16年の会社員生活から独立。時給2〜3倍、労働時間3分の1の再出発
『厚利少売ラジオ』は、薄利多売 ── 利益の少ない商品を大量に売って全体の利益を確保する商売のやり方。価格競争に巻き込まれやすく、働く量を増やし続けないと成り立ちにくい面がありますなビジネスモデルから抜け出すための考え方と行動のヒントを話す、ビジネス対談型のポッドキャストです。今回のテーマは、リスナーから届いた実践報告へのコメントとお便り返しです。
お便り返しの回について、二人は「ご褒美タイム」と呼んで喜びます。相談の回は答えるのに力がいる一方、この回は届いた感想を聞いて喜ぶだけの時間だと笑い合っています。
1通目は、ラジオネーム・ミセスサクセスさんからのお便りです。外資系の大企業やスタートアップで16年間働いてきた会社員が、フリーランスとして独立したという報告でした。
私はこれまで外資系の大企業やスタートアップで16年間会社員として働いてきましたが、この5月からついにフリーランスとして独立することにいたしました。やるのはBtoBサービスの業務改善を企画推進するプロジェクトリーダー的な役割。すでに3社からお声がけいただいており、時給はなんと会社員時代の2から3倍。勤務時間は月50時間と労働時間は3分の1なのに年収はキープできそうという、ちょっと信じられないような夢みたいなスタートラインに立っています。
ミセスサクセスさんは独立のリスクを怖がっていましたが、過去の回で二人が話した「もっと会社に価値提供してみたら?」という言葉で、自分がすでにやってきたことだと気づいたといいます。
特に直近10年は子育てと両立しながら、本当に背水の陣でやってきました。だからこそ、給与以上の価値は提供してこれたという自負があります。そんな私の「業務委託でやってみたいんだよね」というつぶやきを拾ってくれたのは、会社員時代の元同僚たち。働きぶりを覚えてくれていて、仕事を紹介してくれたんです。
これからは自分が一番得意な実行のプロジェクトマネジメントに集中できる。だからこそ、スキルも再現性もぐんぐん磨ける気がしています。目標は自由な時間を倍にすること。そしてちゃんと顧客にも向き合って、ワーママの新しい厚利少売なキャリアパスを作っていきたいです。
最初の「モテ期」に甘えないために、50時間をどう使うか
ミセスサクセスさんのお便りに対して、すがけんさんがまず評価したのは、元同僚が仕事を紹介してくれたという点です。かつての働きぶりが「通信簿」のように表れていて、雇う側にとっても安心材料になると話しています。
(紹介は)通信簿がそこで出てる感じがするというか、あの時ちゃんと頑張った私のおかげだな感がやっぱすごいね、あると思うし。
そのうえで、すがけんさんはつまずかないための注意点をあえて厳しめに伝えます。独立した直後は多少「モテる」時期があり、そこに甘えてはいけないという指摘です。
(モテ期に)甘えちゃいけないし、逆にやっぱある時間をちょっと発信に使わないと、本当にお客さんが減る一方、お客さんって基本減るしかないじゃないですか。
すがけんさんによれば、顧客を増やすには、今の顧客を成功させるだけでなく、守秘義務に触れない範囲で自分の仕事や考え方を発信し、新たに出会ってくれる会社を増やす必要があります。目指すのは、「あなたじゃなきゃいけないんです」と言われる状態です。
すがけんさんは時間の使い方についても具体的な数字を挙げています。会社員が月160〜200時間ほど働くと言われる中で、月50時間で以前の給料と同じになったのは素晴らしいとしつつ、50時間は逆に働かなさすぎだという見方です。
すがけんさん自身も月40時間ほどだといいます。投資の時期である今は発信の時間を取り、3社のどこかで問題が起きたときには75時間ぐらいまでフォローできる余裕を持つべきだ、という助言でした。それでもまだ会社員の半分程度の時間であり、最初から厚利少売型の時間の使い方ができていると評価しています。
川原さんは、ワーママでありながら厚利少売なキャリアを歩むロールモデルになってほしいと話します。なぜ実行のプロジェクトマネジメントがそれほど上手なのかに興味があり、noteなどで読み物として発信すれば、仕事は引く手あまたになるのではないかと期待を寄せています。
toCのオンラインサロンに手を出すべきではない理由とは?
すがけんさんは、ミセスサクセスさんのような状態になった人がよくやる間違いを挙げます。それまでtoBの仕事をしていたのに、「みんなも私みたいになろうよ」と言って、急にオンラインサロンのようなtoC ── 個人の消費者を相手にするビジネスのこと。企業を顧客にするビジネスはtoB(BtoB)と呼ばれますビジネスを始めてしまうことです。
悪くはない。悪くはないんだけど、結局自分より、言い方あれですけど、まだできてない人をビジネスにしちゃうわけで。
これで自分が成長し続けて10年後、20年後も仕事がもらえるかっていうと相当難しいんですよ。なんなら自分のライバルを増やす行為だから。
すがけんさんによれば、本業で成功した人がサロンを運営するのではなく、サロンがうまくいったからサロンをやっている人が大半を占めているといいます。すがけんさんはその割合を95%ぐらいだと表現し、そうした情報が増えることを強く警戒しています。
企業が知りたいのは、「なぜこの人は実行のプロジェクトマネジメントがうまくできているのか」という中身です。そのため発信も、toBの人が読んでくれる内容にしていく必要があると、すがけんさんは強調します。
すがけんさんは、今の3社から5〜6社まで増やし、半分がなくなっても平気な状態をつくることも勧めます。仕事が減ったときは発信の時間が増え、そこから新しい顧客が入ってくるという循環です。年間6社を5年続ければ30社になり、そこまで経験した人はほとんどいなくなるといいます。
すがけんさんは自分自身の数字も例に挙げています。年間30社を7年続けた結果、210件のプロジェクトを経験したといいます。
年間30社を7年続け、210件のプロジェクトを経験
どんなに優秀でも年間4件程度で、20年続けても80件
一人の一生分を超える、優に超えるプロジェクトができてるっていうのが、やっぱ僕の強みだったりするんで。
本人からすると同じ仕事の繰り返しに感じても、それでいいとすがけんさんは言います。「これならミセスサクセスさんに頼みたい」と思われる異常値になり、早めに人の一生分の経験を積んで「余生を楽しくしてください」とエールを送りました。
担当者の値下げに「薄利にするな」と心の中で叫んだ事務職の気づき
2通目は、ラジオネーム・ひさしいにょさんからのお便りです。事務職として働くひさしいにょさんが、自分の中に厚利少売のマインドが染み渡っていると感じた出来事を報告しています。
私は事務職として働いていて、アシスタントとして打ち合わせに同席することがあります。そんなある日、価格提案をされたクライアントが「むむむ」というリアクションをしたことがあり、そこで担当者が「では単価を○万円下げて」と反応したんです。横にいた私は、相手がその価格を支払えるポイントを聞かなきゃと思っていたので、担当者の発言に「薄利にするな、価格を維持して価値に向き合って」と脳内で叫んでいました。
最終的に値下げした価格で契約を結んだことに落胆しました。一方で、「え、この価格でこれやってくの?やってくれるの?」と相手に思わせなければ、次は高単価になるように相手を驚かせねばというやる気も出てきました。
すがけんさんは、ひさしいにょさんが値下げに疑問を持てたこと自体を高く評価します。成長するには環境や付き合う人を変えろとよく言われますが、多くの人はすぐに環境を変えられません。だからこそ、今の環境の中で疑問を持てるかどうかが重要だという見方です。
え、これ下げちゃったら私たちの給料って出るんですか?って思ってほしいんですよね。
すがけんさんは、次は一緒に価値を上げて、高い単価でも「だって安いですよね、これ」と言ってもらえるようにすることを、社内で「布教」してほしいと話しています。
川原さんは、アシスタントとして打ち合わせに入る人が厚利少売のマインドを持っていることに驚きます。すがけんさんも、アシスタントは軽く見られがちだけれど、むしろアシスタントこそ差がつく立場だと応じました。
アシスタントって言っちゃうとみんななめがちなんですけど、アシスタントこそ差がつくわけですよ、こうやって。
5歳の娘が10円で売ったアクセサリーと、100円の重み
3通目は、ラジオネーム・ドイツで博士号を取ったナギサさんからの近況報告です。ナギサさんには5歳の娘と3歳の息子がいて、娘はゲームセンターで100円を入れるとキラキラカードが出てくる音ゲームに夢中になっていたといいます。
カードが欲しすぎて弟が100円玉だったらいいのにと言うほどです。それを聞いた弟は「機械に入れられるの?怖いよ」と言っていて、それはそれで面白いのですが、これはまずいと思っていたところ、#41「厚利少売な子育て」がジャストフィットしました。
その日、たまたまつけていた自作のアクセサリーを売ってみると言って、その場で10円で値付けし、実際に売れました。そしてそのお金で今度は自分が見つけた欲しいもの、ちょうど10円を購入しました。準備も不十分で、出店料を考えるとマイナスの売上でしたが、そんなことまるで気にならないほど価値があったフリーマーケットでした。
すがけんさんは、子どもにお金の話をするのは相当難しいと話します。お金があるから買う、ないから買わないという理屈は、子どもにはまったく理解できないからです。
お金ってこうやって入ってくるんだと。じゃあママも何かをして、こうやってお金を手に入れてるんだなっていうことがわかるから。
すがけんさんによれば、オンラインの仕事は子どもにはわかりませんが、フリーマーケットなら、何かを売るとコインが入り、そのコインで何かと交換できるという仕組みが伝わります。ガチャガチャの100円がどこから入ってくるのかを教えられたのは大きい、という評価です。
すがけんさんは冗談まじりに、次のフリーマーケットでは娘さんが真顔で自作のアクセサリーを10万円で売るところを見てみたいと話し、川原さんも「一万倍成長」と笑いました。
ただ、すがけんさんはこの冗談の先に、値付けと自己肯定感のつながりを見ています。自分が努力し、自分を素晴らしいと思えているからこそつけられる値段があるという考えです。
すがけんさんは、自分がスペシャルだと認めることも、相手がスペシャルだと認めることも大事だと話します。どうすれば相手が喜んで20円で買ってくれるかを考え、手に入った20円で相手のこだわりの品を買う。フリーマーケットはそうした喜びや「ありがとう」が行き交う場だという見方です。
川原さんは、娘さんの「弟が100円玉だったらいいのに」という発言が相当好きだったと話します。弟のほうも機械に入れられることを怖がっていて、二人の話が「両方ずれてる」やり取りに笑いが起きました。すがけんさんは、それほど子どもには100円が何なのかがわかっていないのだと受け止めています。
要らないものを0円にしない。「価値の再発見」をするフリーマーケット
ナギサさんのお便りから、川原さんは「厚利少売フリーマーケット」をやってみたいと言い出します。高く売れる分、高く買うこともできるので、実は流通としては回るはずだという考えです。
すがけんさんはさらに、要らなくなった物を相手にとって大事な物として高く売る経験は、自分の持ち物の良さを見つける行為だと話します。ところが、すがけんさん自身がそれをやろうとすると、良すぎて売りたくなくなるといいます。
あーこんなにいいものだったよな。ごめん、忘れてたけどってなるんで。
二人はこれを「価値の再発見」と呼びます。本当に良い物だと気づけば売りたくなくなり、それでも欲しい人がいるなら高い値付けになります。川原さんも「これでも欲しいんだったら、もうギリ自分の感情と釣り合うけどどう?」という値付けだと応じました。
要らない物だと思っているので、0円に近い値段で並べてしまう
物の良さを再発見し、売りたくないほどの価値に見合う値段をつける
なんか要らないと思うから、0円に近い値段になっちゃうだけで。
すがけんさんは、これは利益をむさぼるためではなく、価値を発見し、価値についての会話をしっかりする訓練だと説明します。実際に売れるかはわからなくても、前もって準備し、トークを磨き、当日売ってみる経験が生きるといいます。子どもも含めてみんなで実践すれば良い教育になる、という話でした。
番組を#1まで聴き通したパート主婦の「開眼」
最後のお便りは、ラジオネーム・ポポさんからです。ポポさんは、川原さんの妻であるこんまり ── 片づけコンサルタントの近藤麻理恵さんの愛称。著書『人生がときめく片づけの魔法』シリーズは世界的なベストセラーになり、川原さんはそのプロデューサーを務めていますさんのラジオで紹介されたことをきっかけに、この番組を知ったといいます。
初耳だった厚利少売という言葉をすぐに検索。#43「企業合宿の厚利少売」、「イベントサポーターの厚利少売」を拝聴したところ、内容に引き込まれ、仕事や家事の合間に放送日を遡りながら#1まで一気に聞かせていただきました。その結果、私の思考行動パターンはもっと一生懸命に頑張らねばという薄利多売マインドなのかもしれないと気づきました。
日々睡眠時間が取れない、仕事のための勉強時間が作れないと嘆いていたパート主婦の私ですが、Apple Podcastアプリをダウンロードし、書籍を購入し、ラジオを全放送拝聴した今、開眼したなと感じています。
「開眼」という言葉に、二人は「お便りで開眼してるのなかなか聞かない」と驚きます。ポポさんはさらに、副業への思いと生活の見直しについて書いていました。
実は以前から副業したいと思っていましたが、漠然と頭にあるアイデアは社会で必要とされているレベルではなく、ずっと心の隅に追いやっていたのです。ただ、まずは時間と気持ちにゆとりが必要だと思いますので、生活を見直し、家事、子育ての多忙の原因であるもっときちんとやりたい欲求を捨てるところから始めたいと思っています。
ポポさんは番組へのリクエストとして、同じテーマを何度も繰り返してほしいことと、守秘義務の範囲で、すがけんさんの本業でのガチなトークを聞いてみたいことも書き添えていました。
「私にはちょっと」で諦める前に。48歳でも、できることは増えている
すがけんさんは、ポポさんの中に小さな目標が芽生えたことが一番ありがたいと話します。そのうえで、自分の人生を諦めている人はとても多いと感じているといいます。
あなたは人生を諦めてますか?って質問して、はいって答える人は少ないけれども、それやってみたら?って言ったら、えーちょっと私にはっていう人めちゃくちゃ多いと。
すがけんさんは、やってみなければわからないことをやる前にやめてしまう人が多いと指摘します。やらない後悔のほうが大きいので、やってみてできなかったら「できないんだな」と思えばいいだけだという考えです。
すがけんさんは、自分の年齢を例に「できること」の増え方を説明します。0歳のときはできないことばかりで、5歳、20歳、30歳と年を重ね、48歳の今のほうができることは増えているといいます。
0歳
できないことしかない状態から始まる
年齢を重ねる
結婚やローンでできないことが増えても、できることも確実に増えている
できることを喜ぶ
増えたことは失われないので、収穫祭のように喜ぶ
今から増やす
何十年横ばいだった人でも、また今からできることを増やせる
一旦そのできないことは考えないで、できてること絶対に増えてるんで失われないから、基本的に。
すがけんさんは、自分なりでいいので、自分の人生で収穫できる喜びをもう少し持てるようにしたほうがいいと話しています。
仕事を全部断ってモンクモードに。生成AIで「パワードスーツの会社」を考える
ポポさんへのコメントから、すがけんさんは自分の近況を話し始めます。今はあえて仕事を全部断り、48歳で「うまくいかない」を経験しているといいます。
今本当に毎日8時間ぐらい[モンクモード]って僧侶のモードに入って集中して、今までと違うことをめっちゃやってるんですね。
すがけんさんが取り組んでいるのは、生成AIを使って新しい事業やコンテンツの作り方を見直すことです。6月末ごろまでの約1.5ヶ月、集中して試すとどうなるかを確かめているといいます。
すがけんさんは、もう一度起業するとしても、やりたいことはもうあまりないと話します。これまで10社ほどの会社に関わってきたため、数年で100億円規模の会社をつくるイメージはすでにあり、それには面白さを感じないそうです。
一方で、新しい知識欲も生まれています。生成AIによって生産性が2倍、3倍になった人たちだけで会社をつくったらどうなるのか、という問いです。
人類の生産性をなんとなく「1」とした人たちで運営する会社
生成AIで生産性が2倍、3倍になった人だけ、10人ほどで運営する会社
なんかパワードスーツを着た人たちだけの集まりみたいな会になるわけじゃないですか。
すがけんさんは、自分の生産性がさらに3倍ほどになったら何が起きるかを一度試し、その結果をリスナーに伝え、コンテンツにもしたいと話しています。いつか起業するネタになるかもしれない、という空想も込みの挑戦です。
人生は捨てなので、捨ててみないとわかんなかったんですけど、捨ててみたらなんかそういう興味が出てきて。
悪い人ほど先にテクノロジーを使う。AI時代の倫理観と綱引き
川原さんは、生成AIによって、検索だったものが検索ではなくなるほど、人類の生産性ややり方が劇的に変わる時期にいると話します。そのうえで、AIで自動生成したコンテンツを投稿し、人の時間とお金を奪う技術も可能になっていると指摘しました。
なんか無意味だけど、でも可能なんだよな。しかもそれの真贋がわからない人たちが山ほどいて、それで満たせるんだったら、これも一つの経済なのかなとかって見えてたりもして。
すがけんさんは、そうした詐欺に近いビジネスにはまったく興味がないと答えます。理由は倫理だけでなく、簡単すぎて面白くないからだといいます。
あんな簡単なビジネスやっても仕方がないって思っちゃうんですよ。簡単すぎて興味がないんですよ。
すがけんさんがやりたいのは、AIを使いこなす人たちが既存産業 ── すでに長く存在し、成熟している業界のこと。AI企業が新たに生み出す領域とは異なり、従来のやり方が根付いている産業を指しますをアップデートすると何が起きるかを確かめることです。行き先がOpenAIやGoogleのようなAIそのものをつくる会社になりがちな中で、AIを駆使する側に回るという点に違いがあります。
川原さんは、企業にDXやAI活用を教えるコンサルは、そのライトな版にあたると整理します。それに対し、すがけんさんの構想は、AIを使いこなしている人だけで集まって産業にイノベーションを起こそうとするものだと受け止めています。
話は、テクノロジーが広がった社会のあり方にも及びます。すがけんさんは、既得権益は必ずしも悪いものではなく、ある程度倫理観のある人たちがコントロールしていたとも言えると話します。
能力が等しく10倍になる
望めば誰でも能力を大きく伸ばせるようになる
倫理観の薄い人が先に動く
欲に素直で、儲かるなら寝ずに頑張る人たちがこぞって取り入れる
真面目な人が割を食う
やってはいけないと考える人たちは良くならない
気づかず貧しくなる
世界のお金の量が一定なので、残りの人たちの取り分が減る
悪い人の方がいいテクノロジー早めに入れるっていう、このアンバランスさ常にあるんですよ。
二人は、倫理観があって、いい人がしっかり稼げるようにし、もう一度綱引きを引き戻す必要があるという点で意見が一致しました。すがけんさんは、真面目な人が警察のように取り締まるだけになってしまうと、行き場がなくなるとも話しています。
川原さんは、「正しく」よりも「楽しく」、人のことよりも自分のことを大切にする意味でも、すがけんさんのモンクモードはとてもいいと評価します。すがけんさんも、こうした期間を持つことが自分にとっての差別化だと話しました。
最後に川原さんが「口内炎できるほどやりまして」と茶化し、すがけんさんが「それは不摂生、ただの不摂生」と返して、余談の話は締めくくられました。二人はこの話も、ポポさんのお便りがあったからこそ生まれたものだと振り返り、ポポさんに芽生えた目標を大切に育ててほしいと伝えています。
「人生は捨て」が広げたもの。空白から気づく価値
お知らせのコーナーでは、すがけんさんが書籍『厚利少売』の感想を募集しています。実践や質問でなくても、「ここが好きだった」という一言でもいいので送ってほしいと呼びかけていました。
すがけんさんは、ポポさんがこんまりさんのラジオをきっかけに番組と本にたどり着いたことに触れます。いろいろな場所で厚利少売を広めてもらえるとうれしい、という話です。
川原さんは、新刊『人生は捨て。自由に生きるための47の秘訣』の思わぬ効果として、多くの人が「捨て」という言葉を使って連絡をくれるようになったと話します。「会議も捨て」のように、捨てることの大切さが浸透してきたと感じているそうです。
すがけんさんは、捨てるという行為は、ゴミやSDGsの観点から肯定しにくいものだと話します。そのため、心や家の中に「不良債権」のようなものが残りやすくなるといいます。
すがけんさんは、アートや作品だらけの自宅で模様替えをしたときの経験を例に挙げます。物を片側に寄せると、反対側に大きな空白が生まれ、「この家ってこんなに広いんだ」と気づいたそうです。視点を少しずらすだけでも、学びが生まれるという話は、フリーマーケットでの価値の再発見とも重なっています。
番組の最後には、ビジネスの本気の悩みの募集もありました。現在の単価感や将来の目標数値を具体的に書いてもらうほど、具体的に答えられるといいます。ほかのリスナーが自分のこととして聞いて変わることもあるため、悩みを寄せることは自分のためだけにならない行為だ、と二人は語っています。
まとめ
今回の4通のお便りに共通していたのは、厚利少売の考え方が、独立、値付け、子育て、生活の見直しといった具体的な行動に変わっていたことです。二人のコメントは、目先の成功に甘えず価値を磨き続けることから、AIを使いこなす人々が既存産業をどう変えるかという未来の構想まで広がりました。
- 独立直後のモテ期に甘えず、発信と余裕のある時間配分で顧客を増やし続けることが大切です
- toCのサロンに逃げず、得意な領域で経験数を積み重ね、「異常値」になることが勧められました
- 値下げに違和感を持てることや、物の価値を再発見して値付けすることが、厚利少売マインドの出発点になります
- 「私にはちょっと」と諦める前に、年齢を重ねて増えてきた「できること」に目を向けることが勧められました
- すがけんさんは、生成AIで生産性を高めた人だけの会社と、倫理観のある人がしっかり稼げる社会に関心を寄せています

