方だけ一流」「取り組む姿勢だけ一流」とツッコミを重ねつつ、この姿勢は今のすがけんさんの仕事の進め方にもつながっていると指摘します。入りからゴールまで描き切るまで着手しないため、周りからは何もしていない時間が長く見えるというのです。
AIまでかませると、本当にこの人、なんかその思考を現実化する能力が異常に高まったから。
すがけんさんも、5万円のコンテンツは1〜2日かけてGPTとやりとりしながら目次まで考え、中身は1日で書き終えたと話します。かつて専門書を書いたときは、本業の合間に土日と夜を費やし、半年かかっていました。
専門書は5万〜7万字ほどで、土日と夜を使って半年、トータル何百時間もかかった
構想と目次を固めれば、GPTと書くことで13万文字が1日で書き終わる
川原さんは、構想して描き切る力を磨いてきたすがけんさんの側に、AIによって時代が寄ってきたのかもしれないとまとめます。
潮目は必ず変わる。サーフィンのように波に乗る
すがけんさんは、今うまくいかないと感じている人にも潮目は必ず変わると語ります。その例として挙げたのが、AIをめぐる仕事の評価の変化でした。
AIによってさ、そのいわゆるホワイトカラーと呼ばれるパソコン職の仕事がすごい良くなるってちょっと前まで言われてたのに、
今の論調はAIによってホワイトカラーの仕事は全てなくなるって言われてて。
八百屋や建築現場のようにパソコンを使わない仕事の給料が上がるといわれ、川原さんもアメリカでは実際に上がっていると補足します。インターネットとパソコンで要らないとされた仕事が、何十年かすると必要とされるようになったわけです。
AIでホワイトカラーの仕事が良くなるといわれ、高給のコンサルがヒーロー扱いされていた
ホワイトカラーの仕事はなくなるといわれ、パソコンを使わない仕事の給料が上がるとされている
こうした変化を踏まえ、すがけんさんは自我を入れすぎずに、うまく波に乗ることが大切だと話します。
川原さんも、うまくいかない時には試行錯誤しつつ、過度に困らず時を待つほうが賢いと同意します。
すがけんさんはここで、好きな経営者としてサイバーエージェント ── インターネット広告やメディア、ゲーム事業などを手がける日本のIT企業。藤田晋氏が創業しましたの藤田さんを挙げます。藤田さんは麻雀で知られ、本には、仕事でつらい目に遭ったあとに麻雀でもつらい目に遭い、自分は何をしているのかと思う日も多いと書かれているそうです。
勝ってるのはね、ほんと負けないからなんすよね。
すがけんさんによると、冬の時代をじっと我慢できる人には、いい波が来たときに乗る体力が残っています。一方で、一喜一憂していた20代の頃の自分のような人はメンタルがもたず、ホワイトカラーで勝つとプライドからブルーカラーの波に移れなくなるといいます。
全部手放して次の波を見て乗った方がいいかなと思います。ミカさんのお話でいうと。
一番大きな定期の仕事を手放した保育士の変化
2通目のお便りは、以前の値付けの相談回に採用されたフリーランス保育士のなごみさんからの、お礼と進捗報告です。
この回を何度も聞き返しながら、目の前の保護者様のお困りごとや不安にどうやったら寄り添えるのか、私の本質価値は何なのかを考え、トライアンドエラーを続けています。
なごみさんは具体的な行動として、まず減らすことに力を入れたといいます。手紙で挙げられた取り組みは次のとおりです。
- サポート後に「この度はお役に立てましたか?」と聞く
- 「ゆとりの厚利少売保育士」と名乗る
- レビュー(感想)をもらう
- 一番大きかった定期の仕事を手放す
- プロフィールを見直し、部屋の片付けをする
時間が増えたことで自分の時間を楽しんだり、急なご依頼にも対応できるようになったり、よりゆとりを持って子供たちと関われるようになりました。まだ価格の方には手をつけられていないので、これからまたお悩み相談のコーナーに送ります。
すがけんさんは勝手なアドバイスとして、名乗りに「厚利少売」は入れず「ゆとりの保育士」でよいのではと提案します。厚利少売かどうかは、お客さんにとってはあまり関係がないからです。
ゆとりがあって接してくれる、子供に接してくれるとか、もしくはゆとりがあるからすぐ予約ができるとかは、お客さんにとっての価値なんで。
すがけんさんは親の立場で考えると、急な依頼に対応してくれることや、子どもに笑顔で接してくれることこそが価値だと話します。
料金は安くても、ゆとりがなく子どもにイライラして接してしまう
料金は高くても、ゆとりがあり笑顔で接し、急な依頼にも対応できる
川原さんは、一番大きな定期の仕事を手放したことを「なかなかな勇気」とたたえます。すがけんさんも、小さなものより大きなものを捨てたほうが、ゆとりが生まれると応じます。
なんかみんなセコい捨て方するじゃないですか。
気前よく捨てた方がいいですよね。
川原さんは、片付けでもちょっとずつやるだけでは人生は変わらず、一度本気で最初から最後までやると本当に変わると重ねます。
すがけんさんは、未来を手に入れたいならまっさらなキャンバスを用意した方がいいと語ります。余白の隙間に描こうとするより、大きく捨てて綺麗なキャンバスに何を描くか考えるほうが、良い結果につながるという考え方です。
経営者合宿と、声だけでは伝わらない振る舞い
番組からのお知らせでは、なごみさんも興味を示していた経営者合宿が紹介されます。開催時期はまだ大まかにしか決まっておらず、二人は以前話した月を覚えている人はコメントしてほしいと笑います。
川原さんによると、近いところでは3月ごろに厚利少売のワークショップがあり、そこで合宿のより具体的な情報を伝えられる見込みです。合宿の話は1年ほど温めてきたといいます。
なんかね、会ってみないとわからないこととかもあるし。
すがけんさんは、1対1のお茶会のような場でも、振る舞いを見てもらうことで伝わることが多いと話します。実際に会い、五感で体感した振る舞いを、まずは自分にコピペすればよいという考えです。
川原さんは、合宿の空気感はラジオと同じくゆるやかでも、変化を起こす速度や深さ、インパクトを感じてもらえるはずだと期待を語ります。
最後にすがけんさんは、10人ではなく1000人の経営者に影響を与えたいとして、経営者向けの5万円のコンテンツを紹介します。川原さんも、片付けからビジネス、人間関係、お金まで、手放すことで自由になる秘訣を集めた自著を紹介しました。
なんか全体の数字じゃなくて一人の声の方がでかいと思ってるんで。
二人は、何が響いたかという定性的な声を知りたいとして、お便りフォームへの投稿を呼びかけて番組を締めくくりました。
まとめ
今回のお便り回では、うまくいっている時こそ手放すことが次の波に乗る準備になり、大きく捨てることで生まれたゆとりが顧客にとっての価値になるという考え方が、すがけんさんの実体験となごみさんの実践から語られました。
- 手放すべきタイミングは、必死に頑張るべき不調時ではなく、うまくいっている時
- 手放せる人は、今の延長線上にない目標やゴールを再設定できる人
- AIで仕事の評価は急変するため、自我にこだわらず波に乗り、冬の時代は負けずに待つ
- 厚利少売かどうかより、ゆとりから生まれる笑顔や即応性こそが顧客にとっての価値
- 小さく捨てるより気前よく大きく捨てたほうが、まっさらなキャンバスで未来を描ける





