そもそも「仕事の幸せ」は栄養バランスがいい?
この回のテーマは「幸せに働くことが大事」というもの。玉置さんがキャリア逆転塾ヒトハタを考えた土台にも、この考えがあると話します。
キャリア逆転塾ヒトハタを考えたときにベースとなってるのが、「幸せに働く人を増やしたい」っていう考えなんですね。
その「幸せに働く」を解像度高く見ていく中で、玉置さんはあることに気づいたと言います。
仕事の幸せって栄養バランスいいんじゃないかっていうことに気づいたんですよ。
美味しいご飯を食べる幸せ、恋人と過ごす幸せなど、幸せにはいろいろなシチュエーションがあります。その中でも仕事の幸せは、得られる種類が多いのではないかという着眼です。
仕事で得られる「7つの幸せ」とは
玉置さんは、幸せをAIと壁打ちしながら整理し、7つに集約したと話します。
玉置さんによれば、私たちの幸せは大体この7つのどれかに当てはまるといいます。
たとえば恋愛の幸せは、選ばれることで得る安心、一緒にいる時間の感覚的な喜び、この人を選んだという自立の幸せなどが重なります。一方でお金で得られる幸せは、感覚的な喜びと安心、選択肢が広がる自立あたりで、実は7つのうち3つほどだと整理します。
子育ての幸せは、必要とされるつながりや成長、育てるという貢献、一緒に笑う感覚的な喜びなど、また違う組み合わせになります。行動によって、得られる幸せの種類が変わるという見方です。
そして仕事になった瞬間、この7つの幸せがほぼ全部得られる、というのが玉置さんの発見でした。
なぜ「幸せに働く人」がキャリアアップするのか
一方で、仕事ができて幸せだという人が大多数かというと、そうは感じられないと玉置さんは言います。多くの人が仕事と幸せを切り離して考えているのではないか、という問題意識です。
私生活を充実させるために働くとか、手段としての仕事として捉えていて、働くこと自体に幸せをそこまで求めているってあんまりないかと思うんですよ。
会社に入って「さあ幸せになるぞ」とは言わない。多くの人はキャリアアップや収入アップと、幸せを別のものとして考えている、と岡島さんも同意します。
そのうえで玉置さんは、自身が見てきた経験から一つの法則を提示します。
ここで言う幸せな人とは、すべてが叶うユートピアのような会社を選んだ人ではありません。どんな場面でも、自分で自分を幸せにしている人だと玉置さんは説明します。
その「自分を自分で幸せにする言動」が、結局はキャリアアップにつながっているというのが玉置さんの仮説です。良い会社や良い上司を待つのではなく、日々の言動や選択で幸せを選び取っていく、という発想への転換です。
つながり・成長・没頭の幸せを職場で得る方法
ここからは、7つの幸せを職場で自分の言動から得るための具体的な方法に入ります。まずは「つながりの幸せ」です。
玉置さんによれば、鍵は自分から先に声をかけること。一番簡単なのは「ありがとう、ごめんなさい」だと言います。
自分から先に声をかけることなんですよね。一番簡単なのはもう「ありがとう、ごめんなさい」です。
同じ職場に長くいると「それはあなたの仕事だからやって当たり前」という発想になりがちです。気持ちではありがとうと思っていても、言葉として毎回伝えている人は少ないと玉置さんは指摘します。
困っている人に「手伝えることある?」と声をかける。手伝えなくても「今すごく大変だね」と状況をわかってあげる。そうした声掛けを先に差し出すことで、つながりが豊かになるといいます。
人には返礼性があるため、いつも感謝を伝えてくれる人に無下な対応はしにくくなる、というのがその理由です。
2つ目は「成長の幸せ」。前よりできることが増えた、知らないことを知ったという実感は、実は仕事で誰もが多かれ少なかれ得ているといいます。ただ、それを自覚できていないケースが多いのだと玉置さんは言います。
そこで玉置さんがすすめるのが「振り返り」の習慣です。KPTのように振り返るとき、Problem(問題点)を見つける視点は多くの人が持っていますが、Keep(良かったこと・成長したこと)を見つけるには意識的な取り組みが必要だといいます。
それでも成長を感じられないなら、少し背伸びした仕事に取り組む、あるいは上長や先輩にフィードバックを求めるのも有効だと話します。客観的に改善点を教えてもらい取り組むことで、成長が生まれるという流れです。
3つ目の「没頭の幸せ」は、タイムトライアルにするなどゲーム化する方法があると触れ、詳しくは過去回に譲っています。
感謝を求めると得られない?「貢献の幸せ」の逆説
4つ目は「意味・貢献の幸せ」です。誰のためにやっているのか、自分がやらなければ誰が困るのかを立ち止まって考えると、自分の貢献が見えてくるといいます。
もし「自分は貢献していない、抜けても大丈夫」と感じるなら、みんながやりたがらない仕事を引き受けに行くのも一手だと玉置さんは言います。ただし、ここには落とし穴があります。
みんながやりたがらない仕事をしても感謝されないこと多いんですよ。
玉置さんによれば、貢献の幸せを阻害しているのは「やったら感謝してほしい」という気持ちだといいます。認めてほしい、感謝してほしいという思いが強いと、貢献の幸せは得られないという逆説です。
これは誰かからありがとうと言われるつながりの幸せとは別物です。誰にも感謝されなくても、自分はこのチームが円滑に回るよう役割を果たしている、と思えることが貢献の幸せだと整理します。
玉置さんは、この貢献の幸せが得られたとき、仕事のステージが変わると話します。仕事をする意味という軸が通り、いわば「バージョン2」になるような進化だといいます。
「やらされ仕事」を「やると決めた仕事」に変える
5つ目は「自立の幸せ」。自分で決めたという感覚から得られる幸せです。
鍵は、やらなければいけない仕事を「私がやる」という決意に置き換えられるかどうか。やらされている、やらなければと思っているうちは、自立の幸せは得られないと玉置さんは言います。
会社で働いていれば、すべて自分で決められる仕事などほぼありません。取引先や関係者、スタッフがいる中で進めていくため、それは経営者でも同じだと玉置さんは指摘します。
だからこそ、どこまで自分の仕事だとオーナーシップを持てるかが問われます。自分で選んでいるという感覚を、自分の中で見つけることがポイントだといいます。
これは心構えだけの話であり、一度できれば自転車に乗れるようになるのと同じで、以降はできるようになるといいます。切り替えには少しコツがいるかもしれませんが、頑張りがいのある部分だと玉置さんは話します。
「心理的安全性」は自分からもつくれる
6つ目は「安心・安定の幸せ」です。いつクビになるかわからない、給料が未払い、1日18時間を強要されるといった健康や生活を損なう環境なら、そこからは出た方がいいと玉置さんは明言します。
一方、多くの人はうっすら安定した状況にあります。その中で、経済面や健康面以外の「安心」に効いてくるのがオープンなコミュニケーションだといいます。
その第一歩は、わからないことを正直に聞くこと、失敗したときに隠さずすぐ報告することです。立場を問わず誰でもできる振る舞いだと玉置さんは言います。
岡島さんは、心理的安全性という言葉に触れ、失敗や欠点を安心して出せる状態との関係を尋ねます。玉置さんは、心理的安全性が語られるときはマネジメント側の課題として扱われがちだと応じます。
どのような環境であっても、自分が心理的安全性を確保するっていう、その社員の側からの議論って案外少ないんですよね。
ここで玉置さんは、冒頭で岡島さんが起こしたミスとその対応を例に挙げます。番組では前週、誤った音源が約12時間公開されるインシデントがあり、岡島さんが謝罪と再発防止に動いていました。
包み隠さず、言い訳もせず正直にコミュニケーションをすれば、失敗した側こそ心理的な安全性を得られると玉置さんは言います。逆に隠して言い訳をすれば、相手側が改善のボールを持つことになり、対応も変わってしまうという説明です。
玉置さんの会社では、ヒューマンエラーは必ず起こる前提で、失敗は人ではなく仕組みの問題として捉えるといいます。感情的に傷ついた人がいればそのケアはしつつ、解決はエラーが起きても大丈夫な仕組みづくりで行う、という考え方です。
仕事の場で「感覚的な喜び」を封じてはいけない
7つ目は「感覚的な喜び」です。いつでも得られるはずなのに、仕事の場では得てはいけないと思っている人が多いと玉置さんは指摘します。
昼に好きなものを食べる、デスク周りを好きなもので飾る、仕事がうまくいったら包み隠さず喜ぶ。仕事だからと封じてしまうと、7種類の幸せが揃わなくなるといいます。
ここまでの実践を並べると、良好な人間関係を築き、成長を実感し、没頭でき、貢献の意味がわかり、自分で決めて働き、心理的安全性の中で力を発揮している人物像が浮かびます。
この人がいたら、これ絶対仕事できてると思いません?
玉置さんは、幸せを得るための言動をとった結果として仕事の成果が出る、という因果を強調します。仕事ができて信頼され、チームにいてほしいと思われる。だから評価され、結果としてお給料が上がっていくという流れです。
幸せを選び取る言動
感謝を伝える、振り返る、オーナーシップを持つなど自分の言動で7つの幸せを得る
仕事の成果が出る
良好な関係・成長・没頭・貢献・自立・安心が揃い、力を発揮できる
評価と信頼
仕事を任せられ、チームに必要とされる人になる
キャリアアップ・収入アップ
結果として評価され、お給料が上がっていく
玉置さんによれば、こうした幸せになるムーブをやりやすくするのが、捉え方・仕事の進め方・周りとのコミュニケーションという3つのスキルです。キャリア逆転塾ヒトハタの基礎力として教えているロジカルシンキング、タスクマネジメント、コミュニケーションが、そのまま対応するといいます。
岡島さんは、番組はPRコンテンツではなく、コンテンツ単体で成立するものだと補足します。玉置さんも、塾で学ばなくてもここで話したことは自分で実践できると付け加えています。
まとめ
仕事は耐えるものではなく、7つの幸せがほぼ全部得られる場だというのがこの回の中心でした。良い環境を待つのではなく、自分の言動と選択で幸せを選び取る人が、結果として仕事ができ、評価され、キャリアアップしていくという構造が語られました。
- 仕事は、つながり・成長・没頭・意味貢献・自立・安心安定・感覚的な喜びの7つの幸せがほぼ全部得られる場
- 幸せな人がキャリアアップするのは、どんな場面でも自分で自分を幸せにする言動をとっているから
- つながりは自分から声をかけ「ありがとう」を伝える、成長は振り返りで自覚する、と幸せは自分から取りに行ける
- 貢献の幸せは、感謝を求める気持ちを手放し、誰に認められなくても意味を感じられたときに得られる
- 自立は「やらされ仕事」を「やると決めた仕事」に置き換えること、安心は正直でオープンなコミュニケーションから自分でつくれる




