モデルチェンジのたびに名前を変えるのはもったいない
1つ目の話題は、工作機械の名前についてです。つねぞうさんは、モデルチェンジのたびに名前を変えるのをそろそろやめませんか、と最近感じていると話します。
比較に出したのが自動車です。カローラはずっとカローラ、クラウンもクラウンのままで、見た目が変わっても「新型カローラ」という形で出ていきます。
一方で、つねぞうさんの会社の工作機械は、モデルチェンジのたびに名前をガラッと変えてしまうことが多いといいます。
なぜそうするのか。つねぞうさんは、そこに営業上の思惑があるのではないかと推測します。名前を変えれば「全く新しい製品です」と売りやすくなるからです。
名前を変えると、営業的に全く新しい製品ですよと売りやすくなる。旧モデルのラインナップとの兼ね合いで、あわよくば古い型式の機械も一緒に売っちゃうと。
古い機械を別物として扱えるので、安めにして併売するなど、いろいろな売り方ができるメリットもあるのではないか、という見立てです。
ただ、つねぞうさん個人としては、これがもったいないと感じています。せっかく10年以上かけて育ててきたブランドの積み上げが、名前を変えることでゼロになってしまうからです。
提案としては、機械の名前は変えずに、末尾に台番号を付け足す形です。海外メーカーが「ジェネレーション」という言い方で世代を表し、名前自体は変えない例も挙げられました。
新製品として売りやすく、旧モデルを別物として併売しやすい。ただしブランドの積み上げがリセットされる
自動車のように世代を重ねてブランドを蓄積できる。名前は変えず台番号や世代で区別する
スーツか作業服か、管理職の服装に表れるもの
2つ目の話題は、管理職の服装です。つねぞうさんの会社では、特に開発設計部門で、管理職になるとスーツに変わる人が多いといいます。
理由は、お客様の対応や出張、立ち会いが増え、スーツを着る機会が多くなるからです。係長やリーダーまでは作業服が制服になっています。
一方で、課長になっても作業服のままの人もいます。現場に行く機会を重視し、現場に行くのだから作業服でいい、という考え方です。
つねぞうさんは、これはどちらが正しいかという話ではなく、その人が管理職として何を優先しているかが服装に表れているのだろうと解釈します。
スーツ組は対外的な調整や経営層とのコミュニケーションに軸足を移した人が多い。作業服組はそうした仕事もしつつ、現場の技術的な判断を大事にしている、という見方です。
そのうえで、つねぞうさん自身は作業服のままでいられる管理職の方がいいと話します。
実際に現場に足を運んで機械を見たり、図面片手に若手や作業者と話したり、そういう気持ちを残しておけたらいいなと思います。
インターンシップは「本物」に触れさせるべきか
3つ目の話題は、ちょうど今、学生が来ているというインターンシップです。
昔のインターンシップは、本物の業務をやってもらうことが多かったといいます。1週間ほど学生がチームの席に座り、実際の図面を直したり、一緒に実験をしたりしていました。
しかし最近は、受け入れる学生の数も増えたことから効率化が進み、決まったプログラムを用意して、どの学生にも毎回同じ作業をやってもらう形が多いといいます。
内容は工作機械の設計ですが、本物の設計案件ではなく、教育用に用意されたものです。
実際の図面や実験など本物の業務に放り込む。本物に触れられるが、毎回内容を考える手間がかかる
教育用に用意した同じ内容を全員に実施。質は高く運営も楽だが、本物には触れない
プログラム型は、内容がブラッシュアップされて質の高いインターンを受けられ、受け入れる側も毎回考える必要がなく楽だといいます。
ただ、つねぞうさん個人としては、昔ながらの実際の業務に放り込むタイプの方が実はいいのではないかと感じています。
結局、本物に触ってないんですよね、今のプログラムだと。本物に触ってないっていうところがどうなのかなって思うところがあると。
この点も答えは出ないとしながら、そう感じたと締めくくられました。
まとめ
名前、服装、インターンという一見バラバラな3つの話題ですが、いずれも「本物を積み重ねること」への思いが通底しています。効率や営業上の都合と、現場や蓄積を大事にしたい気持ちのあいだで揺れる、設計者ならではの雑談回でした。
- モデルチェンジで名前を変えると営業上は売りやすいが、育ててきたブランドの積み上げがゼロになるという懸念がある
- 管理職の服装がスーツか作業服かには、対外調整重視か現場重視かという優先順位が表れる
- つねぞうさん自身は、現場に足を運べる作業服のままの管理職でありたいと考えている
- インターンシップは効率化でプログラム型が増えたが、本物の業務に触れられない点に疑問が残る
