キンコン西野の反省と改善 ── 特典より"安さ"を選んだ「チムニー生活」の設計思想
西野さんの朝礼にて、西野亮廣さんが新サービス「チムニー生活」のリリースを発表しました。電気・モバイル・光回線などのインフラを"推し活"として提供する構想から出発し、「特典を付けるより値段を下げた方がお客さんに優しい」という結論に至るまでの反省と改善が語られています。その内容をまとめます。
「あの番組」からのオファーと映画宣伝の近況
冒頭では、映画『えんとつ町のプペル 〜約束の時計台〜西野亮廣が原作・脚本・製作総指揮を手がけるアニメ映画の第2作。2026年春公開。第1作は2020年公開で興行収入約27億円を記録した。』の宣伝活動について報告がありました。ラジオパーソナリティから声がかかり、前日には2本の収録をこなしたとのこと。「今いただけるチャンスはすべていただきに行く」という姿勢で、ラジオ・テレビ・YouTubeを問わず出演を続けているそうです。
さらに、「ずっと逃げていたあの番組」からオファーが来たことも明かされました。番組名は伏せられたものの、「出ても映画の宣伝には一ミリもならない」「好感度が上がるわけでもない」と断言しつつ、「逃げたと言われるのが嫌だから出る」と芸人としての矜持をのぞかせています。
出たところで何のメリットもないんだよ。でも出なかったら逃げたって言われるのが嫌だ。
また、全国各地での舞台挨拶スケジュールが発表されたほか、当日の11時に渋谷HUMAXシネマ東京・渋谷にある映画館。音響設備に定評がある。で「一緒に映画を見る会」を試験的に実施するとの告知もありました。「昼前に人が動くのか知りたい」というテスト的な意味合いもあるようです。
インフラは"推し活"になる──チムニー生活の原点
本題はここからです。CHIMNEY TOWN西野亮廣が代表を務めるエンターテインメント企業。絵本・映画・ミュージカル・オンラインサロンなど多角的に展開している。が新たに立ち上げた「チムニー生活」は、電気・モバイル・光回線といった生活インフラを提供するサービスです。
西野さんはまず、電気の仕組みを「発電・送電・販売」の3段階に分解して説明しました。多くの人は引っ越し時にそのまま地元の電力会社と契約していますが、実は「販売」の部分は別の会社が担っても電気の質は変わりません。つまり「誰から買うか」の違いだけであり、同じ金額を払うなら自分の推しの会社に販売手数料が入った方がいい──これが発想の出発点です。
発電・送電
大手電力会社(例:東電)が担当。品質は同じ
販売(ここが選べる)
どの会社から買っても電気は同じ。販売手数料の行き先だけが変わる
推しの会社から買う = 負担ゼロの推し活
お客さんの支出は変わらず、手数料が推しの活動費に回る
西野さんは劇団四季日本最大の商業演劇集団。「四季電気」として電力小売にも参入し、手数料収入を劇団の活動費に充てる仕組みを採っていた。の「四季電気」も例に挙げ、「お客さんの負担が増えず、品質も下がらないなら、インフラはファングッズそのものだ」と語りました。
特典、本当に消化できてる?──西野の反省
当初は他社と同様に「値段は大手と同じ、その代わり特典を付ける」方針で進めていたそうです。月1回の限定映像配信など、よくあるサブスク特典のイメージだったとのこと。
しかし、ここで西野さんに疑問が生まれます。「その特典、みんな本当に消化できてるのか?」という問いです。忙しい日常の中で、毎月届く特典コンテンツをきちんと見ている人がどれだけいるのか。消化できていないなら、それは実質的に「大手と同じ値段で手数料ビジネスをしているだけ」ではないか──そう考え直したそうです。
この「使われない特典に意味はあるのか」という問いが、チムニー生活の設計思想を大きく転換させることになりました。
大手と同じ価格 + 特典(限定映像など)を付与 → 手数料をCHIMNEY TOWNの活動費に
特典なし。その分、大手より料金を下げる → まずお客さんの生活費を削減する
電気とウォーターサーバーを外した理由
「お客さんの生活費を下げる」という理念を軸に据えた結果、サービスラインナップにも大きな影響が出ました。当初は電気・ウォーターサーバー・モバイル・光回線の4本を予定していたものの、電気とウォーターサーバーは価格交渉の結果、大手と同等の料金にしかならなかったそうです。
同等の値段でも「手数料がCHIMNEY TOWNに入る」というメリットはあるのですが、西野さんはここで理念の一貫性を重視しました。「チムニー生活は生活費を安くするサービスでしょ?」と思って契約した人が、電気とウォーターサーバーだけ安くなっていなかったら、それはエラーだと。
低価格で提供できないのであれば、もうサービスから外しましょう。
結果として、今回リリースされるのは「チムニーモバイル」と「チムニー光」の2本に絞られました。電気とウォーターサーバーは将来的に低価格で提供できる目途が立てば導入する可能性があるとのことです。
チムニーモバイル&チムニー光の料金設計
チムニーモバイルはNTTドコモ日本最大手の携帯電話キャリア。MVNO(格安SIM)事業者にも回線を提供しており、品質はドコモ本体と同等。の回線を利用し、全国で使えるサービスです。大手3キャリアが広告費や店舗コストを価格に転嫁しているのに対し、CHIMNEY TOWNはそれらのコストがかからないため、その分を値下げに回す設計になっています。
| データ容量 | 通常月額(税込) | キャンペーン月額(6ヶ月間) |
|---|---|---|
| 3GB | 1,078円 | 528円 |
| 5GB | 1,298円 | 798円 |
| 10GB | 1,738円 | 1,238円 |
| 20GB | 2,178円 | 1,678円 |
| 50GB | 3,828円 | 3,328円 |
新規加入キャンペーンとして、全プラン6ヶ月間500円オフが適用されます。3GBプランなら月額528円という価格設定です。
チムニー光はNTTフレッツ光NTT東日本・西日本が提供する光回線サービス。「光コラボ」は、フレッツ光の回線を他の事業者がブランド名を変えて販売する仕組みで、回線品質はフレッツ光と同等。の光コラボを利用し、速度・品質はフレッツ光と遜色なし。大手よりも最大10%オフを実現しています。
| プラン | 月額(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 1ギガ | 3,750円 | 大手比最大10%オフ |
| 10ギガ | 5,600円 | 大手比最大10%オフ |
なお、光回線については一部提供エリア外の地域があること、別途事務手数料3,000円がかかる点が補足されています。
「お客さんの生活が最優先」という覚悟
最後に西野さんは、チムニー生活の根底にある考え方を改めて共有しました。CHIMNEY TOWNはエンターテインメントの会社であり、映画やミュージカルを「バカみたいに」作り続ける。しかし、それらはすべてお客さんの生活の安心・安全が前提にあってこそ成り立つものだ、と。
CHIMNEY TOWNを5年、10年、20年と応援してもらえる会社にするには、まずお客さんの生活費を少しでも下げること。応援する体力がお客さんにあって初めて、「今月は映画を見に行こうかな」「舞台を観に行こうかな」となる──その順番を間違えてはいけない、というのが今回の結論です。
「なぜチムニー生活には特典が付かないのか」と聞かれたら、答えはシンプルに「安くするためです」。まさかエンタメ企業が"安さ勝負"に出るとは意外ですが、そこには「覚悟を決めてやっている」という強い言葉がありました。
まとめ
今回のエピソードでは、CHIMNEY TOWNの新サービス「チムニー生活」のリリースに至るまでの思考プロセスが詳しく語られました。インフラを"推し活"にするという着想自体は以前からあったものの、「特典を付けて手数料は据え置き」という業界の定石に疑問を持ち、「特典を外して値段を下げる」という逆張りの結論に至ったのがポイントです。
電気やウォーターサーバーを理念と合わないからと外す判断、エンタメ企業でありながら「お客さんの飯代の方が大事」と言い切る姿勢──そこには、長期的なファンとの関係を本気で考えている覚悟が感じられます。
- CHIMNEY TOWNがモバイル・光回線のインフラサービス「チムニー生活」をリリース
- 「販売手数料の行き先を推しに変えるだけ」=負担ゼロの推し活という発想が出発点
- 「特典は消化されていない」という反省から、特典なし+低価格路線に方針転換
- 低価格を実現できなかった電気・ウォーターサーバーは理念の一貫性を優先して除外
- チムニーモバイル(NTTドコモ回線)は3GB月額1,078円〜、キャンペーン中は6ヶ月間500円オフ
- チムニー光(フレッツ光コラボ)は大手比最大10%オフ
- 根底にあるのは「お客さんの生活の安心安全が最優先。エンタメはその上に成り立つ」という思想
