AI執筆で思考が止まるのは「依存心」だけじゃない
今回のテーマの1つ目は、「AIで書くと思考が止まる」という現象についてです。文章がいくらでも出てくる時代なのに、なぜか書けなくなる。大山さん自身も、いろいろな人からその声を聞くと話します。
はっきり言うと何記事でも書けるんですよね、元があれば。時代が変わると、それで一本書けるんですよ、もう何秒かで。
この現象について、大山さんが読んだ新しい情報では、AIへの過度な依存を「個人の自己管理不足」だけで片付けず、チャット型のUIそのものにも原因があると指摘されているそうです。
完成した文章が一気に出てくると、書き手の仕事が「考えて書くこと」から「完成品全体を評価すること」へと変わっていく。すると評価の負荷が高くなり、浅い確認で済ませやすくなる、という流れです。
この「執筆過程の崩壊」は、物語づくりにもつながる話だと大山さんは言います。以前はスタートからゴールまでの過程にドラマがありましたが、一直線でゴールに着ける時代になると、みんな急いでしまうんですよね。
受け取る側も急いでしまう。この放送も3分の時点で「結局何が得られるのか」が気になっているはず、と大山さんは指摘します。
そうなると長い音声は聞かれにくくなり、発信者は短尺化していく。でも10分以内だとAIでは良し悪しの判断もつきにくくなり、結果として「ソース不足」になっていくのではないか、と懸念を語ります。
執筆過程が面倒くさくなってしまったり、そもそもいらないんじゃないかっていう議論になったり、そういうことにもつながりかねない現象だと思われます。
音声を撮っている人はなぜ強いのか
ここで大山さんは、自分がずっと発信してきた考えに話をつなげます。AIを使っても苦手は減らない、自分で書く人間が強い、という主張です。
大山さんの場合、音声から文章を作り、AIに手伝ってもらう、という流れがすでにできています。つまり「崩壊していく執筆過程」の手前に、音声というソースがあるわけです。
なくなっていく、崩壊していくところは、もうこの音声で作られてるわけですよ。あとはこれを元に、さっき何話したかなと思って文章を書くので。
この章の結論はシンプルです。音声を撮っていて、自分で文章を書き、AIは補助するだけ、という形にしておけば強い。だからStand.fmやPodcastをやっている人は、もう土台がある状態だと言います。
文章を書くかどうかは別として、喋ったことを文字起こししてAIに整えてもらう段階でも、自分が喋った一次ソースは消えません。
一方で、音声を経ずに文章を作るところから入っている人、いわゆる文章屋さん・ライターの場合はどうか。大山さんは、自分も音声をやっていなければライターだったと前置きしつつ、その立場から書くのは「ちょっと嫌だな」と正直に語ります。
AIっぽいなと思って遡られても、Stand.fmの音声があるだけで話は全く変わってくる。だから続けている人は続けていきましょう、と呼びかけます。
AIが消すのは「声・迷い・責任の所在」
テーマの2つ目は、「AIが消すのは作業量だけではない」という話です。こちらも原文ソースがついていたと大山さんは言います。
紹介された調査では、1250件のインタビュー記録から、AIが仕事を不透明にする仕組みを5種類に整理しているそうです。その5つが「声、出所、弱さ、注意、労力」です。
人は自分らしい声や責任の所在を守ろうとする一方で、迷った過程や使った労力、実際に注意を払ったかどうかは隠れやすい、と分析されています。
大山さんは「読んでもあまり意味がわからない」と率直に言いながら、自分なりに噛み砕いていきます。声を出している、出所はここ、迷いや考えの浅さ・話し方の下手さは自分の弱さ、そこにかける気づきが注意、それらすべてを含めて労力だ、と。
声から始まって労力で終わる5つの種類ですね。Stand.fm録ってるだけでなんとカバーできます。
労力をかけていて、声を出していて、出所も弱さも出している。注意も、まあ改善はあまりしないと笑いつつ、それでも音声を撮っている人は強い、という結論に落ち着きます。
迷いと責任を残すことが自分を守る
大山さんはさらに、「書くだけでは届かない」「広げるだけでは残らない」「声を発している中の人が重要」という自身の発信に、今回の情報がつながると話します。
完成品が正しくても、自分が考えて迷っている時間はどうしても使ってしまう。実際この放送も、本来10分ほどが目安のところを15分以上喋っている、と自嘲します。
そして大山さんは、迷って考えて発信し、その内容に責任を持つ、という姿勢の大切さを語ります。
誰が、僕が考えて迷って、この発信には僕は責任を持っておりますというところがなければ、責任感が育たないというか。
AIに任せた、記事をそのまま出した、メールをそのまま返信した、受け取るのを忘れた。膨大な量を扱うと、こうした見逃しはよく起きる、と指摘します。
だからこそ今回の情報は、「音声をやっていたら強い」という結論にしかならない、とまとめます。整えられた話は型がありAIも拾いやすい一方、こうしてグダグダ喋る話はAIも拾うのが難しいそうです。
音声を録ることを広めていこう
最後に大山さんは、今日触れられたのは2つのテーマだったと振り返ります。
1つ目が「AI執筆で思考が止まるのは依存心だけが原因ではない」、2つ目が「AIが消すのは作業量だけでなく、声・迷い・責任の所在」。どちらも音声の強さを裏付ける情報でした。
stand.fm続けててよかったなと思う瞬間が来るのではないでしょうか。
Stand.fmだけでなく、SpotifyやほかのPodcastで聴いている人、発信している人、これから発信する人へ。音声を録ることを一緒に広めていきましょう、と呼びかけて締めくくります。
まとめ
AIで文章が一瞬で作れる時代だからこそ、迷いや試行錯誤の「過程」が消えやすくなっています。だからこそ、声・迷い・責任が丸ごと残る音声配信が強い、というのが今回の大山さんの結論です。難しい理屈より、「録っておくこと」そのものが武器になる、という視点で聞くとスッと入ってきますよ。
- AIで完成文がすぐ出ると、書き手の仕事が「書く」から「評価する」に変わり、執筆過程が崩れやすくなる
- 音声から文章を作り、AIは補助にする形なら、自分が喋った一次ソースが消えない
- AIは「声・出所・弱さ・注意・労力」を隠しやすいが、音声を録ればまとめてカバーできる
- 迷って考えて責任を持って発信する姿勢が、AI時代の信頼につながる
- Stand.fmやPodcastを続けている人は、すでに土台がある「強い」状態
