配信2ヶ月、1000回再生を迎える節目の一人語り
番組は4月の1週目から始まり、この回で配信2ヶ月が経過しました。第9.5回は、5月に5週目があることから収録された一人語り会です。
再生数はYouTubeを除き、SpotifyとApple Music合わせて間もなく1000回に達しようとしています。
翔平さんは、この数字を単なる回数以上のものとして受け止めています。1回あたり平均で20分以上、多くの人がほぼ最後まで聴いているといいます。
時間でいくとかなりの時間、私のこのしゃべりバキュを聞いていただいているということになっております。本当にありがとうございます。
ダンサー界に増えるポッドキャスト番組
最近、ダンサーの周りでもポッドキャストを配信する人がじわじわと増えていると翔平さんは話します。この回では、翔平さんが知る4組の番組が紹介されました。
まず、Bボーイの「モータルコンバット」のHAYATO10さんは「ブレイキン・練習モチベーション爆上げラジオ」を毎日投稿しています。ブレイキンの話からAIや身の回りの話まで幅広く配信しているといいます。
マジで毎日投稿なかなかハードル高いなと僕個人としては思うんですけれども。
同じモータルコンバットのKAKUさんは「mortarlkakuの本日⭕️⭕️からこんにちわ。」を配信しています。「つながるツアー」という企画のなか、現地から生の声で、日本ではなかなか聞けない話を届けているといいます。
群馬でダンススクールを営むTADORINさんは、翔平さんのポッドキャストを聞いて「ぜひ真似したい」と言い、「ダンスのとなり」を始めました。
さらに、日本のダンスシーンで知らない人はいないという「ADHIP」からも、タナボンさんとニットさんが「DELIGHT RADIO」を配信しています。
翔平さんは、コンテストの裏側やどのチームが良かったかといった主観的な話も含め、記憶に残ったチームの名前を届けてくれる番組だと評価しています。
僕がこのJAPANとか出てた時にこういう番組があったら非常に嬉しかっただろうなというふうに思うような番組が始まった。
翔平さんは、それぞれが違う内容でダンスの価値を発信していると話し、概要欄のリンクから覗いてほしいと呼びかけました。
AIが変えた「生の表現」への感度
なぜ今ダンス業界にもポッドキャストが増えているのか。翔平さんは、そのポイントを今回のメインテーマ「AI時代だからこそ生の表現を」に結びつけて考えます。
振り返りとして挙げたのが、照明会社「H2」の桂さんを招いた回の後編です。派手で煌びやかな照明の迫力もある一方、サスペンションライトが人間にバシッと当たった瞬間の感動が語られたといいます。
もう一つが、5月の舞台公演プロジェクト「踊り場9」です。台北芸術大学の人たちがコンテンポラリーダンスを踊りました。
翔平さんは、正直なところコンテンポラリーダンスを通ってこず、退屈するのではと思っていたと明かします。ですが実際に見て、その考えは覆されました。
台湾の方なので言葉が伝わらないんですけども、やっぱダンスって本当にその表現一つで、どういうことを伝えたいんだろうなってことがめちゃめちゃ伝わる公演でございました。
言葉のないノンバーバルな表現で、生きた人間が発した情報を生きた人間がキャッチする。翔平さんは、そこに「人間っていいな」という人間美や芸術美を感じ取ったと話します。
ポジティブからネガティブへ変わったAIへの感情
翔平さんは、AIへの自身の感情の変化を率直に語ります。登場した当初は、仕事が捗り時短にもなる、この時代に来たことへの感動すらある、ポジティブな受け止めだったといいます。
しかし、ここ最近は恐怖心に近いものを感じるようになったと話します。何でもできてしまうとわかったがゆえに、そこへの価値が徐々に薄れてきたというのです。
例として挙げたのが、翔平さんがお世話になっているウェルネス系の会社の広告です。その広告画像がAIで生成されており、発表会を連想させる内容だったといいます。
その業界の人間、ダンサー業界の人間であればわかるんですけど、そんな発表会ないよねみたいな。
AI特有の誇張が嘘っぽく見えてしまい、熱い思いを持つ会社なのにもったいないと感じたと翔平さんは話します。かつては「AIで作れてすごい」と受け取られたものが、今は「嘘っぽい」と映るようになったといいます。
翔平さんは、自身がThreadsやXの発信でAIを使って文章を書くことにも触れました。綺麗すぎる文章や似通った文法に、自分でも「嘘くさい」「AIっぽい」と感じてしまうと反省を口にします。
さらに、ディープフェイクの進歩にも言及します。海外の動画では、カメラの前の男性が即座に人間そっくりの女性アバターに変わるようなものまで出てきているといいます。
デジタルを介した部分の表現とか文字とかも、すべてがもうAIでできるような時代になってきてしまってるのかな。
翌平さんは、AIが進むほど人間にネガティブなマインドが芽生え始めているのではと考えます。それでも技術としては必要で、自身もバリバリ使うと述べ、AIの活用はもう引き戻せない事実だとも認めています。
人間に残された価値としての「生の表現」
このモヤモヤをどう解決するか。翔平さんがたどり着いたのが、表現こそ人間に残された最後の価値ではないか、という考えです。
表現こそが人間に残された最後の価値というか、自分というもののアイデンティティを、相手のアイデンティティを確認でき、かつ自分というものを認識できる最大の魅力になってくるんじゃないのかな。
翔平さんは、グラフィホールで開催しているソロダンス公演「ten.」を例に挙げます。1人が10分間、ごまかしのきかない表現をまじまじと見せる公演です。
100人以上の観客が1人に注目し、そのパフォーマンスに魅了される。翔平さんは、この価値が特に昨今、非常に高く感じられると話します。
共通しているのは、大勢の中の1つではなく、強烈な1人の人間にフォーカスされた表現です。翔平さんは、それが現代を生きる人の心に訴えかけると語ります。
なぜポッドキャストなのか。能動性と生の声
話はポッドキャストへと戻ります。翔平さんは、ダンス業界に限らず、日本でも海外でもポッドキャストが注目されている背景を説明します。
YouTubeやInstagramなどの動画系SNSは、AIによるアルゴリズムで受動的に情報が流れてくると翔平さんは指摘します。気づけば数十分スマホをいじってしまうこともあるといいます。
一方でポッドキャストは、自分から再生しないと流れません。情報を能動的に取りに行く作業であり、価値を求めてそこへ取りに行っている状況だと翔平さんは言います。
さらにポッドキャストは、生の人間が喋っているものです。声からは、その人の価値観や生き様、対談なら相手との関係性まで、生きた情報が届けられます。
AIのアルゴリズムで受動的に情報が流れてくる。気づけば長時間見てしまう
自分から再生し能動的に取りに行く。声から生きた情報が届く
続けていく理由と、リスナーへの2つのお願い
翔平さんは、ダンス業界にポッドキャストが増えていることを嬉しく思うと語ります。全部聴いているといい、自分から情報を取りに行き、良いシーンやノウハウを共有していきたいと話します。
その先に見据えるのは、次を担う子どもたちがダンサーとして活躍できるフィールドづくりです。バトンタッチしていく側として、一緒に作っていきたいと述べます。
番組はすでに撮りだめがあり、収録はハッシュタグ23、24あたりまで進んでいるといいます。まず2年を目標に継続していく方針です。
最後に、ここまで聴いた人へ2つのお願いが伝えられました。
皆様の反応があると、より一層私も励みとなって、皆さんこういうふうに考えてるんだっていうところで、またそれがこのポッドキャストにも反映されてくるのかな。
まとめ
この回は、ダンサー界に増え始めたポッドキャストの紹介から、AI時代に生の表現が持つ価値へと話が展開する一人語りでした。翔平さんは、AIが進むほど人間の表現や生きた声にこそ価値が生まれると考え、番組の継続とリスナーとの共創を呼びかけています。
- 番組は配信2ヶ月で、平均20分以上聴かれ、間もなく1000回再生に達する
- HAYATO10、KAKU、TADORIN、ADHIPなど、ダンサー界にポッドキャストが広がっている
- 翔平さんのAIへの感情は、ポジティブから恐怖心を含むネガティブへと変化している
- AI時代だからこそ、フォーカスされた1人の生の表現に価値が高まっていると語る
- リスナーへのお願いは、コメント・お便りと、フォロー・シェアの2つ
