最終回で語る「その他ツール」というテーマ
今回のエピソードは、社労士法人ONE HEARTで使っているツールを紹介するシリーズの第4回、最終回です。
吉田さんによると、第1回はチャットツール、第2回はマネフォやオフィスステーション、第3回は電話がテーマでした。第4回はそれらに収まらなかったツールをまとめて扱います。
すいません、その他ツールみたいな感じの、最後のところ、いろいろ使ってますっていうのを、一貫したテーマなく話していきたいなと思います。
このシリーズが始まったきっかけは、Xで「社労士法人ONE HEARTで使ってるツール全部公開します」と投稿したところ、いいねが300以上ついたことでした。関心の高さを受けて、一つずつ解説する回として構成されています。
使わずに済むなら解約したいOffice365
最初に挙げられたのはOffice365です。吉田さんは「もう使わないという手はない」と語り、必須のツールだと位置づけています。
一方で本音としては、できれば解約したいとも話します。WordやExcelは使いたくなく、GoogleドキュメントとGoogleスプレッドシートに統一したいというのが吉田さんの希望です。
それでも解約できない理由は、社労士業務の現場にあります。厚生労働省が配る雛形は高確率でWordであり、他の行政官庁が配る資料もExcelで提供されることが多いためです。
WordとExcelが開けないっていうのは結構業務的にこう致命的なんで、まあしょうがないからOffice365契約してます。
高いAcrobatの代わりになるDocuWorks
2つ目はDocuWorksです。吉田さん自身はなじみがなかったものの、スタッフからの評判が非常に良いツールだと紹介されています。
一度解約を検討してスタッフに使っているか尋ねたところ、「使っているから解約しないでほしい」と止められたというエピソードも語られました。
DocuWorksの利点は、PDFの編集がしやすい点にあります。PDFは通常編集しづらく、Acrobatがあれば編集できるものの価格が高いのが難点です。
DocuWorksはそこまで高額でなく、PDFに注釈をつけたり、あたかもWordのように文字を追記したりできる点が便利だと評価されています。
自動化の相性はいまひとつなRPAツール「クーペル」
3つ目はRPAソフトのクーペルです。元はDeNAの一部門が出していたツールで、その後分社化されたと吉田さんは説明しています。
社労士業務は繰り返しが多いためRPAと相性が良さそうに思えますが、吉田さんの実感は違います。実際にRPAで自動化できる業務は意外と少ないと常々感じているそうです。
意外とRPAで自動化できるのって少ないなって常々感じてます。
それでもクーペルを選ぶ理由は使い勝手です。いろいろなRPAソフトを試したなかで、使いづらいものが多い一方、クーペルは比較的わかりやすいと話しています。
ただし今後は乗り換える可能性もあると吉田さんは述べます。RPAよりも、より直接つながるiPaaSやAPI連携のほうが挙動は良いはずで、できればそちらで組んでいきたいと考えているためです。
50社を1本にまとめる動画マニュアルツール「クデン」
4つ目のクデンは、動画マニュアルツールです。吉田さんは、ここから2つ非常に良いツールが続くと前置きしています。
クデンでは、テレビ電話のワイプのように自分の顔を右下に映しながらパソコン画面を撮影でき、解説動画を簡単に作れます。
具体例として挙げられたのが、今年あった定額減税の案内です。動画がない場合、たとえば顧問先が50社あれば、それぞれとアポを取って打ち合わせをする必要があります。
私一人だったら五十回それ説明するわけですよね。それだけで大変なんです。
クデンがあれば、定額減税の解説動画を1本撮り、給与計算の手順や必要なデータを説明しておくだけで済みます。それを見た顧客がその通りに進めれば、問い合わせなく作業が完了します。
クデンにはステップガイドという機能もあります。ボタンを押す、クリックする、スクロールするといった一連の作業を実際にやるだけで、自動的に記録してマニュアル化してくれる機能です。
さらに、第1回で紹介したNotionに貼り付ければ、それだけでマニュアルが半分できたような状態になると吉田さんは話しています。
質問に答えるだけで完成する就業規則ツール「Ktera」
5つ目はKteraです。以前「Ktera回」として1回分の放送を撮ったほど吉田さんが高く評価しているツールで、詳しい魅力はその回に譲るとしています。
Kteraは就業規則の作成ツールです。社労士にとって就業規則の作成は大変な業務だと吉田さんは語ります。
たとえば条文を1条追加すると、それ以降に続く条をすべて手直しする必要がありますが、Kteraではその作業が不要になります。
さらに、質問に答えるだけで就業規則が出来上がっていく点も特長です。就業規則作成ツールとしては神ツールと言ってもいいと吉田さんは評価しています。
使いやすさは抜群でも注意が必要なスクショツール「ギャゾー」
最後に紹介されたのは、スクリーンショットツールのギャゾーです。Xの投稿では触れていなかったツールだと吉田さんは補足しています。
単なるスクショならWindowsのショートカットキーでも撮れますが、吉田さんが挙げるのはスクショの編集の手間です。撮った画像に矢印や文字を書き込んだり、四角で囲んだりする作業は意外とめんどうだといいます。
ギャゾーは撮った画像にすぐ書き込めて、とにかく楽だと評価されています。モザイクもかけられ、個人情報など隠したい部分にマスキングできる点も便利です。
ただし、吉田さんはセキュリティ上の注意点も率直に挙げます。ギャゾーで撮ったスクリーンショットにはパスワードをかけられず、リンクが漏れれば情報漏洩につながるためです。
なんでリンクが漏れたらそこで情報漏洩しちゃうんで、定期的に当社の場合だとスクリーンショットは撮ったら消すような業務フローにしてます。
ギャゾー側の説明では、リンクが漏れる確率は何億分の1かで事実上漏れないとされており、吉田さんもそれ自体は確かだと受け止めています。
一方で、パスワードをかけても解析されれば個人情報は見えてしまうと吉田さんは指摘します。個人情報を多く扱う社労士として、ギャゾーで撮ったスクショは定期的に消す運用にしているそうです。
結論として吉田さんは、仕様を理解した上で使うのがいいとまとめています。使いやすさは抜群なので、性質を踏まえて活用する姿勢が示されました。
まとめ
今回は、社労士法人ONE HEARTで使う「その他ツール」を、用途と注意点まで含めて一つずつ紹介する最終回でした。必須だが本音では手放したいOffice365から、業務を大幅に効率化するクデンやKtera、そして使いやすさとセキュリティのバランスを見極めて運用するギャゾーまで、実務目線での付き合い方が語られています。
- Office365はWord・Excelの互換性から手放せない必須ツールと位置づけられている
- DocuWorksはAcrobatより安価にPDFへ注釈や追記ができ、スタッフの評判も高い
- RPAのクーペルは使いやすいが、今後はiPaaSやAPI連携への乗り換えも視野に入れている
- クデンは動画マニュアルで打ち合わせを1本に集約でき、Kteraは質問に答えるだけで就業規則を作れる
- ギャゾーは編集が楽な反面パスワードをかけられないため、スクショを定期的に消す運用でカバーしている






